春が来ましたね、
桜の季節ですね。
蓮休寺のソメイヨシノも満開になりました。
新鮮な気持ちあふれるこの季節に
我が家では畳を新しくすることになりました。
我が家の母屋は築88年ほど経つ古民家で、
曽祖父の代に山から木を運び建てたもの。
建具も当時のものが部分的に残っており
時を経た味わいがあります。
この辺りは倉敷市になる前は「都窪郡」とよばれおり
その時代はイグサの産地として
多くの農家がイグサを育て畳表を織っていました。
私が子どもの頃は、
あちらこちらの家から織機の音がいつも聴こえていました。
夏休みが始まる暑い頃にイグサを刈り取り
道に並べて干していた風景も思い出します。
時が流れ しだいに畳農家が減り(高齢化)
ついに、長く営まれていた近所の方も辞められることになった折、
その方から丁寧に織ったゴザ(経糸に麻糸を使ったさんりん)を
購入し保管していました。
あれから十年以上の歳月が経ち、
この春、母が念願にしていた畳替えをすることに・・。
田舎の古い家ですから、ゆったりサイズの本間。
最近では岡山産の畳はなかなか手に入らないとも聞きますが、
ありがたいことに、
この土地で育ったイグサで織った畳表を
豊かな気持ちで使わせていただけることになりました。
今日も春風とともに青畳のよい薫りがしています。