Renaissancejapan

哲学と宗教、財閥、国際政治、金融、科学技術、心霊現象など幅広いジャンルについて投稿しています

トーマス・グラバー 第二章 グラバー長崎へ出立 尊王攘夷、倒幕に揺れる日本

2024-07-10 22:26:26 | 秘密結社 フリーメーソン、イルミナティ、秘密結社など、

トーマス・グラバー 第二章 グラバー長崎へ出立  マッケンジーの誘いhttps://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/31aeeb59919e6e4aad12d6c427ec309e
からの続き

 

 

尊王攘夷、倒幕に揺れる日本

さて、グラバーがマッケンジーの誘いに応じ大きなユメを抱いてやってきた日本は当時どういう状況にあったのであろうか。

安政六年と言えば、徳川家康が関ケ原の戦いに勝ち、「天下人(征夷大将軍)」となって江戸に初めて「幕府」を開き、二百五十六年目に当たる。 守りに強いと言われた家康は諸外国との交渉を一切絶つべく、「海外渡航の禁止」、「貿易の統制管理」、「大船建造の禁止」、「キリスト教の禁制(これは豊臣秀吉時代の継続)」、などの鎖国政策へと突入した。

ただし、寛永十二年(市六三五年)、第三代将軍、家光時代、それまで肥前国平戸藩に置かれていたオランダ商館だけは、長崎の海岸埋め立て地「出島」へ強制移動させられたものの、我が国唯一の外国貿易の窓口として存続した。(中国との貿易は引き続き黙認)。

 

長年にわたる日本の鎖国状態に「開国」を押し付けてきたのが言うまでもなくアメリカ、イギリス、フランス、ロシアなどの列強国であった。

開国の端緒となったのが嘉永六年(一八五三年)、米国ペリー提督の率いる「黒船」四隻が突如、浦賀沖に姿を現した時である。前述したが、この時の黒船(帆船と蒸気船)は、現在のスクリュー(プロペラ)船ではなく「外車輪船」が二隻と帆船二隻であった。

 

また、突如、浦賀沖に現れたペリー提督は、誰しも米国のどこからの基地から、ハワイ、ホノルル経由で来日したと思われている。 しかし、実はペリー提督の正式な所属部隊は「東インド」であり、その艦隊司令官准将(少将格)であったのである。

したがって浦賀沖へ突如姿を現した四隻の黒船はハワイ、ホノルルの太平洋を渡って来たのではなく、琉球(沖縄)啓祐で来たことは意外と知られていない。

またペリーは琉球をとても気に入り、東インドを離れ、時々琉球を訪れたようだ。 (勿論貿易が目的)。 詳しくは後術するが、ペリーは来日した初めてのフリーメーソンと言われている。

このため、日本人初のフリーメーソンの会員は琉球人ではないかとの説もある。

 

 

もっとも当時の琉球は、清国と薩摩藩の二国に従属朝貢する特異な立場にあった。その後、日本の明治政府と薩摩藩は琉球と清国との関係を断絶させ、明治五年(一八七二)、琉球藩とし、一八七九年半を廃して沖縄県としている。

さて、ペリー提督の突然の来日により、開国を迫られた幕府の中枢はこの時はぺこぺこ頭を下げ、ペリー一行を近くの寺で馳走してもてなした。その上、水や薪などをプレゼントし、なんとかおとなしく引き上げてもらった。

 

 

(関連情報)

01.明治維新の大功労者 トーマス・グラバーのシリーズを始めます
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/70f324bc493a22f952abaee990d84f88

02.明治維新の大功労者 トーマス・グラバー フリーメーソンつぃいての活躍 
 本の 表紙と帯
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/95df680c734518c71420ceffc9cf0ad3

03.トーマス・グラバーと明治維新 FACTベースの基礎知識
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/d4b42ac9313d70fcc5a9e7b4f74f7ebd

04.トーマス・グラバー 第一章 トーマス十二歳、生まれ故郷を後へ 初恋の人との別れ
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/981d3ada11449dab0078dd90c263df5f

05.トーマス・グラバー 第一章 トーマス十二歳、生まれ故郷を後へ フレーザーバラを離れる
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/e0912b2050bf8f7e90f4c6a2642c6083

06.トーマス・グラバー 第一章 トーマス十二歳、生まれ故郷を後へ ギムナジウムへ入学
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/a3cb7a6ec3606a6f6adebb1da91a16d6

07.トーマス・グラバー 第一章 トーマス十二歳、生まれ故郷を後へ 海の向こうに何がある
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/24044771300bb89e977af50bdd336faa

08.トーマス・グラバー 第一章 トーマス十二歳、生まれ故郷を後へ 内部の矛盾を抱える
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/17259749b9fc1f762dd2766d369ef031

09.トーマス・グラバー 第一章 トーマス十二歳、生まれ故郷を後へ 活気に満ちたアバディーンhttps://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/8ac7d795a06c8af4212c11a4a6cc8461

10.トーマス・グラバー 第一章 トーマス十二歳、生まれ故郷を後へ ジャディ・マセソン商会https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/1df77aae650497988383afa152bbd217

11.トーマス・グラバー 第一章 トーマス十二歳、生まれ故郷を後へ アヘン戦争で飛躍したJM商会https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/083bb057cd417f4e6597ca8a26fda0b9

12.トーマス・グラバー 第一章 トーマス十二歳、生まれ故郷を後へ 船舶仲買業に就職
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/a75db28de63a5918ab386772c2c3e1ba

13.トーマス・グラバー 第一章 トーマス十二歳、生まれ故郷を後へ 不快な大都市上海https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/aa2752291ca1e9947cd00fcfdff0d500

14.トーマス・グラバー 第一章 トーマス十二歳、太平天国の乱https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/e223669a888e23a7d7629cfe2d0c1680

15.トーマス・グラバー 第二章 グラバー長崎へ出立  マッケンジーの誘いhttps://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/31aeeb59919e6e4aad12d6c427ec309e

16.トーマス・グラバー 第二章 グラバー長崎へ出立  尊王攘夷、倒幕に揺れる日本

https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/dc6949dbc3fecf3297e91a03eae96acc



 

この本には、歴史的に貴重な写真、図、文献なども数多く掲載されている秀逸な作品ですが、それらをPDF化して皆さんに紹介することもできますが、著者と発行所の『長崎文献社』に敬意を払って、全てを紹介するのは、控えたいと考えております。

 

 

★ト-マス・グラバー ここまでの投稿記事一覧
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/659dadfd8abcded85689534cb5c627a6

★フリーメーソン・イルミナティ・秘密結社 ここまでの記事一覧
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/d52e37f7e9a7af44f93554ed333744b3

 

 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。