と、駆け込んだ16時31分。
チケット売り場が閉まりかけていたのを遠くから叫んで待ってもらい、
やっとのことで入館。
秋野不矩(あきのふく)展をどうしても見たくて仁和寺からタクシーを飛ばしたのだ。
これでシャットアウトされたら悲しかっただろうけれど、
怖い顔の係員が少しだけ情けを示してくれて入ることができた。
秋野不矩は天竜川あたりの出身で、浜松に美術館があるが、交通の便が悪くてまだ行けないでいた。
「渡河(とか)」という作品をテレビで見たときの感動!
水牛が群れを成して大河を渡っていくという雄大な光景を捉えた作品だ。
その作品が京都に来ている。
いま、手の届くところにあるのだ。
万難を排して見たいが、連れもいるからわがままは言えない。
なにせ目的は〈桜〉なのだから。
それでなくとも、今回はちょっと無理して石山寺まで足を伸ばした。
源氏物語1000紀の年なので。
行程がメチャメチャハードだ。
理解を得て、締めくくりが京都国立近代博物館となったわけだが、
30分の駆け足鑑賞でも「渡河」に向き合えたことはこの旅の大収穫だった。
折を見て浜松の秋野不矩美術館へも行ってみたい。
http://www.momak.go.jp/