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絵じゃないかおじさんぐるーぷ
英訳短歌version0.01
平成はじめのころです。
* 天の橋立、逆さに覗きゃ(039)
春だ。
遠出の季節が、やって来た。
土曜日が来るのが待遠しい。
「あなた、ちゃんと仕事やってるの?」
Oさんから、スカッド・ミサイル打ち込まれそうだ。
でも、任しとき!
これでも、する事はキチンとやっているのだから。
舞鶴自動車道が西舞鶴まで伸びたので、早速走ることにする。
吹田から100kmあまり。
大雨、小雨に取りつかれたので2時間近く掛かった。
高速料金2,400円。
福知山から向こうは、対面通行、制限速度70km。
真ん中に緑に白線が入った鉄棒が立ち、
低いコンクリート・ブロックを埋め込んでいるだけである。
夜に知らない者が初めて走れば、
反対車線に飛び込みそうだ。
また、高速の車線が一つしかないのは、
バイクにとっては非常に走りにくい。
入るな! と言うことか。
桜は葉桜に変わり、うす紫のつつじが、
あちらこちらにこんもりと盛り上がっている。
雨のなか、スリップに細心の注意を払っているので、
そうそう景色は見られない。
これも一興。
瞬間、瞬間に見るつつじが、じっくり見入るものよりも
鮮やかに頭のなかに焼き付いてくるのだ。
想像も働く。
へたな写生などより、よっぽどいい。
高速を下りて、175・178号に入ると、
雨足がだんだんと強くなってきた。
雨に打たれながらも、
どこかで見かけたような風景だと感じた。
そうだ。
つい、この間行った24・42号の沿道に何となく似ている。
蜜柑を道路そばに積み上げて売っている。
ここは和歌山県だったのか?
との錯覚に捉われる。
地名までも似通っているのである。
桜も似たような咲き方。
しかし、和歌山の雨は、そう冷たくはなかった。
天の橋立に着いて少し遅い昼飯を食べる。
雨で観光客は少ないが、それでも居ることはいる。
食事中、運良く廻旋橋が回って遊覧船が通り抜けて行った。
ついている。
食事を終わって、
橋立の中をサヤカで走ろうと思ったのだが、
バイクは125cc以下でなければ通れなかった。
サヤカを廻旋橋の袂に止めて歩いてみることにした。
人通りがあるので、あまり景色に馴染めなかったので、
帰ることに 決めた。
帰りは若狭湾沿いに、
178号・27号・162号を通って、
名神に入る予定だったので、
時間が掛かりそうだった。
晴れていれば、ゆっくり見るのだが、
いつでも来られると思うと、
そう口惜しくはなかった。
それでも何か一つぐらいはと思ったので、
178号沿いの約8,000本の松林が、
一望出来るという人気のない海岸で一人、
「股のぞき」をやってみた。
雨が降っていたのでメットを脱がずにやった。
頭にクラクラッときた。
その途端、松原の上がサッと晴れあがり、
薄いレースを纏った天女が、突如現われて舞いを始めたのだ。
アッ!
あれは、サヤカか、Oさんか?
光線に感応するT社製の「S」で織った衣服なのだろうか。
純白のレースを7色の鮮やかな色が、
つぎつぎと染めあげてゆく。
ゆっくりと、ゆったりと、のびやかな天女の舞い。
松の原 天女の舞いに そよがれて
真一文字は 春に漂う
ち ふ
この項おわり
ああ、長く見過ぎたので、もう腰が痛くて痛くて。
註、
短歌の英訳につきましては、
短歌を打ち込んで、(←数テンポ遅れの元電脳人)
検索をかけてみてください。
うまくすれば、出てくるかもしれません。
(以下、同様となります)