もしこのとき、この人(あるいは書物)に会わなかったならば、自分はどうなっていた
であろうと思うことがある。そこに生ずるのは謝念である。人生に対する謝念とは
邂逅の歓喜である。たとい貧苦病身災難のうちにあろうとも、邂逅の歓喜あると
ころに人生の幸福があると私は思っている。私はそれ以外の人生の幸福を信じ
ない。(『絶望からの出発』亀井勝一郎 大和出版)
邂逅(かいこう):思いがけなく出あうこと。偶然の出あい。めぐりあい。「旧友と―する」
謝念:感謝の心
この世の如何なる人であっても、望みの方向で一応の立場に達した場合、必ず
ふたつの条件が前提となっている。その第一は、とにもかくにも運がよかったから
である。その第二は、自分の素質を認めて引き立ててくれた恩人がいたことで
ある。あらゆる人は自分が悪運に引きずられなかった幸運を噛みしめるべきである。
そのうえで自分にとっての恩人に感謝しなければならない。謝念を忘れた人に
将来はないと見るべきではないか。(谷沢永一)
─『古典の知恵 生き方の知恵』古今東西の珠玉のことば2
谷沢永一著 PHP研究所より
過去を振り返り、内観してみるとき、私を助けてくれた人はたくさんいる。
思い返すそのつど、感謝せずにいられない・・・
内観:すべての事柄─自分をも含めて一切を客観的に考え、判断すること。
であろうと思うことがある。そこに生ずるのは謝念である。人生に対する謝念とは
邂逅の歓喜である。たとい貧苦病身災難のうちにあろうとも、邂逅の歓喜あると
ころに人生の幸福があると私は思っている。私はそれ以外の人生の幸福を信じ
ない。(『絶望からの出発』亀井勝一郎 大和出版)
邂逅(かいこう):思いがけなく出あうこと。偶然の出あい。めぐりあい。「旧友と―する」
謝念:感謝の心
この世の如何なる人であっても、望みの方向で一応の立場に達した場合、必ず
ふたつの条件が前提となっている。その第一は、とにもかくにも運がよかったから
である。その第二は、自分の素質を認めて引き立ててくれた恩人がいたことで
ある。あらゆる人は自分が悪運に引きずられなかった幸運を噛みしめるべきである。
そのうえで自分にとっての恩人に感謝しなければならない。謝念を忘れた人に
将来はないと見るべきではないか。(谷沢永一)
─『古典の知恵 生き方の知恵』古今東西の珠玉のことば2
谷沢永一著 PHP研究所より
過去を振り返り、内観してみるとき、私を助けてくれた人はたくさんいる。
思い返すそのつど、感謝せずにいられない・・・
内観:すべての事柄─自分をも含めて一切を客観的に考え、判断すること。