platea/プラテア

『ゲキxシネ五右衛門ロック』『The Musical AIDA』など、ミュージカルの話題作に出演の青山航士さんについて。

八王子そごう、いってきました~

2005-08-08 | うたっておどろんぱ!
とにかく大盛況でした。とくに1回目は早くから待っている方が多数おられて、カーペットを敷いた観覧スペースはすし詰め状態。そこを囲むようにしてイベントを見下ろせる4階バルコニーも三重、四重に人だかりが。2回目は3分の2くらいの感じでしたが、それでも上から見てざっと数えても250人ほどが観覧していました。大半の方が握手会も参加で、不景気なんかどこ吹く風、キャンペーンとしては大成功だったと思います。お店のほうでは、こんなにあつまるとは予想しておられなかったような感じだったので、次のDVD発売の折にはぜひ企画の規模とコンサートの時間を拡大していただきたいです。

 曲は「YMOP」と「ダンシングメイト」だけ、トークもあわせて約15分だったのでガックリかというと、そんなことはありませんでした。好きな曲は、という質問に青山さんは「ダンシング・・・」をあげておられたのですが、曲が始まると同時に、まるでぱっと空気をまとうように、普通に立って話をしているとき(もカッコいいんですけど~)とは違って見えるんです♪ 動きが空間を振動させ弾んだ音色を響かせているみたいな、青山さんのまわりの空間がぐっと立ち上がるような錯覚をおぼえます。惜しいことにスペースが狭く、TVバージョンより少し小さく踊っておられましたが、シャープでウイットにとんだ持ち味はかわりません。

 以前、杉浦日向子さんの遺作に寄せて、青山さんのところに天女が訪れて云々書きましたが、天女の「羽衣」というのは、ひょっとして優れた舞踊手のさまを見て出来た言葉かもしれないな、と思いました。きらびやかなライトも装置もない、普通のビルのフロアなのに青山さんが踊り出すと空気が一瞬で「舞台」になり、足は軽快な曲に合わせて「地を蹴る」、というよりは地表の少し上の空中を駆けているように見えます。

 そして、曲の合間の「ダンスはどうしたらうまくなる」というトークでは、その場で「ダンス会長」に選出(?)された青山さんが、「自分の好きな音楽に合わせて踊ることがまず最初にあった」、というお話をなさったんですが、本当に青山さんのダンスは音楽が形を与えられてキラキラとあふれ出るような感じがしますよね。ちなみにこのお話、歌会長は照井さん、お笑い会長は森川さんというオチ。森川さんはとても真面目な感じのする、TVで見る以上の正統派美青年で、そのお役はちょっと勿体無いかな、という気がしました。

 「オチ」といえば「三忍者」の話題で、青山さんは「この企画を最初にもらったときはどこかで必ずオチをつけないといけないんじゃないか」と思われたそうですが、実際にはああした純粋にダンスを創り上げる企画なので、思い切り動いて、楽しんでおられるというお話でした。ファンとしても青山さんのダンサーとしての魅力がストレートに味わえるだけでなく、どこにもないオリジナルのダンスが見られて毎回とても楽しみです。こっちに笑う気がないと笑えないような凡庸な「オチ」なんかつけずに、ぜひこのままどこまでも羽衣をまとったまま飛んでいっていただきたいです。

 いつも思うことですが、立体の青山さんは本当に魅力的でした。TVという動「画」には写しこめない、空間の揺れみたいなものを肌に感じます。遠方のファンの方、いろいろと問題は有ると思うのですが、ぜひ一度は同じ空間で踊るところをご覧になってください。実はこの日、他にバレエ公演もハシゴして、いい公演だったのですが、やっぱり青山さんのステップが特に鮮明に目に焼きついています。青山さんの舞台を見た人ならきっと皆さんうなずいてくれますよね♪

祭りの後:おどろんぱイベント

2005-08-08 | 表現者 青山航士
あゆあゆさん、「八王子・・・」にコメント有難うございます♪ 南船橋に行かれたのですね。同じ会場で興奮を分かち合えなかったけど、どちらも盛り上がっていたようで嬉しいですね~。いつものことですが、コメント欄にちょっと書き始めて長くなってきたのでこちらにレスしますね。
いろいろと決定権をもつ世代のおじ様にはちょっと予想できない盛況ぶりだったのかも知れませんが、今や都市部の子供の習い事はピアノを大きく引き離してバレエが最多、また託児サービスのあるバレエ公演はあっという間に保育の定員が埋まるとか。親子が同時にダンスを楽しめる「おどろんぱ」、そりゃ~人気でますよね。こういうイベント、あるいはコンサートがまた企画されたらいいのに~。特にお父さんも一緒に楽しんでいる光景は、あれこれダンスを見続けている私でも初めて目にするものでした、男性の目もひきつけるおどろんぱダンサーズ、本当に貴重です! お父さん達をうならせるためにも「マネトリックス」や「三忍者」をプログラムに入れて欲しいなあ。
で、青山さんのダンスのお話は、とてもリラックスした雰囲気で、優しい語り口ではありましたが、アーティストとして正面きって答えておられて、最後にはご自分で「・・・こんな答えでいいのかな」と青山さんを「ダンス会長」に指名した照井さんに聞く場面がありました。
あれだけの身体能力がある人ですから、ストレッチをかかさないとか、イベントだから「カッコよく決めよう」的なことを言って収めることも考えられるのですが、この言葉は「青山航士」の本質から出た言葉のような気がします、子供たちの耳に触れてよかったわ~。子供って経験が少ないだけで頭が悪いわけではないのだから、なんでもかんでも「・・・でちゅよ~」では納得はしないでしょう。まして大人の男性の言葉を聞く機会は少ないのではないでしょうか。できる大人の意見をきいて、きっと貴重な経験となったはずです。(「歌会長」の照井さんも続けて「恥ずかしがらず大きな声で歌うこと」と気合をいれておられました。)
野次馬根性で色々なダンサーを見てきましたが、青山さんの音楽性の豊かさは本当に稀有のものだと思います。クラシックのダンサーはクラシック以外の曲だとサマにならなかったり、逆にジャズ/コンテンポラリー系の人がクラシックを踊ると「お稽古事」の域をでなかったりするものなのですが、青山さんの場合はジャンルを問わずそこに流れている音楽になってしまう事ができる、そんな感じがします。そういう意味で作品「ウエストサイドストーリー」と青山さんは本当に運命的な、幸福な出逢いをしたといえます。 音とリズムの果てしない組み合わせでつむがれる、無数のさまざまの音楽と自由に戯れ、共振することができる、そんなアーティストなのですよね。

「青山さんと音楽」のことになると話がブンブン飛ぶのでこれぐらいにしますが、この言葉が聞けてとても嬉しい八王子詣ででした。全国どこからでもせめて片道2時間ぐらいで行けるように何箇所かで行ってほしい~。ネットショップの躍進に頭を痛める販売店様、いかがでしょうか♪