copyright (c)ち ふ
絵じゃないかおじさんぐるーぷ
そして、山小屋に行って、
白馬を連れ出し、
仏師に改めて手渡しました。
それにしても、いくら夫のためとはいえ、
お妙さんも思いきったことをしたものですね。
でも、お妙さんほど、
セインの心を汲み取っていた者は、いないでしょう。
セインは、
自分の像が、
傷つこうが、
晒されようが、
そういうことは、一向に気にかけないようです。
それで、一人の人間の異常な物欲が治ったのならと、
喜んでいるようであります。
しかし考えてみますと、
治しても治しても、次から次へと、
物欲の強い人間が、生まれて出てきて、
セインも、とっくに根を上げているかもしれませんね。
この項おわり