トーマス・グラバー 第三章 世界の大きな謎」 米国内で大活躍のイスラエル人https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/a6d4bf8238ce1f4391b72d1d6cb825a1
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茶の輸出を決心
トーマス・グラバーがフリーメーソンのメンバーで会ったため、っフリーメーソンとユダヤ人のことに長々と触れてしまった。 さて、グラバーのことに話を戻そう。 グラバーが長崎の地へ足を踏み入れた頃、出島にオランダ館を持つオランダ人、それと古くから長崎に根を下ろしていた清国(中国)人が、長崎での貿易を牛耳っていた。
このため、新参者のスコットランド人、グラバーが新規に貿易の仕事に取り掛かるには、初めから大きなハンディキャップがあった。 だが、幸いなことに世界の大国アメリカ、イギリス、ロシア、フランスなどは、とりあえずは安政五か国条約を締結したものの、まだ具体的な貿易取引には至っていなかった。
グラバーは一体何の商品から始めたらよいのか、はっきりとしたメドは全くと言ってよいほど立てていなかった。 そこへ、マッケンジーがウィリアム・オルトという若者を紹介してくれた。 オルトはイギリスのアイルランド生まれで、グラバーの来日より一年ほど前に長崎に来ていたが、年齢はグラバーより三歳若い十八歳だった。
アイルランドにしても、グラバーのスコットランドにしても、本国のイギリスを長年にわたり争いを繰り返してきた。 最終的にはイギリスのひざ元に屈し、どちらもイギリス領となっているが、生まれ故郷の運命が良く似ていることもあり、二人は急速に親しみを増した。
オルトはたまたま、インドネシアのジャカルタで手にした日本茶に興味を持ち、その輸出を手掛けたいと考え、長崎までやってきた、とグラバーに話した。 オルトは十二万斤(約72キログラム)の茶輸出を決心し、長崎のある商人を訪ね、少々の手付金をうとうとしたが、相手の商人は手付金は不要と言う。
通常の取引では、なにがしかの手付金を打つのが普通だが 「どうして手付金を取らないのか」と聞くと。祖の商人は「私は茶葉は外国人に売れるものおと確信し、三種類の見本をオランダ人通詞テキストルに斡旋したが、誰も毛乳に来てくれなかった。 あなたは一人ではるばると遠方から私を訪ねて来てくれた。 だから手付金不要」と言ったとのこと。
「なんと度胸の座った快男児かと思うでしょう。 それがグラバーさん、その人はまだうら若い女性なんですよ。 その女性の名はオケイさんと言います」。
グラバーはJM商会に勤務していた時、茶葉は清国で大きな商売が展開できると耳にしていたこともあり、「よし当面、長崎では自分も茶葉の輸出をてがけてみよう」と決心した。
そして事のついでに「オルト君、その女商人に是非一度合わせて下さいよ」。 「ああ、オケイさんはわれわれ貿易商人としては、とても頼りがいのある女性なので、是非紹介させてもらいますよ」。
走約束して帰っていった。
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この本には、歴史的に貴重な写真、図、文献なども数多く掲載されている秀逸な作品ですが、それらをPDF化して皆さんに紹介することもできますが、著者と発行所の『長崎文献社』に敬意を払って、全てを紹介するのは、控えたいと考えております。
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