マニング氏が書いた本がきっかけなのか、人差し指と薬指の長さと男性ホルモンと社会での成功やスポーツの優秀さの因果を研究した論文が多々あるようです。
例:「薬指が人差し指よりも長い人は金融トレーダー向き、英大学研究」
Finger length ratio (2D: 4D) correlates with physical aggression in men but not in women
しかし、解剖学からはその測定方法の問題が上がっているようです。
手をかざして人差し指と薬指の長さを見てみると、ちょっとずらしただけですぐに長さが変わってしまいます。X線で撮影する等して厳密に撮影するにしても、どこからどう計測するのかについての標準化は必要です。それをしていない測定では確かに不正確であるのかもしれません。
1.Comparing indirect methods of digit ratio (2D:4D) measurement
1.Radiographic assessment of the index to ring finger ratio (2D:4D) in adults.
2.Radiographic assessment of the index to ring finger ratio (2D:4D) in adults.
否定的な見解も見られます
1.「男らしさ」とは何か?:テストステロン出世仮説
1.Prejudice and truth about the effect of testosterone on human bargaining behaviour
2.Prejudice and truth about the effect of testosterone on human bargaining behaviour
3.Prejudice and truth about the effect of testosterone on human bargaining behaviour
1.No association between fluctuating asymmetry in highly stabilized traits and second to fourth digit ratio (2D:4D) in human fetuses.
ツイッターの専門家も、まだよくわかっていないと述べていました。
男性ホルモン(テストステロン)と攻撃性の関連性はまだよくわかっていない
まだよくわかっていないものの、よくわかっていないもので職業適性が判断されて就職活動が不利になったり、男性ホルモンに人為的な被爆をさせるような優生学的な出産が行われたり、恋愛対象の異性が同性愛であると判断されたりするのは問題があるな、と思いました。
最近、こういう進化~とついた学問の研究結果にとても疑問を感じる事が多いです。米国アマゾンの書評欄では反発のレビューが見られます。
人の性質は遺伝、生育環境、両方の影響を受けます。よく知られた事実です。しかしことさら遺伝や生理的要因を強調する学説が繰り返し登場する現象に、なにか不気味なうごめきを感じてしまうのはどうしてでしょうか。