ココロの居場所

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太宰治生誕100年、ダザイくんの手招き

2009-07-03 23:16:04 | ココロ
「世を去って60年以上経つにもかかわらず、太宰治の作品群は現代の若者層に異様なほどの人気を誇っている。特に教育関係者が驚くのは、中高生の読書感想文に、教育現場では敬遠されがちの『人間失格』が圧倒的に多いこと。出版部数も前年比550%、多くが10代20代の若者である。背景には「時代の空気に違和感をおぼえた若者たちの共感を呼んでいる」ことや「句読点を多用するブログに似た太宰文学が受け入れられやすい」などの理由があるという。」(クローズアップ現代6月22日より引用)    太宰治生誕100年ということで、本屋でも脚光を浴びてます。私は、太宰治作品には、あまりいいイメージを持ってなくて、退廃的なマイナス面の固定観念があり、じっくり付き合おうとしてこなかったのです。そこで、本屋で手はじめに「文豪ナビ太宰治」を買ったのですが、まずは、読まなくて、何も語れません。さらに2冊ほど購入しました。重松清氏の興味ひくコメントがありました。以下、引用です。「他人の目が気になってしかたないひと。過去の失敗を思い出しては頭を抱え込んでしまうひと。...一人でいると寂しいのに、友だちのことがときどきうっとうしくなるひと、...前を向いたままあとずさりするひと。生きているのが少しつらくなったひと。でも死にたくないひと。...でも自分は世界でたった一人のかけがえのない存在だと信じたいひと。--要するに、ぼくたちみんな。太宰治を読もう。ここには「ぼくたち」がいる。セコくて、自意識過剰で、周囲から浮いてしまうことを警戒しながらも他人とはひと味違う自分でありたくて、なのにそれがうまくいかずに落ち込んだりスネたりしている、そんな「ぼくたち」が太宰治の小説には満載なのだ。」(「文豪ナビ太宰治 ダザイくんの手招き」より重松清)

クローズアップ現代
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