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らるるのIT業界ピックアップニュース

日々IT系ニュースサイトを巡回して興味を持ったニュースをずらずらと紹介。

放送を見る権利と見るための義務

2005年12月05日 22時05分33秒 | 著作権
ITmedia +D LifeStyle:「録画ネット裁判」で明らかになったタブー
「録画ネット」の話題を取り上げてます。なんか私の記事をちょろっとでも見てくれたのかと疑いたくなるくらい・・ってそれは意識しすぎか。

オリンピックの例を出し、番組が放送される上での放送地域・国の制限を解説してくれてます。オリンピックの番組の場合、日本の放送局は日本国内でしか放送しないという条件で権利を買っているそうで。また日本では県域放送という枠があって、たとえばテレビ大阪は大阪府内でしか放送してはいけないなんていう決まりがあります。

県域放送はたとえば気象情報やニュースなどで地域に密着した情報を放送できるようにしようという精神で動いているんだと思います。が、現在はこれを引きずり、たとえば大阪府内であればどんな辺境地でもテレビ大阪を見れるようにしなきゃいけないとか、大阪府に住んでいない人はテレビ大阪をみてはいけないことになっているとか、現実にそぐわない義務が出てきます。尼崎や神戸なんてイヤでもテレビ大阪の電波が飛んでくるし。

大阪府に住んでいればテレビ大阪を見てもいいというのは、住民票が大阪府内であればどこに住んでいようとテレビ大阪を見てもいいということになります。という解釈で、ロケーションフリーのような製品が法的に認められることになります。ただ、この手の商品は個人が個人のために録画&送信しているという大前提があってこそ許されるわけで、「録画ネット」のように企業が組織的に間接的支援をするのはやっぱダメ、と解釈しろということになっているようです。

小寺氏はここで「大阪府に住んでいる」という条件をはずしたらどうなるかと最後に指摘してます。つまり、大阪府に住民票がないのに、大阪府のどっかにロケーションフリーのようなものの親機をおいてテレビ大阪の放送を遠隔で見ると?

法律的に厳格に解釈すると間違いなくアウトです。しかし、結果的にテレビ大阪は視聴者を増やしているわけでどこがまずいんでしょうか?たとえば、兵庫県でテレビ大阪を見るのを許してしまうとサンテレビの視聴者が減るのでダメ、という解釈もあり得ます。これとて、結果的に競争者を強制的に排除するという悪しき慣習とも思えなくもないですし。

以上、行間の読めないらるるが小寺氏のコラムを読んで理解しようと努力するコーナでした。

ところで、iPodを目の敵にしている音楽業界の人っているんですかねぇ。

コピーワンス見直しの背景の整理

2005年11月22日 04時00分15秒 | 著作権
ITmedia +D LifeStyle:「コピーワンス」大そもそも論
コピーワンス運用を見直すという方針で現在は動いていますが、この背景を整理しつつ、著作権保護とはそもそも何なのかを語った記事になります。

著作権法は、大義として著作者を守るためのものとなってますが、まぁ実際は著作物で商売している会社を守るための法律であると言っていいでしょう。そんな実態もあって、特にアメリカでは商売のジャマさえしていなければグレーなこともある程度許容されます。

商売のジャマなのか商売の可能性のジャマなのか、あたりが日本では揺れるとこです。「録画ネット」が知財高裁裁判で敗訴なんてニュースがありましたが、これ録画ネットのサービスでどこの商売がジャマされたのかがよくわかんないとこです。そりゃ厳密に言えば、私的な録画を超えた範囲のサービスであるといえなくもないです(そこすら結構曖昧)。結局、将来放送局などがオデマンドで番組配信するようなことになった場合に録画ネットの存在がじゃまになるということなんでしょうか。将来の商売の可能性をジャマするものさえ排除できるというのが、日本での解釈なんでしょう。

さてさてコピーワンスに戻って。コピーワンスという仕組みを使えば、確かに利用者が勝手に放送番組の2つ以上の複製を作れなくなります。放送局の希望である勝手にコピーがネットなどでばらまかれるのを防げます。しかしそれ以上に、番組の私的コピーを前提とした商品などが販売できなくなります。記事ではこんな風に書かれています。
現状のままコピーワンスが続けば、録画産業は確実に衰退する。1回しかコピーできなければ、メディアの売り上げは激減するだろう。またメモリーカードのようなものにコピーしたらオリジナルが消えちゃう、ということになれば、そういう行為をする人もいなくなる。あらゆる映像記録メディアは、「録画できる可能性はある」という事実だけを残して、衰退していくところだったのである。
文化の発展に寄与することを目的とするはずの著作権法が、実態として発展の阻害となっているというわけです。音楽販売売り上げが減っている原因はパソコンなどを使った違法コピーである、とか言われてましたが、実態は音楽というコンテンツに昔ほど人が集まらなくなってきているですよね。CCCDなどの縛りは、結局利用者離れを加速させるにすぎなかったと。

権利団体とはいえ、やっぱ商売を考えた上で方針を決めないとよくわからん方向へ行っちゃうということです。放送におけるコピーワンス問題でしたが、HD DVDやBlu-rayでコンテンツをホームネットワーク共有できるかどうかなど、別の問題もまだまだたくさんあります。

SONY BMGのCDにLGPL違反の疑い

2005年11月12日 23時12分58秒 | 著作権
[SlashdotJ] SONY BMG製CCCDにLAMEのソースコードを盗用した疑い
rootkitになっているとか騒がれている当CDですが、今度はLGPLなLAMEのソースコードを流用してライセンス違反している疑いが出てます。あらぬところから別問題が出てくるなんて、場合によっちゃrootkit問題よりもこっちの方が大問題になりかねないですな。ソニーとしてはとっとと最大限の対策をした方が後のためになるでしょう。

Linux名使用にライセンス料が必要な理由

2005年09月06日 22時34分12秒 | 著作権
[ITmedia エンタープライズ] Linuxの商標登録が必要になった理由
Linuxという名前を商用利用する際に商標のライセンス料を払う必要がある、ということを解説している記事になります。

結局のところ、商標として管理しないと、勝手にLinuxの商標権を訴えたりあらぬ目的でLinuxの名を使ったりするよくわからんやつが出てきてしまうので、それを対策する必要があるってことのようです。対策ってっても、裁判費用やらいろいろと金がかかるので、Linuxという名前を商用利用する人からライセンス料をもらいそのお金を割り当てるということのようです。

まぁ理論としては筋が通っているんですが、「ライセンス料が対策費以外に不正に利用されている」というたぐいの指摘はどうしても出てきてしまうでしょうね。

「コピーワンス」見直しの方向となりうるか

2005年07月29日 21時49分57秒 | 著作権
[ITmedia ライフスタイル] デジタル放送のコピワン番組、運用見直しへ
なんだか小難しく回りくどいように理解しにくい言葉で説明されている記事ですが、まとめると、「コピーワンス見直しを含めて議論していこう」ということでしょう。コピーワンスが全面的に撤回されるとまではいかないでしょうが、放送事業者側もそこそこ前向きに検討しているっぽいコメントがかかれてます。まぁデジタルテレビ放送ですべての番組が一律コピーワンス信号となっていた今までが異常だったわけで、それが改善されていく方向だと前向きにとらえておきましょう。

音楽団体が私的録音補償金制度の拡大を要望

2005年07月29日 05時07分12秒 | 著作権
[ITmedia ライフスタイル] 速やかに「iPod課金」を――音楽関係7団体が強く要望
まぁにわかに注目が集まりつつある私的録音補償金制度問題ですが、音楽団体がHDD/フラッシュメモリ型のオーディオプレーヤにも速急に課金すべきと要望しているというニュースです。

個人的には私的録音補償金制度をなくせだとかそこまでの意見は持ってませんが、少なくとも議論をきちんと深めておく必要のある問題だと思います。「汎用HDDにも」とかいってる人たちが(デジタルオーディオ類が補償金の対象に)「現在決まっていないのが遅すぎるぐらい」としゃべったんじゃ、何も説得力を感じないのですが。

それより、今回強烈に感じたのがココ。
「(前略)容量に応じた補償金額を設定したいと考えている」
(;´Д`) HDDって単価あたりの容量が上がり続けるものなので、そんな風に決められちゃ、ハードの単価に対する補償金の率が上がり続けちゃうんですが。

アメリカのP2P裁判の判決に対する一つの解釈

2005年07月12日 05時16分28秒 | 著作権
[PCウォッチ] Betamaxスタンダードを残したGrokster判決 ~P2P裁判がデジタルコピーに与える影響(後藤貴子の米国ハイテク事情)
アメリカでのP2Pに関する訴訟で、最高裁でP2Pサービス側のGroksterを逆転敗訴となったことに対するコラムです、ニュースそのものはコレですな。P2P技術の発展を阻害するという観点からこの裁判を悲観的にとらえる動きが多いですが、判決を肯定的にとらえているコラムです。

話をわかりやすくするため記号化してみます。Aをある定義、Bをある帰結、pをある条件とします。pが満たされる時A→Bが成り立つという定理が証明されていたとします。

 A: 「学術と有用な技芸の進歩を妨げるなら発明者や著作者に権利を与えてはいけない」
 B: 「あらゆる録音/録画ハードやソフトは正当性である」

いわゆるBetamaxスタンダード(録画ビデオ装置は正当だという判決)により、一般的に条件pが無視されてA→Bが常に成り立っていたと勘違いされていた、実は条件pが成り立っているかもちゃんとチェックしなきゃいけないよ、というのが本コラムの主張。下級裁ではpは成り立っているものと見なされ、最高裁ではpがこの場合は成り立たないと見なされた、という見解です。で、その条件pとは、

 p: 学術利用が将来的に非侵害使用につながる

なんて曖昧な・・・まとめると、今回の裁判が即「メーカーは“原則的に白”だったのがグレーになっちゃった」と早合点するのはよくないよというのがコラムの主張です。・・・私はこの解釈には納得できないねぇ。

私的録音録画補償金の初の返還事例

2005年06月22日 19時20分23秒 | 著作権
[SlashdotJ] 私的録音録画補償金制度で初の返還決定 DVD-R4枚で8円也
CD-RやDVD-Rなどに一律で販売値段に上乗せされている私的録音録画補償金ですが、CD-RやDVD-Rを保護された著作物以外の保存に使った場合に、補償金がかえって来るという仕組みが一応ありました。あったんですが、形だけで実績が全くなかったんですよね。で、買ってきたお金が、DVD-R 4枚で8円だそうです。うへ。

すべてはここで、8円返してもらうための手続きやら書類やらが非常に煩雑でめんどいので、結局誰もそこまでやらないという現実があったわけです。たとえば小寺氏の記事では
日本メディア工業会が「(著作権者またはユーザーに)返還すべき(補償金の)金額が小さく、(連絡用のハガキ代や振り込み費用を考えると)返還するだけで赤字になってしてしまうこともあり、死文化している側面は否めない」と発言したことが伝えられている
てなわけです。私的録音録画補償金の収入が丸ごと著作権保護団体に入っちゃっていたといわれても仕方ないという現実です。

まぁあれですね。結局、違法コピー問題と含めて、包括的にどうお金払ってくシステムを作るかを考えなきゃいけないんですよね。

電子コンテンツビジネスの現状 -書籍の場合-

2005年05月31日 01時05分28秒 | 著作権
[ITmedia ライフスタイル] 「電子書籍」はどこまで来たか
電子コンテンツといえば、音楽や映像のように著作権問題で大きく揺れる市場がまず頭に浮かびます。これらに相応する規模を持ちながらも、意外と著作権問題があまり(悪い意味で)白熱してないのが書籍です。問題が出ているとことすればデジタル万引きでしょうね。それでも、音楽や映像分野に比べれば、この被害は微々たるもんでしょう。

先に結論に行っちゃいますが、コンテンツの電子は結局ビジネスモデルに直結してしまうんです。書籍に関してはそれがきっちりしていて、電子フォーマットとコンテンツの囲い込みが表裏一体化してます。この辺については私も以前興味を持ち調べてました。XHTMLのサブセットとして電子書庫フォーマットを策定しているものもあるんですが、正直全く普及してませんね。そんな現状もふまえて、stViewerはあくまでテキストビューアという位置づけのままにしてます。

っと、長い前置きを書いてから、今回の小寺氏のコラムについて。いいたい点は2つ。

一つ目に縦書きについてのこだわりについて触れられてます。正直、私自身は縦書きにほとんどこだわりはないんです。今時の学校の教科書も、国語の教科書以外は全部横書きですしね。でもやはり、縦書きに思い入れがある人が多いんでしょうね、stViewerへの要望もありましたし、iアプリ向けのテキストビューアであるreateiFDでも縦書き対応してますし。

二つ目、テキストビューアとしてのPDA人気のなさと、AVプレーヤへの機能統合についての可能性が書かれてます。やはり、ここでケータイ上でのテキストビューアのアプリについても触れてほしかったですね。「文学を読むのにいちいちPCかよ」なら、まさしくケータイこそがうってつけの役目だと思うんですが・・・

以下チラシの裏。iアプリとVアプリでは利用者数が全然違うね。うん、Vodafone向けに作ってしまったと思う点。

「汎用HDDにも私的録音録画補償金」はどれだけ妥当?

2005年05月28日 03時27分15秒 | 著作権
[SlashdotJ] 汎用ハードウェアからも金を取れ
ちょっと古いニュースにピックアップしたものですが、汎用HDDからも金取れの話題ですね。これに関しては小寺氏のコラムもあります。スラッシュドットならではの、論理的な指摘がいくつか読めます。

まぁなんというか、議論がいろんな意味で盛り上がる話題だけに、投稿数も多くなってます。JASRACという組織に対する疑問から、このままでは空気に対しても課金されちゃうとか、いろいろと読めるでしょう。

まぁ、汎用HDDにも課金されちゃうと、どこまでが課金されなくてどこからが課金されるのかの線引きが本当によくわかんなくなっちゃう、という点では本当に同感です。それこそ、USBメモリやSDカードと何が違うの?フラッシュメモリは全部アウト? プログラムなどの著作物もHDDに記録できるのに、なんで音楽にだけお金払わなきゃいけないの?とか。

さすがに、汎用HDDからも金取るというほどアフォな決定は下さないと信じてますけどね。信じるものは裏切られる・・・かも。

テレビ番組は視聴率こそがすべて

2005年05月24日 00時58分21秒 | 著作権
[ITmedia ライフスタイル] 視聴率偏重主義が破壊する番組制作の常識
視聴率は低いもののスポンサーが殺到する番組で、プロデューサが変わったために視聴率向上のための番組制作になっちゃったという「実話」だそうです。本当の話なのかどうかは確認するすべもありませんが・・・

テレビ番組の視聴率至上主義はもはや常識のものとなってます。ワイドショーのたぐいでは番組の注目度や人気度がいかにすごいかを視聴率でわからせるなんて手法もよく使われます。ちょっと古い例では「グッドラックは平均視聴率30.41%!」とか。そんな番組を見ない私は、視聴率という数字で攻められるわけです。見ない私は悪いんですか、そうですか・・・

たくさんの人が見てる番組でCM入れればたくさんの人がCMを見てくれる、そんな仮定すら怪しい今日この頃です。たくさんの人にCMを見てくれればたくさんの人が買ってくれる、どうなんでしょ?記事中ではそんな疑問を解決しようという動きがあるという感じで、「テレビ広告の効果を正確に測定する新プロジェクト」の話題が取り上げられています。まぁこのプロジェクト自体賛否両論らしいですけど。

そんなこんなで番組制作のあり方に議論がある一方で、CMを見ない視聴者が悪いという意見もあります。DVRに代表されるような機器にあるCMスキップ機能ですね。これに関連しては、「CMカットは著作権法違反」なんて話題が記憶に新しいでしょう。

既存モデルを批判したり逆に既存モデルを批判するものを批判したりするのは簡単ですが、時代は待ってくれません。P2Pファイル交換で音楽業界が受けたショックが繰り替えされなきゃいいんですが。

補償金制度とDRMの両立問題

2005年05月16日 23時19分40秒 | 著作権
[ITmedia ライフスタイル] 私的録音・録画補償金制度では誰も幸せになれない
この辺のニュースについての、小寺氏のコラムです。補償金収入の使途がよくわからないという点と、補償金制度とDRM等保護技術はどちらか1つにまとめる方向にすべき、というような感じの意見になってます。

記事を読ませてもらう限り、補償金制度は、デジタル化による無劣化コピーにより既存のアナログ的媒体の買い直しが起こらないのでその分を埋めるため、てな用に読めます。だからこそ、無劣化コピーを制限するDRMがあるのなら補償金はなくすべき、という論になります。うーん、そこまで深く考えていなかった・・・

まぁ現状としては、補償金制度もDRMも中途半端なんですよね。個人的には、市場で著作物に利益が還元されるような仕組みなりモデルなりが作れなかったなら、最悪一律の補償金制度導入でも仕方ない気はします。音楽や映像の著作権問題、未だに解決の糸口となるような技術なりモデルなりがないですし。

MSと東芝の包括的クロスライセンス

2005年05月14日 01時32分31秒 | 著作権
[ITmediaニュース] MSと東芝が包括クロスライセンス、デジタル家電開発を加速
正直、これはどっちが得したというのかが私には全くわかりません。過去の流れを見る限りではMS側が得したとも取れなくもないですが、契約金額も明らかでないのでわからんです。製造業同士が訴訟リスク回避のためにクロスライセンスへ持ち込む例はよく聞きますが、今回は相手がふつうの製造業ではないですしねぇ。企業論理は、技術者レベルじゃよくわからんです。

Blogで許可を得て画像を使う

2005年05月13日 06時49分47秒 | 著作権
[ITmediaニュース] テレビアニメ公式カットをBlog向けに大量配信 ファンを巻き込みPR作戦
テレビアニメの話題を書いてるBlog記事中でそのアニメの映像カット画像を挿入してもOKというような話です。まぁ事前登録制なのでめんどいといっちゃめんどいですけど。

Amazonでは、アソシエートに登録している人はAmazon上にある商品の紹介をするさいに、Amazon提供の画像を公式に使えちゃうなんてのが有名です。これを利用し、「小遣い稼ぎ」ではなく、画像を問題なく使う目的でAmazonを利用している人もいるくらいで。

直リンク、DeepLink、フレーム内に他サイトページ表示、などなどトラブルの元となるような事例は多いですが、商品や著作物の画像を自分のサイトで使わせてもらう際の手本みたいな例として、これに似た形式のものがこれから増えてくるんじゃないでしょうか。