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柚月裕子『慈雨』2019・集英社文庫-元刑事の組織と個人との軋轢を熱く描く

2024年09月13日 | 小説を読む

 2020年7月のブログです

     *

 柚月裕子さんの『慈雨』(2019・集英社文庫)を読みました。

 すごい小説です。

 組織と個人の問題。

 それをとても熱く、しかし、重く、描きます。

 主人公は元刑事。

 組織と個人の問題を抱えています。

 あらすじは、例によって、あまり詳しくは書きませんが、新たな事件の発生で、主人公は自分の過去の妥協に直面することになります。

 しかし、思いを同じにする仲間の存在で、やはり真実に向き合うことになります。

 仲間や家族の存在の大きさを考えさせられます。

 じーじは、この小説を読んで、自分がいかにわがままか、思い知らされました。

 いい小説です。

 思えば、組織と個人の問題は、学生時代からのじーじの大きなテーマ。

 ファシズムや全体主義と民主主義の問題、国家と国民の問題、会社と社員の問題、そして、地域と住民の問題など、今も拙い思索は続きます。

 子どもを戦場に送らないため、そして、孫を戦場に送らないため、じーじにでもできることはしなければなりません。

 深くて、難しいテーマですが、考え続けていこうと思います。      (2020.7 記)

     *

 2023年秋の追記です

 組織と個人の問題、端的に出てしまったのが、最近では森友学園問題でしょう。

 誰が誰のために、どう指示したのか。わからないままに、自殺者が出てしまう。それでも真相はわからない。裁判でもわからない。

 そして、疑惑の政治家を自民党政府は国葬としてしまう。ひどいもんです。       (2023.9 記)

 


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2 コメント

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Unknown (クリン)
2022-09-25 07:21:29
じーじさまがわがまま!?んなわけないじゃありませんか🐻(でも、全体としておっしゃることはわかります。官りょうとかにも組しきにいるうちにおかしくなる人いますからね、じっさい。)←内容がわからないのにおくそくでモノを言ってすみません・・
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コメントありがとうございます。 (どさんこじーじ)
2022-09-25 07:48:12
優しいコメント、ありがとうございます。
わがまま、というより、自己中心的、が正しいかもしれませんね。周りのことより、自分中心で…。家族にもいっぱい迷惑をかけて…。
しかし、自分の性格はなかなか変わらないので、その償いに頑張っているのかもしれません。
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