一つ下の選手権観戦記において、田邉については別途エントリーを記すと書きました。
それをここで記します。
多くの東京系ブロガーの方が記されているように、僕が見た試合における田邉は確かに
運動量は少なく、守備に戻らないというスタイルであることは僕も感じました。そして
そのようなスタイルは、これまでの東京の流れに即さないのではないかとの指摘もなされています。
確かにその通りだと思いますね。
ただ僕は、だからこそ東京は彼を獲得したのではないかと思っているんですよ。より正確に言うと、
だからこそ東京は彼を獲得したのだと願いたいと言いましょうか。東京に来る選手の系譜というか、
僕らサポーターが受け入れやすい選手像というのは、これはもう非常に分かりやすいものがあった。
端的に言って、骨惜しみせずどんな時も献身的に動き回る選手というものですわね。それはもちろん
東京がガス時代から継承してきた素晴らしい財産ですし、それを否定するのは愚かなことです。
ただ僕は、それは今後もきちんと受け継いでいくべきだと思う一方で、そろそろ違った色を持つ
選手を確実に使いこなせるようになってほしいとも思うんですね。骨惜しみせず動き回るという
部分に関しては、育成組織上がりの梶山が実は最も異質な選手なのかもしれませんが(笑)、
違った個性を持つ選手が入ることで、お互いがお互いを引き立てあうといった効果があるのでは
ないかと思いまして。別の言い方をすれば、ピッチ上の化学反応といいましょうか。
僕らサポーターが東京らしい選手というイメージを描く時、今回の選手権での田邉のプレーは、
そのイメージとは正反対といっていいぐらいのものだったでしょう。しかし、だからこそ、
東京は彼を獲得したのだと僕は思いたい。それはつまり、東京が新しいステージに踏み出そうと
しており、そのためには今までと同じく、東京の系譜に沿った選手が多くなる部分にばかり
目を向けていてはいけないのだ、という判断をしたのではないかと。今までの雰囲気とは異なる
プレースタイルの選手を獲得し、その彼を生かすことができれば、チームはより高みにいけると
考えたと思いたい。東京は新たなステージ(要するに、リーグ制覇を現実的な目標におく戦いということ)に
踏み出そうとしているはずだ。それを実現するには、今までの延長戦上に加え、新たな一歩が
必要となると思う。今までの延長線上のみの構成で、新たなステージに踏み出そうとするのは、
ちょっと難しいのではないか、なんてことを僕は考えるんですよ。
もちろん現実的に見て、田邉が即戦力になるとは、僕は現時点では思っておりません。
ただ、田邉のような、東京サポーターが見て「東京っぽくないな」と感じるような選手を
あえて獲得したという姿勢に、僕は東京の新たな方向性への模索を感じ、嬉しい気持ちに
なっているのですよ。09年に向けた補強として、水戸から平松、福岡から中村北斗を獲得しましたが、
J2から有力選手を引き抜くといった動きも、これまでの東京にはあまりなかったものですわね。
それこそモニや今ちゃんまで遡るぐらいでしょうか。田邉獲得と同じく、平松や北斗の獲得も
これまでの東京とちょっと違った動きと感じ、僕は評価しているところです。外国人をどうするかなど、
まだまだ補強において頑張ってもらわねばならないものの。
新たなことにチャレンジという意味では、僕は今シーズンはアウェー開幕でどうだろうか、
とも考えています。東京がアウェーで開幕戦を迎えたのは、J1初年度の2000年シーズンのみで、
以後は全てホーム開幕ですが、それもそろそろ変えていいんじゃないの、と。そういうところも
変えてみませんか、新しい方向性を打ち出してみませんか、なんてことを思っています。
まあ開幕戦の場所を変えたことで劇的に何かが変わるかといえば、別にそんなこともないでしょう(笑)。
ただ、新しい動きを示すという意味での一つの象徴になるとは思ってね。また繰り返しに
なりますが、東京が築いてきたものを捨てろなんて言っているのではなく、もう一段上の
ステージに行くためのチャレンジという意味合いですよ。僕が言っているのは。
東京の系譜っぽくないプレーヤーといえば、東京がササを使いこなせなかったことが、
僕は今でも悔しくてなりません。確かにササは、前線から激しくチェックに行くなどという、
「東京のFW」っぽいプレースタイルの選手ではなかった。しかしながら、彼のゴールにボールを
流し込む能力は素晴らしいものだった。彼の能力が凝縮された試合はなんといってもこの試合だと
思いますが、このゴールを決めてくれたことだけで、ササは僕にとっての永遠のアイドルですから。
前線から激しくチェックに行ってくれる今のカボレ、昔のルーカスのようなプレーヤーに
強い共感を覚える一方で、ストライカーはゴールを決めればいいんだろ、というスタイルの
選手を使いこなせるようになってほしい。それができれば、東京はホントの強豪クラブに
なれるのではないか、なんてことも考えます。これは東京に限らず、今のJ全体でも
難しい事柄でしょうけどね。
田邉に話を戻せば、今回の選手権での彼のプレースタイルはあくまで久我山の中ではあのように
動いたということでしょうし、東京入団後もあのスタイルを取ると決まっているわけでも、
もちろんない。ただ久我山での彼のプレーを見て、東京は彼の獲得を決断したわけですわね。
その考えを、僕は肯定したい。また現時点では即戦力とは…などということも記しましたが、
この見立てが大ハズレになってくれれば、嬉しい。
それをここで記します。
多くの東京系ブロガーの方が記されているように、僕が見た試合における田邉は確かに
運動量は少なく、守備に戻らないというスタイルであることは僕も感じました。そして
そのようなスタイルは、これまでの東京の流れに即さないのではないかとの指摘もなされています。
確かにその通りだと思いますね。
ただ僕は、だからこそ東京は彼を獲得したのではないかと思っているんですよ。より正確に言うと、
だからこそ東京は彼を獲得したのだと願いたいと言いましょうか。東京に来る選手の系譜というか、
僕らサポーターが受け入れやすい選手像というのは、これはもう非常に分かりやすいものがあった。
端的に言って、骨惜しみせずどんな時も献身的に動き回る選手というものですわね。それはもちろん
東京がガス時代から継承してきた素晴らしい財産ですし、それを否定するのは愚かなことです。
ただ僕は、それは今後もきちんと受け継いでいくべきだと思う一方で、そろそろ違った色を持つ
選手を確実に使いこなせるようになってほしいとも思うんですね。骨惜しみせず動き回るという
部分に関しては、育成組織上がりの梶山が実は最も異質な選手なのかもしれませんが(笑)、
違った個性を持つ選手が入ることで、お互いがお互いを引き立てあうといった効果があるのでは
ないかと思いまして。別の言い方をすれば、ピッチ上の化学反応といいましょうか。
僕らサポーターが東京らしい選手というイメージを描く時、今回の選手権での田邉のプレーは、
そのイメージとは正反対といっていいぐらいのものだったでしょう。しかし、だからこそ、
東京は彼を獲得したのだと僕は思いたい。それはつまり、東京が新しいステージに踏み出そうと
しており、そのためには今までと同じく、東京の系譜に沿った選手が多くなる部分にばかり
目を向けていてはいけないのだ、という判断をしたのではないかと。今までの雰囲気とは異なる
プレースタイルの選手を獲得し、その彼を生かすことができれば、チームはより高みにいけると
考えたと思いたい。東京は新たなステージ(要するに、リーグ制覇を現実的な目標におく戦いということ)に
踏み出そうとしているはずだ。それを実現するには、今までの延長戦上に加え、新たな一歩が
必要となると思う。今までの延長線上のみの構成で、新たなステージに踏み出そうとするのは、
ちょっと難しいのではないか、なんてことを僕は考えるんですよ。
もちろん現実的に見て、田邉が即戦力になるとは、僕は現時点では思っておりません。
ただ、田邉のような、東京サポーターが見て「東京っぽくないな」と感じるような選手を
あえて獲得したという姿勢に、僕は東京の新たな方向性への模索を感じ、嬉しい気持ちに
なっているのですよ。09年に向けた補強として、水戸から平松、福岡から中村北斗を獲得しましたが、
J2から有力選手を引き抜くといった動きも、これまでの東京にはあまりなかったものですわね。
それこそモニや今ちゃんまで遡るぐらいでしょうか。田邉獲得と同じく、平松や北斗の獲得も
これまでの東京とちょっと違った動きと感じ、僕は評価しているところです。外国人をどうするかなど、
まだまだ補強において頑張ってもらわねばならないものの。
新たなことにチャレンジという意味では、僕は今シーズンはアウェー開幕でどうだろうか、
とも考えています。東京がアウェーで開幕戦を迎えたのは、J1初年度の2000年シーズンのみで、
以後は全てホーム開幕ですが、それもそろそろ変えていいんじゃないの、と。そういうところも
変えてみませんか、新しい方向性を打ち出してみませんか、なんてことを思っています。
まあ開幕戦の場所を変えたことで劇的に何かが変わるかといえば、別にそんなこともないでしょう(笑)。
ただ、新しい動きを示すという意味での一つの象徴になるとは思ってね。また繰り返しに
なりますが、東京が築いてきたものを捨てろなんて言っているのではなく、もう一段上の
ステージに行くためのチャレンジという意味合いですよ。僕が言っているのは。
東京の系譜っぽくないプレーヤーといえば、東京がササを使いこなせなかったことが、
僕は今でも悔しくてなりません。確かにササは、前線から激しくチェックに行くなどという、
「東京のFW」っぽいプレースタイルの選手ではなかった。しかしながら、彼のゴールにボールを
流し込む能力は素晴らしいものだった。彼の能力が凝縮された試合はなんといってもこの試合だと
思いますが、このゴールを決めてくれたことだけで、ササは僕にとっての永遠のアイドルですから。
前線から激しくチェックに行ってくれる今のカボレ、昔のルーカスのようなプレーヤーに
強い共感を覚える一方で、ストライカーはゴールを決めればいいんだろ、というスタイルの
選手を使いこなせるようになってほしい。それができれば、東京はホントの強豪クラブに
なれるのではないか、なんてことも考えます。これは東京に限らず、今のJ全体でも
難しい事柄でしょうけどね。
田邉に話を戻せば、今回の選手権での彼のプレースタイルはあくまで久我山の中ではあのように
動いたということでしょうし、東京入団後もあのスタイルを取ると決まっているわけでも、
もちろんない。ただ久我山での彼のプレーを見て、東京は彼の獲得を決断したわけですわね。
その考えを、僕は肯定したい。また現時点では即戦力とは…などということも記しましたが、
この見立てが大ハズレになってくれれば、嬉しい。