本格(本書く)建築家の中村好文さん。
「集いの建築 円いの空間」に最初に出会い、
次々と読ませていただいております。
感じ方、考え方 生き方、そしてお人柄 取り組み方・・・等々
それらがとても素敵なんです。
いずれのご本も親しみやすく楽しく、様々な気づきをいただき、
まるで中村さんから直接お話しを伺っているような気がいたします。
中村さんの手書きの図面も拝見するのが大好きで、
心地のよい日々の暮らしを目に浮かべながら
想像していると幸せになります。
家を建てる予定があるわけではないのですが、
ワクワク楽しく、とても勉強になりました。
・・・・・・・・・・・・・・・・
以下、中村好文さん語録「プロフェッショナル仕事の流儀より」
一部抜粋させていただきました。
家づくりはすごく大変なことで、
だからおろそかにはできないという思いは常に持っているんです。
だって、普通の人たちがローンを組んでいるわけでしょう。
いい家にしてあげないといけない、という重圧をすごく感じます。
だからといって、そのために委縮してしまうとダメなんですよ。
重圧は十分に感じながらも、どこか呑気でないといけません。
自分の力をしっかり出せるくらいにリラックスしていないとね。
自分を十分に解放できていないと、
いい家はつくれないと思っているんですよ。
やっぱり自然体でいることが大事。
束縛なしに、ものを考えることができないと、
結局いい住宅はできないと思うんですね。
設計しているときの気分は、完成した家にも表れます。
それこそ圧倒的なほど、表れる。
幸せな家というのは、やっぱりつくっている設計者が
まずそれを楽しまないとできないと思うんです。
何らかの義務でやっていたら、絶対にできません。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
あるタンゴダンサーが「タンゴが僕を選んだのだ」と言ったという話を聞いて、
プロフェッショナルというものは、
ある特定の職業を選んだ人じゃなくて、
ある特定の職業から選ばれた人のことをいうんだと思うようになりました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ものづくりのプロフェッショナルを考えると、
その人の経験も趣味もセンスも人柄も、
すべて投入してできる職業だと思うんですよ。
限られた知識や技術だけでは、ものづくりはできません。
だから、自分の全人格を投入できるかどうかでしょう。
その人のすべてが表れるわけですから、
絶対に嘘はつけないんです。
・・・・・・・・・・・・・・