夜から朝が生まれる瞬間を目の当たりにしたことが、一度はあるのではないでしょうか。夜明けを待ちながら、じっと彼方を見ていると、大地の黒い連なりの先に、ぼんやりと明かりが灯り、山の輪郭が浮かび上がる。ほんのりと赤かった雲の帯が、オレンジ色に輝き始める。その帯の向こうから太陽が顔を出し、少しずつ「私」を照らし始める----。こうしてまた新しい朝が生まれます。このとき、体の内側からエネルギーがわき上がるのを感じるはずです。
瞑想は自然、地球、宇宙、そして何よりも自分との対話です。軽く目を閉じて、心からほっとできるような景色を思い描きましょう。どんな景色でも構いません。夕日に染まる美しい海。緑に包まれた清らかな森。誰もいない朝の浜辺・・・。その景色の中で、あなたはくつろぎ、贅沢なひとときを満喫しています。
瞑想をしているときは、何を感じたとしても、それを肯定してあげます。それが瞑想のスタート地点です。今いる自分を認め、受け入れてあげることで、これから進むべき場所が見えてきます。「無理しなくていいんだよ」「このままでいいんだよ」。そう優しく伝えてあげましょう。
現代を生きる私たちは、いつも何かに追われ、急かされているように感じがちです。「あれをしなきゃいけない」「これをしなきゃいけない」という焦燥感。そして「あれは絶対イヤだ」「あれはどうしても避けたい」といった恐怖感。仕事も勉強も恋愛も就活も、一律のノルマを課されているかのような感覚をおぼえがちです。
瞑想でそんなストレスフルな状態をリセットし、落ち着きを取り戻しましょう。焦りを解消し、リラックスし、心の静寂を深めます。そうすれば、集中力が高まり、すべてを受け入れられるような大きな器ができてきます。