楽天経営主義

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日常を気ままに綴ります。

電気自動車は自動車産業の産業構造をかえるのか

2009年06月02日 | 日記
ついにGMが破産法を申請しました。
GMが破産法申請にいたる経緯については新聞、テレビで報じられていますし、
私に特別の見解があるわけではありません。
ただ私の愛車アルファ159はちょうど、アルファロメオ(正確には親会社の
フィアット)がオペルと業務提携をしていた頃に開発されたものであり、
その後オペルとの業務提携は解消されたのですが、基本の
プラットフォームやエンジンブロックはオペルとの共同開発のはずです。
そんな縁から感慨を持ってニュ-スを見ておりました。

いきなりオペルと言っても知らない人が多いかもしれませんが、オペルは
GMのヨーロッパ子会社です。今回カナダの自動車部品会社に買収される
事になりました。

前回は販売不振から窮地に陥ったフィアットをGMが助ける形だったと
思いますが、今回は逆にフィアットが一時オペルの買収候補になった
わけですから、たった10年足らずの間に会社の浮き沈みは激しいですね。

自動車産業はほぼ先進国に集中しています。
最近ではインドのタタ自動車や中国の自動車メーカーもありますが、
ほぼ日米欧10数社ほどの自動車メーカーで世界中の自動車市場をまかなっていると
言えるでしょう。

ほんの数十年前まではもっとたくさんの自動車メーカーがあったのですが、
一台の自動車開発に膨大なコストがかかるために集約されていきました。
8社もの国産自動車メーカーが国内の乗用車市場を争っている日本は世界でも
特異な存在です。

そんな巨大資本独占の業界構造が変化するのではないかという記事が
月曜日の日経新聞に載っていました。
「電気自動車になると部品は4分の1に減り、どこでも作れるようになるだろう。」
エンジン変速機がなくなれば機構は簡素になり、極端に言えば、テレビや
パソコンのように部品を買い集めれば、新興メーカーでも一応の製品を
組み立てられるというのです。

自動車の世界で薄型テレビのVIZIOやパソコンのエイサーのようなメーカーが
出てくる可能性があるということです。

本当にそうなるのでしょうか?
記事でも一気に変わるわけではないと書いていますが、気になるところです。

私は本心では難しいと思っています。
なぜなら、自動車は人や物を運ぶ機能の中に人間の感覚を満たす、色々な要素が
含まれていると思うからです。
加速する、止まる、曲がるという動きの中に、様々な味付けがあって、
様々な人間の好みを満たすように味付けがしてある。
この味付けは単純に、部品を買い集めてきて組み立てたらできるというもの
ではないでしょう。
自動車メーカーはこの味付けのために開発期間に4~6年の歳月をかけている
のだと思います。
単に移動の手段として自動車を考えるのであれば今でも、部品を買い集める
事でできてしまいます。
現に、中国の自動車メーカーはそれに近い状態ですが、市場で自動車メーカー
としての存在を認められていません。

ということで、まだしばらくは色々な自動車の誕生を楽しめるかなと思って
いますが、ぜひもっとメーカーの個性を強く主張した自動車を出して欲しいと
願っています。
最近の自動車は外観だけでなく、乗り味も個性が薄れてきたと感じるのは
私だけでしょうか。


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