旅に出るとき、いつからか訪ね先に関連する本を読むのが習慣となり、
コロナ禍になる前の最後の海外旅行では頭書、写真の文庫本を同行させた。
道中は読めずに戻ってから読むことになったのだが。
この本の作者、原田マハさんがきょうのあさイチに出演していた。
とても興味深くおもしろいトークだった。
で、原田さんの作品は何冊か読んだが
最新作とか映画は見ていない。
これから読もうとも思う。
『楽園のカンヴァス』の主な舞台はスイスのバーゼル。
私は滞在数時間、たぶん2時間くらいで、しかも夜だったため
ほとんど観光らしい観光はしていない。
街の様子もわからない。
だからこの本から多くを学ぶこととなった。
よく登場するアイテムとしてリースリングというワインがある。
スイス国境、フランスのリュクブルという小さな村の小さな店で買ったのが
奇しくもリースリングであった。
甘くない白ワイン、とだけリクエストして店の若者に選んでもらったものだ。
そのリースリングが『楽園のカンヴァス』にはよく出てくるのだ。
狙ったわけではないから不思議な縁としか言いようがない。
それを昨年末に味わったばかり。
この本は10%が真実で、90%がフィクションだと原田さんは説明していた。
その10%がいかに大事かとも。
やりたいことができるようになるには
それなりの実績を積んで結果を出し続けることが肝要であることを
今更だけど思い知った。
それから、原田さんは東山魁夷の「道」という絵画が好きだとも話していた。
母と私がそれぞれの家にレプリカを飾っていた(いる)作品だ。
そんなことも現在取り組んでいる国立病院ギャラリーボランティア「道の会」にも通じるのかもしれない。