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『笛物語』

音楽、フルート、奏法の気付き
    そして
  日々の出来事など

フルート奏者・白川真理

2025年1月19日(日)マルサシュロック・ハジャーイム神殿・ヴァレッタ

2025-02-01 09:55:28 | 旅行
本日も良いお天気で、またしても添乗員Kさんと現地ガイドのHさんが声を揃えて「皆さまは本当にラッキーです!!」。

まずはバスに乗り漁師町・マルサシュロックの朝市に。
やはり潮臭さはない。
プランクトンが少ないと、お魚も少ないのでは?と心配になるけれど、その辺のお話はとくになかったので、それなりに生息しているのだろう。








露店が並び活気があり沢山の人でにぎわっていました。
骨董市が大好きなので、こうした日曜市も気分が上がる。
でも、幸いなことに欲しいものは何もなく、すぐに飽きたので、夫と別行動し、路地裏探索し、出会った猫に挨拶し、住宅街など歩き周り、その後猫のエコバッグだけ買って、早めに集合場所に。

既に現地ガイドのHさんも来ていたので、チャンスとばかりに、マルサシュロックでのお勧めレストランを2つ、RISKA(リスカ)とCARRUBIA(カルビア)聞き出す。

その後バスに乗りハジャーイム神殿へ。途中に見えて来る畑の区切りにもこの土地の白っぽい石が積み上げられ使われている。


東京23区の半分という小さなマルタ共和国だけれど、行く先々の土地の個性は全く違っていて、本当に面白く楽しめる。

海の見える丘に立つ巨石神殿・ハジャーイム神殿に。
保護のために大きなテントに覆われています。

気温もどんどん上がってきて、上着を着ていると暑いくらいに。


黄色い大きなカタバミは3月のシチリアでも沢山咲いていましたが、ここももう春の様子でした。


本当はここからセントジュリアンのホテルに戻ってツアー解散というプランだったのですが、参加者各位から「せっかくなのでマルサシュロックでランチしたい!」という声が多く上がったので(もちろん私達も)、特別にまたマルサシュロックに戻ってくれることになり、そこで解散。

丁度お昼時で、お店は何処も満員。
教えていただいたお店のより庶民的で地元の人にも人気というお店(2つのうちのどちらだったか名前は失念)を見つけ、ウェイターに席があるかどうか聞いていたら、同行の大阪から参加された仲良しマダム二人連れが来たので、せっかくなら、と同席することに。
私達よりも少し年長の御二人は何処へ行くのもタブレット片手に色んなことにチャレンジされていて、皆から感嘆されていた方々。
その御二人と色々お話出来たのも楽しかった。世界中色々と行かれているご様子だったけれど、「まあ、ボチボチな」・・ボチボチは沢山という意味だね、きっと。
タコのサラダとマルゲリータピザを頼んだのだけれど、みな量が多く、4人でシェアしてもお腹いっぱいに。足りなかったらまた何か、と思っていたのですが、充分満足のランチとなりました。
私はそれほど好きではないので日頃からあまり食べないのだけれど、タコが日本のものとは全く違ってとても柔らかく、美味しいとのことで、みな大喜びでした。



ピザもチーズたっぷりで最高!
直径50㎝くらいあったような印象。



昼食後は御二人とお別れし、ベンチに腰掛けアイスを食べながら海を見ながらまったり。
逆行で暗くなってしまいましたが、これはお隣さん。
こんな感じでしばらく日光浴していました。



その後は自力でバスに乗り3回目の、そして最後となるヴァレッタへ。
もうヴァレッタが我が町となっている感じが嬉しい。
まだ歩いていない小さな路地などを歩きまわる。




そしてロウア―バラッカガーデンで対岸のスリーシティーズを眺めつつ一休み。


そして17:30にコンサート会場であるセントポール大聖堂へ。
続々と人が集まってきています。




パレストリーナ(1525~1594)のミサ・パパエ・マルチェッリとグレゴリオ聖歌を交互に、というこれも斬新的な試みでしたが、とても良かった。
夫々の曲ごとに、立ち位置の配置を替え、それによって、響きの変化があり、素晴らしいものでした。
演奏はマルタ国立合唱団で、日本人の若い男性も参加されていた。
マルタで好きな音楽三昧で暮らしていけるなんて、羨ましい!。

終演後はすっかり暗くなりました。


大満足で夜の街に。
お腹もすいたので、目をつけておいたマルタ料理のお店に。
路上に大きなビニールテントを張って、中でストーブを焚いてイルロマンチックなお店。


目的はウサギ。マルタの伝統料理でもあります。
ウサギはミュンヘンに居る頃はお世話になったご家庭のランチの定番で、古くなったパンとウサギ肉でつくったクヌーデル(肉団子)のスープをよく食べていて、大好きな味でした。でも、帰国後はもちろんないし、ウサギ肉だけを食べたことはなかったので今回とても楽しみにしていました。

ここは今まで行ったお店の中では一番高級(とはいっても庶民派の中で)でしたが、味も素晴らしかった。

美味しいだけでなく、ウサギを食べると、体調がより整って元気になる気がしました。
合っているのかも。鳥の胸肉が良いとよく聞くけれど、それに似たよりパワフルな成分があるのかも??
夫も「美味しいね!」ととても気に入っていました。

今回は洗練のグレービーソース味。下にはクリーミーで濃厚なマッシュポテトが敷いてあり、フレッシュミントが添えられていました。付け合わせの野菜のグリルも、パンもワインもみな美味しかったです。
量もとても多いので、ここでも一皿を2人でシェアで丁度良かったです。






でも隣に座っていた北欧系のシニアカップルは、どう見ても私達よりも年上でしたが、夫々がまず大きなサラダボウルくらいの器に入ったムール貝のスープを食べ、その後、ご主人は私達と同じウサギを一人で食べ、奥さんは大きなステーキを一人で・・・
そりゃあ、冬でも泳げるよなあ・・という感じのタフさで、違いを実感。


夜のヴァレッタももうこれで見納め。


日曜日は観光地であっても、お休みしているお店が多かったのは、他のカトリックの国と同様。
でも、夜は様々なカフェの軒先でミュージシャンが楽器や歌で音楽を奏で、道行く人にもお裾分け。
大音量でロックがかかっている店もあったけれど、特に周辺からの文句はない模様。

もうすっかり乗りなれたバスでホテルに戻り熟睡しました。











2025年1月18日(土)ゴゾ島

2025-01-31 22:02:42 | 旅行
昨日とは打って変わって、これまたピカピカの晴天となりました。
現地ガイドのHさんが「皆さまは本当にラッキーです!」と再び。

本当にそう思う。もし昨日だったら中止となっていたかもしれないし、無理やり行ったとしても、あまり楽しくはなかったことだろう。

ゴゾ島観光はオプションツアーで一人25000円と高額だったので、迷ったのですが、現地で申し込んでも100€以上するものばかりだそうだし、自力で行けばフェリーモバスも安いので一桁違いの交通費だけれど、何分にもヴァレッタよりも交通の便が悪いので、効率よく周るにはツアーが一番、と下調べして納得した上で、「せっかくなので」と申し込みました。

その甲斐はあった。

まずバスでゴゾ島に向かうフェリー乗り場までドライブ。

マルタ島も、ゴゾ島も、その間にある小さなコミノ島も、川がない。
なので地中の養分が海に流れ出すことがないので、プランクトンがいない。
結果、海の水はとても澄んでいるし、いわゆる潮臭さもなく、触れてみたけれど、ベトベトもしない。

潮臭さは、実はプランクトンの死骸の匂いなのだそう。
こんな海で泳いだら素敵だろうな・・
今は冬だけど・・
と思ってバスの窓から海岸を見ると、居た!?
なんと、これまた中年の北欧系の観光客数名が楽しそうに泳いでいた。

ガイドのHさんによると、「ああ、北欧は普段の温度がもっと低いので、10を越えれば、もう泳げる温度、ということみたいで、泳いでる人、良くいますよ。」とのことでびっくり。

よく富士山登山の外国人の短パン半袖Tシャツがニュースになるけれど、こちらに来て、私達がダウンを着てマフラーグルグル巻きの時も、こうした軽装の方々は沢山いて驚かされました。「違う」ということなのだね。

フェリーはよく揺れたけれど、短い船旅を楽しみ、ゴゾ島に到着。
偶然にも着ていた黄色と水色がフェリーの色とシンクロ。







またバスに乗り、塩田に。
本当に潮臭さがなく、水が綺麗。空と海の青のグラデーションが素晴らしく美しかった。





またバスに乗り「奇跡の教会」と呼ばれる高台に建つ「タ・ピーヌ教会」へ。





教会からの眺め


ヨハネ大聖堂に限らず他のヴァレッタの大きな教会に比べると質素で小さな教会だけれど、だからこそか、むしろこの土地の人々からの篤い信仰が感じられる、とても落ち着くことの出来る場所だった。世界中から命を救われたという感謝の手紙が寄せられていた。現地ガイドのHさんのご主人がこのゴゾ島の出身でやはり一家でこの教会にお参りに来ているとのことだった。
普段は信仰心などなく、初詣すら行かないのだけれど、この教会の雰囲気に魅かれ、ご縁を結ぶメダル2€を御守りとして購入。

またバスに乗り島の中央に一する首都ヴィクトリアへ。
小さな広場は沢山の観光客でにぎわっている。オフシーズンでこれだから春夏のオンシーズンは大変なことだろうと思う。
ここから徒歩で坂を上り城壁に囲まれたチタデルへ。



美しい眺めを堪能した後、城壁を散歩したいという夫と別れて一目散にお目当ての店へ。

今回のミッションの一つはボビンレースのストール。
マルチーズレース、ゴゾレース、どちらも夫々の個性があるということで、ヴァレッタでも何軒か下見したけれど、どうもそれほど、ピンとくるものがなく、やはりアンティークで捜さなければないのかも?と思っていたのだけれど、このヴィクトリアにも昔ながらの手仕事のみのゴゾレースを扱っているというお店があるのをHさんから聞きだしていたので、そこへ。
愛想のないおじいちゃんがやっている小さな店でしたが、そこで出会うことができました。
マルタクロスのデザインは入っていないので、マルチーズレースではないけれど、ゴゾ島のレース。何が良かったかというと、シルクではなく細い麻で出来ている。しなやかだけれど、丈夫でパキっとして、程よい重さもあり肩への収まりもよい。サイズもぴったりだし、少し生成りなのも好み。
熟練の手技で半年かけて制作されたものとのことだった。

値段は日頃の買い物よりはもちろん高いものだけれど、これをロングドレスに羽織って演奏する姿がもう浮かんでいる。
手持ちの現金では足りず、カードも使えるということで「それではカードで・・」と思い、思い出したのは、カードはこちらに来て使うこともなかったので、ホテルに置いてきてしまっていたということ。
「ごめんなさい。カード忘れてきちゃった・・」と言ってしょんぼりと店を出る。限られた数十分なので、夫はおそらくあちこち歩き回っているだろうし、これはもう縁がなかったのね・・とトボトボ歩いて広場に戻りかけたその時、目の前に夫の姿が!?
正直、夫の姿を見てここまで嬉しいと思ったのは初めてだ。
光輝いて見えたしオクターブ跳躍のBGMも鳴り響いた。
先程ご縁を結んだタ・ピーヌ教会の御利益が早速あったのかもしれません。
ということで引きずる様に、とまどう夫を連れてお店に戻り、足りない分を出してもらって無事購入。
愛想の悪かったおじいちゃんも笑っていた。
このストールは4月24日のコンサートの時、紺色のドレスに合わせるつもり。(写真はその折に!)

その後は海に面したシーフードレストランでランチ。

テラスからの景色




うっかりするとビシャビシャになるので、食事は部屋で。


サラダが4人分くらいの量で残してしまったけれど、添えられた何種類かの山羊のチーズがみな美味しかった。メインはスズキ、デザートはアイスケーキでこちらもみな」美味しかった。



またバスに乗り「ジュガンティーヤ神殿」に。
マルタ語で「巨人の塔」を意味するそうで、世界で一番古い巨石建造物とのこと。小規模ではあったけれど、荒々しい岩肌が特徴的で面白かった。
おそらく地元の作曲家だろうけれど、この神殿に捧げた曲のスコアも展示されていました。



神殿とどちらが先だったか、記憶はもうあやふやだけれど、もう一か所。
オデュッセウスのお話に出て来る、彼を引き留めた美しい妖精カリプソが住んでいたという洞窟。
今では落石などがあり中には入れないけれど、上から様子を見ることは可能ということで崖の上に。
ここからの眺めも素晴らしかった。

ラムラベイのサンディービーチは赤い砂浜で有名。
もしや人影は泳いでいたかたたちだったのかも?


お日様を沢山浴びて、沢山歩いたので、帰りのフェリーでは波の揺れにも誘われてうつらうつら。バスの中でもみんなうつらうつら。
それでも、一瞬沈んでいく夕陽を写すことができました。
カーブを曲がるところだったので斜めになってしまいましたが。



そして夕刻にホテルに到着。
セントジュリアンの夜景はちょっとバブルな感じが懐かしい。

充実のランチでお腹がいっぱいだったので、この日も夕食は部屋で食べよう、と疲れてはいたけれど、バスから降りてその足でスーパーに買い出しに。
さっぱりとしたものが欲しくてオレンジを買ったのだけれど、これが最高でした。

2025年1月17日(金) セント・ジュリアン

2025-01-31 21:16:15 | 旅行
終日フリーの本日。
予定としてはタクシーで昔首都だった、ロマンティックなイムディーナに行って一日過ごす予定で、とても楽しみにしていたのですが、風と雨。



この荒天は一日続きそうとのことだったので、イムディーナは最終日のフリーの日に変更し、一日このホテルとその界隈でゆっくりすることとなりました。

こちらの気温は大体13~17度と日本よりは高く、湿気も少ないので雨季とはいえ、過ごしやすいものでしたが、地中海の海風はとても強烈で、折りたたみ傘はみな壊れる宿命・・
体感温度も風が吹くと2,3度は低くなる。

朝食の後は、荷物の片付けをし、徒歩5分くらいにあるスーパーに繰り出しました。時間は確認していませんが、こちらのスーパーは何処も早朝から空いていました。
日本で見かけないようなお菓子やハーブティー、そしてマルタ十字マークのハチミツを購入。



このハチミツは野性味のあるミックスフラワーのもので、とても美味しくて気に入り、ホテルの部屋でもずっと食べていました。
お世話になった先生方へのお土産にも良いな、と思い沢山購入したのですが・・
なんと、割れはしなかったけれど、元々緩かった栓が気圧の関係で緩んでしまったせいか、中身がトロ~~ンと流れ出してしまいました。
((´;ω;`)ウッ…

幸い、しっかりとラップで包んでジプロックに入れていたので、トランクの中に被害はありませんでしたが、素敵なラベルがベタベタに汚れてしまい差し上げることが出来ない状態に・・・

でも軽傷のものが2つあったので、甲野先生と岩城先生に。

その後は、近くにあるショッピングモールに繰り出しました。
ツアーのお仲間とも、みなここで遭遇。

お馴染みの有名ブランドばかりで、あまり食指は動かなかったのですが、スペイン産のこげ茶の素敵なショートブーツが半額だったので購入。

ここで待ってるから、という夫をカフェに残し、ブーツを預け、その後もウロウロしました。

このような悪天候にならなかったら、こうしたお買い物も出来なかったので、ヨシとする。
大きな牛の像の前でお会いしたNさんご夫妻と写真を撮り合い帰宅。
強い風の様子がわかる一枚となりました。


午後は少し明るくなり雨も小降りになってきたのですが、今までの疲れも出たせいか、そのままお昼寝となりました。

夜も外に出る気力もなく、部屋にあるもので軽くすませ、ゆっくりとお風呂に入って、これまでの旅の記録などをメモ帳にまとめ、今後行く予定の箇所の予習などして就寝。

日本から普段飲んでいる玄米茶を持参していたのですが、これがとても美味しく感じられました。長いフライトに始まり、朝から夜まで外を徘徊していた2日間だったので、ここでのんびりと休息出来たのは良かったです。

こうした自由が効くのも、今回の旅の良かったところ。






2025年1月16日(木)スリーシティーズ・ハーバークルーズ・ヴァレッタ

2025-01-30 10:28:32 | 旅行
到着時にどうなることかと思った悪天候とは打って変わっての晴天。
「皆さま、とてもラッキーです」と添乗員さん。
海が荒れたら中止になったというクルーズも出来ることとなりました。

バスに乗り合わせてまずは、スリーシティーズの中のヴィットリオーザの街を散策。ヴァレッタよりも落ち着いた感じの、これまたどこを見ても絵になる美しい街並み。




その後バスでスリーマまで戻りそこから乗船し海からヴァレッタ、スリーシティーズを眺め、またスリーマに戻る。(約1時間)

空と海が美しく、ハチミツ色の街が一層映えて美しかった。

ツアーはこれで終了で、午後はフリータイム。

海を眺めながらベンチでまったりし、記念撮影。


その後はスリーマからフェリーでヴァレッタに渡る予定だったのに、海が荒れ始めたからということで欠航。自力でフェリーに乗るというミッションが果たせず残念でしたが、バスに乗りヴァレッタへ。

ヴァレッタでランチのお店を探す。
夫はシーフードのパスタが食べたいと言い張るので、あれこれ見たけれども中々「ここだ!」というところが見つからず、疲れた頃に、店の外に出て客引きしているお兄さんに呼び止められる。でも、その先にあったもう少し高級そうなシーフード店を目指していたので、まずそちらへ。
ところが、ランチタイムというのに、そこはやっていなくて、午後4時からのオープン。マルタ島は観光地であってもしっかりとランチタイム休憩をとるお店が多い。ここもそう。がっくりして、マノエル劇場側の、お兄さんのお店に戻り、もうここでいいや、ということに。
メニューにもシーフードパスタはなく、他にお客もいなくて、外してしまったかと思ったけれど、感じは良い。
お父さんらしき人が店主で家族経営のお店。シーフードパスタが食べたいというと、メニューにはないけれど、ミックスしたもので19€で作ってくれる、とのことで、それを頼む。これがとても美味しくて大当たり。
量も多いので一皿頼み二人でシェア。


そのうち徐々に地元の常連さんなどもやってきて賑わってきました。

お店を出て、デザートはヴァレッタの有名なアイス屋さん、アモリーノで。
薔薇の花の形に盛り付けてくれるもの。
早く食べないと溶けて落ちてしまいそうなのが難ですが、とても美味しかったです。値段は失念・・


夜のコンサートまでには、まだまだ時間もあるので、まだ行っていなかった考古学博物館を見学。古代神殿からの出土品など、興味深いものが多かった。
ふくよかな女性が横たわっている「眠れる女神」は親近感もあり、レプリカを購入。
本物は12㎝くらいの小さいものですが、細部まで丁寧な造りで愛らしいものでした。

こちらはレプリカ


その後も色々と散策し、夕暮れが深まってくるバレッタの景色を堪能。


少し小腹もすいたし、何よりコンサート前にトイレに行っておきたかったので、カフェにいくことに。

夫が、「またスタバでも」というのをフンッとあしらって、老舗のカフェ・コルディナへ。

豪華な内装と親切なギャルソンのテキパキした動きがリズミカルな活気を生んでいて、とても寛げるお店でした。
何より目移りする美味しそうなスイーツメニューは写真付き・・

大きなシュークリームとたっぷりのカプチーノを楽しみました。










そしていよいよセント・ドミニコ教会でのコンサート。
会場入り口には「ヴァレッタ・バロック・フェスティバル」のポスターも。

とても美しい教会でした。



前日のマノエル劇場でのコンサートが今一だったので、あまり期待はしていなかったのですが・・・

最高のひと時でした。
演奏者はみな素晴らしく、心からこの演奏を楽しんでいるのが伝わってくる。

そしてなんといっても、ソプラノのヴァレリア・ラ・グロッタ!
https://www.youtube.com/watch?v=qGLqA8nVO4w
やや硬質な煌めきのある声質が豊かに広がり、様々なニュアンス、表情を見せ、それがバロック建築の複雑な凹凸のそこらかしこに反映して陰影のある響きの変化は虹の様。天井から降り注ぐかと思うと後方から撫でられるようでもあり、まさに響きのシャワー。
これ程感動したのは、ミュンヘンでオペラ三昧していた頃、つまり30年前以来かもしれません。
細胞の隅々までがリフレッシュし、喜んでいた。
これを聴くために、今回ヴァレッタに呼ばれたのか、と思えた程でした。

レオナルド・レオ、ニコラ・ファーゴ、ピエトロ・マルキテッリ、アントニオ・ポルポラ、と普段はあまり聴くことのないイタリアバロックの作曲家ばかりでしたが、本当に素晴らしく、自然に涙が溢れてきました。

料金は昨日の半額で一人10€。

半分放心状態で、夜の街を抜け、バスで帰宅。

朝から夜まで出歩く日が二日続いて、流石に疲れていたので、冷蔵庫に残っていたパンにスーパーで買って置いたサーモン、チーズ、ルッコラで軽く済ませてこの日もすぐに熟睡しました。








2025年1月15日(水)ヴァレッタ

2025-01-24 00:22:54 | 旅行

2人とも早朝4時に目が覚めましたが、まだ周囲は暗く、強い雨と風は相変わらずで、散歩にはちょっと・・

日本から持参した、青汁(笹と生姜の飲むお灸)をゆっくり飲んで、この日の予習をしたり部屋で写真を撮ったり。






朝食は7時からで、会場は天井が高く海に面した大きなガラス張り。

バイキング形式の料理もとても美味しく、何よりシャンパンもある。
毎朝、朝日が昇るのを眺めつつ朝シャンとなりました。

昨日よりは多少はマシになったとはいえ、悪天候で、雨。
地中海の海風はなかなか半端なく強く、折り畳み傘はあっという間に御猪口となり骨が曲がってしまいました。
バスでヴァレッタまで行き、観光。




曇天ではありましたが次第に雨も小降りとなりました。

ハチミツ色の石灰石(ライムストーン)はよく見ると(よく見なくても)化石が沢山。



トリトンの噴水、ゲートを抜けて、アッパーバラッカガーデンに着いた頃には雨もやむ。

高台から海と向かいにあるスリーシティーズを見渡す。
緑も豊富で、猫も。
マルタでは思っていた程、猫との遭遇はなく、このこを含めて計4匹。
みな、中々クールな風情で、自立した感じがかっこよかった。



そしてヨハネ大聖堂へ。

地味な外観からは想像もつかない豪華絢爛さに圧倒。
これでもかといった感じの圧が強く、異教徒としては疲れてしまうくらい。
多分プロテスタントだったら、それ以上ではないか?




でも豪華絢爛な様々な工芸品の中、流石、カラヴァッジオの絵画は圧巻の芸術だった。




その後は騎士団長の宮殿、武器博物館、とここまでがツアー。
こちらもそれなりに豪奢なのですが、最初に見たヨハネ大聖堂があまりに凄かったので、ちょっと地味に感じてしまったくらい。

午後からはフリータイムで、まずは、ランチ。
メインストリートをふらふら歩いていると、とても美味しそうな魚を食べている人が居て、それにつられて小さなイタリアンに。
疲れていて食欲もあまりなかったので、魚一皿とそれにサービスでついて来るポテト、パン、ワインで。お魚は新鮮で、身も締まっていて、香ばしく、どれもとても美味しかったです。二人で34€程。








その後はカーサ・ロッカ・ピッコラというお金持ちの御屋敷だったところへ。
入場料が二人で19€と高かったけれど、アンティーク好きとしては楽しめた。
夫には不評で「ただの人の家じゃん」的な反応・・まあ、高すぎるなとは思う。





これが一番欲しいものだった。




その後、今後コンサートに行くオペラ劇場と教会2つの場所を下見し、歩き回り、海沿いの通りのベンチや広場のベンチでまったりするも、とにかく街中にトイレがなく(公共のものはあるけれど、1€もするのに、無人でとても汚く入れるものではなかった・・)結局はトイレのために、カフェに入らなくてはならない、という感じ。

下見その1・・マノエル劇場
外観があまりに普通のアパートの入口みたいで、加えて周囲が工事中でわさわさしていたので写真は無し。

下見その2・・セント・ポール教会

マノエル劇場から更に北の海側に下っていく途中にある、尖塔を持つ教会。
一人2€で見学出来るので入場。しばし椅子で休息し、お土産物なども売っていたので、オリーブの木の石鹸皿10€、同様のオリーブを咥えた鳩の形のブローチ3€など購入。
スッキリとシンプルな造りだけれど、ここでパレストリーナのパパエマルチェッリを聴けるのかと思うととても楽しみ。



下見その3・・セント・ドメニコ大聖堂

こちらは南側の海の方にある教会。
入場は無料で誰でもウェルカムでしたが、豪華で美しく驚きました。
知られていなくても、こうした教会はおそらくマルタには沢山あるのだろうと思います。ここではナポリ楽派などの神聖モテットを聴く予定で、楽しみ。

セント・ポール教会の北側の海沿いを散歩。
本当にもう、どこもかしこも絵になる街である。


ヘタウマが可愛い猫の絵の植木鉢もありました。






下見を済ませて、一安心し、中央の広場のベンチで一休み。
このベンチにはその後もたびたびお世話になりました。


夫がスタバに行きたいというので、スタバに。
店員さんの女の子に「日本から?私は日本と日本食が大好き!いつか行ってみたいです!」と話しかけられる。
お店の人は皆、シャイな笑顔で感じが良い。

もちろん、ここでトイレに行ったのだけれど、トイレの番号を聞いて、それを入口の電子錠に打ち込んで入る、というもの。
他のレストランやカフェではなかったけれど、この形式は多いのだそう。

ここで同じツアーで一人参加されていた男性Iさんとばったり会い、夫は一緒にゆっくりしていくというので、シメタ!とばかりに、ここで解散し夫とは夜に劇場であうことにして、ソロに。


ルンルンと楽しく街歩きし、色々なお店をひやかし、時々買い物もし、楽しく過ごす。
街にはSaleの文字が溢れていて、気分も上がる。
結局たいしたものは何も買わなかったのだけれど、マルチーズレースとフィリグリーのお店をじっくり見学して、大体の価格、品質など事前勉強。

ポルトガルではフィリグリーをセットで買ったけれど、結局あまり身に付けることもないので、今回はパス。それに何故か以前から家にあるフィリグリーがマルタクロスだったことがわかり今回里帰りさせて身に付けていたので、これでもう満足ということに。

折り畳み傘が壊れてしまったので、新たにとても可愛い赤の折り畳み傘を15.6€で購入。(でも、これもこの日の内に突風で壊れてしまい残念・・)人生の税金と思い諦める。

様々な路地を歩き回り、ようやく7時00分となりマノエル劇場へ。
到底劇場とは思えない質素で小さな入口から入るも、流石に中はバロック!
ミュンヘンやロンドン、ウィーンの大劇場とは比べようもないけれど、小さな小屋ならではの親密さがあり、愛らしく天井も美しい。
それに伝統あるバロック建築でバロック音楽というのは日本では決して味わえない。




・・・演奏は個人の感想ではあるけれど、まあダンスはいらないんじゃないか?
といったところ。
ヴァイオリンのチューニングが見切り発車で、大丈夫か?と思った不安感は的中。
・・なんだかなあ・・
でも、女性歌手二人は素晴らしく、本場の伝統の声。
低音群、オルガンも良かった。
でもダンスがなあ::
4人の女性が白いタイツ姿で、空手の様なテコンドーの様な振り付けで踊り、最後には赤い絵の具を自分に塗りたくる、という前衛的なもので、なんでも母性の神聖さと共に、その奥底にある暴力的なものにも視点を当てた、とのことだけれど、でも、スタバトマーテルだよ??
と言いたかった。何故これが取り上げられたのかが不思議。
多分・・だけれど、楽隊的にも、あまり気乗りがしなかったのではなかろうか・・
で、見切り発車??

とても楽しみにしていたのに、演出、演奏共に今一で、ややがっかり。
隣に座ったアメリカ人女性が話しかけてきて、お互いに「なんだかねえ」と。
でも、こうした新たなアバンギャルドな試みは今に始まったことではなく、この姿勢がつまりはバロックということで良いのかもしれないね。

料金も土間席中央あたりで、一人20€だったことを思えばまあ満足。
でも通常料金の倍額だったら怒っていたかも。

ちなみに響きはとても良かった。
あとで現地ガイドのHさんに聞いたところでは、舞台と客席の間に水を張る仕組みがあって、それで響きが良くなっているそうだ。確認はしていないけれど。

ああ、でもダンスなしの、ちゃんとしたペルゴレージを聴きたいものである。
日本、それもこの東京や横浜で普通に聴くことが出来る様々な演奏会のクオリティの高さを改めて思い出しておりました。

その後、スーパーでチーズ、バター(とても美味しい!)ルッコラ、生ハム、など仕入れ、自力で噴水横のバス停からバスに乗りホテルまで。
これもちょっとした冒険で楽しかった。





ワインではなく、持参したアールグレイで軽めの晩御飯に。
アルコールが体調管理の為にはよくないということがわかった昨年秋冬だったので、今回も控えめにすることに。

朝から夜まで、2万歩以上と、よく歩き回った一日でした。