先端技術とその周辺

ITなどの先端技術サーベイとそれを支える諸問題について思う事をつづっています。

新しい航空機の翼のデザインは鳥の羽?

2019年05月20日 13時32分47秒 | 日記

航空機の翼は伝統的に強じんで分厚く、頑丈な作りになっている。だが、米航空宇宙局(NASA)を中心とする研究チームはこのほど、飛行中に変形する柔軟な翼を開発した。

報告書の執筆者の1人であるNASAの技術者、ニック・クラマー氏によると、新たな翼の幅は約4.2メートル。数千個の構成ユニットが組み合わさって鳥の羽に似た機能を持つという。

クラマー氏は電話インタビューで「コンドルのような動物は滑空飛行中に関節を固定し、翼を調節して滑空に適した形状に持っていく。より大胆な動きを取ろうと思えば肩の関節を外すという仕組みだ。この流れは我々の取り組みに似ている」と語った。

ただ、研究チームによると、新しい翼独自の特徴はその機能だけではない。将来的には、機体製造や整備の効率性の大幅な向上につながる可能性もある。

試験目的のため最初の翼は手作業で組み立てたが、将来はミニチュアロボットが製造する可能性もある/Kenny Cheung, NASA Ames Research Center

NASAエイムズ研究センターの研究者、ケネス・チュン氏が例として挙げるのはボーイング787「ドリームライナー」だ。787型機の部品は非常に大きく、製造には巨大な鋳型や炉が必要となる。同じことはエアバスのA380型機についても言える。

チュン氏は電話インタビューで「こうした新規設計の実現に企業が投入するコストやインフラは膨大だ」と指摘。「今回のプロジェクトには、これらを全て軽減する狙いがある。素材面で同様の性能を維持しつつ、現在必要とされているインフラを全て整備しなくても製造できるようにするのが目的だ」と話した。

  
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新たな翼の製造ではまず、繊維強化ポリエーテルイミドを3D鋳型に射出して個々の部品をつくりだす。そして部品を組み合わせるのだが、この過程は将来的には組み立てロボットの群れが担う可能性がある。

チュン氏は「これまでは製造物よりも大きな工場が必要だったが、今回のようにユニットを組み合わせるやり方なら、どの部品をいくつ組み合わせるのかということを基にするだけで、どのような形に出来上がるのか正確に予測することができるようになる」と語る。

部品は超軽量のモジュール構造で、輸送のための梱包(こんぽう)も簡単だ。宇宙に送り込むというもう一つの目的にとっても理想的なパッケージとなる可能性がある。

クラマー氏は「これらの部品はどれも軌道投入して巨大な宇宙構造物を組み立てるのに非常に適している」と説明。「とても魅力的な応用例であり、鋭意調査中だ」と話した。

翼の組み立ての様子。数百の同一のサブユニットから構成されている/Courtesy of NASA

こうした安価で柔軟性の高い航空機のコンセプトは商用航空業界にとって魅力的かもしれないが、空港周辺で目にするまでには越えるべき大きな課題が残されている。

特に問題となるのは現行システムへの統合で、従来の設計方法の全面的な見直しが求められそうだ。時間や研究に加え、もちろん資金も必要になる。

「従来の製造工程の見直しの正当性を主張したければ、説得力のある理由が必要だ」「正当化に足る十分な性能向上が必要になる。可能かどうかではなく、採算が取れるかどうかの問題だ」(クラマー氏)

空力的な条件に合わせて主翼の形が自動的に変化するようシステムをプログラムすることもできる/Eli Gershenfeld, NASA Ames Research Center

この技術が商用機に活用されれば、機体の製造だけでなく整備のあり方も変える可能性があるという。

クラマー氏はさらに「製造システムのモジュール化を押し進めることに成功すれば、効率的な部品交換により機体を継続運用できる可能性が高まり、機体のあらゆる構成品を取り換えることも可能になる。船舶では既にそうなっている」と指摘した。

そのうえで「今回のプロジェクトで重要なのは、こうした材料の性能を引き出すのに現時点でモジュール方式が最善だと示したことだ」と語っている。


根回しは、日本以上にアメリカで重視されている!

2019年05月20日 13時19分43秒 | 日記

根回しは日本独自の交渉術かと思いきや、アメリカは常とう手段としている。特に国際交渉で、日常的につかっていて、世界的な交渉術であるようだ! 以下、と卵黄大統領の報日に当たってのライトハイザー米通商代表部(USTR・中央)代表の報日のニューズウィークの記事。

複数の関係筋によると、ライトハイザー米通商代表部(USTR・中央)代表がトランプ大統領訪日に先立ち、24日に来日して茂木敏充経済再生相と会談する。15日にワシントンで撮影(2019年 ロイター/Jonathan Ernst)

複数の関係筋によると、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表がトランプ大統領訪日に先立ち、24日に来日して茂木敏充経済再生相と会談する。日米通商交渉を加速させたい米側の狙いがあるとみられ、日米交渉は27日の日米首脳会談にかけて、1つの節目を迎える可能性も出て来た。

日米通商交渉は4月中旬にワシントンで開かれた初回会合で、自動車と農産品、デジタル貿易の3分野での早期の合意を目指すことが確認された。

一方、別の関係筋によると、4月末の日米首脳会談ではトランプ大統領が記者団を前に5月末の訪日までの合意希望を明言。トランプ大統領と安倍晋三首相との2人だけの会談では早期に対日貿易赤字を縮小したい意向が強調されたという。

このため、日本側は、トランプ大統領が今回の訪日で、どのような交渉姿勢を示すのか神経をとがらせていた。

ただ、米国は今月17日、米通商拡大法232条に基づく自動車や同部品の輸入品に対し、最大で25%の関税を課すかどうか判断する期限を180日間延期することを公表した。

その際、トランプ大統領は「輸入を減らして、国内の競争環境を改善しなければならない」と述べ、日本や欧州連合(EU)からの自動車輸入削減に対し、強い意思を示していた。

21日には環太平洋連携協定(TPP)等政府対策本部の梅本和義首席交渉官と渋谷和久政策調整統括官がワシントンでUSTR関係者と協議。論点整理などを進める方向だ。

24日の日米閣僚協議で、どのような進展があるのか注目される。


ツタンカーメンのパワーストーンも、隕石の地球衝突で出来たという!

2019年05月20日 13時08分44秒 | 日記

ツタンカーメンの胸飾りに使われる宝石として有名なリビアングラスの起源は諸説あったが、隕石衝突によって生成されたという研究結果が発表されたとニューズウィークが報じていた。

 

リビアングラスとは、およそ2900万年前に生成され、エジプトとリビアとの中間地域の砂漠に点在する淡い黄色のガラス質の鉱物だ。古代エジプトでツタンカーメンのスカラベの胸飾りに使われるなど、神聖なエネルギーを持つパワーストーンとしても知られている。その起源についてはいまだ完全に解明されてはいない。

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リビアングラスから削ったスカラベを施した、ツタンカーメンの胸飾り wikipedia

隕石衝突によってのみ生成される高圧鉱物が存在していた

豪カーティン大学のアーロン・カボジー博士らの研究チームは、リビアングラスのサンプル中にあるケイ酸塩鉱物の一種「ジルコン」を分析し、隕石衝突によってのみ生成される高圧鉱物「レイド石」がかつて存在していたことを突き止めた。

この研究成果は、2019年5月2日、米国地質学会(GSA)の学術雑誌ジオロジーで公開されている。

リビアングラスの起源については、隕石衝突によって生成されたという説のほか、地球近傍天体(NEO)と呼ばれる小惑星が爆発して大気中にエネルギーを蓄積するときに起こる100メガトン級の空中爆発で生成されたという説があり、議論されてきた。2013年2月にロシアのチェリャビンスク州付近で隕石が落下して以降は、空中爆発によって生成されたとする後者の説に人気が集まっている。

空中爆発でも生成可能だが......

隕石衝突によっても、空中爆発でも、砂漠の砂が溶解し、再び固まって、リビアングラスのようなガラス質の物質を生成することは可能だが、高圧鉱物は、隕石衝突による衝撃波によってのみ生成される。

つまり、リビアングラスに高圧鉱物であるレイド石がかつて存在した痕跡があることは、リビアングラスが隕石衝突によって生成された証といえる。また、この研究結果では、リビアングラスにおいて100メガトン級の空中爆発があったことを示す地質記録は見つかっていない。

カボジー博士は、この研究成果をふまえて「隕石衝突は大災害だが、極めて稀なものだ。空中爆発は隕石衝突に比べて頻繁に起こるが、リビアングラスが生成されるような出来事にはならないであろう」と述べている。


Slack、急成長、創業5年で上場!

2019年05月20日 12時47分22秒 | 日記

Slackのカンファレンス「Frontiers 2019」のセッションに登壇したロビー・クォック先日、IPO申請書を公開し、大きな話題を集めたSlack Technologies(以下、Slack)。CEO兼共同創業者のスチュワート・バターフィールドが同社を創業したのは2013年。わずか5年での上場申請はSlackの急成長ぶりを物語っている。


申請書によれば、チームコミュニケーションツール「Slack」は150カ国以上にわたる60万以上の組織で活用され、デイリーアクティブユーザー数(DAU)は1000万人を超えている。

Slackが短期間で、ここまで成長できた背景にはGithubやTrelloといった他社ツールとの連携、カスタム絵文字などの便利で、使いやすい“機能”もそうだが、何より社員の存在が欠かせない。4月24日、25日の2日間にわたってサンフランシスコで開催されたSlackのカンファレンス「Frontiers 2019」に参加してみて、印象的だったのは開発した新機能について笑顔で話すSlack社員の姿だった。


「Frontiers 2019」に登壇する現場の社員たち

どうすれば、もっと使いやすくなるのか。どうすれば、もっとコラボレーションが捗るのか──常にサービスのより良い姿を考え続け、試行錯誤を続ける。優秀な社員を採用し、会社のミッション・ビジョンを徹底的に浸透させているからこそ、今のSlackがあるのだろう。

どうやって、そんな組織文化を構築したのか。今回、Forbes JAPAN編集部は人事担当SVPのロビー・クォックに独占で取材する機会を得た。後にツイッターが買収した「TellApart」で事業運営を行ったほか、リンクトインで経営企画、ヤフーで事業戦略を担当してきた同氏。Slackに入社したのは3年前。人事の責任者になったのは1年半前のことだという。そんなロビーが語った、Slackの競争力を高める人材採用、人事運営の方法とは。




その秘訣は、如何に有ると言う。

Slackのカルチャーといえば、「Work Hard and Go Home(しっかり働き家に帰ろう)」が印象的です。

これは創業時にスチュワートが考えたものです。他のテクノロジースタートアップにはないカルチャーをつくりたい。そんな考えから生まれました。

この言葉にSlackの働き方が集約されています。オフィスにいるときは目の前の仕事にフォーカスし、仕事が終わったら、家に帰って自由に時間を過ごす。仕事と家庭のバランスを保つことを大事にしています。
 
主に3つのことをしています。まず1つがオンボーディングです。毎週、新しく入ってきた社員に対してオンボーディングをしているのですが、そのときに「仕事場に長くいなくてもいい、家に帰ってもいいんだ」ということを、きちんと説明しています。

次にオフィスに遊び道具を置いていません。一般的なスタートアップのオフィスには卓球台やゲーム機などが置いてあると思いますが、Slackのオフィスには一切ありません。それはオフィスにいるときは仕事に集中し、仕事が終わったら家に帰って自由に過ごすことに重きを置いているからです。遊び道具があると、仕事が終わった後に遊んでしまいますから。

そして最後は、Slack上での「おやすみモード」の推奨です。例えば、平日の朝8時前、夕方17時以降、そして土日は全日おやすみモードを設定してもらうようにしています。

もちろん、中には家に帰らずにずっと仕事をしていたい、という人もいるでしょう。彼らに「仕事をするな」と強制することはありません。しかし、仕事場が好きな社員がいたら、きちんと話をするようにマネージャーには伝えています。
 

ダイヤモンドよりも高価な新鉱石、イスラエルで発見

2019年05月20日 12時13分07秒 | 日記

カルメル山(MOR BEN ZION / Shutterstock.com)

地球上には現在、5500種類以上の鉱石が存在し、毎年約100種類の新たな鉱石が発見されているという。しかし、新たな種類の大半は見た目が冴えないため宝石には向かない。また、稀少すぎて経済的価値につながらない鉱石も多い。

そんな中、国際鉱物学連合が新たに認定したカーメルタザイト(carmeltazite)と呼ばれる鉱石が注目を集めている。カーメルタザイトという名前は、この石がイスラエルのカルメル山(Mount Carmel)で発見されたことに由来している。また、この石はチタニウムやアルミニウム、ジルコニウムなどを含んでいる。

カーメルタザイトはイスラエル北部のハイファの火山岩の、コランダム(非常に固いアルミニウムの結晶)の中から見つかった。結晶構造の中に微量のスカンジウムやカルシウム、マグネシウムを含むこの石は、ジルコニウムとアルミニウム、チタニウムが複雑に絡まって生まれた鉱石だ。

興味深いことに、カーメルタザイトの化学組成は1969年2月8日にメキシコに落下したアエンデ隕石によく似ている。この鉱石が生まれたのは今から6500万年前のことと推定されている。

カーメルタザイトやその母体であるコランダムは、地表から約30キロメートルの深部にあるマントル層で形成されたものだ。地下の高熱と非常に高い圧力を受けて、岩が液状化し、新たな種類の鉱石が生まれた。その後、カーメルタザイトを含むコランダムは、火山活動の影響を受けて地表近くまで押し上げられてきた。

カーメルタザイトは、火山岩のなかに埋まった状態で発見された。大きなブルーサファイアに似たメタリックな輝きを放つ、ほとんど黒に近いグリーンの石として見つかったという。これまで見つかったなかで最大のカーメルタザイトは、33.3カラットのものだ。