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『ゲキxシネ五右衛門ロック』『The Musical AIDA』など、ミュージカルの話題作に出演の青山航士さんについて。

音楽の都、ウィーン/ルドルフ RUDOLF The Last Kiss

2008-02-26 | RUDOLF The Last Kiss
 『ルドルフ RUDOLF The Last Kiss』の物語がはじまる1888年のウィーンには、独創性、斬新さにかけて、クリムトに勝るとも劣らぬ天才が音楽界にもいました。ウィーンのユダヤ人居住区に生まれ、9月で14才になるアーノルド・シェーンベルク。のちに音楽の「調」という考え方を覆し「無調音楽」を創りあげ、20世紀音楽をリードした彼ですが、家庭はけして裕福ではなく、『ルドルフ RUDOLF The Last Kiss』原作"A Nervous Splendor"にも、雨の降るなか、当時のウィーンのアミューズメント施設Prater Parkのカフェの外に佇み、もれ聞こえる音楽を聴くシェーンベルク少年が描かれています。
 このカフェはベートーヴェンがピアニストとして最後に聴衆の前で演奏した場所なのだそうです。19世紀末ウィーンのアミューズメントパークってどんな?と思い、いつものごとくGettyimagesを覗いてみました。1888年の写真は残念ながらありませんが、トップページの”Editorial”インデックスをクリック、開いたページの検索窓に"Prater Park, Vienna"と入力し、2ページ目を見ると少し雰囲気がつかめます。私が思っていたよりはモダンな感じがするのですが、皆さんいかがでしょうか。
 ベートーヴェンは1827年に亡くなり、1888年には遅ればせながらウィーン中央共同墓地の名誉墓碑に移すべく、亡骸の採寸のため棺が掘り出されました。"A Nervous Splendor"には、その音楽の巨人の頭蓋骨と対面するブルックナーのエピソードも盛り込まれています。やはり世界に名だたる「音楽の都」ですね。