神々のいる山を訪ねる

巡礼登山家を目指して修行中、 一人淋しく霊山を訪ね歩いています。

高野山と丹生都比売神社

2007-08-15 14:16:19 | 近畿の山
816年、弘法大師空海によって開創された高野山、真言密教の根本道場という性格を維持しながら、庶民の弘法大師信仰を中心として、心の安らぎと人間が目指す未来的思考を誘う 宗教宗派を超えた憧れの霊場。 伊勢神宮と並び称される まぎれもない日本の神仏2大聖地。 

最近は年に5~6回参拝しているので、ちょっとした高野山フリークの感もある。
山上台地は壇上と呼ばれる真言密教の世界感を表した空海の世界と奥の院を中心とした弘法大師の世界に分かれているが もともとの高野山には丹生川水源としての水神信仰があり、壇上の一角には高野山という神領を司る丹生明神と地主神である高野明神も祀られている。

お墓参りと奥の院参拝のあと 高野山霊宝館で開設されている「信仰マンダラの世界高野山、神仏への祈り」展を鑑賞 (9月9日まで) 国宝・重要文化財の絵画や彫刻などそんじょそこらで行なわれている展示とはレベルが違う。必見の価値有りです。 有名な孔雀明王坐像が見当たらなかったので係りの人に尋ねたら 国宝や重文は貸し出す事も義務づけられているらしく、今年中の展示予定はありません・・・とか。  印象に残ったのは 平安時代製作の十一面観音立像です。


朱塗りの太鼓橋・鳥居

帰路、紀伊の国一の宮 丹生都比売神社にお参りした。通称天野神社と呼ばれる この神社は高野山の地主神を祀るとされていて「 丹生明神が空海に土地を譲った 」という高野山縁起の伝説もあり、高野山のみに参詣すると「片参り」になるとされている。 静かで荘厳な神社が鎮座する一帯の かつらぎ町はホタルの里としても知られ、全国一の柿の生産量を誇る。



高野山へ入山する空海を黒、白2匹の犬を連れて道案内したと伝えられる狩場明神が矢の根を研いだとされる石の碑は、移築され、集落の道路脇に再建されている。

京奈和道路が高野口まで開通、交通アクセスは日増しに改善され、奈良市内の自宅からだと 30分以上時間短縮されるようになった。(所要2時間強)  三輪山と高野山にお参りするのは自分の中で癖になっていて、歩き慣れた道を 一人で歩いていると常に新しい発見がある。

今が一番幸せと 感じさせてくれる瞬間