■ラッコマンの喫茶室■

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危機におけるレベル管理の必要性。。。。

2020-02-26 | 日記
映画「13days」をご覧になっただろうか。出演はケビン・コスナー。
米ソ冷戦時代の真っただ中。
ソ連がアメリカの喉元キューバに極秘のうちに核ミサイル基地を建設しようとする。
アメリカの偵察機がそれを発見し、一触即発の危機を迎える。
時のアメリカ大統領はJFケネディ。

ソ連との核戦争もやむなし、一気に空爆してキューバのミサイル基地を叩くべしと主張する軍部を抑えながら、ケネディ大統領はなんとか核戦争を避けるだめの努力を重ねる。
そんな実話を映画化したものだ。

しかし今日の本筋は、この映画の宣伝ではない。

映画の中で大統領と軍部とのやり取りに「DEFCON」という言葉が頻繁に出てくる。
DEFCONとは、「Defense Readiness Condition」の略で、通常は戦争への準備態勢を5段階のレベルに分けたアメリカ国防総省の規定だ。
レベル5は平時の体制。
レベル1は最高レベルで戦争突入だ。
ちなみにキューバ危機の時はレベル2だったという。

アメリカ軍はこのレベル管理によって各軍、部隊、兵隊が何をしなければならないかをあらかじめ決めている。
よって大統領が「DEFCONレベル〇」と宣言するだけで、兵隊はそのレベル上、定められた対応を、すみやかに行うことができる。
危機管理というものは平時から、こういうレベルを定め、十分に訓練することが必要だ。
それは軍隊だけでなく、公務の世界でも、国民・市民レベルでも同様だというのがオイラの主張だ。

鳥インフルエンザが全国で蔓延したおり、たまたま関係する部署の管理職をやっていたので、無理をいって北海道内だけではあったが職場の対応マニュアルに、このレベル管理を導入してもらった。

レベル5なら担当部署が平時からの情報収集に努め、レベル3が発令されれば、関係部署職員は仕事を中断してもただちに帰庁・登庁、上司の指示により必要な職務に当たる。
ただし関係部署以外の職員は次の指示に留意しなから通常業務を継続。

レベル1になれば担当部署も関係なく、全職員がただちに登庁してトップの指揮下に入って対応する。
指揮下に入ってからやるべきことも事前から決めてあった。
この対応に何人、この対応に何人、この会議には誰を出す。
現場の指揮はだれに取らせるなど。
あれから相当時間が経過しているので、いまは変わったかもしれないが、当初はそんな感じだった。

危機管理にあって、言い訳みたいな?、責任逃れみたいな?、各自にお任せみたいな?トップの対応は国民を不安にする。
トップは「レベル〇の対応をする」というだけで関係各省庁、自治体、国民が自分は何をすべきかが瞬時に判断できるような体制が重要だし、その根拠の丁寧・詳細な説明は後あとの話。まずは皆が同じ方向を向いて早急に対応できることが一番大事なのだ。

レベル1を発令したのに、管理職が部下職員にいちいち電話して「実はこうで、こうで、こうなったのでね。だからちょっと集まってほしいんだ」なんて一人一人に説明いるようでは手遅れになる。
レベル1は「職員はただちに登庁」なのだ。詳細な状況は皆が集まってから一回行えばいい。
トップにはそれぐらいの権限と、責任が付与されているのだ、

しかしてだ。
今回の新型コロナの対応はどうだ。
国民は不安だらけで、何をすればいいかも分からない。

政府説明にある「感染拡大早期にある」というのは、あくまで現状の説明である。

今、必要なのは、

1 それに対応するため政府はレベル〇に入る。
2 関係各官庁・自治体はただちにレベル〇の体制に入ること。
3 よって国民の皆さんにはこれと、これをお願いする。

そういう指揮体制が必要だ。
それが危機管理というものだろう。。。






コメント
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