レイン プロスタッフブログ

REINプロスタッフによる釣行レポート、製品紹介など。

100‘s(ハンドレッズ)の牛久沼トーナメントレポート~谷口泰 氏~

2010-06-21 | フィールドレポート牛久沼
我々は牛久沼たまやボート選手会の会長と副会長、二人の年齢をたすと100歳を超えるためその名も「牛久沼たまや100‘s(ハンドレッズ)」。牛久沼たまやボートで毎月行われるバストーナメントを報告します。

Vol.4
牛久沼たまやボートでは毎月第二木曜日と第三日曜日にオープントーナメントを行っているが、さらに6月と9月にはペアトーナメントを開催しているのだ。普段のトーナメントでは黙々と釣り続けているだけだがペアだとあきても話ができるし釣った魚もすくってもらえる。



6月6日(日)天気は快晴、気持の良い朝だ。
私も副会長も仕事が忙しく、しかもプラに入れるような体力もないので過去の知識と経験で勝負、得意な西谷田川に向った。

牛久沼には稲荷川、東谷田川、西谷田川という3本の流入河川がある。
稲荷川は河口からすぐの橋から上流はボート侵入禁止なのでエリアが非常に狭い、東谷田川は最も広く葦、オダなどのストラクチャーが豊富、そして西谷田川は川幅は狭いが最も水深がある、という特徴があるのだ。

我々が目指した西谷田川は上流に向かい左岸はブレークがはっきりしており沈木や杭が多い、右岸はブレークは緩やかだが葦の岬とワンドの変化が豊富である。

さっそく水没した柳と葦の複合ストラクチャーを狙って行く。
レインズスワンプの新色ツートンカラー、グリパンチャートメロンのネコリグをキャスト。
柳の枝ギリギリに沈ませてチョンチョンと誘うとココッという小気味よいアタリ!半分ギルかなぁ?と思いつつロッドストロークで合わせる。
グンっと重さが乗ってヤッタ!と思ったら20cmのバスがすっ飛んできた。



まだ時間は8時前、小さいとは言えトーナメントの1匹は大きい。
後席では副会長が「今日は猫ですね!」かなんか言いながらリグっている「スイマセン、スワンプ借りますね」・・・「あっどうぞどうぞ、たくさん使っちゃってください」。
副会長はめったにスピニングを使わないのだが、本日はペア大会なので私の細かい釣りに合わせてくれるようだ。
パラガマにスワンプをキャストし細かいシェイクを続ける。
かなりスローな釣りだがそこここでガマがガサガサ動いており魚っ気抜群である。

下流に向い釣り下がっていくうち小さいガマのかたまりが動いた。
バスだ!よしっと思ったがラインがロッドにからんでしまった。
そこで副会長に声にならない声でソコッ!ソコッ!と伝える。
副会長がスワンプをキャスト、フォールでは食わない・・・スモールシェイク、シェイク・・来った!大きい!見事な連携プレーでキャッチしたのは1300gのキッカーフィッシュだった。



しばらく周囲を往復してねばる。
細かいアタリは結構ありスワンプ猫がはまっている印象は強い。
日は高くのぼり条件的にはきつそうだが気力は充分である。
副会長が上流を指差しながら「細見広場の右岸へ行きましょう」。
背後を行き来するトーナメントボートは多いが細見右岸へ入ったボートはないとのこと。
そっそうなのか!もちろんOK!すぐさま舳先を向けた。
細見広場は西谷田川細見橋の上流にある広大なシャローで水深は0.5~1mとかなり浅い。
左岸は葦や蓮、右岸はリップラップもありたまやボートから遠いぶんプレッシャーは少ない。

11時すぎから風が吹き出しなかなかいい感じになってきた。
風のあたる右岸のガマを攻める。
ハイライトだが今日は魚が手前に出ている感じがある。
細見広場中ほどのガマ岬から上流杭の間だけ当たりやガマの動きが多くそこを往復して攻めた。

11時半またしても副会長に25cmがヒット!二人乗りだとたいてい前に乗っている方が有利だが、スワンプ猫のように細かく撃っていく釣りではボートポジションも近くそれほど前後に差がないように感じられた。



さていよいよ終了時間ぎりぎり、スワンプ猫を撃ち続ける。
そしてついに私のスワンプにも大きいあたり!反射的に合わせロッドをために入った、水面を割ってバスのまさしくラージマウスが見えた!・・・とたんロッドテンションが消えた。
アァ反省!バスが見えたことで平常心を失いしっかりしたフッキングをしなかった。
バスの顎は非常に硬くかなり強いフッキングをしないと貫通しなことを先週琵琶湖ガイドの浅野大和氏に教わったばかりだった。
まさしく「たられば」だがもし獲れていれば800gフィッシュだったと思われる。



優勝は昨年のAOY吉田選手と小野選手3尾で3940gダントツの首位。
東谷田川上流蓮畑の柵で猫リグを使いひとながしで2尾キャッチ、その後キャノン前のオダに移動し1投目ノーシンカーで50cmを獲った。
さらにもう1尾追加し10時までにそろってしまった。
さすがAOY強し!



準優勝は幾志、坂本ペア3尾2680g、はじめから我々と同じ西谷田川に入りパラガマのテキサスで9時半から10時半の間に3尾連続で獲った。
その時間帯はまだ風も吹いておらず、何か我々には到底理解できない自然界の変化があったのだろうか?



3位は牛久沼たまやボート常連チーム、有明、越川ペア3尾2640g、茎崎橋をノーシンカーで攻め1尾キャッチ。
さらにキャノン前をクローワームのテキサスで攻め2尾獲った。



全体の結果としては31組中19組がウェイインした。
晴天だったが11時30分ころから強い南風が吹き始めた。
しかし本日は風と食いはあまり関係がなかったように感じた。
1日中ポツポツとあたりはあり、しかし小さくショートバイトでフックアップすることが難しかった。



今回はついに本場スコットランドのシングルモルト、マッカラン12年です。
このマッカランは非常にマイルドな飲み口、私も今回初めて飲みましたが当然アイレイモルトのようにピート香が強くウィスキー初心者には厳しいようなものを予想していました。
しかし飲んでみてビックリ!なんという完成度、まさにシングルモルトの優等生って感じでした。
このウィスキーはかの巨匠 開高 健氏のお気に入りでした。
彼は酒豪、食通として知られ、晩年「酒にも飽いた、食うのも疲れた。
後に残されたことは自殺ぐらいゃ」と言っていました。
しかしこのマッカランと出会い「知らなんだ。己の不明を恥じなアカン。
ノーブルャ、名品ャ」と言ったとのこと。
そのボトルは今でも銀座のバー「バーモス」に残っているそうです。
もっとも開高氏のマッカランは18年物、私のは12年ですから格がちがいますが・・・もし次に優勝することができたときには奮発しちゃおうかなぁ・・・