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蓼科浪漫倶楽部

八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原に、熱き思いあふれる浪漫知素人たちが集い、畑を耕し、自然と遊び、人生を謳歌する物語です。

『赤い河』 -

2025-05-08 | スポーツ、芸能、映画

 BS1で録画していた掲題の映画を観ました。 また西部劇です。

 1948年制作・公開ですが、物語の時代は1851年の西部開拓時代のテキサス大平原を
舞台に繰り広げられる雄大なスペクタクルと男たちの苦悩と友情、そして義理の親子
(養子)の深い愛情に満ちた人間ドラマとして観ごたえのある物語でした。
          

 主役のジョン・ウエインといえば、「西部劇の神様」のジョン・フォード監督が浮かび
ますが、この映画「赤い河」は、巨匠ハワード・ホークス監督によるもので、ジョン・
ウエインの新しい側面を引き出したとも言われているようです。

            (fpd映画スクラップより)

 ジョン・ウエイン(役名:ダンソン)の他、この映画で一躍スターダムに上がった、
養子役のモンゴメリー・クリフト(役名:マシュウ)も父親を慕いつつも新しい感覚の
若者を演じた好演技でした。 そして、リオ・ブラボーでも共演している、アカデミー賞
助演男優賞3回に輝く名わき役のウオルター・ブレナン(役名:グルート)もお馴染み
のお茶目爺さん役で、本人の入れ歯がドラマの中でも面白く扱われていました。

 赤い河(Red river)はテキサス州に実際に流れる川で、当時の望洋たる平原に物語を
象徴するように思えましたが、ボーデン・チョイスが史実に基づいて執筆した小説を
映画化したとあります。
        

 ダンソンとグルートは、北に向かうルートの幌馬車隊と別れて2人だけで新天地を
求め、新しい牧場を築いて、14年の歳月をかけ大牧場に仕上げ1万頭に及ぶ牛の育成に
成功するのです。1万頭もの牛をテキサス州リオグランデ辺りからミズーリ州(おそらく
セントルイス)まで1600キロを数か月かけて走破を目指す物語なんですね。

        1600㎞の旅
        (youtubeより) 

 ダンソンとグルート、それに養子のマシュウそして数人のカウボーイでこの途方も
ない計画に挑み、途中そのほぼ3分の2を進んだ辺りのレッドリバーを北に渡った頃、
ある事件が起こり目的地が変わるのです。

   河を渡る1万頭の牛
   
               (共にyoutubeより)

 ダンソンの拳銃の凄腕と強靭なリーダーシップとで、途中での強盗団やインディアン
の襲撃など危険極まりない幾多の困難を乗り越えてきますが、長雨と疲労、食糧不足
など焦りも手伝って、次第に人望が薄れ隊の不満も増強してきたとき、息子(養子)の
マシュウは新しい感覚で父ダンソンを抑えて一行を引き継ぎ、父を一人残して鉄道が
通じているとのうわさのあるアビリーンにルートを変更するのです。それでもその
全工程は1000キロもあるのです。 
 激怒するダンソンは、後日何人かの助っ人を連れて息子の一行を追うことに・・。

        (ザ・シネマより)

 カメラは雄大な西部の大平原を進む牛の大群を見事に捉えていて、その大群が河を
渡る映像、さらにはこれらの牛の大群が一斉に大暴走するシーンの迫力はすさまじい
もので、CGではとても出せない本物の映像の力を見せつけています。


 息子率いる一行は、無事アビリーンに着き、何百頭かの牛は失いますが、牛は高値で
売ることに成功するのです。 全員がホッとしているところに、父ダンソンが追い付き、
息子をいさめ激しく争いますが、困難な仕事を自分に代わり達成してみせた若者に、
世代交代を認めたジョン・ウエインの晴れ晴れとした顔の輝きこそが、本作の主題が
完結したシーンでした。


 もうもうと砂塵が立ち舞う広大な開拓期の西部、大群の牛が河を渡る、そしてある
とき大暴走する圧巻のシーン、インディアン襲撃の危険、長旅の披露などなどを乗り
越える勇気と忍耐、男たちのさりげない友情などなど格調高く単なるアクション映画の
西部劇ではなく深みのある印象に残る作品でした。

  モンゴメリ・クリフトと      ウオルター・ブレナンと
   
             (共に、ザ・シネマより)

  

 

 

Red River Valley /Michael Martin Murphy    赤い河の谷間/マイケル・マーティン・マーフィー (アメリカ民謡)

 

 

 

 

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山の音   ⁻

2025-04-24 | スポーツ、芸能、映画

 映画です。  川端康成の長編小説『山の音』が原作の、成瀬巳喜男監督による昭和
29年(1954年)公開の東宝映画です。 少し前のBS1の放送を録画していました。

 古都鎌倉の奥まったところ、閑静な住宅に住む 尾形家がその舞台です。  東京の
会社に勤める重役、信吾(山村聰)とその妻、父親と同じ会社に勤める息子、修一
(上原謙)とその嫁、菊子(原節子)の4人家族は、何不自由なく外見には平穏な上流
家庭を送っていますが、父親夫婦は、すでに夫婦感情は薄れ、淡々とした生活にあり、
息子は、結婚まだ浅いにもかかわらず外に女を作り好き放題な生活をおくるも、妻
菊子は健気に家庭を取り持っている・・そんなどこかぎくしゃくした陰鬱ともいえる
雰囲気の中で毎日を過ごしています。 そんな折に、修一の姉(長女)が、夫婦仲が
悪く2人の子どもを連れて我が家に戻ってきたり、精神的に休まることがない一層暗い
日々となっています。
 ただ、嫁の菊子は、明るく振舞って、特に義父(山村聰)には親切で何かにつけて
心配りをする、義父からしてもそんな菊子がかわいく思われ、自分の昔の恋人に思いを
重ね合わせたり、この二人の心だけは通じ合っているのです。

       (ameblo.jpより)

 映画はこのような状態のまま、物語が進むのですが、父親は息子のそんな状況を
知りつつも厳しく咎めたりすることも、女と別れさせることもせずひたすら陰鬱な
日々を送る中、菊子との間だけは華やぐ雰囲気が取り戻せているのです。

 そんな中で、やさしい菊子は決断するのです。息子修一と別れて実家に戻ることを
決心し、また、信吾夫婦も息子修一を残してふるさと信州に戻ることを決心するのです。
みんなバラバラになってしまう そんなエンディングでした。

         (gooブログより)

 この映画は、年老いた義父の想い出の中で、息子の嫁菊子と心を通わせるほのかな
恋心がさわやかに描かれているようで、タイトルの「山の音」とどのように関連する
かは分からずじまいでした。
 ネットの原作の解説によれば、義父が夢の中でふとしたことから山の音のような
響きを聞きそれに死期を感じる‥そのような出だしがあるのだそうです。 映画では、
「最近どうも疲れているのか、頭がすっきりとしない。頭だけ取り外して洗濯できたり
すればいい・・」などと嫁菊子との語らいの中での表現がそれに近いのかもしれない
と・・。

 さらに、川端康成の小説は、6年にわたり書き下しをまとめたものだとあり、小説の
背景は終戦後の、敗戦の傷跡が色濃く残る時代を息子の投げやりな行動に重ねたり、
愛人との生活ぶりの中にも戦後の影を映したりした、そのような時代背景の中での
複雑な人々の感情の流れが描かれていたのでしょうね。小説「山の音」は高評価され、
海外でも絶賛を浴びたとあります。

          (ナタリーより)

 上原謙と原節子が夫婦役で出演した映画は、先に観た成瀬監督の「めし」がそうで
したが、この時は、しっかりとした夫婦として描かれていました。原節子の映画では、
いつも同じ調子の丁寧な言葉遣いで明るく爽やかなイメージが映し出され、この
「山の音」でも、変わらぬいい味を出していました。上原謙は、この映画では初めて
の役柄なんでしょうね。二枚目俳優がとんでもないふしだらな役を演じています。そして、
父親役の山村聰より1つ年上なんですね。

 

 全体的にはやや不発のイメージが残りましが、モノクロの中の映像の素晴らしさと、
山村聰、原節子の微妙な心のコミュニケーションは印象深いものがありました。


 

 

 

なぜか、日本語のyoutube を探せませんでした・・

改编自川端康成同名小说,观感像极了小津的成濑电影 | 马克电影《山之音》

 

 

 

 

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『めし』

2025-03-21 | スポーツ、芸能、映画

 映画です。

 林芙美子原作、成瀬巳喜男監督、上原謙、原節子 主演の1951年公開の東宝映画です。
つい先ごろNHKBSで放送のあったものを録画して観ました。

 恋愛結婚をした美男美女の夫婦は、夫の仕事関係(証券会社のサラリーマン)で
東京から大阪、天神ノ森(西成区岸里近く)というところの長屋に住む、ありふれた
日常を送っていますが、5年目ともなり倦怠期を迎えている。世間からは美男美女の
幸福な家庭と見られていますが、ささいなことで諍いを繰り返し、溝を深める夫婦の
姿を描いたドラマで、家計をやりくりし家事に追われるだけの日々に疑問を持ち、徐々に
自らの生き方に疑問を抱き始める妻の心理を、日常のキメ細かな描写から見事に紡ぎ
出されています。

         (ウイキペディアより)

 原節子や杉村春子らを見ると、小津安二郎監督の「東京物語」や「麦秋」などの
イメージになってしまいますが、小津映画で「永遠の処女」と言われたスター女優、
原節子は、この映画「めし」では、市井の所帯やつれした女性を演じ、新しい発見も
ありました。しかし、この映画では、主演の上原、原 二人の清潔感溢れる演技に支え
られて一本筋が通った中で、何気ない日常の中の、小津作品のさらに深い心理面が
描かれていたように思いました。

 描かれている内容は、どちらかといえば陰鬱になりがちな暗い葛藤でありながら、
上品にそれらを浮き出させることなく最後はきれいに丸く納まり後味も良く、心に
残る名作でした。

 原作「めし」は、林芙美子の長編小説で、1951年(昭和26年)4月1日から7月6日
まで朝日新聞に連載されたものですが、同年6月に著者の急死により、150回連載の
予定が2/3の97回で連載は終了したのです。 映画化にあたって、監督、脚本家で
独自の結末を付けられたそうですが、会社から「結末が離婚では困る」と要望され、
結局 妻が夫のもとに戻るような終わり方にされたそうです。

          (noteより)

 公開後、この作品は大きな成功を収め高い評価を受けますが、林文学のファンなど
からはこの映画の終わり方が「この夫婦は別れるべきだった」「林自身はそのような
想定をしていた」などの批判を受けることもあったそうです。原作者は、どのような
結末を想定していたかはわかりませんが、映画を観た感じでは、これで円満解決・・
となりスッキリしていると思います。

 夫婦仲がぎすぎすしているところに、夫の姪子(島崎雪子)が、東京の家から家出
して転がり込んできて、身勝手にふるまうことに一段と夫婦仲を刺激したりして追い
込んで行くのです。たまらなくなって、姪を東京に連れて帰ることにして、妻(原
節子)も実家に帰ってしまうのですが、実家には母(杉村春子)、弟(小林桂樹)と
その妻(杉葉子)などがいて、懐かしさひとしおでした。

         (noteより)

 姪が家出をして大阪に来たとき、大阪見物の遊覧バスで観光しますが、北浜の証券
界わい、大阪城やそのほか懐かしい風景も楽しめました。1951年、昭和26年といえば、
サンフランシスコ講和条約が締結された頃で、ようやく復興に向かう頃でしたから、
まだまだ貧しい環境でしたね。街並みなども何となく懐かしい感じでした。

 

 

 

 

成瀬巳喜男監督『めし』

 

 

 

 

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西部に賭ける女

2025-03-05 | スポーツ、芸能、映画

 映画です。1960年制作公開のアメリカ西部劇コメディ映画で、すこし前にBSで放送が
あったのを録画しておいたものです。

 西部劇といえば、無法者や決闘が付き物ですが、この映画は旅芸人一行が借金取りに
追われてはるばる西部の地を渡り歩く・・ちょっと風変わりな西部劇です。 そして、
あのソフィア・ローレンがまだ20代の頃で、この旅回りの演劇一座でも花形女優として
華やかな舞台を演じています。

         (allcinemaより)


    S・ローレンは西部劇は唯一無二の出演だそうですが、若さと美貌と素晴らしいプロ
ポーションを惜しみなく発揮していますね。相方は、こちらも名優アンソニー・クイン
で、これまた渋いところを演じるこの一座の座長役で出ています。 ほかに、二十歳
そこそこのマーガレット・オブライエンが子役で出ていました。

 ガンファイトなどなく、西部劇らしくない西部劇でした。ただ、借金で街を追われ、
荒野を一座を載せた2台の馬車が突っ走り、延々と逃げて別の町に行く画面などは、
西部ならではの光景でした。

 時代背景は、1880年代といいますから、まだまだ荒涼としていますが、劇団の物語
ですから、当然劇中劇があり、そこで主役を演じる S・ローレンのコスチューム、細い
ウエストのスタイルが際立っていて男を魅惑するのですね。 劇の中で、男役に扮する
S・ローレンが馬の背中にくくられて劇場の周りを駆け巡るなどの荒っぽい劇が大うけ
するのですね。しかし、この借金を作るのも、S・ローレンで、豪華な衣装を買い込ん
だ支払いに追われるという・・ストーリーとしては、ドタバタみたいな感じではあり
ます。

 唯一西部劇らしいといえば、S・ローレンが借金を返そうと売り上げに手を付けて
ポーカーに賭けるが、街のならず者に負け、最後には自身を賭けた勝負にも負け、また
また借金を作る羽目になるのですが、このならず者(スティーブ・フォレスト)の風貌
がそれらしく、荒野の移動中も先住民から守るシーンや野営するところくらいでしょうか。

          (ameblo.jpより)

 訳ありの旅周り一座の座長(A・クィン)と一座の花形スター(S・ローレン)の
ロマンスを中心にして、ヒロインをめぐる三角関係あり、債権をめぐる騒動ありのコメ
ディー劇でした。

 監督は、あの『マイ・フェア・レディ』などの名匠ジョージ・キューカーでした。

                 

 このような西部劇は始めて見ましたが、西部劇というよりは、S・ローレン、A・クイン
の共演‥というところが魅力だったようでした。たまにはこのような映画もいいかも・・。

 

 これまで西部開拓時代、南北戦争などを経て急速に発展してきたアメリカは、世界の
リーダーとして国際秩序を維持する立場にあり、大きな役割を果たしてきましたが、
ここにきて一転、なりふり構わず孤立・自国主義を掲げて、あたかも生存競争に終始
する原始の世界へと舵を切ったように思えてなりません。

 

 

 

この映画の動画があまりありませんでした・・

Heller In Pink Tights - Trailer

 

 

 

 

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ナチュラル

2025-02-09 | スポーツ、芸能、映画

 映画を観ました。 先月の末にNHKBSで放送があった『ナチュラル』です。

 原題 The Natural は、バーナード・マラマッドの小説『ザ・ナチュラル』(1952年)
を1984年に映画化されたアメリカの野球映画です。 ナチュラルは、自然の、天然の、
加工されていない などの意味で使われますが、ここでは「ナチュラル(natural)」は
「天性の才能の持ち主」を意味しています。

 昔、私の友人に、社名が「ナチュラル」という会社の社長がいましたが、社名の
意味するところは「天才」だったのですね。

         (ソニーピクチャーズより)


 映画は、1930年代の頃のアメリカを舞台に、天才野球選手と呼ばれたロイ・ホッ
ブス(ロバート・レッドフォード)のもとに、カブスから入団テストの知らせが来た。
記録を塗り替え伝説の選手を夢見てシカゴへ向かう途中列車の中で撃たれ、プロ入り
は断念せざるを得なくなってしまうのです。
  それから16年、ロイ・ホッブスは35歳になって再度挑戦し、低迷するNYナイツに
「奇跡の中年ルーキー」として入団、メジャーリーグで打者として大活躍する人気
選手となるのです。(ニューヨーク・ナイツは1939年にアメリカ野球チームとして存在して
いたようです。)

 映画のクライマックスは、ナショナルリーグでトップとの 8ゲーム差を縮め、いよ
いよパイレーツとの優勝決定戦を迎えるのですが、ロイは、かっての古傷による銃弾
のかけらが体内に残って入院して病み上がりのまま試合に臨むのでした。2者を塁に
おき、2アウトからライト方向に超特大のホームランを放ち逆転優勝に輝くのです。

 このシーンでは、最初のファールは記者席のガラスを壊すハプニング。2度目の
大アーチは逸れてファール。そして最後に、この大ホームランが飛び出すのですが、
これが、ライト上の照明に直撃し、電球は勿論破損しますが、電気ショートの火花が
次々と連鎖して大きな
祝福の花火となって球場に火花が落ちてくる・・。その火花の
中を背番号 9のロイが悠々とベースを回るのです。
 優勝が決まり、ロイは田舎で子どもとキャッチボールをしているのどかなシーンで
終わるのです。

          (ネット画像より)


 映画製作(公開)は1984年ですが、時代背景は日本でいえば、昭和の初め頃です
から、野球シーンも何となく古典的な雰囲気がするのと、野球そのものも最近の
MLBを見慣れているせいか、どこか古めかしく感じると共に、この頃、野球賭博など
も平気で行われていたようなやり取りがあったり、35歳のルーキーが活躍している
のですから、若さにかける感じも付きまといます。 ロイ役を演じるロバート・レッド
フォードはこの時 48歳だったそうです。 そして、カブスからの招へいでシカゴに
行く列車の中での銃撃される事件は、何だったのかも何も説明されていない・・など、
天才野球選手のどこまでもその道を究めようとの強い精神力を描く以外は省略されて
いたように感じました。

 主人公、ロイ・ホッブスは、撃たれる前は、投手としても素晴らしい成績を残す、
「二刀流」だったようです。小説『ナチュラル』のロイ・ホッブスのモデルとなって
いるのは、1900年代初めころの、名選手 シューレス・ジョー・ジャクソン選手だそう
です。すごい打率を挙げた有名選手だったそうですが、1919年のワールドシリーズの
八百長事件に関与したとして翌年永久追放処分を受けています。

                     

 今年(2025年)3月18,19日の2日間、東京ドームで、ロジャース対カブスのMLB
開幕試合が行われるようです。まぁ、テレビ観戦することにしましょう。

 

 

 

THE NATURAL (1984) Emotional home run scene (best ending to a movie ever)

 

 

 

 

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映画館    

2025-01-08 | スポーツ、芸能、映画

 突然ですが映画「館」なんです。

 最近になって映画を観る機会は多く、楽しみにしています。 テレビ、特にBSで
ウイークデイには大体放送がありますので、見たいと思うのを録画しておきます。
そうです。映画館に行って観るのではなく、自宅で寝そべったりして・・。

 ところが、手元にある会報に「映画」についての記事を見つけました。『映画館
の魅力と未来』(岩崎ゆう子氏、コミュニティシネマセンター事務局長)と題して、
これまで気が付かなかった、というか殆ど意に介していなかった「映画館」について
述べられていて、ほとんど知らないことばかりなので、記事の内容をかいつまんで
ここにご紹介したいと思いました。

     有名なトゥシンスキー劇場(アムステルダム)
       (Esquireより)

 最後に映画館で観た映画は何だったか? 思い出してみると、シネ・リーブル池袋
というシネコン(シネマコンプレックス)で、2018年に観た『モリのいる場所』でし
た。 変わり者の画家、熊谷守一の生涯を描いた作品で、山崎努がその役で面白く
印象に残る映画でした。映画を観たことで、後に、豊島区千早町にある「熊谷守一
美術館」にも訪問しました。

  熊谷守一の代表作の一つ       熊谷守一美術館
  

 

 横道にそれましたが、確かに映画館で見る映画は、広い暗い空間の中で、全方位
から聞こえる音、音楽に誘われて、多くの知らない人と一緒に観ていますが、全く
孤独の中で、自分一人の世界に入って画面の中に身を埋めてしまっているのです。
会報記事にも、これが映画館の大きな魅力だといっています。

 会報記事から映画館事情などをご紹介しますと・・(データは、2024年3月発行の
『映画上映活動年鑑2023』)

 先ず映画館の種類として、「シネマコンプレックス(シネコン)」「ミニシアター/
名画座」「既存興業館」「成人映画館」の4つに分類されているそうです。シネコン
はご存じの通り、一つの建物にいくつかの映画上映施設があるタイプで現在主流と
なっています。ミニシアターは小規模映画館で、アート系、インデペンデント映画
と呼ばれる作品でアジア、ヨーロッパなどさまざまな国の多彩な映画を上映していま
す。ここ数年は増加傾向にあるそうです。 既存興業館というのは、大手映画会社
直営または系列館として経営されて来た従来型の映画館を指しています。 次第に
減少傾向にあるそうです。

 で、現在日本の映画館は 592館 あるそうですが、下の表にあるように、89%が
シネコンなんですね。(会報記事のデータを表形式に加工しました。以下同じ。)

        

 そして、どのくらい見られているか?  2000年代では 2019年が最高で、その
観客数は1億9491万人だったそうです。この数字は他の国と比較すると、さらに次の
表に示されているように、韓国、フランス、アメリカ・カナダと比較して、1人あた
りの年間鑑賞本数で見ると、韓国4.4本、フランス3.3本に比べて日本は1.5本と諸外国
では日本よりかなり多くの本数を映画館で見ているということだそうです。

    

 日本で、観客数が最も多かったのは、1958年だそうで、11億2745万2000人だそう
ですから現在の10倍近いですが当時の人口は9000万人あまりで、1人当たりに換算
すれば、年間10本以上となります。当時は、多くの日本人は毎月1本以上の映画を
映画館で見ていたことになります。

 現在は、映画そのものを見る人がどのように変化しているかは、述べられていま
せんが、映画館で見なくても、ネットや他の手段(DVDなど)で、映画そのものの
観賞はやはり結構多いのではないか‥と思うのです。 個人的に言えば、映画館を
訪れる機会はぐっと減っていますが、その反面ネットで映画を観る機会はかなり増え
ています。高齢で出歩かなくなったことが主な理由ですが、若い人たちも、ネット
などでの映画鑑賞は結構多いのではないかと思います。

 日本の映画館の数は上述したように592館とありますが、これは多いのか、少ない
のか?については、仮に、人口をスクリーン数で割った、「1スクリーンあたりの
人口」として諸外国と比較したものを下表に示しています。

  

 これで見ると、韓国は日本の2倍以上のスクリーンがあり、フランスやアメリカ・
カナダは、日本の3倍も4倍ものスクリーンがあることになり、日本のそれはかなり
少ないといえるとあります。

 

 さらに、日本の映画館を地域で見ると、592館、3682スクリーンのうち、200館
1291スクリーンが関東にあり、これは約35%にあたり、このうち83館(415スクリー
ン)つまり約14%が東京に集中しているそうで、全国1718市町村のうち18%の301
市町村には映画館があるがその他の80%以上には映画館がないとあります。
 人口5万人以下の市町村(1215)で映画館のあるのは54(4%)に過ぎず、大きな
地域格差があると指摘されています。フランスでは2万人以上の町の殆どに映画館が
ある。1万人以下の町でも28%、1~2万人の町では73%映画館があるそうです。映画
館は図書館に次いで館数が多く、国民にとって重要な文化、教育施設と考えられて
いるとあります。

               

 また、映画館の建物自体を捉えても、日本ではいずれ建て替えることを前提として
作られているのに対して、外国では、「パレス」と称されるにふさわしい壮麗な映画
館が多くあり、中でも100年以上の歴史を持つアムステルダムの「トゥシンスキー
劇場」(冒頭写真)などは観光地としても見学ツアーに組み込まれているそうです。

               

 以上述べられてきたのは、とりもなおさず、映画館の斜陽に危惧を感じ、何とか
持ち直すことが出来ないかの思いがその根底にあると推測されますが、会報著者は
その未来について、「子どもと映画」をつなぐプログラムを地道に広げて行くことが
重要だと提案されています。
 コロナ後は、ミニシアターの観客の中心をなしていた中高年の女性層が戻ってきて
いない、観客の高齢化が大きな要因ではないか。 映画館で映画を観たことがない
子どもは、恐らく大人になっても映画館には行かないだろう。

 映画を映画館で見る時、周りに人がいても、自分ひとりで目の前の大きなスクリー
ンに投影される映像、全方位から溢れる音を浴びて2時間ほどを映画に集中する・・
そこに映画館の良いところがある。映画の内容(コンテンツ)は、ネットでも見ら
れるが、「コンテンツの視聴と映画館での体験とは別もの」であり、映画誕生から
130年の未だ新しい芸術である映画は、映画館の大きなスクリーンで上映されること
を前提として製作されて来た。

                  

 会報記事のご紹介は以上ですが、ところどころ私見もはさんで分かりずらいところ
もあったかもしれませんが、確かに、映画館で見るのは、やはり迫力が違いますし、
それに推された感動も大きいものがあります。 何といっても映画館では、自分が
映画に包み込まれて一体化しているような環境ですから、テレビ画面の前とでは大き
な違いがあります。 たまに、「映画館に行く」というイベントを確立しても良い
かもしれません。 子どもと一緒ならなおさら・・。

 

 

 

戦国スペクタクルドラマ『SHOGUN 将軍』US本編映像 (五大老たちの前に吉井虎長が現れる)

 

 

 

 

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椿三十郎  (bon)

2024-12-27 | スポーツ、芸能、映画

 年末の気ぜわしいところですが、BSの映画2本を観ました。 12/19に放送された
「用心棒」と昨日放送の「椿三十郎」です。 共に、監督黒澤明、主演三船敏郎の
定番映画で過去にも観たような記憶がありますが、すっかりと忘れていました。

「用心棒」が1961年(昭和36年)で、「椿三十郎」はその翌年、1月1日封切の理屈
抜きの娯楽映画です。「用心棒」の大ヒットに続いて「椿三十郎」は、更に殺陣の
リアルさを表現した、当時では斬新な手法がとられたそうです。最後に仲代達也との
男を立てるための勝負では、一瞬の居合で仲代が切られますが、凄い血潮が噴き出す
のですね。黒沢がこだわったシーンはポンプ仕掛けであったそうです。

        (noteより)

 めっぽう強い主役の浪人(三船敏郎)の名前は、どちらも、名前を聞かれて、フト
窓越しに眺めた時に目に入った、「用心棒」では、それが桑畑の続く光景だったところ
から「桑畑三十郎」といい、隣の椿屋敷に生い茂る椿を見て「椿三十郎」というの
ですね。そして、どちらも、もうすぐ四十郎か・・などとつぶやいています。

 懐から手を出して顎髭をなでたり、肩を怒らせて風貌を飾らない浪人は、ぶっきら
ぼうで自信たっぷりな横柄な態度ですが、確かな腕前と共に度胸があり、知恵が働く
ところから、やくざの集団でも、藩の侍衆の中でも一目置かれる存在で主導的な立場
を演じています。

         (music.jpより)

 「用心棒」では、やくざと元締めが対立するさびれた宿場町。風が砂を巻き上げ
る中、一人の浪人者がやってくるところから始まります。立ち寄った居酒屋のあるじ
から、事情を聞き対立するグループ交互に自分を用心棒として売り込み、双方の対立
をあおって壊滅に向かわせ、宿場町に平穏が戻ったところで、「あばよ」と町を出て
行く・・そんな西部劇的なドラマは、後にマカロニウェスタン「荒野の用心棒」と
して上映されることになります。荒野・・では、当時テレビドラマ「ローハイド」で
人気のあったクリント・イーストウッドが主役を演じています。

        用心棒から
         (gooBLOGより)

「椿三十郎」でも、ユーモアと知略を駆使して、上役の不正を暴こうと立ち上がった
9人の若侍をその凄腕で助けていく痛快ものです。加山雄三をはじめとした血気にはや
る若侍たちをうまく制御し、敵方の用心棒仲代達矢と知恵比べをしつつ、有名なラ
ストの決闘シーンへと物語は進むのです。
  小林桂樹や団玲子など懐かしい顔ぶれもありました。

        椿三十郎シーンから
         (映画.comより)

 黒澤明と三船敏郎・・の名コンビで一世を風靡したヒット作品ですが、モノクロ
画面と言葉が聞き取りにくく(映像から)どちらかといえば「椿三十郎」は、さすが
‥の感じでしたが、「用心棒」の三船の凄さはあまり感じられず、巨匠に申し訳ない
ですがややもの足りなさが感じられました。

 12/31日には、BSで「七人の侍」が放映予定とありました。

 

 

 

「椿三十郎」/見どころとエピソード/「シネマプロムナード 」 クラシック映画チャンネル

 

 

 

 

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オータム・イン・ニューヨーク  (bon)

2024-11-05 | スポーツ、芸能、映画

   明日(日本時間11/6)アメリカ大統領選挙の投票日です。 遠い他国の選挙にも、多くの関心が
   あります。その影響が大きいと思うからです。激戦7州の行方で決まりそうですが、さて・・

 

 録画していた BS1の映画を観ました。
 2000年8月11日公開のアメリカのロマンス映画です。 これより1年1か月後は、あの
9.11だったのです。

 この映画、美しい秋のニューヨークを背景に展開された恋愛ものでしたが、どこか入り
込めない感じでした。

         (映画.comより)

 自他ともに認める、リッチなプレイボーイ(リチャード・ギア)は、48歳のレストラン
経営者で、結婚せずに別れた女性に娘がいますが、次々と女性を変えて行く、そんな人生
を送っていた。 そんなある日、かっての女性の娘である 明るく自由奔放な22歳の美人
女性(ウィノア・ライダー)を知り、親子ほどの年の差がある女性とこれまでとは違った、
ずっと将来まで一緒に過ごしたいと思うようになって行くのです。

 ところがこの快活な女性は、心臓疾患のため、長くて余命1年と医者から宣告を受ける
のです。一旦は、別れ話になるも、返って二人の絆は深まるばかりとなって行きます。

       (ネット画像より)

 親子程の年の差を超えた純愛を描いているのかもしれませんが、この娘の親とも関係の
あったことや、やさしさがどこかふしだらな人生から抜けきれない感覚もあり、どこか
頂けなかったですね。

 ニューヨークに雪が舞うころ、彼女の容態は悪化し、いつの日か別れが訪れる不安を
抱えながらも最後の手術にかけますが、かいなく帰らぬ人となってしまうのです。

 プレイボーイがそれまでの生活から、初めて、親子ほどの年の差がある一人の女性を
心から愛する、そんな変節を真面目に描いているとも思いましたがどこか不自然に感じ
られるのでした。

         (ネット画像より)

 ニューヨークの秋の公園の素晴らしい景観やマンハッタンの聳え立つビル群の映像には、
あの 9.11の惨劇で消滅した世界貿易センター(WTC)のツインビルがシルエットでしっかり
と写されていました。まさかその翌年にあの忌まわしい 9.11が来るとは、予感していた
わけではないでしょう。

 この映画は、ようやく純粋に愛した子供ほどの年齢の女性は、結局は帰らぬ人となって
しまう切なさを20世紀の最後の一抹の寂しさと重ね合わせているのかもしれないとも・・。

                

         昨日(11/4)ベランダのみかんとレモンを1つづつ採りました。
        
         ( 左:ミカン250g、右:レモン200g )

 

 

フランク・シナトラの大ヒットジャズですが、今回はエラとルイで・・

Autumn In New York

 

 

 

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陽のあたる教室  (bon)

2024-10-12 | スポーツ、芸能、映画

      日本の「被団協」が今年のノーベル平和賞に輝きました。昨今の世情を反映して、唯一の被爆国である
    日本の長年にわたる活動が評価されたのでしょう。   MLB ドジャースとパドレスは、2勝2敗同士で 
       Petco Park を後に、今日 Dodger Stadiumで決勝戦があります。 先の試合で素晴らしい成績を上げた
    ベテラン ダルビッシュ有投手と若い 山本由伸投手の先発対決が組まれた好カードは楽しみです。

 

 

 BSで録画していた映画を観ました。この映画、とても感動しました。

 1965年制作のアメリカ映画です。原題は「Mr.Holland's Opus」 とあり、バンド
マンである主人公ホランドは作曲家を目指していたが、学校の音楽担当の先生となっ
て30年を教職で過ごすことになるのです。題名の『Opus』とは、「作曲家の一連の
作品」という意味ですが、この映画では、音楽を通じて生徒たちの人生における
教育ともいえる人間性を育み世に送り出した作品(生徒たち)を意味しているので
しょう。「ホランド先生の教え子たち」なんですね。

                 (ネット画像より)

 1965年から1995年にかけて、アメリカで起きたいろんな出来事、べトナム戦争、
ジョン・レノンの殺害、レーガン大統領などのニュース映像を交えながら、ニュー
ヨークのバンドマンであったグレン・ホランド(リチャード・ドレイファス)は、
作曲する時間を増やすためとの理由から高校の音楽教師になったが、教師という仕事
を誤解していて、とても作曲などをしている暇などはなく当てが外れた感覚でいまし
たが、そのうち生徒たちに音楽の素晴らしを教えることを決意し、放課後もマーチン
グバンド部の顧問を引き受け生徒の練習に力を注ぐのでした。
 音楽音痴、リズム音痴の生徒にも、威厳を持ちながらも生徒に合わせたやり方で
必死に教える姿がそこにありました。 教師として成長し、生徒たちから慕われる
教師になっていくのです。

         (ネット画像より)

 やがて、彼には息子が生まれますが、不幸にして息子は先天性の聴覚障害を持って
いて音楽を教えることは不可能で、一度は絶望感を味わう日々を送ります。しかし、
自分を必要としている生徒や学校のために一生懸命前向きに働き、音楽を通して生徒
を立ち直らせていくことや、夢を実現させる手伝いをすることに生きがいを感じて
いくようになるのです。 このことが息子にとっては、自分が見捨てられたと思い、
父との隙間が空いてしまいますが、そのうち誤解も解けて、両親も手話で話すように
なって絆は一層強くなります。

 ホランド先生は、古風な堅物の教師では決してありませんが、威厳を持ちながら
生徒に対しても深い愛情滲む対応をした好感度の高い人物として演じられていました。

         (ネット画像より)

 学校の演劇祭の出し物がガーシュインをテーマにしたレビューも成功裏に終わり、
さらには、聾唖者のためのコンサートでは、彼は息子のためにジョン・レノンの
『Beautiful Boy』を手話つきで歌い大喝さいを浴びます。

 しかし、教育予算の削減で芸術系の授業がカットされ、ホランド先生は退職します。
引退の当日、荷物を持って家族と共に教室を去ろうとしていた時、講堂のざわつきが
聞こえドアを開けると、講堂いっぱいに過去30年間の教え子たちが集まって先生を
祝福してくれ、舞台にはオーケストラが用意され、先生作の曲を先生の指揮で演奏
される用意がなされていたのです。
 60歳のホランド先生は、結局は「使い捨ての教師」と悲哀を感じていたところ、
自分が平凡な音楽教師でいるあいだにかけがえのない豊かな“作品”を世に送りだし
ていたことに気づくのです。

 以前に観た「チップス先生さようなら」も良かったです。

 

 

 

なつかしい淀川長治さんの解説がありました。

日曜洋画劇場 / 陽のあたる教室

 

 

 

 

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ベートーベン  (bon)

2024-09-08 | スポーツ、芸能、映画

 これ、犬の名前なんです。 

 先日(8月下旬に)、録画していたBS1の映画を観ました。 1992年に公開された
アメリカの家族(子供)向きコメディ映画です。

 アメリカのとある田舎町の5人家族の平凡な家に、ペット泥棒から逃げ出した1匹の子犬
が迷い込んできました。ころころと動き回る子犬は子供たちの大の仲良しで、家の内外も
自由に行き来する人気者となりました。 父親は、犬は敬遠する方で子供たちとは反対
路線でしたが、飼い主が見つかるまで‥という条件で飼うことになりました。

 名前を決める時、家族がいろんな名前を候補に上げましたが、末娘がピアノで、タタタ
ターン、タタタターンと「運命」の出だしを叩いたところ、ワンちゃんは鳴いて反応した
ため、「ベートーベン」と名付けられたのでした。
 そういえば、この家の名前も「ニュートン」でした。

        (Filmarksより)

 子犬はみるみる大きくなり、子どもたちよりはるかに大きく70㎏にもなるかという大き
さになりました。ニュートン家の人気者となりますが、家の中を汚したり、家具を傷つけ
たり、かなり悪さをしますが、頭がよく機転が利くようなんですね。外の犬小屋に入れ
られて金網で隔離されていても、どこからか家中に入ってきたり、長女を学校の人気男性
と引き合わせたり、長男がいじめられているところをうまくかばったりと、人間のような
振る舞いをするほどのおりこうさんなんですね。

 事業拡大のため、夫婦で仕事に出て、子ども達をベビーシッターに預けることがあり
ましたが、その時、目を離しているすきに末っ子の女の子がプールに落ちておぼれそうに
なっているところを、このベートーベンはプールに飛び込んで女の子を背中に載せて犬
かきで助ける‥そんなこともするのです。 悪徳投資家が、ニュートン家の事業を乗っ
取ろうと、上手い口に載せて契約書にサインするその時もベートーベンは、テーブルを
ひっくり返して邪魔をするなど、ベートーベンによって助けられた数々の話題が展開され、
物言わぬ動物ながら痛快な主人公(犬)を演じるのです。

 ある時獣医の元に、弾薬の殺傷能力を試すため大型犬を実験対象の依頼が持ち込まれ
賄賂も受け取り、その対象にベートーベンが目を付けられるのです。もともと犬を敬遠
していた父親のところに、獣医(ペット泥棒の元締めもやっていた)が近づいてきて、
セントバーナード犬は最近発作が起きることがあり、子どもを噛んだりする・・などと
言い、処分することを持ち掛け承諾させてしまうのです。

 しかし、子ども達や母親はにわかには納得できず、再度獣医のところに確認したいと
せがんで獣医を尋ねると、それらは真っ赤な嘘であることがバレ、父親をはじめ子供たち
も総がかりで獣医を取り押さえ、ベートーベン始めその他の子犬たちは助けられるのです。

 敬遠していた父親も、ベートーベンを認め、ラストシーンでは、ベッドの上にベートー
ベン、下には何匹かの子犬たちが勢ぞろいした微笑ましい家庭の図が描かれていました。

         (サブカルクブログより)

 タイトルが示すように、主人公(犬)が犬で、大型犬セントバーナードで、偉大な作曲
家ベートーベンの交響曲第5番「運命」の曲に反応したところから、犬の名前をベートー
ベンと付けたこの家の名前がまたあのニュートンというのです。

 犬を中心にいろんな事件、物語が進められて、楽しく面白い場面の数々が展開されて
いました。子犬の頃のコロコロとした愛らしさ、大きく成長すると今度はいろんな判断が
出来るまるで賢いふるまい。 1時間半弱の映画は、無邪気で子供向けですが結構面白く
楽しく観ました。

 

 

 

英語版ですが、短い動画が次々と10本続けてあります。

Beethoven (1992) - The New Puppy Scene (1/10) | Movieclips

 

 

 

 

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プロヴァンスの休日  (bon)

2024-08-19 | スポーツ、芸能、映画

 フランス映画です。 先の、パリ五輪が佳境にあったころBS1で観ました。
 夏休みに南フランスの少し山手に入った田舎に来て、ひと夏を過ごす穏やかなハート
ルコメディ映画です。2014年制作、日本では2016年に新宿シネマカリテで上映され
たそ
うです。

                 (映画.comより)

 美しい自然の広がるプロヴァンスで暮らす頑固な祖父(ポール)のもとに、娘との
仲違いが原因でこれまで一度も会ったことのない3人の孫たちが母親(娘)に連れ
られて訪ねてくるのです。大都会のパリと違って、ここプロヴァンスは、ケイタイの
電波も場所によって繋がりにくかったり、映画を観るにもはるか遠くだという、孫
たちにとっては耐え難い環境に思えると同時に、気難しい祖父ともなかなか折り合い
がつかない状況でした。 ぎすぎすとした数日を送るうち、生まれつき耳に障害を
持つ孫の末っ子(テオ)と少しずつ心を通わせて行くのです。

         (映画.comより)

 まだ学校に上がる前くらいの愛らしい末っ子は、生まれながらにして耳が不自由
ですが好奇心は旺盛で、頑固な祖父の畑仕事にも興味を示し、付きまとううち簡単な
仕事も手伝ったり、また普段の生活にも新しい体験が多く、次第に祖父と過ごす時間
が多くなって行くのです。 一方、上の孫達も、不便な田舎生活にも次第に慣れて、
もの珍しい事柄もたくさんあったりして、それなりに楽しく暮らし始める・・。

         (映画.comより)

 ほのぼのとした、そんなひと夏が描かれていて、ストーリーとしては、よくある
パターンに思いますが、頑固な祖父に扮するジャン・レノの演技もなかなか素晴ら
しく、風景や街の人々の明るく屈託のなさ、地元のお祭りの楽しさや変わった闘牛
祭りなど珍しい情景と共に映画に引き込まれてしまいました。

         (映画.comより)

 上の孫たちも、地域の祭りなどを通じて友達も出来、楽しい田舎暮らしになって
き始め、末っ子は頑固な祖父ともすっかり打ち解けて、家族は次第に和やかな家庭
へと変身して行くのです。 途中、ひょんなことから頑固な祖父のもとに昔馴染みの
老人たちが訪ねてきて、酒盛りをしながら陽気に歌を歌う‥そんな場面もあり、素朴
なわだかまりのない人間関係も描かれていたようです。
 パリとプロヴァンスの対比も興味深かったです。

                 

 このところ、オリンピック競技や野球それと戦争ニュースが多い中で、この映画は
ホッとくつろげるやさしい時間を与えてくれました。

 

 

 

映画 『 プロヴァンスの休日』 劇場用公式予告

 

 

 

 

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がんばっていきまっしょい  (bon)

2024-07-22 | スポーツ、芸能、映画

 1998年公開の映画です。 先日BS1で放送されたのを観ました。

 第4回坊っちゃん文学賞を受賞した敷村良子の同名小説の映画化で、監督、磯村
一路、主演は新人、田中麗奈(キネマ旬報日本映画新人女優賞受賞)とあります。

 昭和50年(1975年)頃の、四国・松山を舞台に、ボートに青春をかけた女子高生
たちの姿を明るくみずみずしく描いた青春ドラマです。 私も学生の頃、漕艇部
(ボート部)にいて厳しくも楽しい練習を経験していますので、そんな思いも込めて、
当時の自分に重ね合わせる部分もあって、懐かしく観ました。

         (Filmarksより)

 映画では、女子高生のボートで、ナックルフォア(4人漕ぎで、コックスの計5人)
を対象に、すでに廃部になっていた伊予東高校のボート部を、以前からあこがれを
持っていた一人の少女が入学するや、先生に直訴したりしながら、メンバーを集め
創部にこぎつけるのです。
  初めのうちは、未経験者ばかりで、ボートの運び方もぎこちないくらい、ましてや
オールさばきなどなっていなかったところに、現役を引退した経験者がコーチについ
てくれ、必死の練習を重ねるのです。

 夏合宿を経た、新人戦は殆ど戦いにならなかったが、元日本選手権メンバーの一人
を、女子コーチとして付けてくれた。ところが、このコーチはあまりやる気がなく、
トレーニングメニューを渡す程度で、チームは相変わらず自分たちで何とか練習を
重ねる日々となるのです。

 ある時、メンバーのリーダーが腰を痛めて療養していて、新入部員がその穴埋めを
している頃、療養中に、コーチに自らのボートにかける思いを打ち明けたことで、
コーチは思い直し、特訓を始めるのです。 夏休み期間も猛練習に励み、東校女子
ボート部は、順調に決勝戦まで勝ち進んでいた。彼女たちの士気は益々奮い立ち、
応援も一緒になって頑張ってくれている。『ひがし高、がんばっていきまっしょい!
の声援にメンバーはさらにがんばるのでした。 しかし、決勝では、わずかの差で
負けてしまうのです。

            (シネマNAVIより)


 艇庫の掃除を終えたメンバーは、来年最後となるシーズンに向けて自身にエールを
送るのでした。

 実写の映像が多くあり、懐かしさもあって楽しく鑑賞させていただきました。

                      

 ここで、少し専門的な解説を以下に記しておきたいと思いました。

〇ボート(漕艇)の形に、2種類あります。映画で出ているナックルというのは、
艇の底の形が拳(ナックル)になっていて安定性がよく初心者向けといわれ、日本
だけの種類です。この他、シェル艇というのがあり、こちらは底が貝殻(シェル)状
につるっとしているところからこのように呼ばれています。ナックルは、漕ぎ手が
4人が普通で、ナックルフォアとよばれ、シェルの方は、漕ぎ手が4人、8人などが
あって、シェルフォア、シェルエイトと呼ばれています。これらには、コックスと
呼ばれる舵手が一人います。

〇スカル スカルとは、両手に1本ずつオールを持って漕ぐ艇の種類で、1人乗りは
シングルスカル、2人乗りはダブルスカル、4人(コックスを入れて5人)はクオド
ブルと呼ばれます。これに対して、両手で1本のオールを持って漕ぐ艇をスウィープ
タイプといいます。エイト(漕ぎ手8人+コックス)もスウィープタイプの艇で、
ボート競技では最大の人数で、最も高速となります。「舵手(コックス)付きエイト」
の略称です。

〇まとめ ナックルフォア、シェルフォア、ペア、エイトの種目は水を漕ぐオールが
すべて1人1本(片方)です。また、シングルスカル、ダブルスカル、クォドルプルは
水を漕ぐオールがすべて1人2本 (両方) です。

〇レガッタ ボート競技のことです。

                 

 学生時代、ボート部だった私は、シェルエイトの選手で、7番を漕いでいました。
船首から、バウ、2番、3,4,5,6,7番ときて、整調(ストローク)で8人(エイト)
そしてコックスの計9人のチームです。夏休みなどは勿論合宿ですが、試合が近づくと
学校に行くのではなく淀川(堂島川)の川べり(桜ノ宮)にある艇庫に行く毎日でしたね。

 若き日の(私の)練習風景         写真で8本のオールの右最手前が私
 

 

 

 

琵琶湖周航の歌1~6番

 

 

 

 

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大いなる西部  (bon)

2024-06-18 | スポーツ、芸能、映画

 映画を観ました。 BS3で最近録画していたので・・。

 1870年代といいますから、日本では明治の初めころのテキサスが舞台で、アメ
リカでは南北戦争が終わって、大陸横断鉄道が開通した頃にあたりますが、未だ
近代化されずにある荒涼とした砂漠地に牧場を営む大牧場主が支配するそんな時代
の西部劇なんですね。

  西部劇定番のモニュメントバレーではなく、カリフォルニア州の大牧場一帯と
モジャブ砂漠がそのロケ地で何とも広大な情景が画面いっぱいに常に描かれていま
す。
  原題は、「The Big Country」で、それを表しているのですが、合わせてそこが
すべての世界であってしかも、すでに近代化が始まってきているのをしり目に、
ここでは昔ながらのがすべてを制する式の土地柄をも指しているのでしょう。

          (ネット画像より)

 この映画は、そのような地域の風習を破り新しい価値観によって時代を切り開く
・・そんな意図が読み取れるとともに、主たる人物 5人の性格・習慣等の対比が
描かれていて大変面白かったです。 面白いという娯楽性よりはむしろ、新しい
人間社会の価値観と統制のあり方を示唆する優等生が描かれていたのかもしれません。

 そんな広大な大牧場主を東部出身の一人の紳士がやってくるところから映画は
始まります。 婚約者、大牧場主の娘に会うためにはるばるやってくるのです。
この地域には昔から争っている、特に砂漠の水場の利用を巡っても利権を争って
いる2つの大牧場主がいますが、そんな相手側の息子連中に、嫌がらせされ手荒な
歓迎を受け、婚約者は反撃を求めますが、東部出の彼は穏やかにやり過ごしてしま
うのです。

         (ネット画像より)

 東部出身の紳士(グレゴリー・ペック)は、元船長でガンベルトなどはしない
人格者で、結婚相手の大牧場主の元少佐(チャールズ・ビッグフォード)のところ
に来るなり、娘に密かに心を寄せている牧童頭(チャールトン・ヘストン)から、
荒馬に乗ってみろなどとけしかけられますが、この時も体よく断わりを入れるなど
その行動が臆病に見え、次第に意気地なしと見られて行くのです。

 ある時、一人で馬にまたがり地図とコンパス(磁石)をもって荒野にでかけた時
も、娘やみんなは、未経験者が一人で出かけたのなら当然迷ってしまっていると
心配しますが、元船長である彼は大海原の航海と同じようにコンパスを使って無事
戻ってくるのですが、周りはこのような男に次第に魅力を感じなくなるのです。

 しかし、東部出の彼は、一人で出かけた理由は、両大牧場主の紛争の元になって
いる水利権を所有している学校の女教師(ジーン・シモンズ)のところに行って、
利権を買う手はずを整えたりしていたのです。そして、荒馬にも自らの意思で乗り
こなしたりもして、決して臆病者ではなく勇気のある人物ですが、人にそれを吹聴
するタイプではないのですね。

         (ねっと画像より)

 2つの大牧場主は、いよいよ水利権を巡った争いが緊迫してきた折、相手側の大
牧場主(バール・アイヴス、アカデミー助演男優賞受賞)に、東部出が一人で交渉、
解決に向かうのです。 こちらの大牧場主はむしろ正義派で、水利権問題は解決
するのですが、長年の両者の諍いは激化し、とことん決着をつけるべく行動に移っ
てしまうのです。

                

 
 東部と西部の物事の解決方法の違いの非暴力と暴力が、一人の人物の行動を介し
て忍耐強く見事に描かれていて、それが同時に、大いなる西部の近代化への流れ
として表現されていると思いました。

 ガンによる激しい撃ち合いなどはありませんが、冒頭での疾走する馬の曲乗りや
ロディオの面白さ、人知れぬ二人の決闘場面などそれなりに西部劇を深めるシーン
があります。 撃ち合いやインディアン等との争いなどの見せ場はありませんが、
大きな強い信念が貫かれていたようでした。
 映画の出だしは、東部からはるばる婚約者の元にやっては来ましたが、価値観や
性格などの違いから、結局は、結婚はしないのですね。お互いの心は離れてしまい
ます。

 

 この映画は、1958年に製作、公開されています。 監督、ウイリアム・ワイラー、
原作は、ドナルド・ハミルトン、音楽は、ジェローム・モロスで、アカデミー賞に
ノミネートされた有名な作品です。3時間弱の長編映画でしたがしっかりと楽しめ
ました。

 

 

 

 

THE BIG COUNTRY/大いなる西部 HD

 

 

 

 

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ビッグ・フィッシュ  (bon)

2024-05-09 | スポーツ、芸能、映画

 暑かったり、肌寒かったり・・このところ雨模様の日が続いています。
BS1の録画していた映画を観ました。

 

  原題「Big Fish」は、2003年制作のアメリカ映画で、ファンタジー、冒険、
アドべンチャードラマです。Big fishというのは、「誰も知らないホラ話」という
意味合いだそうですが、原作は、アメリカのダニエル・ウオレス(1959~)のベス
トセラー『ビッグフィッシュ -父と息子のものがたり』で、これを独特のファン
タジー映像を取り入れた父と子のものがたりとして描かれていました。

         (filmarksより)

 事件物や、サスペンスではなく父と子のよくある話を、自分の生きてきた人生を
誰しもがそのように思いたい、誇張して他人にもわかり易く楽しませる内容に仕立て
て語る・・そんな父に子供の頃には興味を持つが、次第に成長するにしたがって、
そんな話に嫌気を覚えるのですが、そのうち、それが父の一途な生き方であった
のではないかと思えてくるのです。 

 父は、現在病の床に伏していて、その死期にも気づいていますが、その父の枕
もとで、それまで聞かされてきた物語が、一つひとつ語られるのです。 そして、
その物語が展開するうちに息子に見守られながら息を引き取るのです。
 父の葬式には、大勢の、そして物語に出てきた人々にも囲まれて見送られている
シーンで終わります。


 人は、とくに若い頃、いろいろな好奇心に満ち、いたずら好きで怖いもの見たさ
も手伝いながら、恐ろしいことにも勇敢に立ち向かい、そして戦い、決して悪の
道には踏み込まず、素晴らしい女性にも出会い、時には、花園に囲まれた英雄の
ように多くの人々にも知られている・・そんな自分の夢見る人生を描き切った思い
が描かれているのだと感じました。

        落雷で焼失した住宅セット(アラバマ州)
        (映画.COMより)

 一つひとつのものがたりは、誇張された嘘に飾られてはいますが、それは自分が
歩み直面した事実を、自らの憧れで思い描く形で表現されているのかもしれません
ね。

 物語の部分の映像は、とんでもないつじつまの合わない(と思える)シーンや
まるで夢の中にいるような情景が矢継ぎ早に通り過ぎるのです。そんなバカげた
シーンの数々が流れていますが、それらは、あるいは深層で思い描いている夢を
誇張して具現化(映像化)されているのかもしれないと思え、見終わった後には
何となくほんのりとしたメルヘンチックな感覚に誘われているように思いました。
 それなりにほのぼのとした映画でした。


 劇場公開翌年の2004年に第76回アカデミー賞作曲賞にノミネートされ、第61回
ゴールデングローブ賞最優秀作品賞他にもノミネートされていました。 また、
ミュージカルとして、2013年にシカゴで初演され、2017年以降に再々日本公演が
されていたようです。

 さらに、今年(2024年)5月30日~6月16日には、宝塚歌劇星組公演が東急シア
ターオーブ(渋谷ヒカリエ11階)で予定されていました。

         宝塚歌劇星組ミュージカル
         (東急シアターオーブより)

 

 

 

【コロンビア・ピクチャーズ100周年!】映画『ビッグ・フィッシュ』2003年公開 父と息子の絆を描く。ティム・バートンが贈る心あたたまるファンタジー! #TBT

 

 

 

 

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ナバロンの要塞  (bon)

2024-04-17 | スポーツ、芸能、映画

 昨日(4/16)も外は良いお天気で、日中は風邪が強かったですが少し暑いくらい
になってきました。 BS1で録画していました映画を観ました。
  この映画はもう何度も見たことがあり、ストーリーなどは分かっているのですが、
画面展開やスリルというか何度見てもいいですね。  港に出かけると、そこには
船があり、忙しく車が行き交っていたり、釣り人がいたり・・ それは行く前から
わかっていることですが、実際に現場に行ってみると、それまでは気が付かなかった
ことなど、新しい発見があったりして、楽しいのと同じような感じかもしれません。

         (ネット画像より)

 ひょっとして拙ブログに、感想などを記事アップしていないだろうか?と繰って
みましたら、なんと、2013.7.4「ナバロンの要塞」にアップしていました。 もう
10年以上前であったとは、如何に月日の経つのが早くなってきたか、改めて思い直
した次第です。初めての時は、映画館での封切でしたからこれはずいぶん昔になり
ます。
 

 前置きばかりでなかなか本題に入りませんが、この映画、1961年のイギリス・
アメリカの合作映画です。 私が学生の頃に初めて観たのですね。イギリスの冒険
小説家マクリーンが1957年に発表した同名の小説が原作で、彼の第二次世界大戦に
おける海軍の経験なども基になっているのでしょうが、これを企画し脚本を描いた
のが、あの「真昼の決闘」などを仕上げたアメリカのフォアマンでした。彼の苦難を
乗り越えた経験からどんな状況下でも信念を貫こうとした彼の不屈の精神が込められ
た作品ともいえるのでは‥ との評がありました。

                

 第二次大戦下の1943年、エーゲ海はドイツ軍の制圧下にあり、ケーロス島(架空の
島)のイギリス軍2000人の生命は全滅の危機にあった。イギリス軍救出のためには、
海路途中に睨みをきかせるナバロン島(架空)の断崖の洞窟に据えられたドイツ軍の
2門の巨大大砲を何とか破壊する必要があった。 唯一の可能性は、ナバロン島の
南部の400フィート(約120m)の絶壁は見張りも手薄で、これをよじ登り潜入する
ことだと提案されるのです。

        ナバロンの要塞  
           (ネット画像より)


 作戦を実行するために、世界的な登山家(グレゴリー・ペック)、爆薬の専門家
(デヴィッド・ニーヴン)、それにギリシャ人役のアンソニー・クイーンやアンソ
ニー・クェイル、さらにスタンリー・ベイカー、リチャード・ハリスら名優の名演技
がリアリティーと迫力を盛り上げているのです。

 作戦開始から、ナバロン島を目指す船は大嵐にあうなど危機また危機の連続で、
ハラハラドキドキですが、どんな絶望的な状況下でも任務を遂行しようとする決意、
そこには非情ともいえる局面もありますが、人間的なつながりも見せながら、成功率
の高くない作戦に果敢に取り組んで行くのです。

 しかし、ギリギリのところで、この難攻不落の要塞「The Guns of Navarone」の
爆破に成功するのです。

                

 何度見てもそのスリルと戦争の中の人間模様というか, 厳しい中にも暖かい人間
関係を改めて見ました。

                

 映画の音楽は、有名なデミトリー・ティオムキンになるもので、こちらも久しぶり
に懐かしく感じられました。 真昼の決闘、OK牧場の決闘、ローハイドなどの西部劇、
ジャイアンツ、老人と海などたくさんの映画音楽を作り出しているのですね。

 

 

ナヴァロンの要塞 (1961)  ミッチ・ミラー合唱団

 

 

 

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