今日の松永和紀先生の「WEDGE Infinity」掲載ニュースはとてもよい記事だと思います。有名週刊誌2誌が食の安全に関するフェイクニュースを流したが、多くの消費者はそっぽをむいたという、新時代の到来を予感させる内容でした。
「国際信州学院大学」という架空の大学の騒動などを通じて、最近マスコミのニュースで「ネットで個人が流している情報にはフェイクニュースが多いから気をつけましょう」という記事が見受けられます。しかし有名マスコミが根拠の乏しいニュースを流すこともありますし、逆にきちんと調べた上で、有名マスコミが紹介しない情報を提供する個人や、中・小規模のマスコミもあります。たいしてお金にならない情報や、スポンサー様にとって都合が悪いなどの理由で、有名マスコミが紹介しない話って結構多いからです。
例えば、いままでこのブログで扱った情報としてはこんなのがあります。もちろん、学術書や論文や公的統計データ等を踏まえたガチな情報です。
・ちゃぶ台を囲んだ家族団らんは西洋文化の影響で生じたこと、
・日本型食生活は和食ではないこと、
・マクガバンレポートに和食を勧める記述がないこと、
・ツタンカーメンの豆として日本で栽培されてるアレは実はただのエンドウ豆だが、翻訳ミスでツタンカーメンの墓から出た豆にされてしまったこと、
・昔の日本人はあまり野菜を食べなかったこと、
・ある疑似科学的「健康法」が太平洋戦争に深い爪痕を残したこと、
・植物性乳酸菌についてはいい加減な説が非常に多いこと、
・お米の消費が減った主因はパンではないこと、
・ベルツの人力車実験は「お米をたくさん食べるのが健康に良い」とは証明してないこと。
・沖縄は食の欧米化が原因で長寿県でなくなったという通説は統計的に根拠がないどころか、食が欧米化した後も寿命が延びていること、
他にも色々このブログで紹介したのですが、こういう話はマスコミが報道しても全然お金にもならないし視聴率もとれないので紹介されないのですよね。だけど、知っていればためになる知識や教養だと思いますので、個人的に一生懸命調べて書いている訳です。他にも大勢の方々が一生懸命に、テレビも雑誌も紹介しない興味深い事実を調べて紹介しています。
残念ながらマスコミ自体が積極的にフェイクニュースを流してしまう事例もあります。例えば「あるある大辞典Ⅱ」の事件を覚えている方も多いことでしょう。あるいは、最近ある大人気雑誌が、「おにぎりは発酵食品と同じ」という記事を掲載して騒ぎになりました。その雑誌は、「素手で握って手のひらの常在菌で発酵させると健康食品になる」と主張するのですが、そんなことをまねしたら運が悪いと黄色ブドウ球菌の毒素で入院しますので、おにぎりを発酵させちゃ絶対だめですよ。日本経済新聞社の土曜版記事「カラダづくり 夏の食中毒細菌に注意」(6月9日号)でも、手のひらで直接握らずにラップでご飯を包んで握ることをおすすめしています。
なぜ、「おにぎりは発酵食品と同じ」というフェイク情報が流されたのか調べているのですが、現時点で浮上してきた可能性が、これです。
「和食は体に良いと言われるし、発酵食品も体に良いと言われるが、実は発酵食品の種類や摂取量は欧米の方が多い。」という和食推進派に不都合な真実です。
米のご飯は発酵してないがパンは発酵食品。
日本人の大好きな梅干しや浅漬けや福神漬けは発酵してないが、ザワークラウトや酢漬けでない方のピクルスなど欧米の漬物は発酵していることが多い。
あんこは発酵してないがチョコレートは発酵食品。
緑茶は発酵してないが紅茶は発酵食品。
寿司や刺身や焼き魚は発酵してないがベーコンやサラミ、ペパロニソーセージやハム(スコッチハムやプロシュートなど)は発酵しているものも多い。
豆腐は発酵してないが、チーズは発酵食品(豆腐とチーズは製造工程が類似しているので、欧米では豆腐を、大豆でできた非発酵チーズと解釈する人が多いのです。)、
ノリの佃煮は発酵してないがマーマイト(見た目ノリの佃煮にそっくりな「パンのおとも」で、特にイギリスやニュージーランドで熱愛されている。)は発酵食品
という訳で、ひょっとしたら一部の発酵食品推しの食育関係者が、和食は大部分発酵しているとつじつま合わせをしようとして「おにぎりは発酵食品です」説を流しているのかもと妄想するのですが、それを裏付けるように、5月の朝のNHKニュースでも「朝ごはんの現場」コーナーに登場した一般のご婦人が、梅干しは発酵食品だから体に良いとの誤解を披露していました。このコーナーは録画だから局のチェックで気がつくはずと思うのですが、ノーチェックのまま放送されたので、つまりNHKの皆様まで、「和食は発酵しているからカラダに良い。」説を信じてしまって気づかなかったのでしょう。
うーん、このまま「発酵食品推し活動」が活発化したら、やがては日本人の脳みそがぬかみそに置き換わってしまうのではないかと心配していますが冗談ですよ。
もちろん、マスコミの皆様のすごいところは自浄作用もあるところです。以前テレビでもてはやした一流の食育指導者や、食の欧米化が危険とあおっていた自称凄腕の医師が、派手な経歴詐欺をしていたことなど、一部の週刊誌さんがしっかり調べてくれていたということもあります。
マスコミの皆さんに良い食情報を期待していますので、ぜひ、読者のためになる良質な番組や記事を掲載してください。私も陰でそっと応援しています。今回の「WEDGE Infinity」の記事のような勉強になる番組や記事はこのブログでも紹介しますね。
「国際信州学院大学」という架空の大学の騒動などを通じて、最近マスコミのニュースで「ネットで個人が流している情報にはフェイクニュースが多いから気をつけましょう」という記事が見受けられます。しかし有名マスコミが根拠の乏しいニュースを流すこともありますし、逆にきちんと調べた上で、有名マスコミが紹介しない情報を提供する個人や、中・小規模のマスコミもあります。たいしてお金にならない情報や、スポンサー様にとって都合が悪いなどの理由で、有名マスコミが紹介しない話って結構多いからです。
例えば、いままでこのブログで扱った情報としてはこんなのがあります。もちろん、学術書や論文や公的統計データ等を踏まえたガチな情報です。
・ちゃぶ台を囲んだ家族団らんは西洋文化の影響で生じたこと、
・日本型食生活は和食ではないこと、
・マクガバンレポートに和食を勧める記述がないこと、
・ツタンカーメンの豆として日本で栽培されてるアレは実はただのエンドウ豆だが、翻訳ミスでツタンカーメンの墓から出た豆にされてしまったこと、
・昔の日本人はあまり野菜を食べなかったこと、
・ある疑似科学的「健康法」が太平洋戦争に深い爪痕を残したこと、
・植物性乳酸菌についてはいい加減な説が非常に多いこと、
・お米の消費が減った主因はパンではないこと、
・ベルツの人力車実験は「お米をたくさん食べるのが健康に良い」とは証明してないこと。
・沖縄は食の欧米化が原因で長寿県でなくなったという通説は統計的に根拠がないどころか、食が欧米化した後も寿命が延びていること、
他にも色々このブログで紹介したのですが、こういう話はマスコミが報道しても全然お金にもならないし視聴率もとれないので紹介されないのですよね。だけど、知っていればためになる知識や教養だと思いますので、個人的に一生懸命調べて書いている訳です。他にも大勢の方々が一生懸命に、テレビも雑誌も紹介しない興味深い事実を調べて紹介しています。
残念ながらマスコミ自体が積極的にフェイクニュースを流してしまう事例もあります。例えば「あるある大辞典Ⅱ」の事件を覚えている方も多いことでしょう。あるいは、最近ある大人気雑誌が、「おにぎりは発酵食品と同じ」という記事を掲載して騒ぎになりました。その雑誌は、「素手で握って手のひらの常在菌で発酵させると健康食品になる」と主張するのですが、そんなことをまねしたら運が悪いと黄色ブドウ球菌の毒素で入院しますので、おにぎりを発酵させちゃ絶対だめですよ。日本経済新聞社の土曜版記事「カラダづくり 夏の食中毒細菌に注意」(6月9日号)でも、手のひらで直接握らずにラップでご飯を包んで握ることをおすすめしています。
なぜ、「おにぎりは発酵食品と同じ」というフェイク情報が流されたのか調べているのですが、現時点で浮上してきた可能性が、これです。
「和食は体に良いと言われるし、発酵食品も体に良いと言われるが、実は発酵食品の種類や摂取量は欧米の方が多い。」という和食推進派に不都合な真実です。
米のご飯は発酵してないがパンは発酵食品。
日本人の大好きな梅干しや浅漬けや福神漬けは発酵してないが、ザワークラウトや酢漬けでない方のピクルスなど欧米の漬物は発酵していることが多い。
あんこは発酵してないがチョコレートは発酵食品。
緑茶は発酵してないが紅茶は発酵食品。
寿司や刺身や焼き魚は発酵してないがベーコンやサラミ、ペパロニソーセージやハム(スコッチハムやプロシュートなど)は発酵しているものも多い。
豆腐は発酵してないが、チーズは発酵食品(豆腐とチーズは製造工程が類似しているので、欧米では豆腐を、大豆でできた非発酵チーズと解釈する人が多いのです。)、
ノリの佃煮は発酵してないがマーマイト(見た目ノリの佃煮にそっくりな「パンのおとも」で、特にイギリスやニュージーランドで熱愛されている。)は発酵食品
という訳で、ひょっとしたら一部の発酵食品推しの食育関係者が、和食は大部分発酵しているとつじつま合わせをしようとして「おにぎりは発酵食品です」説を流しているのかもと妄想するのですが、それを裏付けるように、5月の朝のNHKニュースでも「朝ごはんの現場」コーナーに登場した一般のご婦人が、梅干しは発酵食品だから体に良いとの誤解を披露していました。このコーナーは録画だから局のチェックで気がつくはずと思うのですが、ノーチェックのまま放送されたので、つまりNHKの皆様まで、「和食は発酵しているからカラダに良い。」説を信じてしまって気づかなかったのでしょう。
うーん、このまま「発酵食品推し活動」が活発化したら、やがては日本人の脳みそがぬかみそに置き換わってしまうのではないかと心配していますが冗談ですよ。
もちろん、マスコミの皆様のすごいところは自浄作用もあるところです。以前テレビでもてはやした一流の食育指導者や、食の欧米化が危険とあおっていた自称凄腕の医師が、派手な経歴詐欺をしていたことなど、一部の週刊誌さんがしっかり調べてくれていたということもあります。
マスコミの皆さんに良い食情報を期待していますので、ぜひ、読者のためになる良質な番組や記事を掲載してください。私も陰でそっと応援しています。今回の「WEDGE Infinity」の記事のような勉強になる番組や記事はこのブログでも紹介しますね。