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今週の一枚:「CLASSIC RAILROAD SONGS」 2006

2006年05月15日 | Fuku-music
【Fuku】

最近手に入れた一枚です。これはもうジャケットだけで買う所謂"ジャケ惚れ"ですね。見ればお判りかと思いますが、着込まれたショートのエンジニアジャケットにおそらくのオーバーオール、モロに"鉄道の人"が手を上げて走り去る貨物列車を見送るこの画像、もうタマリません。

アメリカのいろいろな民衆の"音"にこだわって、1948年に民族音楽編纂家のMoses Ashが設立した"Folkways Records"が残した膨大なるアーカイヴの中から、鉄道に関する音楽を29曲集めたコンピレーションアルバム「CLASSIC RAILROAD SONGS」です。

19世紀、アメリカの鉄道建設が全土に広がった頃から、鉄道を作った人々は日々の労働の厳しさを忘れるために、皆口々に歌を口ずさみ、それが人づてに伝承して著名なワークソングとして遺されたり、鉄道の旅が普通に人々に広がると、それにまつわるいろいろな逸話を歌にして当時の歌手がレコーディングしたり、また、鉄路を豪快に走る機関車の音になぞって楽器を演奏して軽快なダンスミュージックとして世に出す、というように鉄道にまつわる音楽は当時のアメリカの民衆にとって非常にポピュラーなものであり、20世紀に入ってからはラジオを通じて、そのような音楽がアメリカ全土に広まりました。

このアルバムで取り上げているのは、そうした人々の間に広まった鉄道(鉄道員)に関する音楽で、Woody Guthrie、Pete Seeger、Cisco Houston、おなじみのNew Lost City Ramblers、LeadBerryなどの有名どころから、Virginia Mountain Boys、Iron Mountain String Bandなどの渋めのところまで網羅した27トラックに実際の機関車の音源2トラックを加えた29曲、71分間の鉄路の旅、旅のお伴の豪華なブックレットまでついて、20世紀前半の鉄路の音を届けてくれます。

鉄道マニアの方はもちろん、ワークウェア好きの方にも楽しめるアルバムです。ジャケットにググっとキタ方はぜひどうぞ。

CLASSIC RAILROAD SONGS from Smithsonian Folkways,
SFW CD 40192, 2006 Smithsonian Folkways Recordings