[金子兜太選]
(さぬき市・野崎憲子)
〇 釣瓶落し盛り上がりゆくいのちかな
寂滅寸前の命の輝き。
(東京都・たなべきよし)
〇 流木の一霧ごとの白さかな
「一霧」は「ひときり」とよむのか?
(養父市・足立威宏)
〇 秋耕や八十一歳八ヶ月
「秋耕」を無事に終えたら養老の瀧から流れ出る<有機蛇紋岩米純米吟醸酒・仙櫻>で乾杯しましょう。
(神戸市・豊原清明)
〇 太陽に家出の母や蟷螂や
(倉敷市・森川忠信)
〇 秋思故の愚行の果ての愚行なり
(福津市・松崎佐)
〇 稚(やや)のごと指咬む姉の十三夜
(京都市・山口秋野)
〇 蚯蚓鳴くところへ核の廃棄物
(筑紫野市・二宮正博)
〇 存在は吾と同じに昼の月
(大津市・西岡信夫)
〇 淡海は地球の雫花野かな
(小平市・久保奈緒世)
〇 水澄めり胎児赤子になる日待つ
[長谷川櫂選]
(岐阜市・阿部恭久)
〇 爽やかに天文学的ひとりかな
(上野原市・天野昭正)
〇 それぞれの仕事の匂ふ夜学生
(八王子市・徳永松雄)
〇 逃げ回る羊数ふる夜長かな
(徳島市・清水君平)
〇 落鷹を数へて一日岬の暮
(豊橋市・河合清)
〇 白桃や水よりビーナス生るるごと
(富士宮市・渡邉春生)
〇 桐一葉真直ぐに落ちて動かざる
(茂原市・鈴木ことぶき)
〇 鹿角を切られ鏡を見てをりし
(北九州市・真島暢子)
〇 生きがひは弁当作り鰯雲
(岡山市・三好泥子)
〇 蓑虫の大中小とぶら下がる
(川崎市・田中唯喜)
〇 粧ひの山一瞬に死に化粧
[大串章選]
(東京都・たなべきよし)
〇 曼珠沙華死者は生者とともに在り
(上尾市・宮本幸子)
〇 天の川流れ異国の海に落つ
(松戸市・青木静子)
〇 天高しノーベル平和賞を待つ
(大阪市・森田幸夫)
〇 万葉の小川に洗ふ障子かな
(向日市・松重幹雄)
〇 新米を拝むがごと掬ひ上ぐ
(松戸市・大谷昌弘)
〇 星月夜地球に風と炎かな
(金沢市・今村征一)
〇 鮎落ちて清流荒び行く如し
(東村山市・高橋喜和)
〇 棗熟れ届かぬ高さ仰ぎし日
(茂原市・鈴木ことぶき)
〇 夜学教師眠る生徒をそのままに
(松山市・福山みどり)
〇 人の手の入らぬ山々葛の花
(さぬき市・野崎憲子)
〇 釣瓶落し盛り上がりゆくいのちかな
寂滅寸前の命の輝き。
(東京都・たなべきよし)
〇 流木の一霧ごとの白さかな
「一霧」は「ひときり」とよむのか?
(養父市・足立威宏)
〇 秋耕や八十一歳八ヶ月
「秋耕」を無事に終えたら養老の瀧から流れ出る<有機蛇紋岩米純米吟醸酒・仙櫻>で乾杯しましょう。
(神戸市・豊原清明)
〇 太陽に家出の母や蟷螂や
(倉敷市・森川忠信)
〇 秋思故の愚行の果ての愚行なり
(福津市・松崎佐)
〇 稚(やや)のごと指咬む姉の十三夜
(京都市・山口秋野)
〇 蚯蚓鳴くところへ核の廃棄物
(筑紫野市・二宮正博)
〇 存在は吾と同じに昼の月
(大津市・西岡信夫)
〇 淡海は地球の雫花野かな
(小平市・久保奈緒世)
〇 水澄めり胎児赤子になる日待つ
[長谷川櫂選]
(岐阜市・阿部恭久)
〇 爽やかに天文学的ひとりかな
(上野原市・天野昭正)
〇 それぞれの仕事の匂ふ夜学生
(八王子市・徳永松雄)
〇 逃げ回る羊数ふる夜長かな
(徳島市・清水君平)
〇 落鷹を数へて一日岬の暮
(豊橋市・河合清)
〇 白桃や水よりビーナス生るるごと
(富士宮市・渡邉春生)
〇 桐一葉真直ぐに落ちて動かざる
(茂原市・鈴木ことぶき)
〇 鹿角を切られ鏡を見てをりし
(北九州市・真島暢子)
〇 生きがひは弁当作り鰯雲
(岡山市・三好泥子)
〇 蓑虫の大中小とぶら下がる
(川崎市・田中唯喜)
〇 粧ひの山一瞬に死に化粧
[大串章選]
(東京都・たなべきよし)
〇 曼珠沙華死者は生者とともに在り
(上尾市・宮本幸子)
〇 天の川流れ異国の海に落つ
(松戸市・青木静子)
〇 天高しノーベル平和賞を待つ
(大阪市・森田幸夫)
〇 万葉の小川に洗ふ障子かな
(向日市・松重幹雄)
〇 新米を拝むがごと掬ひ上ぐ
(松戸市・大谷昌弘)
〇 星月夜地球に風と炎かな
(金沢市・今村征一)
〇 鮎落ちて清流荒び行く如し
(東村山市・高橋喜和)
〇 棗熟れ届かぬ高さ仰ぎし日
(茂原市・鈴木ことぶき)
〇 夜学教師眠る生徒をそのままに
(松山市・福山みどり)
〇 人の手の入らぬ山々葛の花