和州独案内あるいは野菜大全

第一回奈良観光ソムリエであり、野菜のソムリエ(笑)でもある者の備忘録のようなもの。文章力をつける為の練習帳に

ショコラブランとフランボワーズのお菓子

2012年04月20日 | 菓子作り、料理作り
 お菓子作りについてはブログ記事として上げるのは、メディアについてのある理由から取り止めていたのですが、久しぶりに作ったのはこちらのお菓子。とは言え、画像がありません。画像も無いのにアップするとは何と言う手抜きと言われても仕方ありませんねえ。
 製菓の専門的な材料を紹介している本を読んでいて見つけたプロのレシピですが、一部を変更しました。自分のような素人でも十分に製作可能なものになっていますので、やる気さえあれば誰でも作れると思います。

 それにしても人の味覚というのは不思議なもので、夏の間あれほどハマっていた軽いムースやババロア、ゼリーなどが、少し寒くなるともう全然欲しくなくなり、チョコとか何かもっと濃厚なものを求めるようになるのですから。
洋菓子の本場のあちらの方々が、かなり甘ったるいものを好むのも気候が関係しているのでしょうか。オペラなどで使われるバタークリームは、日本人にはどうも合わないようです。というか、個人的には子供の頃の嫌な思い出で、ケーキの生クリームの部分に比べてバタークリームの部分はくどくて美味しくなく、どうしても好きになれませんでした。しかし今思うと、あれは本物の材料、つまり良いバターを使った良いモノを食べてなかっただけで、もしかしたらバターでさえ無いマーガリンのクリームだったのかも知れません。

 多くのプロパティシエが本場フランスの材料に比べ、日本のものは風味やコクに欠けるという指摘をされます。特に生クリームの性質の違いは特筆するものがあるようで、日本のシャンティイがデリケートな扱いに気を使うものであるのに対し、フランスのそれは野性味溢れ力強い、喩えではなく非常にクリームの持ちがよいものなのだと指摘しています。
 私は勿論、本場の物など知る由も無いのですが、製菓材料に限らず普通の食材にも違いが表れるのは、風土の主に土の性質の違いが大きいのではと考えます。しかし、それが決して優劣の問題ではないはずなのですが、西洋菓子や西洋料理の本場がフランスである以上は、物足りなさを感じる事があるとしても仕方無しなのかも知れません。
 ところが、ある高名なパティシエがその著書に於いて、日本と本場の食材の違いに触れ、その理由を日本の農産物が化学肥料と化学農薬にまみれてるからだとでもいうような、何ともお粗末な論理を展開していたりするのです。その道のプロであっても道から外れるとやはり門外漢で、世間一般にまことしやかに語られる化学物質へのアレルギー的な感情論に流されるのはとても残念な事です。

 気候風土が異なる事による農産物の性質の違いは、水の差異を想像すれば分かり易いのかも知れません。雨として降り注いだ水は、大地という天然のフィルターを通るので、結局土の性質の違いになるのですが、ミネラル分豊富なアルカリ性土質のの欧州では硬質な水が多く、日本では軟水が一般的なのです。だからと言って誰も、硬水だから優れていて、軟水だから劣っているとは思いません。それは優劣ではなく、ただ性質の違いに過ぎない事を誰もが知っているからです。
 素材の味をいかに変えるかがフランス料理だと云われた時代から随分様変わりして、日本料理のうま味や出汁を参考にした新しい試みもなされている様に、時代により正解は違ってくるのでしょう。
 刺身や寿司といった鮮魚食も10年前とは隔世の感があり、世界中で食べられるようになりました。でも、どんな衛生状態で調理がなされているか分かったものではありませんから、個人的にはわざわざ海外でそれらを食べたいとは思いません。暗黙の信頼っていうのが如何に大事な事か、外に出てみると思い知らされます。自分としては一定の基準として、スシポリスが有っても良いと思っているのです。
 かつては生魚や、手で握ったモノを食べるなんてと馬鹿にしていた人達が、最近では海外の人気を受けてか、寿司の起源を主張しているのを聞くと、怒りを通り越して憐憫を感じさえします。ましてやおにぎりの起源などというのは、将に噴飯物の話ではないでしょうか。

 脱線はここまでにして、スポンジではなくパートシュクレのタルト生地を下焼きし、クーベルチュールのショコラアメールをフランボワーズピュレとあとで分離しないよう十分に合わせたガナッシュにして流し込み土台とします。
 そこに生クリームを泡立てて塗り、ピュレをくっ付き易くします。上に乗せるのは、ショコラブランのムースに変更しました。ピュレの中央にはあらかじめ作っておいたフランボワーズのジュレを押し込み、ナパージュするとほぼ完成です。本物はピストレをして更に綺麗に飾りますが、流石にそれは無理って話です。

 ここのところ、かなり立て込んでいて更新ができていませんでしたが、まあなんとか生きています。
 


抹茶のババロア le bavarois au the vert

2011年05月04日 | 菓子作り、料理作り
 次に作ろうと考えているものは既に決まっているので、その前座として各クリームの相性やら配合やらを確認するためにコレを作ってみました。

1、先ずスポンジを作る。普通のジェノワーズに抹茶を加え焼いておく。
 
2、つぶ餡に生クリームあるいは牛乳を加えゆるめ、置いておく。

3、ババロアを作る。
 
 
 
4、生地にシロップを打ち(どっちでもいい)。餡を生地の上に載せて伸ばし、その上にババロアを流し入れる。

 ババロアの間に餡を挟んでみだり、上に乗っけてみたりと素人なりに試行錯誤した結果、答えは単に「下に敷く」でした。
 ムースだと別の素材を間に挟むのが普通なのだけど、餡はかなり甘いのでこのババロアでは負けてしまいます。餡をクリームで少し弛めて味をまろやかにして下に敷き、スプーンですくった時に、一口目はババロアだけの抹茶の風味を楽しんで、次にババロアと餡の甘さを生地と一緒に味わえるようになりました。本当に高がコレだけのことが味を左右するのだと言うことを考えさせられる良い機会でした。
 
 更に、余った卵白をイタリアンメレンゲにしてバタークリームにしてその上に流し入れようと考えましたが、やはりこれも甘みが強くなりすぎて断念しました。ホイップで濃度を薄めるか微糖の生クリームなら合うのかも知れません。1+1が2以上になるのがどれ程難しいのか、やっぱりプロは凄いですね。





追記

 全然関係ない話ですが、土下座って嫌なものですね。それを強いる被害者の姿、させられる者の姿、自らする姿。思わず目をそらしてしまいます。


シフォンケーキ

2010年11月04日 | 菓子作り、料理作り
1920年代、アメリカのハリー・ベーカーが考案したレシピがその後ゼネラル・ミルズ社に売られて広く知られるようになったシフォンケーキ。絹織物の一種になぞらえてつけられたシフォンの名の如く軽くやわらかな食感が命です。
 
                     以前作ったプレーン

 随分前に作ったきりやらなくなったシフォンケーキは空気を食べているようなものだと思います。だからこそ余り好きではなかったのですが、ムースケーキに飽きたといわれたので趣向を変えて久々に作ってみました。
 ブルーベリーを織り込んで作ってみると、メレンゲの丁度具合を忘れてしまい膨らみがいまいちだったにもかかわらずふわりとしながらもしっとりとした美味しいのが出来上がりました。と思ったら21号に17号の分量を入れたようなのでこれくらい膨らめば良しとしましょう。プレーンよりも生地が美味しくなっているのが何故かを考えておく必要がある。
 

 

 もう少しブルーベリーを潰してまんべんなく散りばめることと、メレンゲの泡立て具合をつやが出てから角が先折れするくらいまで我慢する事、こんなにしっとりするようになった理由を考えるに、冷凍ブルーベリー由来の水分が多かったのかもしれません。以前作ったときはぱさついた感じだったのに今回はかなり美味しかった。これならまた作りたいと思う。


ムースケーキ

2010年07月21日 | 菓子作り、料理作り
 フレジェの都合が付かなくなったため、急遽以前と似たようなしかしちょっと違う、いや本当の意味のムースケーキを作ってみることにしました。
卵を使わず生クリームだけで楽ちんなので幾つか試したものがありまして、ブルーべリーの使い勝手の良さは裏漉しの手間がいらないことと、いつでも安く手に入るのが良いというのは以前にも書きました。フランボワーズは探してみると200gで300円程の冷凍物が見つかったのですが、裏漉しを必ずやらないと食べれたものじゃないのは少し残念なところです。
 そこでさらに簡単で安上がりな白桃缶を使ったムースケーキを作ることにしました。黄桃は風味が乏しく食感も独特なために白桃に限定する事にしています。とは言え、白桃も缶詰には変わりないので風味は少ないことから桃のリキュールは加えた方が無難かと思います。桃のジュースを煮詰める方が風味はあるのかもしれませんが、実を潰した食感を楽しみたいので白桃缶にします。デコレーションしなければ缶一個で済みますし二缶使っても200円と言う安さです。

 それでは白桃のムースケーキつくってみますが、諸事情により分量に幅を持たせておきます。

 クリーム100~150ccを軽い八分までホイップして、冷蔵庫で冷やしておく。
 牛乳120~150ccとスキムミルクに砂糖40~50グラム位を加えて加熱する。砂糖が溶け始めたら白桃の缶詰をミキサーにかけたものを加え80度まで温める。

 火から下ろしたらふやかしておいたゼラチン一袋半くらいを加え、氷水に当てて冷やしていく。40度くらいまで下がったら桃のリキュール50~60ccとレモン汁、(ホワイトラム)を加え、20度以下まで下げてからホイップしたクリームを加えてよくかき混ぜる。

 (桃缶のシラップをレンチンして煮詰めたものに洋酒を加え、それを型に敷いた生地に打ってから)上記のムースを流し入れ、冷蔵庫で冷やし固める。


 一晩置いて落ち着かせるとより美味しくなる不思議。白桃を潰しすぎないことが重要な点ですね。白桃の実をクラッシュする時に少し粒が残るくらいの感じで上手く潰すと、食べた時にプチプチした舌ざわりが美味しいんです。10回ほど作ってみてようやく納得できる味に近づきました。
 これに仕上げとしてデコレーションするわけですが、正直面倒くさがりな身としましては殆どしません。もしやるならば、薄切りにした実を上面に敷き詰めてナパージュ、あるいは小口切りした実をシラップとワインを合わせた汁に浸して煮詰めるかのどちらかにすると思います。

 更なる課題は土台のスポンジ生地の相性でしょうか。

バヴァロア/ムース ケーキ

2010年05月16日 | 菓子作り、料理作り
 ケーキの中で基本となるうちの一つ、バヴァロアのケーキを作ってみました。ウィキ先生によるとバヴァロアはムースとは別物でゼラチンで固めるところが決定的な違いらしいですが、卵黄か卵白かの違いもあるのでしょうか、工程はムースと殆ど同じで一般には同じ扱いを受けており、自分も同じ範疇で考えます。

 バヴァロアの工程の肝心はアングレーズソースで卵黄を凝固させる事であの食感を出しています。ムースはイタリエンヌかフランセーズなんだとすると(そういう訳では無さそう)どれも国名(中世の)を冠しているという面白さがありますね。いや実はバヴァロワも「バイエルンの」と言う意味なので、土台の生地をジェノワーズ生地にすると国名入り乱れの様相になりニヤリとしてしまう。
 火入れする事で卵の生臭さを消し、保存を多少良くすることが出来るみたいで、イタリエンヌもやはり同じ意図があるようです。フランセーズは何故火入れをしないのか?卵白は卵黄に比べれば臭みが気にならないにしてもやはり多少は残るもので、バニラエッセンスを加えるかしないと自分には我慢できないかもしれません。

 冷凍フランボワーズがスーパーでは手に入らないので、残念ですが冷凍ブルーベリーにしました。こちらの方は何処でも扱っていてコストパフォーマンスが良いので嬉しい反面、粒々の細かく固い種があり裏漉しがめんどくさいという難点もあります。しかし、どうやらそのままで使ってもむしろ色が良く残って問題無さそうですね。
 中に抱き込んだヨーグルトムースの完成度の低さも相まって、見た目の雑さ加減にセンスの無さを実感しています。家用という言い訳も苦しいですね。

 
 その後、卵白消費も兼ねてムラングイタリエンヌでムースを作ってみました。こちらは裏漉してます(普通にイタリアンメレンゲって書けよと言われそうですが、まあ少し気取らせてやって下さい)
  
 感想は、自分には卵黄を使った重みのあるバヴァロワが合っているんだと実感しました。メレンゲにホイップと殆ど空気のムースは淡雪のような口溶けこそが良いのでしょうけど少し頼りない。一晩寝かせるとムースも落ち着いてまあまあな感じになるので卵白消費の一つとしておきます。作業工程もイタリエンヌをどのタイミングでするのかが難しい。据え置きタイプじゃないのでビータを回しながら作業ができない為に後の方に作らないとメレンゲがダレて来てしまいます。

                       抹茶だとこうなる


次はイチゴが安くなって、酸味もようやく増してきたので本気のよそ行きフレジェを作りたいです。

糠漬け生活始まる

2010年04月25日 | 菓子作り、料理作り
 この時期、筍が何処からともなく贈られてくる。恐らく多くの家庭でも同じように台所に誰かからの頂き物の筍が積み上げられている事と思います。嬉しくもありもう勘弁してくださいというのも本音です。
 自分は筍を美味しいと感じた事が余りなく、自分の舌が悪いのか筍そのものが悪いのか、それとも調理の仕方が悪いのか分かりませんが、筍そのものを考えるにそこらにある竹林から採ったものが良いのか、きちんと管理された竹林で採れる筍が良いのかということに尽きるのではと思います。
 観光農園で働いていた事もあり竹林の管理などもしましたが、あれは意外と骨の折れる作業です。余り褒められた観光農園ではなかったにしても、よく言われるように傘が差せる程度に間引き、油粕を礼肥に置いてマサ土を竹林全面に入れるのですから大変です。そうして出来た筍がどんな味だったのかすっかり忘れてしまいましたが、筍掘りはそこいらの人には絶対負けません。

 贈られた筍に必ず炒り糠も同梱されていて、いつの間にか数キロ分になっていたので、糠床にしてみることにしました。(生糠の方が乳酸菌が付着して良いらしいけど虫の心配があります)
 塩水と混ぜた感じはまんま自家醗酵肥料作りと同じで、あちらが嫌気性醗酵だけなのに対して、糠床は好気性と嫌気性の間の絶妙なバランスの上に成り立っているらしい。

  
                       こちらが自家発酵肥料

  
そしてこちらが糠床、同じですね。いや、見た目がというだけで、口に入るものの衛生管理は徹底してますよ

 酵母と乳酸菌の醗酵の良いとこ取りが糠漬けの醍醐味らしく、素直にこれは凄い事だと思います。適度な「切り替えし」は酵母の好気性醗酵を促し、かつ嫌気性の乳酸醗酵で腐敗を抑えつつ両者がビタミンやミネラルを高め、味や香りも良くするという。乳酸醗酵のみの漬物より高度で絶妙ともいえます。

 醗酵肥料づくりではいわゆる「ぼかし肥」は好気性醗酵が主で、これはとても面倒かつ意外と難しいものです。必ず燃えすぎて成分が飛んでしまい、いわゆる焼けの部分が出来てしまいます。未醗酵でアンモニア臭がするぼかし肥は虫が必ず湧くもので扱いに困ってしまうものです。だから簡単な嫌気性醗酵に向かってしまうわけですが、それでもたまに青かびが蔓延していたりします。しかしこれがペニシリンの元だと考えると悪いものとも思えません。
 発酵肥料が出来上がると何とも良い香りがするもので、丁度醤油のもろみの香りに似ています。その中にスウッと鼻に抜ける香りがあり、これを自分は勝手に放線菌の香りと認識しています。これを強くしたい時はカニガラを加えればよく、と言うかカニガラを混ぜてみたところ香りが劇的に変化したので、何故かを考えると恐らく放線菌の活動が活性化したと考えるのが妥当だろうという推論です。例えれば床下の匂いの様な鼻に抜ける香りで放線菌が上手く働いていると科学的根拠なく考えている訳です。
 
 実際は、肥料作りに失敗して少々虫が湧いたところで問題はないのも事実で、生糠などに蛆が湧いても太陽熱消毒時に土中に鋤き込む、何てこともやったりしています。このことを少し考えてみると、生糠を蛆が食べると言うことは単純に糠がたんぱく質に変化し、更にキチン質も補う事ができるというある種究極の有機資源利用と言えるかも知れません。蛆は宇宙開発における循環的資源利用でも有望視されており、蠢く姿は流石に正視も躊躇う光景ではありますが土にとっては絶対プラスになるはずです。但し、太陽熱くらいではアブ蛆は死なないのが難点でしょうか。

 糠漬けの話をしていたら何故か蛆虫の話になったでござる。ということで話を戻して、と言いたいところですがまだ捨て漬けしているだけですので本漬けはもう少し先の話になりそうです。 

スモークサーモン

2010年03月06日 | 菓子作り、料理作り
 スモークサーモンは混乱している。というか私が混乱している。スモークサーモンの基本は冷燻のはずなのに、温燻やら熱燻が混在して訳がわからない、まあ自分は冷燻しかしないのですが、いずれきちんと作り方をまとめてみたくもあります。それにしても何だか食べ物の話ばかり書いている気がしないでもないが、料理でお茶を濁しているのは明らかですね  それではどうぞ

 ソミュール液に一日漬け込み、数時間水で塩抜きする。冷蔵庫で水気を切り、翌日の燻に備える。




三時間を1セットで冷却して終了。もうワンセット翌日してみるのも今後の課題に


 味は売ってるやつとホントに変わらないので一応正解なのでしょうか、一部生臭さが残る感じがするのはマイナスとしても本当に普通なんです。ベーコンは利用頻度が高いのもあってずっと作り続けたい感じですが、サーモンは少し考えますね。少なくとも現状では人に食べさせるレベルにはなってない気がします。と言って独り占めしている訳ではありません。でもまあ、スモークサーモンがこんなに長く食べられるのは自家製だからかも知れませんからありがたい話です。

 そんなスモークサーモンを一番簡単においしく食べられるのは、やはりベーグルアンドロックスでしょう。ここのところベーグルをせっせと作っていたのでもう手馴れたものです。クリームチーズは重いので無しという事でマーガリンだけ塗って、そのほかの具も何も無しですが十分なんです。感動するものではないが普通に美味しいと言っておきましょう。

 
プレーンベーグル基本の分量
 強力粉 250グラム
 薄力粉  50グラム
 牛乳  200㏄以下(季節による)
 砂糖  小さじ2
 塩   小さじ1
 ドライイースト 3グラム
 
 それにしてもベーグルを作り始めると他のパンが食べられなくなる。出来立ての熱々の美味しさは勿論、冷めてからはそれ程美味しいと言う訳では無いのに妙にクセになります。何より、ベーグルには甘いものが全く合わないのがいいですね。その代わり油っこい重いものと合い過ぎるので結局同じようなものですが
 

マンゴーアンニン

2010年02月11日 | 菓子作り、料理作り
 基本的に、街に出ないしケーキ屋にも入りにくい身分としては、これは自作するしかないとなる訳ですが、砂糖を悪者扱いするのは間違いだとは分かっていても、自分でお菓子を作って見ると余りの砂糖の多さに色々考えさせられます。最近もミルフイユのクリームパティシエールを作った後、卵白消費のためにラングドシャを作りましたが、恐ろしい量の砂糖とバター・・・ 等量が基本のクッキー、パウンド系は砂糖とバターを食べていると言っていいのでは、やっぱりスポンジ系が軽くていいですね。日本人の舌にあの軽い生地と、繊細な生クリームが丁度合ってるのだと思います。

 さあ、そこでこれも軽い杏仁豆腐の出番ですが、杏仁は恐ろしく簡単で、簡単すぎて逆に詰まらないので、今流行りかもはや定番なのか知りませんが、ケーキ用に買っておいた安い缶詰マンゴーを利用して、マンゴーアンニンを作ります。
 マンゴーを杏仁に混ぜたものは、今のところ完成の域には達していないので、今回は普通の杏仁にマンゴーのピュレを上掛けしたものになります。普通の杏仁といってもその配合は千差あるのでご自分の好みを見つけてください。私は牛乳や生クリームだけの濃厚なものより、水を加えたさっぱりしたものが好みです。
 


1、マンゴー缶のマンゴー2切れ程をさいの目に切って取り置き、残りをピュレ状にする。ミキサーにかけた後、必ず網で漉して繊維を取り除き、レモン汁を少々加えて冷蔵庫へ。
  

2、容器に賽の目に切ったマンゴーを入れておく


3、水に砂糖を加え、沸騰するまで熱を加える。そこに牛乳と杏仁霜を加え、再び加熱する。

  
3、完全に溶けたら火を止め、氷水に当て60度以下に下げてからふやかした板ゼラチンを加え、空気を入れずにかき混ぜる。とろみが付いたら最後に生クリームを入れて混ぜる。


4、容器に移し入れ、冷蔵庫で冷やし固める。表面にマンゴーピュレを上掛けし、さらにクコの実をデコレしてもいい
  
  
 杏仁作りには材料を入れてから温度を上げるのと、温度を上げたものに材料を入れて次第に落としていくやり方がありますが、何が違うのでしょうか?自分は植物性や調整された動物性の生クリームしか使った事が無いのですが、本物の生クリームを使う場合は最後に来るように落としていく方でやったほうが良いのと、ゼラチンの性質を熱で損なわない注意が必要なのでしょう。
 ただ、杏仁の爽やかな風味を生かすには、濃厚な生クリームは使わないか植物性ホイップの方が合っているという話もあります。単品のデザートとしては濃厚さが受けるとは言え、余り濃いのは杏仁の良さを消してしまうのかもしてません。
 中華料理の後の口直しに食べるのであれば、やはりゼラチンではなく寒天で固めた、生クリームの入っていないものの方がさっぱりとして美味しいと思います。

 あと、ジャスミン茶を煮出して桂花珍酒を加えたシラップを底に敷けば、最初はマンゴー風味で次にシンプルな杏仁、そして最後にと三つの味が楽しめる凝ったものもつくれますよ。

ベーコン 燻

2010年01月23日 | 菓子作り、料理作り
 ダンボールでの簡易燻製が主でしたが、少し本気を出して専用燻製箱を作ってみました。

  
  

と言っても雨風に晒す訳でもなくハウス内で燻するので、コンパネがメインの簡易燻製箱です。色々考えた結果、脂で七輪など熱源が汚れるのが気になるので、八王子さんの形に決めました。が、写真を見ただけなので詳しい寸法は勝手に決めています。一枚に収める事もできますが、せっかくなら大き目にしようという事で二枚半位で作ったのでかなりの容量があります。一段に1キロの塊で三つは楽に吊るせる位の余裕があるので、500グラムの塊では少し寂しくさえ感じます。ただ実際作ってみると、出っ張り部に近いとコンパネが燃える可能性が高い気がするので、結局真ん中辺りに置くことになり、普通の箱型と変わらないかも知れません。それでもこの出っ張り部が足になって箱を安定させているのと、炭やチップの量を確認して継ぎ足すのにとてもやり易いのでこれはこれで正解だったかなと思います。

 串を打って吊り下げ、一時間ほど温乾させる。庫内が広いせいか、なかなか温度か上がらずやきもきしたが、上がってくると丁度60度前後で安定するのはダンボールと比べても温度管理が楽でいい。ちゃんとした炭をベースの熱源にして、一気に温度を上げたい時は安いヤシ炭なんかを併用するといいと思う。あと、この大きさになると上火と下火の差が出ることも考えた方がいいかも知れません。 

    

  
  
三時間を目安に燻してみたが、少し足り無さそうでもう一時間追加しておいた。

  
塩加減は丁度辛くも無く、薄すぎずでそこをクリアできればまあ及第点でしょう。塩抜きの塩梅を時間で見るか味で見るか、もう少し確実な方法を考えたい。強いて言うなら香りが足らなかったところが気になりますが、チップの素材にも工夫するといいのでしょう。あと、自家製の場合は脂身はなるべく少なく、2~3割の脂身でも十分過ぎるくらい脂は出るので、注文できる店で買った方がいいと思う。ともあれ、ベーコンらしいベーコンが無事出来ました。 次はスモークサーモンですかね


ベーコン作り 準備

2010年01月21日 | 菓子作り、料理作り
 冬のうちにやっておくべき事、肥料作り、くん炭作りに堆肥置き、それから忘れてはならない燻製作りです。あの「五月蝿い」という文字通りのハエ達に煩わされないし、食材の脂が乗って美味しい季節でもあります。サーモンや牡蠣が美味しく安くもなり、それらを冷燻する為にもこの季節がベストといえるでしょう。いわゆるアウトドアに余り興味が無いのでキャンプの時に何てことも無く、淡々とやっています。農作業が普通にアウトドアで、山の上の畑などは当然電気も無く、軽トラに石油ランプと寝袋で泊まることも有るのであえてそれをする意義が見出せないと言う感じでしょうか。でもキャンプやBBQもたまにやると楽しいものです。


材料 豚バラ肉 
   塩    肉の4~5パーセント 
   砂糖   肉の1パーセントくらい
   黒胡椒  適量 1パーセントくらい
   ローリエ 適量
   その他スパイスはお好みで 
  
1 肉の血合を洗い、水気を拭き取る 

  
調味料が染み込み易いように、フォークでまんべんなく穴を開けていく 

  
調味料を良く擦り込むが、必ず余る

  
冷蔵庫に一週間程度寝かす。その間冷蔵庫を開ける度に揉んでおく おいしくなーれ


2、塩抜き 水切り

  
表面を水洗いしてから、流水に浸けて塩を抜く。今回は流水じゃなく浸け水を数度替えることに。二、三時間後に肉の端で塩気を確かめるのですが、抜きすぎと言うかもとより塩が少なかったかなと考えながら、ピチットをして冷蔵庫で一晩水切りし、翌日の燻に備える。

  
その前に豚肉の時間に合わせて、燻たまの準備に取り掛かる。ソミュール液を作るがやっぱり最初の豚から液で浸ける方が効率が良いことを反省材料にしておきます 
それにしても材料といい、角煮と似たり寄ったりな気がしないでもないですが、完成品は全然別物です。