監督 園子温
出演 吹越満 でんでん、黒沢あすか、神楽坂恵、渡辺哲
上映時間約4時間の『愛のむきだし』などで話題となった鬼才、園子温監督による人間の狂気と愛を描いた作品。
実際の猟奇殺人事件に触発された園監督
猟奇殺人事件に巻き込まれることになる男性が味わう深い心の闇に迫る。
主演は、『掌の小説』など数々の邦画に出演しているベテランの吹越満。
共演者も 『嫌われ松子の一生』の黒沢あすか
『月と嘘と殺人』のでんでん
実力派ぞろい。第67回ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ部門正式出品の問題作
震撼 (しんかん)させられる。
ストーリー:熱帯魚店を営んでいる社本(吹越満)と妻の関係はすでに冷え切っており、家 庭は不協和音を奏でていた。ある日、彼は人当たりが良く面倒見のいい同業者の村田と知り合い、やがて親しく付き合うようになる。だが、実は村田こそが周り の人間の命を奪う連続殺人犯だと社本が気付いたときはすでに遅く、取り返しのつかない状況に陥っていた
妻・妙子 演じるは神楽坂恵サン
レトルト食品や出来合いの惣菜を、自分で料理したように皿に盛りつけている。
娘・美津子 演じる 梶原ひかりサン は彼氏からの電話をうけ、一家団欒の食事中にも関わらず家を飛び出す。
まっ。事なかれ主義の夫・社本信行はそんな娘に小言ひとつ言えない…。
街で小さな熱帯魚店を営む社本家はまさに積木の部屋。
そんな時一本の電話が入る。
美津子がスーパーで万引きをして呼び出された。
店側は美津子を警察に突き出すと言うが、そこを助けてくれたのが巨大熱帯魚店を経営する村田
帰り道、半ば強引に村田の店に誘われた社本家の3人。
自分の店と規模の違いに驚く信行に村田が提案をする。
「どうです、美津子ちゃんをここで働か せては…?」
この一言から信行の地獄は始まった…。
1993年に実際に起こった「埼玉・愛犬家連続殺人事件」にインスパイアされて生み出された
園子温監督の最新作
さてさて。どのように 狂気っぷりが出てくるのか
隣の女性は、妻 妙子 演じる 神楽坂恵サン
・・・信行が転がるように悲惨な目にあう
でんでんサマ 演じる表は善人、裏は猟奇殺人犯という“殺人モンスター”村田
とんでもないオヤジ村田
吹越サマ 演じる典型的な巻き込まれ被害者、社本信行
設定が巧み
村田と信行の器の大きさの差みたいなものが面白い
経営する熱帯魚店の規模もそうだが、豪放磊落な村田と負け犬のようにひっそりと暮らす信行、口の立つ村田とおどおどしている信行。そんな具合で信行は、村田の口車に乗せられ、インチキ商売に巻き込まれていく。
インチキだと分かっても・・・
ワルい事には惹かれるのが人間か。も???
しかーも
娘の美津子が村田の店に住み込みで働いて、言わば人質状態なので無理を言えない
いやも~裏切りっぷりっつったら素晴らしい!!!!!
娘 美津子 演じる 梶原ひかりサン
美津子にしても、後妻である妙子が好きになれなかった
家を出られて清々しているし
妙子にしても暴力を振るう美津子がいなくなってほっとしている。
村田の妻 愛子 演じる 黒沢あすかも、ヤバいぐらいイイ
愛子は仲間で顧問弁護士だった筒井演じる渡辺哲と、できちゃってて
筒井宅にて不倫しまくりーの
筒井ったら筒井で、村田は捨てるのは何時にしようかな~的で
社本を仲間へとズリ込ませようって
なんとっ まだある!!!!!
村田と妙子が実は寝ていた のである
村田、そのコトを知った時
崩壊である
そしてついに信行は村田の殺人の片棒を担がされるのだ。
でんでんの怪演ぶりが凄まじくって らりほ~である
ひとたび信行が手のひらに乗っかったと思うと豹変
\(\◇ ̄ )ヘン~(  ̄▽/)ゝシン!!
58人殺したという素顔を曝して凄む。
あの独特な訛りもかえって迫力を感じる。
だいたい
信行の精一杯の良心も村田の「捕まれば死刑」という居直りの態度には
なんも意味を持たない。
殺した人間は風呂場で解体
アカペラ唄いつつ、山小屋で解体する
「牛刀!」「あいよ!」って
肉は細切れにして、川に流し魚のエサにする。
骨は何故か醤油をかけてドラム缶で灰になるまで燃やす。
「ボディが透明になっちまえばわかりゃしねえ」
このような遺体処理法は実際の事件を参考にしたらしいけど
いやも~このねじくれた展開と挑発的エロと残虐性と黒いユーモアが繰り広げられる
最後の最後 娘も狂うってのはイタダケナイ
予定調和で終わらないショッキングな終わり方を見逃すな
ギャル従業員
“純愛”と“凶暴性”と180度違うが、見方を変えれば紙一重
エロ・グロに、バッドエンディング
だというのに 私の目は 釘付け状態
瞬間のもの全て 見逃せない狂気だった
コールド・フイッシュ
米国で「活気のない」「冷たい感じの人物」の言葉である