神々のいる山を訪ねる

巡礼登山家を目指して修行中、 一人淋しく霊山を訪ね歩いています。

日本最古の神奈備 生駒山

2007-06-29 19:10:09 | 奈良の山
大阪と奈良を分かつ南北35キロの生駒山地、主峰生駒山は標高642M、 早くから修験道場としても知られ、千光寺は役の行者が大峰山を開く前に修行したと伝えられる。 役行者の母が修行した霊場である事から 女性も登拝して修行できたため 女人山上と呼ばれた。 さらに南に連なる信貴山は聖徳太子の創建と言われ、平安中期には修験の拠点として栄えた。 など一帯は歴史に名高い山地です。

現在の生駒山は典型的な昭和の開発事業のモデルだろう。 山を跨いでこれでもか!という程のおびただしい電線やケーブル、 稜線を貫く生駒信貴山スカイライン、頂上に作られた遊園地、 頂上直下に林立した在阪テレビ局の中継アンテナ塔・・・。山に入った途端 自動車のレーザー探知機が鳴りっ放し、歩いていても頭がジンジンするのはテレビアンテナのせいなのか? 山頂遊園地一帯の電磁波の量は半端でないだろうに・・・。こんな所で子供を遊ばせては、人体に有害だ。  おまけに 神々しいはずの 一等三角点を山上遊園地のSL列車の施設内にわびしく存在させておる。  (゜Д゜)ゴルァ!!

スカイライン ゴルフ場、公園、霊園、遊技場、宅地造成・・・。無作法な開発が美しい自然林の深い杜を台無しにしていて、  「難波門をこぎ出でてみれば神さぶる生駒高嶺に雲ぞたなびく」 と万葉集に歌われた当時を偲ぶ 神さびた風情はどこにも見当たらない。

もとより登山として興味の対象にする人は少ない生駒山ですが、   矢追日聖 著 「ながそねの息吹」によると、古代の神話や伝説を生んだ全国の山岳の中で、地質学上から見れば、生駒山は日本最古の神奈備だと言う事です。★貴重な山なのです★  古代ヤマトは生駒山を主軸としたその周辺の広大な地域であり 伝承によれば、ニギハヤヒ命は、天祖から授かった十種の神宝をもって、河内国河上のタケルヶ峰に天降ってから、大倭国鳥見白庭山へ遷座している。 現在の大倭神宮の場所であるこの地 ながそね は物部氏の祖神の地で古代祭祀の神地でありまする。  ★この本は知る人ぞ知るマニアックな名著でして・・・。 何のご縁か、今私はこの地 ながそねに住み朝夕霊峰生駒山を眺めて暮らしておりまする (*^_^*) 

   やわらぎの黙示 (ことむけやはす一)  
        ながそねの息吹 (ことむけやはす 二) 矢追日聖/著

神武以前の古代ヤマト(長曽根)のくにの中心地「大倭神宮」で、親子四代の霊感者として生をうけた著者が、現界と霊界を結ぶ「一大事の因縁」を物語る。源平、南北朝、神武と長曽根…の鎮魂浄化の調べは、秘められた日本歴史の、最も深層の部分に光をもたらした。

 

位山と水無神社

2007-06-27 17:57:57 | 各地の山
かねてより気になっていた 位山に行ってきた。

三輪山同様、典型的な古代信仰のご神体山だ、  出雲の神々が舞い降り、麓にある飛騨一宮水無神社に祀られるようになったという伝説がある。高山からの道中、位山の全景が眺められるが 斜面の一部分はモンデウス飛騨位山スキー場として開発されて、痛々しいハゲ山になっている。大日ヶ岳も同様・・・。開発や観光の名の下に繰り広げられた 貧しい地方自治体の悪行・・・・ったくバカじゃ無かろうか! 何でこの山にスキー場が必要なんだ 
 
 かつて修験道が登場してくるまでは、高い山の頂を踏む事は非常に恐れられていた。それは山頂が最も神聖な部分と考えられていたからで、人間が足を踏み入れることは、あらたかな神の頭を踏みつける冒涜的行為だとされていたからに他ならない。 そのせいでもないが マタギ伝説や修験業系の山はどうも好きになれない! 興味の対象外となってしまった。

 地方の山村を車で走っていると里山の頂に張り巡らされたアンテナが気になって仕方が無い。山が泣いているようにさえ見える。電気も携帯電話も高速道路も人一倍開発の恩恵を受けている訳だが、そろそろ退化してもよかろうと思うのは単に年のせい。

山頂に至る道中には、鏡岩、畳岩、御神楽岩などの巨石群と共に 象形文字で刻まれている天の岩戸と呼ばれる磐座がある。 「山の霊力」には、この山の神秘性は簡単に解明されそうにないとの記述があるが 確かに奥の深そうな山で 一言で語れない、一冊の本になる。



麓に鎮座する水無神社