Life in Japan blog (旧 サッカー評 by ぷりりん)

日本に暮らす昭和生まれの猫ぷりりんの、そこはかとない時事放談と日記です。政治経済から科学、サッカー、手芸まで

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copy:「放射能漏れに対する個人対策」 山内正敏先生 スウェーデン国立スペース物理研究所

2011年03月28日 14時16分27秒 | 原発・放射能

先日の記事の原本に更新がありました。最新版はこちらの原本「放射能漏れに対する個人対策(改版)」を参照ください。

外からの放射能に関して、
放射線医学総合研究所(事故対策本部に加わった組織)を始めとして、多くのメディアや研究者が
『現在の放射能の値は安全なレベルである』
という談話を発表していますが、残念ながら、どの組織も
『どこまで放射線レベルが上がったら行動を起こすべきか(赤信号と黄信号)』
を発表していません(注釈1)。これでは近隣地域の人々の上安を払拭する事は出来ないと思います。行動を必要とする危険値や警戒値を語らずに『安全です』と言ってそれは情報とは全く言えないからです。これは我々が取り扱っている宇宙飛翔体での管理についても言える事です(その為に宇宙天気予報があります)。
そこで、少々荒っぽいですが、
放射能と風向きの観測値
(現時点で一番濃度の高い場所では文部省の測定結果を参照するのが一番です)
に基づく緊急行動指針を概算してみました。科学的に厳密な予測は気象の緻密な観測やシミュレーション、拡散条件など多分野に渡る計算を必要として、短い時間にはとても出来ないので、多少の間違いもあるかも知れませんが、緊急時ですので概算をここに公表します(3月25日現在)。なお、ここでは状況が悪化して来た場合(次第に悪化するケースと原発で変な事が起こった場合)を考えます。微妙な濃度の放射線が長期(3週間~500時間以上)に渡る場合は、別のガイドラインが必要になります。


先ず第一に、刻々と変化する放射能に対してどう判断するかです。色々な研究所が上限値を出していますが、これが総量である事が問題です。というのも測定値は1時間当たりの値だからです。とりあえず、総量100ミリSv(Svはシーベルト)という数字で考えてみます。この数字は原子力関係者が緊急時に受けて良いとされる政府基準・東電基準で(政府は今回に限り250ミリSvに引き上げた。ちなみに
国際基準
は原子力従事者で500~1000ミリSvで、一般人で20~100ミリSvです)、
更に妊婦を除く大人が受けても概ね大丈夫と科学的に示されている値でもあります(

R.L. Brent の2009年のレビュー論文
を参照)
居住地付近での悪化に気がついてから(就眠中など、そこで既にロスタイムがある)脱出まで半日~1日かかるとして、状況の悪くなる事を加味して、危険値は100時間で割るのが妥当です。
(1) 居住地近くで1000マイクロSv/時(=1ミリSv/時)に達したら、緊急脱出しなければならない = 赤信号。
しかしながら、この値になって行動すると云う事はパニックを意味します。今までの変動幅を見るに、一桁の余裕を見れば数日の余裕があると考えられます。逆に言えば、1割以下の量を超えた段階で行動を開始するのが妥当で、
(2) 居住地近くで100マイクロSv/時(=0.1ミリSv/時)に達したら、脱出の準備を始めた方が良い = 黄信号。
という事になります。ちなみに黄信号でも長時間に渡ると危険値になってしまいますので、黄信号が10日以上続く場合は脱出を真剣に考えるべきです。黄信号に至らなくとも高い放射線が長期間続く場合は、室内にこもっている訳にはいかないので脱出を考えるべきですが、それはここでは考えません。


第2に、妊婦や小児に関する特別な考慮です。事故対策本部の放射線医学総合研究所に100ミリSv(総量)で大丈夫とありますが、これは正確ではありません。上にあげた R.L. Brent のレビュー論文(2009年)によると、100ミリSv(総量)というのは、胎児の1%以上の人が影響を受ける値です。つまり、安全値というより、むしろ、これを越えると有為な差があるという危険値です。では大人に比べてどのくらい考慮しなければならないか? 論文の Figure 4 を見ると、ある種の障害に関して、妊娠初期で危険値が低くなっていて、妊娠後期に比べて3割程度の放射線で赤ちゃんに同じ障害が出ています。(ちなみに、妊娠後期から大人までは大差はないという事のようです)。という事は、大人の場合の3割(30ミリSv)を目安にするのが妥当です。一方、小児については甲状腺ガンのリスクが高くなっていて、それ故に妊娠初期と同様に取り扱うのが妥当です。従って
(3) 妊娠初期(妊娠かどうか分からない人を含めて)や小児の場合、居住地近くで300マイクロSv/時(=0.3ミリSv/時)に達したら、緊急脱出しなければならない = 赤信号。
(4) 妊娠初期(妊娠かどうか分からない人を含めて)や小児の場合、居住地近くで30マイクロSv/時(=0.03ミリSv/時)に達したら、脱出の準備を始めた方が良い = 黄信号。
となります。この黄信号も(2)と同じく10日以上続く場合は脱出を真剣に考えるべきです。
逆に言えば、(2)や(4)の1割以下(居住地近くでの値が、普通の人で10マイクロSv/時、妊娠初期の人で3マイクロSv/時)なら安心して良い事になります。ちなみに、放射能の影響は、一般的には細胞分裂の活発な若い人ほど深刻という事になります(但し原典を当たっていませんので、論文を御存知の方はお教え下さい)。

 ここで居住地近くと書きましたが、実は居住地での放射能値と測定点での放射能値が同じとは限りません。それどころか、高い放射能値を示すような地点の近くに限って、短い距離で大きな違いがある事が文部科学省の測定から示されていて、例えば僅か3kmの違い(原発から30kmの同心円上の固定地点32と固定地点34)では
25日19時の瞬間値
でも
23日から24日にかけての積算値
でも5倍以上の差になっています。この局所高濃度域は原発から北西と南に伸びており、その方面では、居住地と一番近い観測点(危険な場所は文部科学省が調べてくれていますから誤差は減ります)とで最大倍の差を見積もる必要があります。従って
(5) 原発から北西と真南に伸びる地域では上記(1)、(3)の半分の放射能量で緊急脱出すべき = 赤信号。
となります。黄信号の判断条件は変わりません。というのも黄信号になったら文部科学省が調べる筈だからです。


第3に、距離との関係です。チェルノブイリで問題になったのは事故現場からの直接放射でなく、そこで発生した高濃度の放射性噴煙が移動しながら出す放射線でした。福島原発も、レベルは違うものの放射性ダストを外に出しています。少なくとも、原発や30キロ下流での高止まりの放射能値は、放射性ダストが出続けている事を意味しています(下の注釈3参照)。ダストは濃淡を作りながら拡散し、ある高さまで昇ると風に乗って、その濃淡は距離と共に強くなるのが普通です。この手のマイクロスケールの濃淡(いま問題になっているのは高濃度部分です)は自然界では普通に起きています。この高濃度ダストが風に運ばれる事のリスク計算がありません。
地表と違って上空100mを越えると風は安定的にかなりの速さで吹く事が多くあります(山などで風を感じないのは、どんなに標高が高くてもそこが地表だからです)。その場合、地表から数百メートル以上の高さ(ダストが届き得る高さ)では10m/秒(時速約40km)という見積もりが良く(10km上空は最大50~100m/秒です)、この速度だと、高濃度の放射性ダストは(サイズにもよりけりだけど)数時間は拡散せずに放射能を出し続けます。一部の人が言っているように距離の逆自乗・逆三乗で減る事はありません(真空の場合とは全く違います)。たとえば煙突から出る煙を見て頂ければ分かりますが、風の弱い日(煙突の高さで5m/秒以下)だと、ソーセージ状の煙のくびれが距離と共にハッキリして、その為、高濃度の部分が距離の割にあまり拡散しない事が見て取れると思います。実際、文部科学省の測定結果(上記)も、強い濃淡を裏付けています。
このような高濃度ダストは原発現場でも高濃度の放射能を出しますから、現場で非常に高い値を記録したら、その風下の人間は緊急に室内に退避しなければなりません。その警報が届くまでに2時間見積もる必要があり、そこから80km圏という数字が簡単に出て来ます。ちなみに、こういう警報は日本語で出されますから、日本人(現状では1時間以内で対応すると思われる)と外国人とでは避難の速さが違い、その為に日米での退避半径が違うと考えられます(もちろん、避難範囲を広げると国が後日保証しなければならない人が多くなる、という事情もあるかも知れませんが、そういう政治的・裁判手管的考察はここではしません)。
ここで風向きをどう知るかが問題になります。問題は風向きが高度によって違う事で、下手をすると地表近くと2000mの上空とで正反対の事すらあります。なので、花粉予想や煤煙予想と同じ要領で、気象庁で予測するのが一番ですが、残念ながらそこまで至っていません。幸い、文部科学省の測定結果と
米国機の空中測定結果(http://energy.gov/japan2011)
から、ダストが概ね北西(一部真南や南西)の狭い地域に流れている事が分かります。北西は海風の風下に当たり、それはダストが極端に高い所まで昇っていない(高い所まで昇るダストが非常に少ない)事を意味いていて、それ故に、水素爆発のような爆発時を除いては、高さ1km以下での風向きだけを考えれば良い事になります。
具体的には、原発サイトでの放射能値が問題になる場合、その時に居住地の風が普段と同じであれば原発の北西(と真南)が風下に当たり、念のために、この向きから左右30度ずつ危険範囲を取れば十分です。ちなみに爆発の場合はダストの昇る高さが分からないので、全ての方角が風下になりうると考えるのが無難です。

では、低気圧通過とかで風向きが違う場合はどうするか? この場合は風下の範囲が広がります。その際に参考になるのが、海外の研究所が出している予報です。日本全体のシミュレーションは
ノルーウェー気象研究所(http://transport.nilu.no/products/fukushima)
の Dr. Andreas Stohl(大気汚染シミュレーションの専門家)や
オーストリアの気象庁(http://www.zamg.ac.at/aktuell/)、
ドイツ気象庁(http://www.dwd.de/)、
フランス放射線防護原子力安全研究所(http://www.irsn.fr/EN/Pages/home.aspx)、
などが出していて、例えば地表のどこにダストが届くかは
これ
です。上述したようにかなり長い距離をダストが塊の形を保ったまま流れているのが分かると思います。ノルーウェー気象研究所の予報は
ノルーウェー気象庁(http://www.yr.no/)
の風向き予報(例えば東京だと
これ)に基づいています。
但し、全ての予報(シミュレーション)は何らかの仮定が入っていて、それ故に正確な予報が出来ません。とくにダスト雲の行き先や密度は天気予報よりも遥かに難しい予報です。例えばダストがどの高さまで昇るかの仮定を変えるだけでも行き先がすっかり変わります。現に上の4つの予報結果はお互いに食い違っています。だからこそ、観測データを一番の拠り所とすべきです。特に海風陸風が卓越している場合は(爆発のようにダストが高く舞い上がる場合を除いて)風向き予報よりも過去の平均(主に北西)を重視すべきです。
予報や計算の曖昧さは、特に『量』で顕著です。例えば、オーストリア気象庁では放射性物質の量も出していますが、この手の『数値』は多めに見積もるのが普通なので、シミュレーションの数字にはあまり踊らされない方が無難です(下に書きます)。大切なのは観測値です。

予報と実際の値が違う以上、(普段と風向きが違う場合に)風下を知る為には、実際の地上での風向き(アメダスなどの観測値)も見る必要があります。この場合、地表から上空1km程度まで、風向きがゆっくりと時計回りに変わる事(エクマン螺旋といいます)を考慮して、誤差を最大120度と見積もると、地表風向きに対して(上から見て)時計回りに90度、反時計回りに30度の範囲が風下に当たります。ただし、こういう面倒くさい事をしなければならないのは、普段と違う風向きの時だけです。


さて、では福島原発での放射能の値がどれだけ上がったら室内退避をすべきでしょうか? 急速に運ばれた放射性ダストが、例えば朝凪夕凪になって居住圏にジグザグしながら浮遊するとして、2時間を想定すれば50ミリSv/時が危険値です。つまり
(6) もしも原発の近くで50ミリSv/時を越えたら風下100km以内の人は緊急に屋内(出来るだけコンクリート製:注釈3)に退避し、100km以上でも近くの放射能値情報に随時注意する = 赤信号。
ちなみに無理やり居住地から脱出する必要は余りありません。想定外の爆発でなければ、様子を見て(1)~(5) に従って判断すれば良いと思います。
では警戒値はどの程度になるでしょうか? この場合、原発での測定が一ヶ所であることを考慮しなければなりません。局所的な高放射能雲なので、一桁の誤差を見積もる必要があります。従って、緊急避難値の1割の5ミリSv/時という事になりますが、この位の値になると、原発正門(測定値のある所)では、事故現場からの直接放射の量が大きくて、浮遊性ダスト起源と区別がつきません。こういう時は変動幅を使うのが常套です。つまり
(7) もしも原発の場所で急に5ミリSv/時以上の変動が見られたら、風下100km以内の人はなるべく屋内(出来るだけコンクリート製:注釈3)に退避し、100km以上でも近くの放射能値に随時注意する = 黄信号。
となります。補則として、スモッグの時の対策と同じく
(8) 居住地で黄信号の場合、朝凪や夕凪(あるいは霧の発生し易い天気下)は外出を控える = 赤信号。
というのも加えておきます。どんなに急速にダストが溜まるか分からないからです。一方、原発サイトで何らかの爆発(水蒸気爆発や水素爆発)があった場合、その爆発でそれだけの放射性ダストがどこまで高く上空に巻き上げられたかは分かりません。その事は、『放射性物質がない』と言われた1回目2回目の水素爆発で実際には放射性ダストを伴っていたらしい事からも分かります。なので、原発サイトで爆発があったら、風下は無条件に赤信号です。そして、その風下は高さによって違いますから、全ての方向が危険と云う事になります。従って、
(9) もしも原発サイトで何らかの爆発(水蒸気爆発や水素爆発)があった場合、半径100km以内の人は緊急に屋内(出来るだけコンクリート製:注釈4)に退避し、100km以上でも近くの放射能値情報に随時注意する = 赤信号。
となります。

第4に、原子力安全委員会が3月23日に公表した
試算値
への対応です。もしも単位が正しいなら各地点での観測値より遥かに大きい事は明らかで、というのも、12日間(300時間足らず)での屋外被爆量が、50km 風下で 100ミリSvもあるという事は、一時間あたりで 0.3ミリSv/時(=300マイクロSv/時)という危険値がずっと続いていた事を意味するからです。
実際の測定値
はこれよりも一桁低く、この事から、
(10) シミュレーションの試算値に極端に惑わされてはいけない
事が分かります。単位についての解説や正確なデータ入力条件が示されていないので断定的な事は言えませんが、この手の誤差はシミュレーションの宿命と言えるもので、地球や惑星の大気や超高層を調べている者にとっては常識に近いものです。それは上記のオーストリア気象局の推定値にも当てはまります。しかしながら、同時に2つの重要な事を示しています。一つはこの試算が平均的な『風下』の領域(放射性ダストの集まりやすい場所)を知るのに役に立つ事で、もう一つは、風下領域では場所によってはほんの数kmで一桁も値が違う事で、この事は局所高濃度の観測(上記)と合致しています。従って、
(11) SPEDDIシミュレーションは、これから先、真っ先に危険になるかも知れない地域を予測するのに役立つ
という事なります。例えば避難経路を考える時に、まず遠くに逃げるのでなく、西に逃げるのが良いという事をなります。


最期に、気象庁と原子力保安院への提言です。原発サイトの回りでの放射性ダストの分布を推定する為に
(a) 原発を取り巻くような形で500m程度離れた地点での放射能モニターを至急設置して欲しい。
(b) ダストと風の垂直分布(ダストが何処まで高く昇るのかが決定的に重要です)を推測する為に、気象ゾンデに放射能モニターを積んで、毎日数回、原発サイトの近くで打ちあげて欲しい。
(c) 原発地点の近くの高い所で、常時発煙筒を焚いて欲しい。この煙の行き先から放射性ダストの向かう方角がある程度わかる
これらの情報があるだけで、放射性ダストの行き先の予測が非常に楽になります。

あと、気象庁を中心にして、土壌汚染の概算の為に
(d) 原発の場所から出た放射性物質の総量を放射能と風向きの観測値から大雑把(桁の精度)で見積もって欲しい
と思います。具体的には下記の手法です(これは案ですので、改善案を持っておられる方はご連絡ください)。
各観測地点で、それぞれ放射性ダストが空全体(半球)に一様に広がっていると仮定すると、それから放射線源(物質上特定)の密度が出てきます(土壌からの放射線量は空中からの放射線量に比べて無視できる)。もしもダストの半減期(いろいろ混合しているけど、思い切って8時間、8日のそれぞれについて場合分けするのが簡単だと思う)と上空の風速が分かれば、この放射線源のfluxが分かります。これを原発を取り巻くようにして積分すると放射線源の排出量(単位時間あたり)が推定出来るし、これを異なる距離で比較して、更に雨による落下の効果を考慮すると、地上に落ちてしまった放射線源の量(単位時間あたり)が推定できます。そして、これらを3月12日から積分すると総量が出てきます。もちろん、最低でも検証のために実際の土壌の放射線量と比較する必要がありますが、とにかく観測値から概算は上可能ではありません。水源地の土壌を全部調べるには膨大な時間がかかりますので、概算は役に立つと思います。ちなみに、風速を仮定すれば学生さん(理系)でも出来る計算ですが、仮定の仕方で結果が桁で変わりますので、間違って大きすぎる値(それはパニックを引き起こす)になりかねません。だから、上空の風速のデータを持っている日本の気象関係者が計算するのは無難です。
理論的には風速の変化が重要です。というのもダストは風の浮力で浮いているからです。従って、空気中の放射能の量と土壌に落ちる放射性物質の量は必ずしも比例関係にありません。例えば遠方で相当量の放射性物質が見つかったからといって、それより近いところも同様に危ないという事にはならないのです。

それから、原子力安全委員会(SPEDDIの関係者)が地球惑星科学関係者に応援を頼んでいない(超高層の学会にも気象学会にも大気化学学会にもその手の呼びかけがありません)というのが解せません。シミュレーションと観測データの比較はこの3つの学会が得意とする分野で、特に今の事態だと至急
(e) 地球大気関係のプロに応援を頼むべき
です。少なくともSPEDDIは実際のデータをシミュレーションに反映させるという点に関しては初心者と同じなのですから。

2011-3-18:初版
2011-3-25:改版
revisions:
2011-3-25:(米国エネルギー省のリンク追加)
2011-3-26:小児の判断基準(妊娠初期に準ずる)を追加、(e)を追加、注4を追加。
2011-3-27:爆発の場合を追加、(9)を挿入、注釈2を挿入。
山内正敏
スウェーデン国立スペース物理研究所(IRF)
(修正に当たっては多くの方のコメントに感謝します。間違い等があればお教え頂けると有り難いです)
最期に「カルシウムを食べよう」を提唱したいと思います。イライラは判断を誤りスケープゴートに走る元ですので。
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注釈1:単位について(Gy と Sv)

Sv = Q x Gy

で大抵は Q=1 です。但し、ソースの近く(原子炉の近くとか、放射性ダストの近く)では中性子の事があり、その場合はQ=10程度(エネルギーによって数値が少し違う)です。


注釈2::原子力安全委員会が3月25日にやっと『
文部科学省の測定値
に基づく、避難や屋内退避の必要性の
判定基準
』を提言をし、26日の測定値分から、
判定結果
を流しています。かいつまんで書くと、被曝上限値(彼らは10~50ミリSvで設定)を84時間で割った値を赤信号にするというものです(文書には、1週間同じ状態が続いた場合に、一日16時間をコンクリートに準ずる室内に住んだ場合にどれだけ被爆するかという計算をして、それが10~50ミリSvを越えるか越えないか判断すると書いてある)。もったいぶった説明をつける割には、木造の場合に放射能を殆どシールドしない事などを無視していますが(注釈4参照)、そういう些細な事はともかく、実際の判定で『一部で基準値を超える所があるものの、8日と云う半減期で減るだろう事を考えたら限度内』としているのは全く解せません。そこに、放射性物質が定常的に流れ込んでいるという(現実に即した)発想は無いようです。しかも既に放射能ダストが出始めて2週間も経っているのに、評価期間は1週間で、上記の緊急脱出条件と同じです。危険値の計算方法を示してくれた事は評価しますが、本気で自衛するつもりなら『原子力安全委員会』の推薦(それが政府の判断を決めている)を囚われるのはお勧め出来ません。


注釈3:原子炉は開放弁や場所不明の亀裂や通して外と繋がっていると考えられます。実際、水素爆発とその直前の放射能増加は、水素や放射性ダストが原子炉から出て行った事を意味しています。一方、原子炉内では水を被っていない燃料棒が、表面から放射性ダストを出し続けています。ダストの出る速さは一定でなく、焚き火での焼けぼっくいと同じように、小さな崩壊(爆発)を繰り返して、それが放射能の濃淡を作ります。亀裂や開放弁から出て行く時も同じで、最終的に発電所から出て行く時も同じです(最悪の場合は大爆発という形ですが、今はそれは考えていません)。


注釈4:屋内退避の目的は外部被曝と内部被曝(放射性ダストを吸い込む危険)の両方です。文部科学省の
防災ネットワーク問答集
によると、木造建築はきちんと窓とかを締め切れば放射性ダストを短期的にはかなり防ぐ事ができますが(1/4程度に軽減)、外部被曝に対して殆ど無力です。コンクリートだと外部被曝を5分の1に軽減します。ちなみに1日以上の長期間で屋内がどのくらい放射性ダストを閉め出す事が出来るかについては書いてありません。木造家屋で1/4に軽減というのは有り得ないと見るべきです(原子力安全委員会はこの手の考察を全くしていません)。

放射能漏れに対する個人対策(改版)
コメント

copy:山内正敏氏「放射能漏れに対する個人対策」を読む際に考慮すべき点とは(ガジェット通信)

2011年03月22日 13時09分24秒 | 原発・放射能

先日掲載させていただいた記事の補完的な記事を見つけましたので掲載します

山内正敏氏「放射能漏れに対する個人対策」を読む際に考慮すべき点とは(ガジェット通信)2011.03.22 04:10:22

山内正敏さんが書いた「放射能漏れに対する個人対策」という記事が話題になっています。この文書は具体的に放射線量の計測値がいくつに達したら避難すべきかということについて考察した内容で、数字がはっきりしていおりたいへんわかりやすく感じます。果たしてこの数字は妥当なのでしょうか。そしてこれら計測値を判断基準にして行動するのは正しいのでしょうか。3月21日14時時点でのテキストをベースに東北大学の北村名誉教授にコメントをいただきました。判断の際、参考にしてください。

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●山内正敏氏「放射能漏れに対する個人対策」に関して

山内氏の見解は発生源(原子力発電所)近くの放射線測定値を手掛かりとして、脱出する際の指針を示しておられます。氏が基本的な認識として述べられている、以下の問題設定はとても妥当であると考えますし、このような考え方は確かに重要です。

—–
(1)残念ながら、どの組織も『どこまで放射線レベルが上がったら行動を起こすべきか(赤信号と黄信号)』を発表していません。これでは近隣地域の人々の不安を払拭する事は出来ないと思います。

(2)とりあえず、総量100ミリSv(Svはシーベルト)という数字で考えてみます。
—–

しかし、それに続くいくつかの想定が現在の原子力発電所の実情からはかなりかけ離れた点もあるように思われます。

●その1:
『基本的に、準備は早くすること』という姿勢にも賛成です。しかし、まずは毎時100マイクロシーベルトという測定値が瞬時値なのか持続的な値なのか見極めることは極めて重要です。今、仮に大規模な放射性物質放出が持続的に起こるとしたら、それは再臨界が起こってかつ圧力容器、格納容器の健全性が損なわれている場合であろうと思います。再臨界の可能性は別稿に論じたようにかなり小さく、それよりは起こりやすい事象は格納容器の圧力低下を図るための人為的放出(ベント)です。この場合、山内さんが前提としておられる、『状況が刻々と悪くなる事を考慮すれば……』という想定はあてはまりません。

●その2:
『チェルノブイリで問題になったのは事故現場からの直接放射でなく、そこで発生した高濃度の放射性噴煙が移動しながら出す放射線でした。福島原発の場合,燃料棒が壊れているという事ですから、焚き火での焼けぼっくいと同じく、マイクロスケールでの爆発を繰り返して、それが放射能の濃淡を作っています』

という記述は、現実を反映していないと思います。チェルノブイリでは、燃料、黒鉛などが文字通り粉々になってそのまま上空へ放出されたのです。黒鉛の破片も燃焼状態であったかも知れません。今回の場合、燃料棒が壊れたといっても被覆管が破損してペレットが露出した状態ではあって、粉々になどなっておりません。さらに圧力容器や(多少不完全かもしれませんが)格納容器に囲まれた空間中での放射性物質放出が起こっているのです。いうまでもありませんが圧力容器の中で臨界現象が起こっても冷却水が存在する限り安全上の危険は小さいでしょう。『焚火での焼けぼっくいと同じく,マイクロスケールでの爆発』という表現が何を指すのか小生には判りかねますが、焚火が時々はぜるような現象は、原子炉からの放射性物質の放出に関してはあてはまらないと思います。

●その3:
『高濃度の放射性ダストは(サイズにもよりけりだけど)数時間は拡散せずに放射能を出し続けます』という記述につきまして。

『一部の人が言っているように距離の逆自乗で減衰する事はありません』という指摘には全く同意いたしますが、数時間は拡散しないというメカニズムが小生には理解できません。

乱流拡散が起こらないという意味なら理解できますが、『拡散せずに……』ということにならないのではないかと思います。

ということで、結論です。

(1)このご指摘には貴重な提案が含まれていることは十分評価いたします。

(2)ただし、上記の3点を考えて、大変に厳しめの想定であると思います。チェルノブイリとの類比で述べられている説明は危険の過大評価になっています。

(3)再臨界が持続的に起こっているのか否かが判断の重要なポイントです。放射線量の計測値だけで判断を下すことは無理があると思います。

山内正敏氏「放射能漏れに対する個人対策」を読む際に考慮すべき点とは(ガジェット通信)2011.03.22 04:10:22

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コメント

copy:「放射能漏れに対する個人対策」 山内正敏先生 スウェーデン国立スペース物理研究所

2011年03月20日 15時01分34秒 | 原発・放射能

最新版は下記リンクの原本を参照ください

放射能漏れに対する個人対策」 山内正敏先生 スウェーデン国立スペース物理研究所


放射能に関して、 放射線医学総合研究所(事故対策本部に加わった組織)を始めとして、多くのメディアや研究者が『現在の放射能の値は安全なレベルである』という談話を発表していますが、残念ながら、その組織も『どこまで放射線レベルが上がったら行動を起こすべきか(赤信号と黄信号)』を発表していません。これでは近隣地域の人々の不安を払拭する事は出来ないと思います。行動を必要とする危険値や警戒値を語らずに『安全です』と言ってそれは情報とは全く言えないからです。これは我々が取り扱っている宇宙飛翔体での管理についても言える事です(その為に宇宙天気予報があります)。
そこで、少々荒っぽいですが、行動指針を概算してみました。科学的に厳密な予測は気象シミュレーションや拡散条件など多分野に渡る計算を必要として、短い時間にはとても出来ないので、多少の間違いもあるかも知れませんが、緊急時ですので概算をここに公表します(3月19日現在)。


先ず第一に、刻々と変化する放射能に対してどう判断するかです。色々な研究所が上限値を出していますが、これが総量である事が問題です。というのも測定値は1時間当たりの値だからです。とりあえず、総量100ミリSv(Svはシーベルト)という数字で考えてみます。この数字は原子力関係者が平時に受けて良いとされる政府基準・東電基準で(国際基準は500ミリSv)、更に妊婦を除く大人が受けても大丈夫と科学的に示されている値でもあります( R.L. Brent の2009年のレビュー論文を参照)
気がついてから脱出まで半日かかるとして、かつ状況が刻々と悪くなる事を考慮すれば、危険値は100時間で割るのが妥当ですから、
(1) 1000マイクロSv/時に達したら、緊急脱出しなければならない = 赤信号。
という事になります。しかしながら、この値になって行動すると云う事はパニックを意味します。現在の値の変動幅を見るに、一桁の余裕を見れば数日の余裕があると考えられます。逆に言えば、1割以下の量を超えた段階で行動を開始するのが妥当で、
(2) 100マイクロSv/時に達したら、脱出の準備を始めた方が良い = 黄信号。
という事になります。


第2に、妊婦に関する特別な考慮です。事故対策本部の放射線医学総合研究所に100ミリSv(総量)で大丈夫とありますが、これは正確ではありません。上にあげた R.L. Brent のレビュー論文(2009年)によると、100ミリSv(総量)というのは、1%以上の人が影響を受ける値です。つまり、安全値というより、むしろ、これを越えると有為な差があるという危険値です。論文のTable 5 や Figure 4 論文を見ると、安全と言い切れるのは5ミりSv(総量)以下で、そこから100ミリSv(総量)まではグレイゾーンです。現に、大人の場合、同様に『1%以上の人に明らかに影響がある』と言われる1000ミリSv(総量)に対して、原子力従事者の安全基準は1割の100ミリSv(総量)です。普通の人が毎年放射能を受ける訳でない事を考えても、3割以下で安全と考えるのが妥当で、その事は上記論文の Figure 4 からも見て取れます。ということは、
(3) 妊娠初期(妊娠かどうか分からない人を含めて)の場合、300マイクロSv/時に達したら、緊急脱出しなければならない = 赤信号。
(4) 妊娠初期(妊娠かどうか分からない人を含めて)の場合、30マイクロSv/時に達したら、脱出の準備を始めた方が良い = 黄信号。
となります。
逆に言えば、(2)や(4)の1割以下(普通の人で10マイクロSv/時、普通の人で3マイクロSv/時)なら安心して良い事になります。


第3に、距離との関係です。チェルノブイリで問題になったのは事故現場からの直接放射でなく、そこで発生した高濃度の放射性噴煙が移動しながら出す放射線でした。福島原発の場合。燃料棒が壊れているという事ですから、焚き火での焼けぼっくいと同じく、マイクロスケールでの爆発を繰り返して、それが放射能の濃淡を作っています。現に現場付近では、初期の値は大きく変動していました(今は飽和しているから一定値になっている)。この手のマイクロスケールの高濃度放出は自然界では普通に起きている事で、それ故に科学者でなくても多くの人が『そんなものだ』と感じています。このリスク計算がありません。
地表と違って上空100mと越えると風は安定的にかなりの速さで吹いています。その場合、だいたい10m/秒という見積もりが良く(10km上空は50~100m/秒です)、この速度だと、高濃度の放射性ダストは(サイズにもよりけりだけど)数時間は拡散せずに放射能を出し続けます。10m/秒とは時速約40kmに相当します。そのようなダストは現発現場でも高濃度の放射能を出しますから、現場で非常に高い値を記録したら、その風下の人間は緊急に室内に退避しなければなりません。その警報が届くまでに2時間見積もる必要があり、そこから80km圏という数字が簡単に出て来ます。ちなみに、こういう警報は日本語で出されますから、日本人(現状では1時間以内で対応すると思われる)と外国人とでは避難の速さが違い、その為に日米での退避半径が違うと考えられます。
さて、では福島原発での放射能の値がどれだけ上がったら室内退避をすべきでしょうか? この場合、原発での測定が一ヶ所であることを考慮しなければなりません。局所的な高放射能雲なので、一桁の誤差を見積もる必要があります。雲が居住圏にジグザグしながら浮遊するとして(例えば朝凪夕凪)、2時間を想定すれば50ミリSv/時が危険値であって、その1割が警報発令の値という事になります。即ち
(5) もしも原発の場所で5ミリSv/時を越えたら風下100km以内(左右60度の扇形)の人は至急屋内に退避し、100km以上でも近くの放射能値情報に随時注意する。
となります。

written 2011-3-18 (revised 3-19)
山内正敏
スウェーデン国立スペース物理研究所
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単位について(Gy と Sv)

Sv = Q x Gy

で大抵は Q=1 です。但し、ソースの近く(原子炉の近くとか、放射性ダストの近く)では中性子の事があり、その場合はQ=10です。

放射能漏れに対する個人対策
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2011年3月 東北地方太平洋沖地震の威力

2011年03月18日 01時41分50秒 | 科学

今回の地震の脅威を画像にしたものです

地震の発生 タイムライン

全国高密度強震計地震計(K-NET/KiK-net)が記録した揺れの広がり 東京大学地震研究所

全国高感度地震計(Hi-net)で記録した揺れの広がり東京大学地震研究所

March 11, 2011 Honshu tsunami propagation

NOAA PMEL in Seattle, WA

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原子力発電所・津波対策の見直しを

2011年03月18日 00時51分32秒 | 原発・放射能

原子力発電所の災害は、放射線物質との長期的な戦いになりそうです。ロシアの事故の炉はまだ内部で燃焼していて、隣の炉では発電を続けているというのですから、私たち門外漢にはまったく理解できない世界です。

事故の原因は詳しく調べないとわかりません。調査前の推論は往々にして外れます。責任問題など絡む色々な鞘当てもありうるでしょうが、そこにちょっとでもそういうにおいを嗅ぎ取れば今回で原子力発電の未来は途絶えると思います。

昨日は原子力発電所の設計面と点検面で問題があったと書きましたが、今日はこのような記事が出ていました。

福島原発設計 元東芝の技術者 「津波全く想定せず」(03/17 10:22)北海道新聞
東京電力福島第1原発を設計した東芝の元技術者、小倉志郎さん(69)=横浜市=が16日、東京の外国特派員協会で記者会見し「1967年の1号機着工時は、米国ゼネラルエレクトリック社(GE)の設計をそのままコピーしたので、津波を全く想定していなかった」と明かした。
 三陸沿岸は津波の多発地帯だが、津波が比較的少ない米国技術が今回の被害の盲点となった可能性がある。
 日本の原子力発電は英米の技術輸入で始まり、福島原発はそのさきがけ。小倉さんは1、2、3、5、6号機の冷却部分などを設計し「1号機は、日本側に経験がなく無知に近い状態だった。地震津波の多発地帯とは知っていたが、批判的に検討、判断できなかった」と話した。2号機からはGEの設計図を改良したが、「マグニチュード8以上の地震は起きない、と社内で言われた。私の定年が近くなってやっと、地震対策の見直しをしたが、それでも大地震は想定しなかった。責任を感じる」と述べた。

もしこれが本当ならば、女川原発が持って福島原発がトラブルを発生させたのか、その差を説明できる「仮説」を立てられるかもしれません。昨日「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震 」にて参照した2010年記事では、津波の引き波の際に冷却水が取り入れられなくなるかもしれない原発(泊、女川、福島第1、第2、浜岡、島根)のうち、女川と浜岡には取水槽があったと記載されています。それゆえ福島第1・第2と同じく津波に遭遇した女川原発ではかろうじて持ちこたえられた可能性があります。もちろんただの仮説であり、本当の原因はまったく別であるかもしれません。

設計当時の1960年代後半はまだ、今よく知られている地球科学のプレートテクトニクス理論は主流ではなかったようです。
三陸沖地震は巨大で繰り返し発生していて、とても高い津波を発生させることは知られていましたが文献が少なく、まだ研究は進んでいなかったようです。
黎明期の原子力発電所の設計で津波・巨大地震対策ができていなかったとすればとても残念ですが、巨大地震が発生した後は地震の活動がより活発になると思われますので、今ある原子力発電所、特に古い時代の建造物の構造的な津波対策の見直しが緊急で必要なのではないでしょうか。

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震災と心のケア

2011年03月17日 23時11分38秒 | 医療

津波が、友人の住む仙台平野を飲み込む映像を生で視聴してから、感情と思考がうまくつながらなくなっている。現実感が乏しく、感情をうまく表せない。心から何かを感じない状態で、非常にまずいと思っている。

繰り返される津波の映像にだんだんと心が浸食されていく感じはしていたのだけれど、目をそむけられない。どんどんそれが現実とは思えなくなってくる。そこに人がいると思えなくなってくる。

感じていないはずの悲しみやストレスは後で心を破壊する。そのときはタフにどんどん災難に立ち向かっているしっかりした人とみられているのに一度堰を切ったように感情が否定的な形で表出すると、長い年月それに悩まされる。心のケアは飾りではない。やはりとても大切だと思う 1995年1月・神戸「阪神大震災」下の精神科医たち みすず書房

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平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震

2011年03月17日 01時36分14秒 | 原発・放射能

2011年3月11日14時46分は忘れられない時刻になりました。平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震が発生し、三陸沖が震源だというのになんと関西でもゆっさゆっさという強い揺れを感じました。
自衛隊が撮影する、迫り来る津波が仙台平野を覆うというオンタイムの惨事を現実と思えないまま、あっけにとられながら公共放送で観てから、少し離人症気味な感覚です。まるで悪夢を見ているようです。


より大きな地図で The 2011 off the Pacific coast of Tohoku Earthquake 2011/3/11-平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震 を表示

原子力発電所がとても信じられないような災害を起こし、東京電力のスタッフの方々や自衛隊の方々など命をかけた防衛に挑んでいます。もう、ずっとずっと胸が痛んでいます。
ご無事で帰還はありえない程の放射線被曝状態だと思いますがどうか命だけは助かりますように。

原発事故の原因はわかりません。
ただ、ことさら事業者を責めても無意味などころかかえって重大なミスの隠蔽につながるので、きわめて客観的で当事者を感情的に追い詰めない原因究明が必要になると思います。

今は反原発の機運が高まっていますが、原発なしでエネルギー需要をまかなうのはすぐにはまったく不可能です。以前から筆者は原発が怖くてしかたがなかったのですが、今は頼らざるえないものだと考えています。危険なのに運用しないと生きていけないならば、もっと安全なエネルギーの開発と移行も含めて巨額の投資、何重もの安全策が必要であると考えています。

世界でも有数の巨大地震発生地帯である三陸沖に面した設計構想で造られていたのか、これほど大きい地震の想定は不可能であったのか、想定した地震と津波のパワーの推定が足りていなかったのか、1970年代稼働で老築化していたのではないか、等様々な可能性があるのですが、関西ではバラエティ報道番組でも取り上げられていた基本的な運営に関する問題点が最近指摘されていたことを思い出させます。

取水口の問題

チリ地震が警鐘 原発冷却水確保できぬ恐れ 」2010年3月1日(月)「しんぶん赤旗」

改善ないまま
原発の津波対策をめぐっては、2006年に日本共産党の吉井英勝衆院議員が国会質問で不備を指摘しています。5メートルの津波(引き波)によって、日本の原発の約8割にあたる43基の原発で、冷却水が海から取水できなくなることを明らかにしました。また、原発ごとに想定されている引き波でも、12原発が、取水不能になるうえ貯水槽もないことがわかっています(女川・浜岡の各原発は取水槽あり)(略)
冷却水喪失なら炉心溶融の危険
吉井議員の話 2007年の新潟県中越沖地震では、地震の揺れそのものによって柏崎刈羽原発が被害を受けた。津波でも、海面が上がると冷却ポンプが水没する危険があり、海面が下がると冷却水喪失の恐れがある。これらは、原子炉の崩壊熱による炉心溶融を懸念させる事態だ。今後も、地震の揺れや津波への対策を前進させるために、国会でも取り組みたい。

点検に関する問題は経済産業省のホームページで確認できます。しかしこれが原因とつながりがあるかどうかはわかりません。

東京電力株式会社柏崎刈羽、福島第一及び福島第二原子力発電所の点検周期を超過した機器に係る報告の評価について」(2011年)平成23年3月2日(水)

 点検周期を超過している機器が全発電所の合計で171機器ありましたが、そのうち、141機器については既に点検が完了しています。
また、点検未実施である30機器についても外観点検等により、漏えいがないことや異状がないこと等を確認し、そのうち、至近に点検を行う予定の機器が27機器となっています。
なお、残りの3機器のうち、福島第一原子力発電所1号機の 原子炉再循環ポンプMGセット可変流体継手2機器は外観点検等で異常がないことを確認するとともに、技術評価を行い次回定期検査時に点検を実施することを決定しています。
また、福島第二原子力発電所2号機の原子炉給水ポンプタービン排気弁リミトルク1機器は運転停止時の試験に用いる機器であり、原子炉の運転上の機能要求がなく、使用停止措置を講ずることとしており、これらのことから東京電力は当該171機器全てについて、安全上の問題がないと評価しています。

東京電力株式会社福島第一原子力発電所第4号機の第4回定期事業者検査の実施体制に関する保安院の評定について(定期安全管理審査の結果に基づく評定)」 (2011年)平成23年3月10日(木)

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地震ナマズは原子力の夢を見るのか-平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震

2011年03月17日 01時23分02秒 | 日記

去年ふととても嫌な予感がしたけれど、虫の知らせというのはいったいどこからくるのだろうかと思う。

地震くるんじゃないか?ラジオの雑音が嫌な感じ
Tue Oct 26 15:36:42 +0000 2010 via ついっぷる for iPad
pririn_
こんな賃金が低下する世界で、しかも財政の未来が無いと報道される中で、健全なインフレ期待は産まれるかな?バブルで景気が良くなるのは東京圏だけだよ。関西経済圏も人口減少にはいっていくし。あんな活火山集合地帯に近接してる首都圏へGDPの3割が集中するなんてリスク高すぎ #defle
Sat Feb 19 05:18:06 +0000 2011 via TweetDeck pririn_

木曽の御嶽山近辺の群発地震からどうにも落ち着かなくなってしまった。
繰り返し現れる黒澤の「夢」の赤富士、地震、山、施設のイメージ。

富士山 http://www.youtube.com/watch?v=mTg3D1PoyUE&feature=related#defle
Wed Feb 23 13:45:39 +0000 2011via TweetDeck pririn_
どうも気になる。2月27日からの御嶽山-乗鞍-飛騨の小規模連発、今日は松本市、美ヶ原、北アルプスで小さな地震。北信の大きな地震。山中湖、河口湖。
Mon Mar 14 09:18:23 +0000 2011 via TweetDeck pririn_

非科学的な態度は慎むべきだし超常現象の類いはまったく信じないけれど、地震に異常に過敏なのか、とても疲れていると動物のような反応をしてしまい周囲に驚かれる事がある。

2004年10月23日17時56分に発生した新潟中越地震の際も、台風で大変な作業の後、泥のように疲れて眠っていると、「世界が破滅するような恐ろしい地鳴り」を感じて飛び起きた。関西では揺れていなかったはずなのになぜあのようにはっきりとそれを感じたのかわからない。

1995年1月17日の地震の前も、軽い発熱で風邪薬を飲んだ際に意識がもうろうとしてしまう。沖縄県地方で小さな地震が発生する数分前に家族になにげなく「地震が来る」とつぶやいた。
すぐにテレビ速報で沖縄県の地震のテロップが流れたけれど、その際「これではなく沖縄県と関西の間で」と述べた。

これら偶然の一致が見られると、人は、偶然と事象になんらかの関係を見いだそうとしてしまう。夢の一種でも後で起こった事を覚醒前に夢見たのだと認識することがある。人の記憶は後ほど作られてしまうので、これらもなんらかのそういうメカニズムが働いて私の心に強く刻まれたのだろうと思うのだけれど、一方ではまだ未確認な何かがあるのかもしれないな、とも感じている。

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