先日の野々神岳からほど近く、山添村のホームページには「神の宿る山」と記されている。
標高618.8m、ゆるやかなスロープを描いた円錐形の山は名前が示すとおり、神の山で 山頂にある王塚と呼ばれる墳丘や天狗岩など神が宿るとされる幾つかの磐座(イワクラ)が存在し 大切な場所、あるいは恐れ多い場所として人々が容易に踏み込まないように言い伝えられているはず・・・。山頂の王塚は古墳か古代祭祀が行なわれていた跡か、はたまた経塚かと千古の謎を秘めているのだが古墳ならお墓なので、どう考えても踏み入れたらダメだろう・・・と思うのは私だけ?
王塚: 山頂に古墳があるというのは珍しい事から、古代人が神と交信するために作られた古代祭祀の場であったと考えられる。
名前からしても神の山だろうと 気になってはいたが、頂上付近まで自然公園として開発され、林道が開通しているので、あまり食指が動かなかった。 神野寺方面に車で行くと徒歩15分もあれば山頂に達する。山頂の展望台からは四方に展望がひらけて素晴らしい眺めだが 予想通りアンテナ基地が3箇所、 無粋な建造物に腹立たしいが、単独で歩く自分にとって実は心強い味方でもある。
頂上一帯にはこんな所にと思う程自然林が発達していて タブの木やマテバシィなど亜熱帯系、温帯系、暖帯系に属する珍しい樹木が繁茂し、植物学上でも注目すべき植物の宝庫とされている。
神野寺: 740年、聖武天皇の時代、行基によって建立されたと伝えられている。
天狗岩: 本体の東面に模様らしきものが確認できるが意味は不明
山添村には いわくら文化研究会というユニークな会があり全国に会員を募っている。5月のツツジが綺麗らしい。