楽天経営主義

経営コンサルタントが経営とは関係なく
日常を気ままに綴ります。

ろくでもない奴

2012年02月28日 | 日記
昨日、指導員を担当していた5日間の中小企業診断士の実務補習が
終わりました。

中小企業診断士は試験に合格すると、企業3社の診断を行わなければ
なりません。
1グループ5~6人で1社の診断を行います。
私の顧問先を受診企業として、報告書にまとめてもらうわけです。

その担当したグループに「ろくでもない奴」がいたという話では
ないんですよ。
今年のメンバーも非常に優秀な人ばかりでした。

中小企業診断士の試験制度は私が資格を取った頃と大きく変わって
います。
現在の試験はより広い知識を必要とされるものになっています。
そのせいか、合格者は年々若くなっています。
広範囲な受験勉強に年寄りの脳みそでは対応しきれないのかもしれ
ません。
受験者数が増えているのに、合格率が低くなっていることも、この
傾向に拍車をかけているのではないかと思っています。

そのため、実務経験があまりないので勉強したことが実務に落とし
込めていないと思うことがよくあります。
診断報告書に難しい経営用語を並べているのですが、日本語として
成り立っていないから、その提案から行動が想像できないわけです。

コンサルタントの提案は実際に行動できるものであることが一番
大事だと思っています。

今回のメンバーにもその観点から、結構厳しいことを指摘しました。
思考回路が止まってしまい、立ち往生している人がいましたが、
何とか最後までやり遂げていました。
やはり、優秀ですね。

私も実務補習の時に指導員の先生から、提案を全否定され、固まって
しまったことを思い出します。

私が独立して数年後、その指導していただいた先生が「いつも、
ろくでもない奴ばかりを担当させられた。」とこぼされていたと
噂で聞きました。

自分の事かなと思い、ドキッ!としました。
おそらく指導員をやっておられる間に40人以上は担当されている
はずです。
みんなが皆「ろくでもない奴」だとは思っていないはずです。
しかし、その発言をした時には数人の「ろくでもない奴」の顔が
思い浮かんでいるはずです。
絶対、その中に入っているんでしょうね。

もう直接お会いすることがないので確認する事はできませんが、
「こいつ、アカン奴や!」といった雰囲気が感じられましたから。

でも、その「ろくでもない奴」が今では中小企業診断士の卵に
指導員として接することができているのですから、人間って進歩
するものですね。

そして、自分の診断士としての始まりを理解しているだけに、
実務補習では、何とか受講前よりレベルアップしてもらいたい、
中小企業診断士という仕事に興味や誇りを持ってもらいたいという
姿勢で行う事ができます。

今となっては「ろくでもない奴」という評価に感謝ですね。

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