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太平洋の奇跡ーフォックスと呼ばれた男

2011-02-24 | た行の映画


監督:平山秀幸
出演:竹野内豊、ショーン・マッゴーワン、井上真央、山田孝之、中嶋朋子
    岡田義徳、板尾創路、阿部サダヲ、唐沢寿明

太平洋戦争の激戦地サイパン島で、たった47人の兵力で4万5,000人ものアメリカ軍を翻弄(ほんろう)し続け、アメリカ軍から恐れられた実在の 日本人、大場栄大尉の実話を映画化した戦争ドラマ。『学校の怪談』シリーズの平山秀幸監督がメガホンを取り、日本の歴史の教科書には載ることのなかった物 語を全編、タイのラヨーンとサイパン島にて撮影した。大場大尉役の竹野内豊をはじめ、唐沢寿明、井上真央、山田孝之ら豪華キャストの熱演も見逃せない。

ストーリー:1944年、太平洋戦争末期。サイパンに、アメリカ軍から“フォックス”と 呼ばれ、恐れられた一人の日本人、大場栄大尉(竹野内豊)がいた。大場は47人になりながらも仲間の兵士たちと共に16か月間敵に立ち向かい、多くの民間 人を守ってきた。やがて彼の誇り高き魂は日本人だけでなく、アメリカ人の心も動かしていく。




この作品についての私の文章力では
きちんと書ききれないと思い、全体からの感想にしよう
他に、素晴しい映画ブロガーさん達が
この「太平洋の奇跡ーフォックスと呼ばれた男」への記事を書いておられる為
そちらをお読みになられた方が良いのだ





実は・・・私はこの作品を観る前に既に原作を読んでいた
我幼馴染の素晴しきヤツらから貰ったのである
しかも・・・映画化します。とは知らずに読んでいたのである
 

こちらの原作のドン・ジョーンズ氏の著書
「タッポーチョ「敵ながら天晴」大場隊の勇戦512日」





「硫黄島」のパート2という感覚で観ていた
サイパンで、たった47人で4万人を超えるアメリカ兵を翻弄したとされる実在の人物
大場栄大尉の物語。


元教師、陸軍歩兵第18連隊大尉 大場氏の口調は
演じた竹之内氏の如く、トーン・ダウンしていて朴訥という寡黙さがあったのだろうか
大場大尉はどのような「世界観」だったのだろうか
帝国陸軍軍人としての「誇り」と「信念」
この2つが彼を苦しめていたのだろうか
映画は、上の2つが彼を苦しめ、葛藤に陥らせたのか
「敵」や「味方」という言葉を取り去ったときに見える

戦いの最中二人の子どもとはぐれ、その生死もわからぬままに民間人捕虜収容所で過ごす、意志の強い父親を演じた 酒井俊也氏も素晴しい

中嶋朋子は、入植の地で、年老い病弱な母を看護する幸薄い、すこし呆けているような独身女性を演じた。

そして役者が、ボロを着、顔も何もかも汚れながらの真実を追い求めた

兵隊やくざ堀内今朝松一等兵を演じる唐沢寿明も素晴しい
氏の如し方が そこに「いた」事がよく解る
また、氏の演技で 気づいたこともあったのである

 



「命を守るために命を奪う」
戦争の孕んだ大きな矛盾。
改めて胸に突き刺さったのだ
そして ありきたりの言葉しか書けないのであるが
この過ちを二度と繰り返さないようにしなくてはと
スクリーンを通して訴えているようにさえ感じた

極限状態を生きていく

一般人を収容所へ送った後の追い詰められていく兵士達の様子は凄い


私は、歯医者をしていた亡き祖父や漢文・古文の大家の祖父
祖母達からの話で「戦争」の事実を聞いていた
戦中の上野~鶯谷界隈~深川のコトから 多々の話
戦争について知る機会もあったけれど、今は語ってくれる人も少なく
今後は、こういった映画などでしか知ることが出来なくなってくるのかしら





思うに この映画は
“ジャンル映画”の枠に収まらないと思う



戦争という避けてはならないコトの事実を正面から描いている




リアルな中に抑制の利いた展開は“命の尊さ”を訴えているようだった

映画のサウンドトラック・挿入歌として重要な役どころを担った『椰子の実』
その悲しく苦しい事は、大丈夫
こうやって、ちゃんと後世に繋がっているからね

.:*゜..:。*゜:.。*゜..:。*゜:.。*゜..:。*゜:.。*゜..:。*゜:.。*゜..:。*゜..:。*゜
簡単に「いい映画でした。」
という事では書けなかったのである


かみさまへのてがみ
 義の実を結ばせる種は、平和をつくる人によって平和のうちに蒔かれます。
   って あなたは言ったけれど
   つらいことは のりこえられるのかしら

   おろかなわたしをゆるしてほしいよ 
               from  q

是非