和州独案内あるいは野菜大全

第一回奈良観光ソムリエであり、野菜のソムリエ(笑)でもある者の備忘録のようなもの。文章力をつける為の練習帳に

鳥のこと

2009年09月11日 | Weblog
 思った以上に話しが長くなり、丁度歴史とで二つに別けました。それでは話題を戻して鳥について 
 二月になると藪の中からウグイスの下手なさえずりが聞こえてきますが、その頃はつがいのセグロセキレイが決まってハウスの屋根をトコトコと歩き回っています。彼等の好奇心の高さは鳥の中でも随一ではないでしょうか。
 新緑の頃になるとコゲラ?らしいドラミングの音が谷を渡って鳴り響き、春の訪れを感じさせます。ドラミングの音は本当によく通る音で、人工音でもあれ程響くものは無い位なので、もしかするとアカゲラやアオゲラかもしれません。
 周りの田起こしが始まると、ケリがいつの間にかやって来てやかましく縄張りを主張しますし、田に水が張られると鷺が何処からか集まってきます。昼間は田んぼに出張っている鷺はねぐらが近くの木の上なので、朝晩に渡りをするのですがその時に発する鳴き声の気持ち悪さは、喩えるなら首を絞められた時の断末魔のようで
半端無いものです。
 キジは年中見かける常連で、特に最近は警戒するものの慌てて逃げる事もなくなりました。下のように10mほどの至近距離でもこちらを意識しつつもデジカメで写真が撮れるほどで、こうなると頭隠して尻隠さずどころではありません。主に雄が単独で居る事が多く、甲高い声で鳴くのは普通として羽根をバタつかせる音は意外に大きくこれも縄張りでも主張しているのでしょうか。五月頃には草叢に産卵しますので、少し草刈りが遅れると卵を見つけることがあります。卵は鶏卵の半分ほどの大きさで、真円に近くて青みがかった灰色というところでしょう。雛が孵ると基本的に雌が育てるようですが、雄も一緒に行動する事もあるようです。雌はヒューイまたはヒーと鳴き声というより空気が抜けたようなのど声をしきりに立てて雛の場所を確認し、それに応えて雛はヒーヨ、ヒーヨとか細い声で鳴き互いの距離を測っているのです。
 雌が子育てを始めると雄はまた別の雌とつがいになり繁殖を試みるようでハーレムとは言わないまでも二羽の雌を引き連れたところを見たことはあります。鳥に良くある雄のほうが鮮やかな体色というのも、雌に対するアピールだけでなく、外敵に対して雄は姿を晒してギリギリまで留まり、先ず地味な雌を逃がしてから自らも逃げるのに都合が良いからといえるでしょう。冬になるとこの辺りはハンターがやってきて鴨を撃ちますが雉を仕留めたことは何故か見たことが有りません。水平撃ちは制限されているのかもしれません。