地域決勝へのあと1枠を争う戦いとして、一部のフットボールウォッチャーから注目を集めた
この試合の感想を、遅くなりましたが記します。なお今回も、このエントリーで
記す時間は全て、僕の手元の時計によるものです。
立ち上がりから山雅が攻め込む場面が見られ、7分には山雅が左サイドを崩して入れたクロスに
MF23番・鈴木亮平がシュート、これが惜しくもポストを叩くといった場面が現れます。
この日の山雅は水戸や栃木でプレーし、栃木時代には天皇杯のヴェルディ戦で決勝ゴールを
決めた実績も持つ11番・吉田賢太郎を柿本のパートナーとして起用、14分には吉田がロックDFの
ウラに抜け出すもDF戻りカバー、その直後の15分にも吉田から柿本へのパスでチャンスを
掴みかけるもロックDFがカットなど、柿本と吉田のコンビネーションで相手を崩す意図が
見える展開を行っていました。
一方ロックは、試合開始からボールを山雅に持たれる時間が長かった。また23分には
早くも最初の交代カードを切るなど押されている感は否めない状況とみましたが、
30分前頃からはロックのボール支配が、徐々に高まるようになってきます。ただロックは
ボールを持った際にも攻撃に多くの人数を割くことはしておらず、前半は0-0のまま終了。
山雅が支配した前半だったのは事実でしょうが、30分前あたりからの試合を作れるように
なってきた流れで前半を終えたロックも、決して悪くはないのではと思いながら見ておりました。
後半最初のビッグチャンスも山雅が作り出します。43分には山雅のミドルがGKの前でバウンドし、
弾いたところに吉田が詰めるもゴールには流し込めず。僕はこのプレーをメモした際、
「吉田がアクセントになっているが」と記述しておりました。
51分にロックが左サイドから攻め上がる場面がありましたが、この時はロックが前線に
人数を割いていました。また54分にもロックが左サイドからシュートまで至るかたちを作りますが、
この際にも前線に4人投じて攻撃を仕掛けるなど、前半とは違い攻めに人数をかける姿勢を
見せ始めます。ロックのこの意識の変化は、注目すべき点だなと感じさせるものがありました。
山雅は55分にMF6番・今井昌太を投入、その今井が投入直後の56分に右サイドに切り込み
FKを取るなど、早速いい動きを見せます。彼は前日のトーキン戦やその前のJSC戦でも
いい動きを見せていただけに、山雅としてはこの試合でスターティングに使えなかったのは
痛かったでしょう。ただその分、切り札として彼を活かすかたちを取れたわけで、期待に応え
彼はその後も再三に渡りチャンスを演出します。
ロックは59分、スルーパスにFW29番・原田洋志が抜け出し、GKと1対1となるものの、これは
山雅GK30番・原裕晃が防ぐ。ちなみに矢畑が出場できないこの試合で、山雅のキャプテンを
務めたのは原でした。
62分、ロックは左サイドでCKを取ります。最初のCKはニアであわせたところ山雅の選手に
あたってもう一度CK、その2本目のCKを今度はファーにあわせ、DF4番・谷口研二がヘッドでゴール。
ついに均衡が破れます。山雅はトーキン戦の決勝点もセットプレーから奪われており、
セットプレー対策がどうだったのか…。
その後73分には山雅がゴール前の混戦で押し込もうとするも、ロックが寸前でクリアといった
場面も見られます。ロスタイムでのCKには山雅GKの原もロックゴール前に上がり、なんとか1点を
という姿勢を見せますが、ロックDFの集中力も最後まで切れることなく1-0のまま終了。
彼らとしては「戻らねばならない場所」という位置づけであろうJFLへの最終関門である
地域決勝への出場権を獲得し、宮崎-新潟の移動を経たと思われる10名超のサポーターに
歓喜をもたらしたのでした。一方山雅は、この結果に涙を流す女性サポーターの姿も見られるなど、
本当に残念な敗戦。2年続けて直接対決で行く手を阻まれる状況となったのですね。
企業チームであり一般的に言う有名選手も特に見当たらないロックと、J昇格までを目指し、
JFLの経験者はおろか、複数のJリーグ経験者も揃える山雅。この図式で捉えれば、
山雅が格上というか優勢に思えます。僕自身、試合が始まるまでというか、キックオフ
されたあとでも、その見方を崩してはいませんでした。
しかしながら、僕は非常に重要な事実を見落としていたのですね。山雅は全国レベルのリーグを
戦ったことはない。一方、ロックは05、06の2シーズンをJFLで戦っていた。試合が終わった今
振り帰ると、この経験の差が実は大きかったのかな、という気がしましてね。上記したとおり
前半のロックは攻撃に人数をかけることなく、0-0でいければいいと考えているかのような
試合運びを進めていました。そして後半に入り徐々に攻めの姿勢を強め、セットプレーの
チャンスを確実に活かし、集中力を切らさぬまま逃げ切ってしまう。経験というか、
したたかさを感じさせる試合運びと今振り返れば思います。案外、偶然そうなっただけという
要素が強いのかもしれませんが(笑)。
山雅に対しては、もう1年頑張ろうという言葉しか今はかけられない。この大会全体の印象として、
トーキン戦の柿本OUTは何故だったのか、という思いをどうしても拭い去ることはできませんが、
もはやそれを言っても詮無いことですしね。
僕は全社を3日間観戦しましたが、長野の優勝は正当なものでした。それと同時に、
トーキンやロックなど、企業チームの頑張りが印象に残る大会でもありました。企業チームが
存在する意味といったものを、改めて思い起こさせてくれた大会という気がしています。
まあ、この大会は「全国社会人サッカー選手権大会」ですから、企業チームの活躍こそが
本来当たり前といえば、そうなのでしょうけどね(笑)。
PS-僕の操作ミスにより、一つ下のトーキン-山雅の観戦記がダブってエントリーされておりました。
今は修正しましたが、紛らわしいかたちになっていたこと、ゴメンなさい。
この試合の感想を、遅くなりましたが記します。なお今回も、このエントリーで
記す時間は全て、僕の手元の時計によるものです。
立ち上がりから山雅が攻め込む場面が見られ、7分には山雅が左サイドを崩して入れたクロスに
MF23番・鈴木亮平がシュート、これが惜しくもポストを叩くといった場面が現れます。
この日の山雅は水戸や栃木でプレーし、栃木時代には天皇杯のヴェルディ戦で決勝ゴールを
決めた実績も持つ11番・吉田賢太郎を柿本のパートナーとして起用、14分には吉田がロックDFの
ウラに抜け出すもDF戻りカバー、その直後の15分にも吉田から柿本へのパスでチャンスを
掴みかけるもロックDFがカットなど、柿本と吉田のコンビネーションで相手を崩す意図が
見える展開を行っていました。
一方ロックは、試合開始からボールを山雅に持たれる時間が長かった。また23分には
早くも最初の交代カードを切るなど押されている感は否めない状況とみましたが、
30分前頃からはロックのボール支配が、徐々に高まるようになってきます。ただロックは
ボールを持った際にも攻撃に多くの人数を割くことはしておらず、前半は0-0のまま終了。
山雅が支配した前半だったのは事実でしょうが、30分前あたりからの試合を作れるように
なってきた流れで前半を終えたロックも、決して悪くはないのではと思いながら見ておりました。
後半最初のビッグチャンスも山雅が作り出します。43分には山雅のミドルがGKの前でバウンドし、
弾いたところに吉田が詰めるもゴールには流し込めず。僕はこのプレーをメモした際、
「吉田がアクセントになっているが」と記述しておりました。
51分にロックが左サイドから攻め上がる場面がありましたが、この時はロックが前線に
人数を割いていました。また54分にもロックが左サイドからシュートまで至るかたちを作りますが、
この際にも前線に4人投じて攻撃を仕掛けるなど、前半とは違い攻めに人数をかける姿勢を
見せ始めます。ロックのこの意識の変化は、注目すべき点だなと感じさせるものがありました。
山雅は55分にMF6番・今井昌太を投入、その今井が投入直後の56分に右サイドに切り込み
FKを取るなど、早速いい動きを見せます。彼は前日のトーキン戦やその前のJSC戦でも
いい動きを見せていただけに、山雅としてはこの試合でスターティングに使えなかったのは
痛かったでしょう。ただその分、切り札として彼を活かすかたちを取れたわけで、期待に応え
彼はその後も再三に渡りチャンスを演出します。
ロックは59分、スルーパスにFW29番・原田洋志が抜け出し、GKと1対1となるものの、これは
山雅GK30番・原裕晃が防ぐ。ちなみに矢畑が出場できないこの試合で、山雅のキャプテンを
務めたのは原でした。
62分、ロックは左サイドでCKを取ります。最初のCKはニアであわせたところ山雅の選手に
あたってもう一度CK、その2本目のCKを今度はファーにあわせ、DF4番・谷口研二がヘッドでゴール。
ついに均衡が破れます。山雅はトーキン戦の決勝点もセットプレーから奪われており、
セットプレー対策がどうだったのか…。
その後73分には山雅がゴール前の混戦で押し込もうとするも、ロックが寸前でクリアといった
場面も見られます。ロスタイムでのCKには山雅GKの原もロックゴール前に上がり、なんとか1点を
という姿勢を見せますが、ロックDFの集中力も最後まで切れることなく1-0のまま終了。
彼らとしては「戻らねばならない場所」という位置づけであろうJFLへの最終関門である
地域決勝への出場権を獲得し、宮崎-新潟の移動を経たと思われる10名超のサポーターに
歓喜をもたらしたのでした。一方山雅は、この結果に涙を流す女性サポーターの姿も見られるなど、
本当に残念な敗戦。2年続けて直接対決で行く手を阻まれる状況となったのですね。
企業チームであり一般的に言う有名選手も特に見当たらないロックと、J昇格までを目指し、
JFLの経験者はおろか、複数のJリーグ経験者も揃える山雅。この図式で捉えれば、
山雅が格上というか優勢に思えます。僕自身、試合が始まるまでというか、キックオフ
されたあとでも、その見方を崩してはいませんでした。
しかしながら、僕は非常に重要な事実を見落としていたのですね。山雅は全国レベルのリーグを
戦ったことはない。一方、ロックは05、06の2シーズンをJFLで戦っていた。試合が終わった今
振り帰ると、この経験の差が実は大きかったのかな、という気がしましてね。上記したとおり
前半のロックは攻撃に人数をかけることなく、0-0でいければいいと考えているかのような
試合運びを進めていました。そして後半に入り徐々に攻めの姿勢を強め、セットプレーの
チャンスを確実に活かし、集中力を切らさぬまま逃げ切ってしまう。経験というか、
したたかさを感じさせる試合運びと今振り返れば思います。案外、偶然そうなっただけという
要素が強いのかもしれませんが(笑)。
山雅に対しては、もう1年頑張ろうという言葉しか今はかけられない。この大会全体の印象として、
トーキン戦の柿本OUTは何故だったのか、という思いをどうしても拭い去ることはできませんが、
もはやそれを言っても詮無いことですしね。
僕は全社を3日間観戦しましたが、長野の優勝は正当なものでした。それと同時に、
トーキンやロックなど、企業チームの頑張りが印象に残る大会でもありました。企業チームが
存在する意味といったものを、改めて思い起こさせてくれた大会という気がしています。
まあ、この大会は「全国社会人サッカー選手権大会」ですから、企業チームの活躍こそが
本来当たり前といえば、そうなのでしょうけどね(笑)。
PS-僕の操作ミスにより、一つ下のトーキン-山雅の観戦記がダブってエントリーされておりました。
今は修正しましたが、紛らわしいかたちになっていたこと、ゴメンなさい。