心理学の本(仮題)

【職場に】心理学書編集研究会(略称:心編研)による臨床心理学・精神医学関連書籍のブックレヴュー【内緒♪】

あまりにも何で……統計の本

2006-06-19 16:06:45 | 心理学研究法・統計
というわけで,前書きもなく,アッサーリ,本を紹介。


数学のコーナーにふらりと立ち寄ってみたら(そんなことは10年に一度あるかないか),直感的にいい本を見つけてしまった!


統計学を拓いた異才たち―経験則から科学へ進展した一世紀統計学を拓いた異才たち―経験則から科学へ進展した一世紀
デイヴィッド サルツブルグ David S. Salsburg 竹内 惠行

日本経済新聞社 2006-03
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これ,いいです。オモロイです。

何だかわけもわからず,実験計画だ!っつって,t検とかに数字をぶち込む文系のワタシのわけですが,この本には,どうやってt検が作られたのだとか,相関係数がどうして生まれたのか,なんてことがいろいろと書いてあり,ただの記号でしかなかった,「ピアソン」だとか,「フィッシャー」だとかが,どういう人物だったのか,エッセイ風に書かれております。やっぱ,統計学も相補的に発展してきたわけです。統計学の教科書なんかにt検の「スチューデント」なんてありますが,このスチューデントは偽名だった,なんてことも書いてあって(理由は本書を),トリビア的にも楽しい。とはいえ,発表する機会はあんまなさそうだけど。合コンでもうけなさそうだし。

なんか文章無茶苦茶だなぁ。

うんと,まあ,ともかく,これ,いい本です。
数式が出てこないんで,統計の教科書というわけにはいかないのでしょうが,面白い。
統計というのも,なかなかシッカリモノですなぁ。

だれか,こういうのを踏まえて「研究法史」とか書きません?


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2 コメント

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Unknown (sigma)
2006-06-22 17:37:47
はじめまして。いつも興味深く拝読しております。



この手の話,

「推定と検定のはなし」(蓑谷千凰彦著 東京図書)で読んだことがあります。英語の文献だと古いですけど



Cowles, M. (1989). Statistics in psychology: An historical perspective. LEA.



という本がありました。昔読んだ本なので,内容はすっかり忘れてますが,心理学における統計利用の歴史,というようなものだったと思います。
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コメントありがとうございます (psy-pub)
2006-06-23 20:15:36
>sigmaさま



コメントありがとうございます。数学がお得意そうなHNですね!



推定と検定のはなし

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4489002521



これですね。目次が



第1章 記述統計学から推測統計学へ

第2章 “スチューデント”のt分布の発見

第3章 パラメータ推定

第4章 統計的推定

第5章 統計的仮説検定

第6章 仮説検定の実例

第7章 統計的決定論

第8章 ベイジアン決定理論



ですから,なるほどと思います。図書館で探してみよう! ナイス情報ありがとうございました!
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