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ゆうわファミリーカウンセリング新潟 (じーじ臨床心理士・赤坂正人)     

こころと暮らしの困りごと・悩みごと相談で、じーじ臨床心理士が公園カウンセリングや海岸カウンセリングなどを研究しています

藤山直樹ほか監修『事例で学ぶアセスメントとマネジメント-こころを考える臨床実践』2014・岩崎学術出版社

2024年11月26日 | 精神分析に学ぶ

 2015年のブログです

     *

 精神分析家の藤山直樹さんらが監修をされた『事例で学ぶアセスメントとマネジメント-こころを考える臨床実践』(2014・岩崎学術出版社)を再読しました。

 やはり勉強になる本です。 

 精神分析的心理療法の初学者がベテラン2名にスーパーヴィジョンを受ける形式ですが,分析的な理解がとてもわかりやすく書かれています。

 同じ現象をベテランはこんなに深く広く捉えられるんだと感動さえさせられます。

 毎年参加させてもらっている精神分析学会で,同じ資料から先生がたは本当に多様で幅広く,そして深い理解を示されて唖然とすることが多いのですが,その一端がこの本でも体験できると思います。

 もっともっと勉強をして,患者さんに役立つ理解を適切な形でうまく伝えられるようになりたいなと思いました。       (2015.5 記)

     *

 2020年3月の追記です

 久しぶりに読み返しました。やはり勉強になるいい本です。今回、印象に残ったことを一つ、二つ。

 一つめは、カウンセリングをしましょう、という時の、カウンセリング、という言葉の意味が、カウンセラーとクライエントさんの間で違っている場合があるので要注意ということ。

 これは、カウンセリングという言葉だけでなく、他の言葉、例えば、幸せ、とか、口うるさい、とか、厳しい、とかいった場合でも同様で、具体的に、細やかに、クライエントさんに話してもらい、理解をしていく必要があります。

 二つめは、困っている相談主体をはっきりさせること。 

 困っている人と問題行動を起こしている人が違っている場合がありますので、大切な点です。

 三つめは、クライエントさんを頑張りさせすぎないこと。

 無理は続きませんし、かえってクライエントさんを傷つける場合があります。

 背伸びをしたり、カウンセラーに気に入られようとして無理をしているような時には、クライエントさんの気持ちは尊重しつつ、無理をしようとしているクライエントさんの心理も検討をして、現実吟味をしっかりとしていくことが大切になるようです。

 まだまだ勉強しなければならないことがたくさんあって、さらに読みを深めていきたいと思いました。         (2020.3 記)

     *

 2023年秋の追記です

 同じ言葉でも、人によって意味するところが違うということは、家庭裁判所の仕事でもずいぶん経験しました。

 妻のいう「暴力」と夫のいう「暴力」、子どものいう「自由」と親のいう「自由」の違い。

 聴いてみると、中身がずいぶん違ったりします。

 それですれ違いになっている例が多くありました。

 このすれ違いを理解する方法を下坂幸三さんがわかりやすく教えてくださっています。

「なぞる」という方法で、各人の言葉に込められた細かいニュアンスを拾っていきます。

 ていないな臨床家は、おそらく、みなさん、同じような作業をされているのでしょう。

 もっともっと学んでいこうと思います。          (2023.9 記)

     *

 ゆうわファミリーカウンセリング新潟(じーじ臨床心理士・赤坂正人・個人開業)のご紹介

 経歴 

 1954年、北海道函館市に生まれ、旭川市で育つ。

 1970年、旭川東高校に進学するも、1年で落ちこぼれる。 

 1973年、某四流私立大学文学部社会学科に入学。新聞配達をしながら、時々、大学に通うが、落ちこぼれる。 

 1977年、家庭裁判所調査官補採用試験に合格。浦和家庭裁判所、新潟家庭裁判所、同長岡支部、同新発田支部で司法臨床に従事するが、落ちこぼれる。

 1995年頃、家族療法学会や日本語臨床研究会、精神分析学会、遊戯療法学会などで学ぶ。 

 2014年、定年間近に放送大学大学院(臨床心理学プログラム・修士課程)を修了。 

 2017年、臨床心理士になり、個人開業をする。

 仕事 個人開業で、心理相談、カウンセリング、心理療法、家族療法、遊戯療法、メールカウンセリング、面会交流の援助などを相談、研究しています。

 所属学会 精神分析学会、遊戯療法学会

 論文「家庭裁判所における別れた親子の試行的面会」(2006・『臨床心理学』)、「家庭裁判所での別れた親子の試行的面会」(2011・『遊戯療法学研究』)ほか 

 住所 新潟市西区

 mail  yuwa0421family@gmail.com  

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ベティ・ジョゼフ(小川豊昭訳)『心的平衡と心的変化』2005・岩崎学術出版社-こころにていねいにより添うこと

2024年11月21日 | 精神分析に学ぶ

 たぶん2016年ころのブログです

          *   

 イギリスの精神分析家ベティ・ジョゼフさんの『心的平衡と心的変化(2005・岩崎学術出版社)を再読しました。

 この本も10年ぶりくらいの再読で、今回がようやく2回目です。

 なかなか難しい内容の本で、10年間の経験で以前よりどれくらい理解が進んだのかな、と思いながら読んだのですが、やっぱりとても難しくて、正直なところ2割くらい理解できているのかな、といった感じですが、あまり自信はありません。

 こういう本は、精神分析的心理療法をきちんと実践して、スーパーヴィジョンを受けて、少しずつ、ここがそうか、と理解できるようなものなのかもしれません。

 しかし、初学者のじーじでも、できるところから、わかるところから、少しずつでも勉強をしていきたいと思っています。

 もっとも、ジョセフさんの本は、症例の紹介がとてもていねいなので、それを読んでいるだけでも、とても参考になりますし、症例のまとめかたについても学べると思います。

 さて、つたないながらも今回、じーじなりに学べたところは、早くわかりすぎないことの大切さとわからないことに耐えることの大切さ、自分の中にも厳然とある負の感情を意識化すること、そして、全ては転移の中に姿を現わす、ということなどなど。

 わからないことに耐えることの大切さは、心理療法だけでなく、人生や子育てにも通じることだと思います。

 また、じーじは、昔から、指導者に、早わかりしすぎている、と指摘をされることが多かったのですが、自分の理解ではなく、クライエントさんの理解に添っていくことの大切さを改めて学びました。

 さらに、負の感情に振り回されることはいつものことですので、本当に注意が必要だと感じました。

 そして、面接の現場で目と耳とこころの全体でクライエントさんのお話を聞いていれば、そこにすべての課題、すべてのことがらが展開されて、そこでの対応が大切になるんだな、と改めて感じました。

 まだまだ紹介すべきことは多いと思いますが、いずれまた少しずつでもわかりやすくご紹介できればと思っています。             (2016?記)

       *   

 2019年1月の追記です

 読み返してみると、この頃から、わからないことに耐えること、がじーじのテーマの一つになっていたようです。               (2019.1 記)

     *

 2022年1月の追記です

 シェイクスピアさんの『ハムレット』を引用して、わからないことに耐えることの大切さを述べたのが、精神科医の中井久夫さん。

 一方、シェイクスピアさんの中に、あいまいさに耐える能力の大切さを見出したのが、詩人キーツさん。それを引用したのが、精神分析のビオンさんやメルツァーさんです。 

 ジョセフさんも精神分析経由だと思いますが、中井さんと同じようなことを述べているのが面白いです。              (2022.1 記)

     *

 ゆうわファミリーカウンセリング新潟(じーじ臨床心理士・赤坂正人・個人開業)のご紹介

 経歴 

 1954年、北海道函館市に生まれ、旭川市で育つ。

 1970年、旭川東高校に進学するも、1年で落ちこぼれる。 

 1973年、某四流私立大学文学部社会学科に入学。新聞配達をしながら、時々、大学に通うが、落ちこぼれる。 

 1977年、家庭裁判所調査官補採用試験に合格。浦和家庭裁判所、新潟家庭裁判所、同長岡支部、同新発田支部で司法臨床に従事するが、落ちこぼれる。

 1995年頃、家族療法学会や日本語臨床研究会、精神分析学会、遊戯療法学会などで学ぶ。 

 2014年、定年間近に放送大学大学院(臨床心理学プログラム・修士課程)を修了。 

 2017年、臨床心理士になり、個人開業をする。

 仕事 個人開業で、心理相談、カウンセリング、心理療法、家族療法、遊戯療法、メールカウンセリング、面会交流の援助などを相談、研究しています。

 所属学会 精神分析学会、遊戯療法学会

 論文「家庭裁判所における別れた親子の試行的面会」(2006・『臨床心理学』)、「家庭裁判所での別れた親子の試行的面会」(2011・『遊戯療法学研究』)ほか 

 住所 新潟市西区

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エディプス・藤山直樹さん・小此木啓吾さん-2019年精神分析学会・その3

2024年10月27日 | 精神分析に学ぶ

 2019年のブログです

     *

 昨日は学会3日目、最終日。

 午後からシンポジウムがありました。

 テーマはエディプス・コンプレックス。

 フロイトさんの時からの精神分析の大事なテーマ。

 藤山直樹さんが指定討論をされるので、楽しみに参加しました。

 藤山さんが初めて精神分析学会のシンポジウムに登壇した20数年前もテーマがエディプス・コンプレックスだったそうで、その時の論文は藤山さんの『精神分析という営み』に収録されているとのこと。

 帰ったらさっそく読みなおそうと思いました(ブログもあるので、よかったら読んでみてください)。

 その時のスーパーヴァイザーとのやりとりや小此木啓吾さんとの討論を懐かしそうにお話されているのが印象的でした。

 さて、エディプス・コンプレックス。

 重要な概念で、藤山さんの説明でもそのことは伝わってくるのですが、なんせ経験不足でもどかしい感じもします。

 もっともっと、経験と勉強を深めなければと思いました。

 しかし、藤山さんの精神分析にかける熱意を感じられただけでもよかったとは思います。

 やはりすごいです。

 今回は3日間とも藤山さんのお話を聞く機会があって、贅沢でした。

 それだけでも、札幌まで来た甲斐がありました。

 今後も、もっともっと、勉強を深めていきたいと思います。          (2019. 10 記)

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 ゆうわファミリーカウンセリング新潟(じーじ臨床心理士・赤坂正人・個人開業)のご紹介

 経歴 

 1954年、北海道函館市に生まれ、旭川市で育つ。

 1970年、旭川東高校に進学するも、1年で落ちこぼれる。 

 1973年、某四流私立大学文学部社会学科に入学。新聞配達をしながら、時々、大学に通うが、落ちこぼれる。 

 1977年、家庭裁判所調査官補採用試験に合格。浦和家庭裁判所、新潟家庭裁判所、同長岡支部、同新発田支部で司法臨床に従事するが、落ちこぼれる。

 1995年頃、家族療法学会や日本語臨床研究会、精神分析学会、遊戯療法学会などで学ぶ。 

 2014年、定年間近に放送大学大学院(臨床心理学プログラム・修士課程)を修了。 

 2017年、臨床心理士になり、個人開業をする。

 仕事 個人開業で、心理相談、カウンセリング、心理療法、家族療法、遊戯療法、メールカウンセリング、面会交流の援助などを相談、研究しています。

 所属学会 精神分析学会、遊戯療法学会

 論文「家庭裁判所における別れた親子の試行的面会」(2006・『臨床心理学』)、「家庭裁判所での別れた親子の試行的面会」(2011・『遊戯療法学研究』)ほか 

 住所 新潟市西区

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精神病・生き残ること・藤山直樹さん-2019年精神分析学会・その2

2024年10月26日 | 精神分析に学ぶ

 2019年のブログです

     *

 昨日は学会2日目。

 午前中は精神病の分科会に参加。

 みなさん、すごいケースのご紹介で、いろいろと考えさせられます。

 たくさんの学びがあったのですが、じーじとっての再確認は「生き残る」ことのテーマでしょうか。

 患者さんの攻撃性に、報復をせずに「生き残る」ことがまず出発点のような感じを持ちました。

 そのことだけでも、患者さんには大きな意味がありそうです。

 午後は終結症例の分科会。

 司会が藤山直樹さん。

 司会だけでなく、結構、自由に発言をされるので、面白いですし、とても参考になります。

 個人的には、発表者と司会の藤山さんの対談でもいいように思うほどでした。

 発表者がだんだんと率直になっていく様子が見られて、藤山さんの力量に改めて感心させられました。

 力のある臨床家は本当にすごいなと思います。

 もっともっと経験を積み重ねていきたいと切に思いました。          (2019. 10 記)

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 ゆうわファミリーカウンセリング新潟(じーじ臨床心理士・赤坂正人・個人開業)のご紹介

 経歴 

 1954年、北海道函館市に生まれ、旭川市で育つ。

 1970年、旭川東高校に進学するも、1年で落ちこぼれる。 

 1973年、某四流私立大学文学部社会学科に入学。新聞配達をしながら、時々、大学に通うが、落ちこぼれる。 

 1977年、家庭裁判所調査官補採用試験に合格。浦和家庭裁判所、新潟家庭裁判所、同長岡支部、同新発田支部で司法臨床に従事するが、落ちこぼれる。

 1995年頃、家族療法学会や日本語臨床研究会、精神分析学会、遊戯療法学会などで学ぶ。 

 2014年、定年間近に放送大学大学院(臨床心理学プログラム・修士課程)を修了。 

 2017年、臨床心理士になり、個人開業をする。

 仕事 個人開業で、心理相談、カウンセリング、心理療法、家族療法、遊戯療法、メールカウンセリング、面会交流の援助などを相談、研究しています。

 所属学会 精神分析学会、遊戯療法学会

 論文「家庭裁判所における別れた親子の試行的面会」(2006・『臨床心理学』)、「家庭裁判所での別れた親子の試行的面会」(2011・『遊戯療法学研究』)ほか 

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助言・明確化・藤山直樹さん-2019年精神分析学会・その1

2024年10月25日 | 精神分析に学ぶ

 2019年のブログです

     *

 昨日から札幌で開催されている2019年精神分析学会に参加しています。

 昨日は藤山直樹さんが助言者の研修症例の分科会に出てみました。

 藤山さんはあいかわらずのきれの良さで、ポイントをズバズバと指摘されます。

 久しぶりに元気な藤山節を聴かせてもらって、こちらまで元気になりました。

 しかし、同じ資料を読んでいるのに、藤山さんの気づきの豊かさは驚きです。

 すごいな、と感心するとともに、少しでも近づきたいな、と思います。

 ポイントの指摘だけでなく、明確化のための質問の例示もていねいにされて、初学者にもとても勉強になりました。

 今日は一般演題。

 じーじは精神病の分科会などで、統合失調症の患者さんへの面接などを学びたいと思っています。      (2019.10 記)

     *

 2024年10月の追記です

 この時はリタイア後だったので、札幌までは飛行機ではなく、フェリーでのんびりと行きました。

 夏のようにデッキでビールを楽しむということはできませんでしたが、暖かな船内で呑むサッポロクラシックの味も格別で、いつものように船酔いの前に酒酔いでダウンして熟睡でした。

 どさんこのじーじですが、秋の札幌はおそらく初めて、初雪間近で、さすがに寒かったですが、道路の落ち葉がきれいでじゅうたんのようでした。

 学会後に、ホテルの暖かな部屋で呑むビールも最高でした(子どもの頃にはわからなかったもんなあ)。

 年を取るのもなかなかいいもんだな、と思うじーじでした。         (2024.10 記)

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 ゆうわファミリーカウンセリング新潟(じーじ臨床心理士・赤坂正人・個人開業)のご紹介

 経歴 

 1954年、北海道函館市に生まれ、旭川市で育つ。

 1970年、旭川東高校に進学するも、1年で落ちこぼれる。 

 1973年、某四流私立大学文学部社会学科に入学。新聞配達をしながら、時々、大学に通うが、落ちこぼれる。 

 1977年、家庭裁判所調査官補採用試験に合格。浦和家庭裁判所、新潟家庭裁判所、同長岡支部、同新発田支部で司法臨床に従事するが、落ちこぼれる。

 1995年頃、家族療法学会や日本語臨床研究会、精神分析学会、遊戯療法学会などで学ぶ。 

 2014年、定年間近に放送大学大学院(臨床心理学プログラム・修士課程)を修了。 

 2017年、臨床心理士になり、個人開業をする。

 仕事 個人開業で、心理相談、カウンセリング、心理療法、家族療法、遊戯療法、メールカウンセリング、面会交流の援助などを相談、研究しています。

 所属学会 精神分析学会、遊戯療法学会

 論文「家庭裁判所における別れた親子の試行的面会」(2006・『臨床心理学』)、「家庭裁判所での別れた親子の試行的面会」(2011・『遊戯療法学研究』)ほか 

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プレイセラピー・子ども・主体-2017年精神分析学会・その3

2024年10月20日 | 精神分析に学ぶ

 2017年のブログです

     *

 新潟に帰ってきました(昨日の帰りの東海道新幹線は連休最終日のせいでひどい混雑で、田舎者のじーじは、ニュースで見るだけだった都会のすごさを、この年になって初めて実感させられてしまいました)。

 昨日の分析学会は3日目、最終日。

 会長講演やシンポジウムなどがありました。

 会長講演は生地新さん。

 うかつなことに、じーじは昨日まで生地さんが児童精神科医であることに気づいていなくて、講演をお聞きして初めて気づきました。

 しかし、講演の内容は、プレイセラピーについて、とてもていねいにこまやかに検討をされていて、勉強になりました。

 本当に子どもの主体性を尊重されていて、治療者が、子どもを単に楽しませること、を戒めていることが印象的でした。

 午後のシンポジウムは、ここ数年、分析学会で話題になっている精神分析と分析的精神療法の異同についての議論。

 北山修さん、松木邦裕さん、福本修さんという豪華なシンポジストに、藤山直樹さんらが指定討論を行ない、議論を深めました。

 藤山さんが、ご自分のわからない点を、わからない、と率直に発言をされて、大家になっても、飾らない、素直なその態度に感心させられました。

 また、高野晶さんの冷静な現状分析にも感心させられました。

 3日間で、さまざまなことを学び、考えることができたように思います。

 年寄りのじーじゆえ、かなり疲れましたが、とても面白かったです。

 子どもと同様、面白い、ということが、次につながるのでしょう。

 とてもいい体験でした。         (2017.11 記)

     *

 2024年10月の追記です

 この時の新幹線の混雑ぶりは今でも忘れられません!

 まず、名古屋駅で新幹線が1~2分おきに到着したこと(新潟では1~2時間に1本です?)。

 それのどれもが超混雑ぶりで乗り込めずにしばらくは見逃したこと。

 数本見逃して、意を決してなんとかお尻から乗り込んだものの、全く身動きができない状態。

 奥に進もうとしても、途中下車を狙っている乗客が多いのか(?)、完全にブロックされています。

 新潟では混んでいると皆さんが奥のほうに移動してくれますが、そんな配慮は全くなし!

 隣にいた小学生などは気分が悪くなって大変でしたが、誰も気にとめず、都会の人たちの弱者への冷たさを痛感しました。

 新幹線にも女性専用車両や老人専用車両?(じーじはあまり乗りたくないかも?)があるといいですが、そうだ!女性・老人・子ども専用車両があるといいですね。

 リニアモーター新幹線より優先課題かもしれません。

 頼みますよ、JR東海さん!          (2024.10 記)

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 経歴 

 1954年、北海道函館市に生まれ、旭川市で育つ。

 1970年、旭川東高校に進学するも、1年で落ちこぼれる。 

 1973年、某四流私立大学文学部社会学科に入学。新聞配達をしながら、時々、大学に通うが、落ちこぼれる。 

 1977年、家庭裁判所調査官補採用試験に合格。浦和家庭裁判所、新潟家庭裁判所、同長岡支部、同新発田支部で司法臨床に従事するが、落ちこぼれる。

 1995年頃、家族療法学会や日本語臨床研究会、精神分析学会、遊戯療法学会などで学ぶ。 

 2014年、定年間近に放送大学大学院(臨床心理学プログラム・修士課程)を修了。 

 2017年、臨床心理士になり、個人開業をする。

 仕事 個人開業で、心理相談、カウンセリング、心理療法、家族療法、遊戯療法、メールカウンセリング、面会交流の援助などを相談、研究しています。

 所属学会 精神分析学会、遊戯療法学会

 論文「家庭裁判所における別れた親子の試行的面会」(2006・『臨床心理学』)、「家庭裁判所での別れた親子の試行的面会」(2011・『遊戯療法学研究』)ほか 

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エディプス・ナルシシズム・土居健郎さん-2017年精神分析学会・その2

2024年10月19日 | 精神分析に学ぶ

 2017年のブログです

     *

 今日も名古屋にいます。

 昨日は分析学会の2日目がありました。

 一般演題、学会出版賞受賞講演、講演と討論などがありました。

 一般演題は、じーじは、エディプス、と、ナルシシズム、に出てみました。

 実は、本当は、対象喪失、に出てみたかったのですが、会場が満員で、諦めました(これが本当の、対象喪失、です)。

 しかし、エディプス、の発表も、ナルシシズム、のほうも、どちらもなかなかすごい症例で、いろいろと勉強になりました。

 学会出版賞受賞講演は藤山直樹さん。

 誰に向かって書くか、という演題で、ご自分の論文執筆の歴史をこまやかに振り返りました。

 土居健郎さんや狩野力八郎さんのもとでの、修行時代の思い出話などはとても参考になりました。

 講演と討論は、イギリスの分析家のマイケル・パーソンさんというかた。

 初めて知りましたが、精神分析の空間でのできごとをていねいに説明され、解釈のあり方について、かなり深い洞察を述べられました。

 翻訳が出たら、ぜひ読んでみたいな、と思いました。

 また、指定討論の藤山さんがその洞察の深さに感動しています、と述べられた姿がとても印象的でした。

 今日はいよいよ最終日。

 じーじは老体に鞭打って頑張ります。          (2017.11 記)

     *

 2024年10月の追記です

 精神分析学会は結構、会員数の多い学会なので、興味深い発表には人が集まります。

 じーじは人込みが嫌いなほうなので、できるだけ人の少ないところが好きなのですが、そうもいきません。

 時には座れずに、立って発表をお聴きすることもありますが、電車と違って、老人に席を譲りましょう、という慣習はないらしく(老人がすごく多い学会ですので)、じーじより先輩の学者さんも立っているので仕方ありません。

 たまには床に座ろうかなどと思ったりもしますが、じーじは小心者なので(?)、そんな目立つことも苦手です。

 学問の世界もなかなか厳しいものだな(?)と思ったりします。          (2024.10 記)

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 1954年、北海道函館市に生まれ、旭川市で育つ。

 1970年、旭川東高校に進学するも、1年で落ちこぼれる。 

 1973年、某四流私立大学文学部社会学科に入学。新聞配達をしながら、時々、大学に通うが、落ちこぼれる。 

 1977年、家庭裁判所調査官補採用試験に合格。浦和家庭裁判所、新潟家庭裁判所、同長岡支部、同新発田支部で司法臨床に従事するが、落ちこぼれる。

 1995年頃、家族療法学会や日本語臨床研究会、精神分析学会、遊戯療法学会などで学ぶ。 

 2014年、定年間近に放送大学大学院(臨床心理学プログラム・修士課程)を修了。 

 2017年、臨床心理士になり、個人開業をする。

 仕事 個人開業で、心理相談、カウンセリング、心理療法、家族療法、遊戯療法、メールカウンセリング、面会交流の援助などを相談、研究しています。

 所属学会 精神分析学会、遊戯療法学会

 論文「家庭裁判所における別れた親子の試行的面会」(2006・『臨床心理学』)、「家庭裁判所での別れた親子の試行的面会」(2011・『遊戯療法学研究』)ほか 

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わからないこと・不思議なこと・喪の作業-2017年精神分析学会・その1

2024年10月18日 | 精神分析に学ぶ

 2017年のブログです

     *

 名古屋に来ています。

 昨日から2017年精神分析学会が開催されており、2年ぶりに参加させてもらいました。

 1日目は、編集委員会企画セミナー、研修症例、教育研修セミナーの三つのプログラムを選択、じーじはいずれも藤山直樹さんが出席される会場に参加させてもらいました。

 午前中の編集委員会企画セミナーのテーマは、事例の書き方。

 事例をいかに説得力のある形にまとめるかで議論がされました。

 藤山さんの、客観性は必要だが、書き物なので創造的で美的であることが重要と思う、との発言は刺激的でしたし、同意できました。

 午後の研修症例は、若手治療者による表情恐怖の事例に藤山さんが助言をされました。

 面接では優しく共感するだけでなく、わからないことや不思議なことは聴くのが自然、治療者が怖がって聴かないことは不親切ではないか、との指摘には思わずうなりました。

 じーじも同じような傾向があるので、反省させられましたし、勉強になりました。

 夕方の教育研修セミナーのテーマは、いかに分析的臨床を描写するか-体験から言葉へ。

 ここでは、まず高野晶さんのていねいな臨床描写の実践報告に思わずうなり、藤山さんの、体験を言葉にする時には、さまざまな「喪」の作業が必要、との発言にいろいろと考えさせられました。

 また、いい文章を書くためには詩や小説をたくさん読むことが大切、との指摘にはおおいに同意をしました。

 ふだんから役に立つのかどうかわからないような本をたくさん読んでいて、誰かさんから、無駄遣いのかね食い虫、と言われているようなじーじですが、それもまったく無駄でもないのかも(?)、と自己弁護をしてしまいました。

 1日目の終了が午後7時半と、じーじの私にはかなりハードな日程でしたが、しかし、勉強になりました。今日と明日もなんとか頑張りたいと思います。         (2017.11 記)

     *

 2023年秋の追記です

 わからないことを聴くことと、わからないことに耐えることはどんな関係になるのでしょう。

 わからないことを聴く時、なんでもかんでも聴くのではなく、クライエントさんにとっても大切と思われることを聴くのではないかと思います。

 そういう聴くことが出てくるまで、わからないことに耐えて、待っているのかなと思ったりします。

 これは、解釈の時の、話してもわからないことは話さない、ということとパラレルな感じかもしれません。         (2023.10 記)

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 ゆうわファミリーカウンセリング新潟(じーじ臨床心理士・赤坂正人・個人開業)のご紹介

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 1954年、北海道函館市に生まれ、旭川市で育つ。

 1970年、旭川東高校に進学するも、1年で落ちこぼれる。 

 1973年、某四流私立大学文学部社会学科に入学。新聞配達をしながら、時々、大学に通うが、落ちこぼれる。 

 1977年、家庭裁判所調査官補採用試験に合格。浦和家庭裁判所、新潟家庭裁判所、同長岡支部、同新発田支部で司法臨床に従事するが、落ちこぼれる。

 1995年頃、家族療法学会や日本語臨床研究会、精神分析学会、遊戯療法学会などで学ぶ。 

 2014年、定年間近に放送大学大学院(臨床心理学プログラム・修士課程)を修了。 

 2017年、臨床心理士になり、個人開業をする。

 仕事 個人開業で、心理相談、カウンセリング、心理療法、家族療法、遊戯療法、メールカウンセリング、面会交流の援助などを相談、研究しています。

 所属学会 精神分析学会、遊戯療法学会

 論文「家庭裁判所における別れた親子の試行的面会」(2006・『臨床心理学』)、「家庭裁判所での別れた親子の試行的面会」(2011・『遊戯療法学研究』)ほか 

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藤山直樹さんのすごさと温かさに感動し,帰りの京葉線で北山修さんに遭遇する-2015年精神分析学会

2024年10月14日 | 精神分析に学ぶ

 2015年のブログです

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 10月中旬,幕張で開催された精神分析学会に行ってきました。

 1日目午前は臨床ケースセミナー。

 じーじは助言者が藤山直樹さんのセミナーに参加しました。

 司会者が森さち子さん。

 大胆な藤山さんと繊細な森さんというたいへんに豪華な顔合わせで,とても深い勉強ができました。

 クライエントを具体的に理解することの大切さを学びました。

 夜は教育研修セミナー。

 やはり藤山さんの企画のセミナーに参加しました。

 分析と開業がテーマ。

 開業で保険診療をしている奥寺崇さんのお話に感動しました。

 また,フロアーにいた古賀靖彦さんが辛口のコメントをされて内容が深まりました。

 いつか,藤山さんと古賀さんの共同企画のセミナーが実現するといいなと思いました。

 2日目は一般演題と指定討論演題。

 指定討論演題では飛谷渉さんの難しいお話を指定討論の藤山さんが大胆にも要約をされてわかりやすくなりました。

 3日目午前は狩野力八郎さんの追悼の会。

 相田信男さんと藤山さんの思い出話を聞いているうちに涙が止まらなくなって困りました。

 午後はシンポジウム。久しぶりに帰りの飛行機の時間を気にしなくていい,十分に時間の取れたシンポジウムで活発な議論を堪能しました。

 自由な議論が可能なところが分析学会のよさだと改めて感じました。

 おまけのびっくりは帰りの京葉線。

 北山修さんの斜め前の席に座れて,とても幸せな気分でした。

 やはりたまに学会や研究会に行くと本当に刺激になります。

 やや風邪気味で疲れましたが,とてもよい三日間でした。           (2015.10 記)

     *

 ゆうわファミリーカウンセリング新潟(じーじ臨床心理士・赤坂正人・個人開業)のご紹介

 経歴 

 1954年、北海道函館市に生まれ、旭川市で育つ。

 1970年、旭川東高校に進学するも、1年で落ちこぼれる。 

 1973年、某四流私立大学文学部社会学科に入学。新聞配達をしながら、時々、大学に通うが、落ちこぼれる。 

 1977年、家庭裁判所調査官補採用試験に合格。浦和家庭裁判所、新潟家庭裁判所、同長岡支部、同新発田支部で司法臨床に従事するが、落ちこぼれる。

 1995年頃、家族療法学会や日本語臨床研究会、精神分析学会、遊戯療法学会などで学ぶ。 

 2014年、定年間近に放送大学大学院(臨床心理学プログラム・修士課程)を修了。 

 2017年、臨床心理士になり、個人開業をする。

 仕事 個人開業で、心理相談、カウンセリング、心理療法、家族療法、遊戯療法、メールカウンセリング、面会交流の援助などを相談、研究しています。

 所属学会 精神分析学会、遊戯療法学会

 論文「家庭裁判所における別れた親子の試行的面会」(2006・『臨床心理学』)、「家庭裁判所での別れた親子の試行的面会」(2011・『遊戯療法学研究』)ほか 

 住所 新潟市西区

 mail  yuwa0421family@gmail.com  

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フロイト(藤山直樹編・監訳)『フロイト技法論集』2014・岩崎学術出版社-フロイトさんを正確な日本語で読む

2024年10月12日 | 精神分析に学ぶ

 たぶん2016年のブログです

     *  

 フロイト(藤山直樹編・監訳)『フロイト技法論集』(2014・岩崎学術出版社)を読みました。

 2014年秋の精神分析学会の書籍売り場で買った本です。

 買った当時に何回か読んだあと、しばらくしてから再び、何回か読んでいます。

 何回読んでも学ぶところがあり、中身の深い本だと思います。

 初心者にも中級者にも学ぶところの多い本だと思います。

 本当に勉強になります。

 日本語訳も適切で、かつ、翻訳をしたかたがたの読みが奥深いのだろうと思います。

 いろいろ学ぶことが多い本ですが、今回、学んだのはやはり夢のところ。

 大切な夢は何回も見れるので焦る必要はない、というところは、のんびり屋のじーじにはいい勉強と励みになりました。

 最近、夢を何回かじっくり味わっているうちに、夢の内容や表現が少しずつ変化をする体験をして、フロイトさんの考えは本当だな、と思いました。

 あと、もう一つ学んだのは転移についての考え。

 放送大学大学院の修士論文でも触れたのですが、フロイトさんのいう、転移を反復強迫のためのひとつの遊び場とする、そこを中間領域とする、というところです。

 ここはほぼウィニコットさんの考えと重なっており、ふたりの偉大な精神分析家の考えの深さとすばらしさが感じられると思います。

 すごい人たちは本当にすごいところまで考え、実践し、それを表現し、伝達しているのだなと思いました。

 じーじの初学者はまだまだ学ばなければなりません。          (2016?記)

     *  

 2017年の追記です

 最近、フロイト(藤山直樹編・監訳)『フロイト症例論集2-ラットマンとウルフマン』(2017・岩崎学術出版社)を読みました。

 二つとも有名な論文ですが、なかなか難しく、今のじーじにはどこまで理解できているのか心もとない感じです。

 いずれ感想を書けたらいいなと思っています。         (2017 記)

     *

 2024年10月の追記です

 フロイトさんもウィニコットさんも、心理療法の場で遊べることの大切さを述べています。

 遊びは創造につながること、心理療法の場でのクライエントさんと治療者の双方の遊びとゆとりが両者の人間関係を変え、クライエントさんの社会での人間関係をも変えると述べているように思います。         (2024.10 記)

     *

 ゆうわファミリーカウンセリング新潟(じーじ臨床心理士・赤坂正人・個人開業)のご紹介

 経歴 

 1954年、北海道函館市に生まれ、旭川市で育つ。

 1970年、旭川東高校に進学するも、1年で落ちこぼれる。 

 1973年、某四流私立大学文学部社会学科に入学。新聞配達をしながら、時々、大学に通うが、落ちこぼれる。 

 1977年、家庭裁判所調査官補採用試験に合格。浦和家庭裁判所、新潟家庭裁判所、同長岡支部、同新発田支部で司法臨床に従事するが、落ちこぼれる。

 1995年頃、家族療法学会や日本語臨床研究会、精神分析学会、遊戯療法学会などで学ぶ。 

 2014年、定年間近に放送大学大学院(臨床心理学プログラム・修士課程)を修了。 

 2017年、臨床心理士になり、個人開業をする。

 仕事 個人開業で、心理相談、カウンセリング、心理療法、家族療法、遊戯療法、メールカウンセリング、面会交流の援助などを相談、研究しています。

 所属学会 精神分析学会、遊戯療法学会

 論文「家庭裁判所における別れた親子の試行的面会」(2006・『臨床心理学』)、「家庭裁判所での別れた親子の試行的面会」(2011・『遊戯療法学研究』)ほか 

 住所 新潟市西区

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ビオン(祖父江典人訳)『ビオンとの対話-そして、最後の四つの論文』1998・金剛出版

2024年08月25日 | 精神分析に学ぶ

 2018年11月のブログです

     *   

 またまたイギリスの精神分析家のビオンさんの本です。

 ビオン(祖父江典人訳)『ビオンとの対話-そして、最後の四つの論文』(1998・金剛出版)を再読しました。

 こちらもなかなか難しかったです。

 2割くらいは理解できたでしょうか。

 やや心許ない理解ですが、じーじなりに印象に残ったことを一つ、二つ。

 まず、投影同一化について。

 人が好まない自分自身の部分は、その人の外部に存在しているように感じられる、ビオンさんはそう解説します。

 なかなかわかりやすい説明だと思いました。

 次が、キーツさんの負の能力(消極的能力)について。

 知らないことに耐えることは難しい、と述べ、人は見たり聞いたりしたくないものは、打ち切りたい、と説明します。卓見です。

 あと、今回、気がついたのは、ビオンさんが、人は思い出すことができないことは、忘れることもできない、と述べている点。

 ここは、意識化の重要性やトラウマの扱い方などについて考えるポイントになると思われました。

 最後は、面接において、大事なのは現実や事実を尊重し、それらを観察すること、をビオンさんは強調されます。

 面接では、冷静に、細やかに、目の前のことを大切にすること、そして、今、ここでのできごとを大切にすることの重要性などを再度、教えられたように思います。

 さらに、今後も読み重ねて、実践と照らし合わせ、理解を深めていきたいなと思いました。       (2018. 11 記)

     *

 2021年2月の追記です

 負の能力(消極的能力)について述べているところで、知らないことに耐えるのは難しい、ということから、人は見たり聞いたりしたくないものは打ち切りたい、とつなげているところは重要だと思います。

 知らないこと、わからないこと、あいまいなことに人は耐えがたく、そのせいで、見ないことにしたり、聞いていないことにしたがる傾向があるということを指摘しているのだと思われます。        (2021.2 記)

     *

 ゆうわファミリーカウンセリング新潟(じーじ臨床心理士・赤坂正人)のご紹介

 経歴 

 1954年、北海道函館市に生まれ、旭川市で育つ。

 1970年、旭川東高校に進学するも、1年で落ちこぼれる。 

 1973年、某四流私立大学文学部社会学科に入学。新聞配達をしながら、時々、大学に通うが、落ちこぼれる。 

 1977年、家庭裁判所調査官補採用試験に合格。浦和家庭裁判所、新潟家庭裁判所、同長岡支部、同新発田支部で司法臨床に従事するが、落ちこぼれる。

 1995年頃、家族療法学会や日本語臨床研究会、精神分析学会、遊戯療法学会などで学ぶ。 

 2014年、定年間近に放送大学大学院(臨床心理学プログラム・修士課程)を修了。 

 2017年、臨床心理士になり、個人開業をする。

 仕事  心理相談、カウンセリング、心理療法、家族療法、遊戯療法、メールカウンセリング、面会交流の援助などを研究しています。

 所属学会 精神分析学会、遊戯療法学会

 論文 家庭裁判所における別れた親子の試行的面会」(2006・『臨床心理学』)、「家庭裁判所での別れた親子の試行的面会」(2011・『遊戯療法学研究』)ほか 

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ビオン(松木邦裕ほか訳)『ビオンの臨床セミナー』2000・金剛出版

2024年08月23日 | 精神分析に学ぶ

 2018年11月のブログです

     *   

 イギリスの精神分析家のビオンさん(というのもなんか変なのですが、ビオンと呼び捨てにするのも失礼なので、ビオンさんと呼びます)の『ビオンの臨床セミナー』(松木邦裕・祖父江典人訳、2000・金剛出版)を再読しました。

 ビオンさんのご紹介も初めてでしょうか。

 なかなか難しい本で、うまくお伝えできるか、やや心配です。

 もっとも、じーじの尊敬する藤山直樹さんでも、ビオンさんは7割くらいしか理解できていない気がする、と、ある本でおっしゃっていますので、じーじなどは1~2割がいいところかもしれません。

 本書は、ビオンさんのケース・スーパーヴィジョンを紹介している本で、なかみはなかなか深いです。

 おそらく、経験のある人ほど、学べることは多いと思いますが、じーじのような初学者にはうわべを理解するだけで精一杯、しかし、それでもそれなりに勉強になると思います。

 今回、印象に残ったことをひとつ、ふたつ。

 一つめは、ビオンさんがよくおっしゃいますが、セッションはすべて初回セッションである、ということ。

 このことは本書でも、何度も何度も繰り返し強調されています。

 同じ内容を、今日は昨日ではない、とも表現されています。

 二つめは、これも有名な言葉ですが、記憶なく、欲望なく、理解なく、という精神分析についての言葉。

 一つめとも関連しますが、今、ここで、に集中することの大切さを強調されています。

 ビオンさんは、大切なのは今、起きていること、私たちが何かできるのは現在だけ、とも述べておられます。

 三つめは、キーツさんの言葉を引かれていますが、シェイクスピアさんは確かさに性急に到達しようとせず、あいまいさに耐えられた、と述べている点。

 ここでもキーツさんが出てきて驚いたのですが、それがさらに、あのシェイクスピアさんが原典らしく、びっくりです。

 じーじは今、ようやく古本屋さんで購入したキーツさんの書簡集を読んでいる最中なのですが、さらに遅まきながらシェイクスピアさんも読まなければならないのかもしれません。

 年を取ってもどんどん忙しくなりそうで、今でもくたびれきっているじーじにはうれしい悲鳴の今日この頃です。       (2018. 11 記)

     *

 2021年夏の追記です

 じーじはこの時、初めてビオンさんーキーツさん-シェイクスピアさんのつながりを知ったようです。        (2021.8 記)

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 ゆうわファミリーカウンセリング新潟(じーじ臨床心理士・赤坂正人)のご紹介

 経歴 

 1954年、北海道函館市に生まれ、旭川市で育つ。

 1970年、旭川東高校に進学するも、1年で落ちこぼれる。 

 1973年、某四流私立大学文学部社会学科に入学。新聞配達をしながら、時々、大学に通うが、落ちこぼれる。 

 1977年、家庭裁判所調査官補採用試験に合格。浦和家庭裁判所、新潟家庭裁判所、同長岡支部、同新発田支部で司法臨床に従事するが、落ちこぼれる。

 1995年頃、家族療法学会や日本語臨床研究会、精神分析学会、遊戯療法学会などで学ぶ。 

 2014年、定年間近に放送大学大学院(臨床心理学プログラム・修士課程)を修了。 

 2017年、臨床心理士になり、個人開業をする。

 仕事  心理相談、カウンセリング、心理療法、家族療法、遊戯療法、メールカウンセリング、面会交流の援助などを研究しています。

 所属学会 精神分析学会、遊戯療法学会

 論文 「家庭裁判所における別れた親子の試行的面会」(2006・『臨床心理学』)、「家庭裁判所での別れた親子の試行的面会」(2011・『遊戯療法学研究』)ほか 

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飛谷渉『精神分析たとえ話-タヴィストック・メモワール』2016・誠信書房-精神分析の経験に学ぶ

2024年07月22日 | 精神分析に学ぶ

 2016年のブログです

     *   

 飛谷渉さんの『精神分析たとえ話-タヴィストック・メモワール』を読みました。

 飛谷さんは精神分析のメッカといわれるイギリスのタヴィストック・クリニックで4年近く訓練を受けた分析家で、じーじは何年か前の精神分析学会の分科会でお話を聞いたことがありますが、気さくなお人柄の先生です。

 この本はそんな飛谷さんが、ご自身が受けた訓練分析の経験を何とか本で伝えようといろいろな工夫をされているものだといえます。

 最初に出てくるのがイギリスの回転寿司での経験談。

 中国人の寿司職人の握るお寿司がどうも日本のものとは違うと飛谷さんが思っていると、その職人さんが、実は自分は日本の寿司を食べたことがない、との話で、飛谷さんはこれを受けて、訓練分析の経験がない分析家の分析も同じようなものかもしれないと述べます。

 分析家のだれもが強調をされますが、やはり精神分析にとって、訓練分析の重さはかなりのもののようです(じーじは想像をするしかありませんが…)。

 ほかにも、飛谷さんは巧みなたとえ話で、精神分析や訓練分析の経験を何とか読者に伝えようと必死の努力と工夫をされています。

 それを読むだけでも、勉強になります。

 そして、精神分析的な心理療法を実践したいと考えている人たちにも大いに勉強になるだろうと思います。

 精神分析の文献学習の一助になるいい本だと思います。          (2016 記)

     *

 2023年12月の追記です

 説明不足だったかもしれませんが、訓練分析とは精神分析家の候補生が自ら精神分析を受けることです。

 精神分析を受けることで、自らの精神状況や家族関係、人間関係などの理解を深め、同時に、精神分析状況を体験するようです。

 他には、自らのケースのスーパーヴィジョンを受けることや精神分析の学習などが必要になるようです(これで合っていると思うのですが…)。

 そういった訓練や研修を数年間受けることで、ようやく精神分析家としての資格が認められ、精神分析家のスタートとなります。

 いずれにしても、なかなか厳しい世界で、スーパーヴィジョンや文献学習の経験しかないじーじなどは、精神分析的な心理療法を実践するにしても、もっともっと研鑽を積んでいかなければなりません。          (2023.12 記)

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 ゆうわファミリーカウンセリング新潟(じーじ臨床心理士・赤坂正人)のご紹介

 経歴 

 1954年、北海道函館市に生まれ、旭川市で育つ。

 1970年、旭川東高校に進学するも、1年で落ちこぼれる。 

 1973年、某四流私立大学文学部社会学科に入学。新聞配達をしながら、時々、大学に通うが、落ちこぼれる。 

 1977年、教員採用試験に落ちるが、家裁調査官補試験にまぐれで合格。浦和家庭裁判所、新潟家庭裁判所、同長岡支部、同新発田支部で司法臨床に従事するが、落ちこぼれる。

 1995年頃、家族療法学会や日本語臨床研究会、精神分析学会、遊戯療法学会などで学ぶ。 

 2014年、定年間近に放送大学大学院(臨床心理学プログラム・修士課程)を修了。 

 2017年、臨床心理士になり、個人開業をする。

 仕事  心理相談、カウンセリング、心理療法、家族療法、遊戯療法、メールカウンセリング、面会交流の援助などを相談、研究しています。

 所属学会 精神分析学会、遊戯療法学会

 論文 「家庭裁判所における別れた親子の試行的面会」(2006・『臨床心理学』)、「家庭裁判所での別れた親子の試行的面会」(2011・『遊戯療法学研究』)ほか 

 住所  新潟市西区

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