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キング・コングができるまで/製作日記

2005-12-28 23:18:26 | 映画 カ行
DVDで、出演:『キング・コング』ピーター・ジャクソン監督及びキャスト、スタッフ一同の『キング・コングができるまで/製作日記』を観ました。

●内容
映画『キング・コング』の撮影初日から最終日までの、およそ8ヶ月間の撮影現場の裏側を3時間半のDVD2枚組みに収録したメイキング映像で、キャストやスタッフ達の仕事ぶりをたっぷり楽しめる作品です。

●感想
いや~、やっと観終わりました。
DVD2枚組みともなると、さすがに見応えがありますね。

ピーター・ジャクソン監督や専門のスタッフ、出演者がカメラの前で解説してくれるので、とても分かり易いです。

まず、撮影はスカル島に向かう船上シーンから始まり、ジャック・ブラックやエイドリアン・ブロディが何千ガロンもの水を浴びながら、必死で演技をしています。

このシーンではダンプタンクという装置が使われていて、約3分で数千ガロンの水を貯め、スイッチ一つで一挙に流す事が出来るので、海の嵐のシーンではよく使用されるそうです。

船内の狭いシーンの撮影には精密なセットが作られ、太陽光をリアルに再現する為に、照明スタッフが天井に穴を開けてライトを当てていました。

船上で波に揺られるシーンでは事前にCGで作られた動きをナオミとエイドリアンがそれを真似て演技をする「プレCG」という手法が使われていました。

この手法は現代のハリウッドではよく使われているそうで、ピーター・ジャクソン監督は他の多くのシーンでも事前に動きをCGで作って演技指導していました。

スカル島のコングが現れるゲートや岩山は野外にコンテナを土台にして巨大なセットが作られており、あまりの大きさにオーストラリア国内のコンテナだけでは足りなかったと言うから驚きです。

ニューヨークのシーンのセットは細やかな所まで、当時の写真を元に緻密に作られており、牛肉店の肉も実際の牛肉を型取りして作り、車は当時のものを借りてきて、洋服は衣装係が全て作ったそうです。

また建物は、タイムズ・スクエアからヘラルド・スクエアに効率よく作り変える為に2年前からセット作りの検討がされていたそうです。

ニューヨークの街に出たコングの足元をジャックが車で逃げるカーアクションは、運転の上手さを買われたエイドリアン本人が実際に運転しているため、迫力が増して良いシーンになったとピーター・ジャクソン監督が嬉しそうな顔をしていました。

ナオミがコングにつかまれるシーンではグリーンバックに巨大なアームに固定され、1日中演技をした事もあったそうです。

そのコングのモーションキャプチャー役もアンディ・サーキスが演じていたので、ナオミの視線の先にはいつもコングの特製スーツを着たアンディが必死の表情で演技をしていたそうです。

劇中でコングと死闘を繰り広げる、3頭のT-レックスは親子の設定で、父・母・息子だそうです。

このT-レックスをCGで作るのに、まずイラストが描かれ、それを元にCGで動きが作られ、忠実なCGに仕上げる為に模型まで作られるという気合の入れ様でした。

コングは生きている様にに見せる為に製作に2年を要し、ナオミのCGも最新技術で本物そっくりに作られていました。

●採点
私のこの作品に対する評価は80点です。

それぞれの部門でプロフェッショナルな働きを見せる素晴らしいスタッフがいたからこそ出来上がった素晴らしい映画だと改めて思いました。

そんな、大勢のスタッフに様々な質問や確認を求められて、全てに回答していくだけでも映画監督というのは大変な仕事だという事が分かりました。

ピーター・ジャクソン監督は、撮影だけじゃなく編集という作業も時間の合間に行っていたので、作業としては本当にハードで、こんな事を8ヶ月も続けたら激ヤセするのも当然だと感じました。

撮影現場の苦労や凄さを詳しく観る事が出来て、とても嬉しかったのですが、欲を言えばCGの合成課程や視覚効果を編集している所も詳しく見せて欲しかったです。

という訳でこの作品は、DVDの特典映像のメイキングシーンを観るのが大好きな方と「3時間半のメイキングDVDが2枚組みで1980円はお買い得だ!」と思って方にオススメ致します。

最後にどうでもいいことなんですが、『キング・コング』の撮影中に『KING KONG SON OF KONG』と『KING KONG INTO THE WOLF'S LAIR』の2本の続編の撮影が一挙に決まり、喜んでいるピーター・ジャクソン監督を見て「この人、このまま行ったらすぐに体重50キロ台になるだろうなぁ~」って、苦労をしても映画を作り続けるピーター・ジャクソン監督の映画にかける熱意に頭が下がる思いをしたのは私だけでしょうか?

それでは、また何か観たら書き込みします。

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