らるるのIT業界ピックアップニュース

日々IT系ニュースサイトを巡回して興味を持ったニュースをずらずらと紹介。

映画の著作権保護期間の解釈の余地

2007年08月31日 02時03分18秒 | 著作権
[SlashdotJ] チャップリン作品の格安DVDに著作権侵害の地裁判決
チャップリンの出演映画をチャップリン個人の著作物ととし、旧著作権法に解釈により、チャップリンの死去の年から保護期間を算出する、てななかなかすっ飛んだ解釈による判決が出ています。

旧著作権法の適用を受けるのはどの範囲の著作物なのか、チャップリン出演映画をチャップリン個人の著作物と認められるかどうか、あたりが争点でしょう。

そういや、ソフトウェアって作るだけで著作権が生じるんだったっけ。。今公開しているソフトウェア類は、今から50年後70年度、何がどうなっていることやら。

総務省裁定で地デジ再送信の方向へ

2007年08月21日 02時33分31秒 | 著作権
[AVウォッチ] 福岡民放に地デジ再送信への同意を求める裁定
アナログでは事実上放任だったCATVの再送問題ですが、デジタルでもアナログと同様に視聴者は見れて当然、という感じの論理で地デジ再送信OKの方向になりそうです。福岡の放送事業者側は
、「区域外再送信は地域免許制度を形骸化する」、「大分の放送事業者の視聴率が低下して経営に悪影響を及ぼす」、「著作権処理が不十分」
っと一見曖昧な反論が述べられてます。

が、結局のところ、キー局との番組提供による系列下のビジネスモデルに風穴開けられそう、という理由で反対ということのようで。地域免許制度をタテに地域格差(地元局を見ざるを得ない状況)を作りだしその格差を利用して地方局がもうける(キー局は地方局から貢がせる)仕組みが崩壊しかけないとして警戒しているわけですかね。

廉価版が出にくい日本のデジタルチューナ

2007年08月07日 01時53分10秒 | 著作権
[ITMedia] 5000円以下地デジチューナー「実現難しい」と各社 - ITmedia News
あんまり身内擁護するのもよくないんですが、とりあえず書いておきますね。
米国では地デジチューナーが約60ドルで売られている例もあるという
これを根拠に5000円以下を要求していますが、これを根拠にするには、日本のデジタル放送がアメリカのそれと同程度であることが大前提になります。この前提がそもそもの間違いです。

ご存じの通り、世界中で日本でだけ、ARIB標準規格によるデジタル放送をしています。また、コピーワンスなる奇妙な方式を採用していて、妙な管理費とコピーワンス運用に準拠する義務が事実上存在します。こんな独自規格満載な方式をやってる国に喜んで参入する外国の企業はあまりいないでしょう。結果、競争が起きにくい土壌ができあがります。

著作権保護期間を世界標準の70年に、とかぼやいているのなら、この奇妙なデジタル放送方式をコピーワンス運用見直し含めて世界標準に併せるべき、と主張させるべきなのではないでしょうか。

補足: ARIB標準規格が他のDVBと比較してそんなに変わっているってわけでもないですが、ARIB標準規格をやっているのが現在日本だけである(もうすぐブラジルが加わるらしい)ので、海外企業としてはサポートしたくないのは当然のことでしょう。