ただ生きるのではなく、よく生きる

自然の法則をとらえ、善(よ)く生きるために役に立つ情報を探して考えてみる

価値は常に必ず相対的である。これを絶対的に一定したもののように思い 違いやすい

2017-07-23 18:32:25 | 人生の生き方
およそ価値観は、抽象的な観念であるから、「時は金なり」といったにしても、怠惰の惰眠・
熟睡時間と、事業家・学者の霊感刹那の時間と、けっしてこれを抽象的な観念に当てはめる
ことはできないのである。また、金でも、大震災のとき、パンがなくなったときには、金の
価値は、零になることもある。

このように、価値は常に必ず相対的である。これを絶対的に一定したもののように思い
違いやすいから、その考え方から、種々の思想の誤謬となり、また強迫観念ともなるので
ある。

フロイトの潜在観念も、これを絶対価値として考えるから諸種の神経精神病の病理、
さては常態心理の変化にもまったくその区別がわからなくなるのである。

ニュートンの引力も、これを絶対価値と考えるために、不完全であったが、アインシュタイン
の相対性原理によって、はじめて天体からくる光線の曲がり方の計算ができるように
なったのである。

強迫観念についても、従来の価値を打破して、相対性原理を理解することによって、
はじめてこれを全治させることができるようになったのである。

──『現代に生きる森田正馬のことば 生活の発見会編 I I 新しい自分で生きる』
 白揚社

■因果律が絶対だと科学者は言うが相対的ととらえるほうがよいのかもしれない。

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