ピアノ連弾 2台ピアノの世界

世界中のピアノ連弾、2台ピアノ作品を演奏しています!

チャン・グンソクのCMで

2011-09-28 01:52:41 | 日記

台風が過ぎてから朝晩涼しさを通り越して寒いくらいです。チェコの音楽関係者に送った「プラハ音楽だより」のcdーrが「無事に届きましたよ」との連絡がメールで続けて来ています。バンコクでのコンサートの案内をブラジルやフランス、イタリアに送っています。どこの国の方も英語がお出来になるので、用件をお伝えするのに助かります。

ところで、つい先ほどですが、帰宅してテレビをつけたら画面からどこかで聴いたことのあるメロディーが流れてきました。15秒のスポットCMでしたが間違いなくゼキニャ・ジ・アブレウの「tico tico no fuba」ではないですか!慌てて調べたら今をときめく韓国の男優チャン・グンソクを使った某チョコレートのコマーシャルでした。

http://charlotte-i.jp/cm/

「tico tico no fuba」はアブレウの曲をフランシスコ・ミニョーネが2台ピアノに編曲したものを演奏しました。2004年の「ブラジル音楽紀行」と2011年1月10日のバンコクでの「A JAZZY NOGHT IN BANGKOK」の2回のコンサートで取り上げました。この曲が始まった途端、会場のお客様の熱気が一気に頂点に達したことが忘れられません。楽譜についての問い合わせも非常に多い名曲です。残念ながら私たちは演奏の許可はいただいていますが、著作権を保有しておりませんのでどこにも公開できない楽譜です。出版社に「問い合わせが多いので是非出版してください」とお願いし続けているのが現状です。それにしても、チャン・グンソクに「tico tico no fuba」とは、粋な組み合わせで驚きました。

私たちのホームページです。

http://www16.ocn.ne.jp/~pccpiano/

クレメンティ=リーデルの2台のピアノのためのソナチネ ミュッセより販売中!
http://www.musse.jp/scores/detail/PTNA-010228

 

レスピーギ ピアノ連弾作品集
クリエーター情報なし
ヤマハミュージックメディア

シュミット連弾楽譜発売決定!

2011-09-23 15:21:05 | 日記

先日来、折に触れてお知らせして来た楽譜の出版の案内がヤマハミュージックメディアの新刊案内に掲載されましたので、こちらでもお知らせいたします。私たちにとって通算8冊目の楽譜出版となります。

ヤマハミュージックメディア10月新刊案内
http://www.ymm.co.jp/catalog/m-ex.pdf

フランスの「独立独歩の人」フローラン・シュミットの2作品を収載した連弾楽譜です。10月上旬には各書店、楽譜屋さんに並ぶと思いますので是非手にとってご覧になり、演奏してください。

2008年のシュミットの没後50年にはさまざまな音楽家がシュミットの作品を取り上げたコンサートを開催されています。私たちはその中で金澤 攝先生と井上二葉先生のコンサートに着目し、当時のプログラムを送っていただき拝読いたしました。お二人には西原の執筆した楽譜の解説もご覧いただきました。完成した楽譜もお届けする予定です。

また、演奏だけでなく執筆業でもご活躍されている青柳いずみこさんはムジカノーヴァ2008年8月号のエッセイ「わが偏愛のピアニスト」の中でシュミット没後50年のリサイタルを開かれた岡田博美さんのことをとりあげていっらしゃいます。その中の岡田さんの素敵な言葉をこちらでも紹介いたします。

「コンクールは政治的なこともかかわってくるし、自分にとってよい演奏ができればよしとします。入賞していたら、もしかするとわっと騒がれてダメになっていたかもしれません。一度に仕事をたくさん入れられて飽きるとポイ捨てされるケースをたくさん見ています」
  以降岡田さんは、ロンドンと東京を拠点に「まわりに左右されず、自分がそのときに弾きたいと思う作品を弾き、よいと思う音楽づくりをする」というスタンスを貫いている。

演奏会にしてもCDにしても、岡田さんの魅力は何といってもプログラミングにある。新しいもの好きの時流におもねるのではなく、安易に大衆の趣味に迎合するのでもなく、音楽史的な興味と洗練された美意識に則って注意深く選択されている。(青柳いずみこさんのオフィシャル・サイトより転載)

この音楽への取り組み方は私たちも是非参考にしたいと思います。

***

過去の重要な記事を採録しておきます。忘却されないように時々再掲載して、より多くの人に読んでもらいたいと思います。

***
日本人の作曲家による2台ピアノ作品です。ピアノ合奏に関するまえがきが素晴らしいです。ピアノ連弾や2台ピアノは素晴らしい音楽であることを紹介しています。


1冊目は昭和60年に東京音楽書院から発売された坪根春枝さん監修の「2台のピアノによるグルリットアルバム」です。

はじめに

発表会も終りに近づいて、高学年の方達が、二台ピアノやコンチェルトを弾かれるのを、うらやましく、又、一寸退屈しながら聞いた方は、多いのではないでしょうか。
この本は、ピアノをはじめたばかりの方でも、音楽界でできるように、ツェルニー100番
程度の曲を集めてみました。
二台ピアノは、連弾よりもずっと華やかな音で楽しめます。相手に迷惑をかけないように
、一生懸命に練習をするでしょうし、演奏者が離れているので、よく聞き合わなければならず、二台の音がぴったりとあった時のよろこびで、ピアノの練習も楽しくなると思います。
この本では、今、ピアニスト、ピアノの先生として活躍中の方々が、10~20年前、中学・高校時代に、二台ピアノ用に書いて楽しんだ曲もまぜて出版することにしました。音楽的には、幼い面もあるかわりに、心から楽しんだ若さがあると思います。
皆さんも、ピアノのレッスンに通い、宿題だけをするのではなく、仲間と好きな時に、もう一台分を書き添えて、楽しんでみたらいかがでしょうか。
ピアノが二台ない場合は、近頃売られている電気のキーボードを使うことをお勧めします。
せまいところでも使うことができる上に、色々な音色も楽しめます。あなたの今後の発表会にお役に立てば幸いです。
                                坪野春枝

この本に作品をのせた方は須田さゆりさんです。

****
2冊目は昭和57年に共同音楽出版社から出版された酒田富治さん監修の2台のピアノの為の「こどものピアノ二重奏曲(3)」です。



まえがき

ー2台のピアノによる合奏の楽しさをー

ピアノ連弾の楽しさを経験したこどもは、2台のピアノで演奏する合奏に強い興味を示します。この機をとらえて、合奏をさせますと、音楽に対する喜びと楽しさは、一段と深くなります。
こどものそうした欲求に応じ、初期の中から巾広い演奏経験をもたせたいと念願していましたが、いままでに出版されているものには、国の内外を問わず、初期での二重奏曲は、連弾以上に見当たりません。
そこで、連弾曲の場合と同じように、初歩の段階から弾ける、易しくて面白い二重奏曲と念願して編曲したものの中から、更に厳選し、整理編集したものが本書です。
本書では次のことに留意しました。
(1) 大譜表を使用する段階の程度から演奏できます。
(2) I(第1ピアノ)と II(第2ピアノ)が同じ程度に編曲したもの。ーこれらの曲は、連弾と同じように、I ・II交代で演奏します。
(3) I ・IIが同じ程度でなく編曲したものーこれは、程度が少し違う子供でも二重奏が楽しめるようにとの配慮からです。
(4) 1つの楽曲を独奏で、連弾で、二重奏でといろいろな形を通して味わえるようにと、「こどものピアノ曲集」や「和音から入るピアノの本」「子供の連弾」などの曲を多数取り入れました。

昭和57年 早春
                             酒田富治

***

「残念な出来事」より

私の体験した残念な出来事をご紹介しようと思います。
実は長い間公開するべきかどうか悩んでいました。

私達のコンサート活動は当初よりたくさんの人たちとの交流によって成り立っています。それは過去の履歴をご覧になっていただければ一目瞭然です。ほとんどすべての人がピアノ連弾、2台ピアノの音楽に対する私達の思いをきちんと理解してくださっています。

その中のある方(Aさんとします)がある日発表したコンサートのプログラムが私達のコンサートと曲目が似ていたのです。私たちの活動と関わっていなければ存在も知らなかったはずの楽曲もプログラムに入っていました。そのことについて事前に一言の相談も連絡もありませんでした。

そのAさんに「どうしてひとことも相談がないのですか?非常識ではありませんか?」と問い合わせたところ、「HPで公開もして、自主製作のcd-rも発売されている楽曲を使ってのコンサートの内容が似ているからと言って問題があるとは思いません」とのなんともピントの外れた頓珍漢で信じられない返事が届きました。数度のやり取りで常識を説明しても「お怒りの理由がどうしてもわからないのです」と言われた私は楽譜の代理店に利用規約を送ってもらい、やっと一番貴重な楽譜だけは返却してもらいました。でも、それ以外の楽曲の話も含めて謝罪の言葉も反省の態度も見せてもらえませんでした。

そのコンサートが終了したので、「プログラムを見たいので送ってください」と再度連絡をしたところ、「送るほどの内容ではありません」という返事でした。私はそれまでのやり取りを考えたら、そのコンサートの簡単な報告をする気遣いもない言葉に驚きました。私たちはプログラムだけでなく、録音も協力してくださった関係者には送っています。仕方がないので他の方から当日のプログラムを入手しましたが、コンサート開催に至った経緯や私達の活動については一言も触れられていませんでした。

業を煮やした私はメールのやり取り全てを添えて、Aさんの職場に内容証明郵便を送りました。当人に連絡をしても「お忘れください」「思い出せません」との言葉を繰り返すので、話し合いを持つことすらできなかったからです。その後、何度かメールを出しても返信がない状況になり、仕方なくAさんの知人のブログに「何度メールを出しても返信が来ないので連絡をしていただけないでしょうか?」と書き込みをしてやっとの思いで連絡をもらえました。

これは余りにもひどい態度ではないでしょうか。その年は一年を表す漢字が「偽」だったので、私はAさんに「謝罪も反省の言葉もないあなたには「偽」の漢字がとてもよく似合う。自分の行動を顧みない鈍感な人は音楽活動には全く向いていないのだから謹んでください」と申し伝えました。この私の発言は非常識でしょうか?Aさんの返事は「人の性格についてあれこれと。あなたは本当に素晴らしい人なんですね」という捨て台詞でした。

どうにもならないので相談した諸機関です。
○○○教育委員会
○○○新聞社
日本音楽著作権協会
丸善
全日本ピアノ指導者協会・ピティナ
○○○法律事務所

どなたも「本当にそんなことをする人がいるんですか?」「常識的にはそのようなコンサート開催についてひとこと挨拶をするのが普通ですが、それをしなかったからといって取り締まる法律はないんですよ」「悪いことをしたと気づいてないところが問題ですね」などという回答でした。「これからの音楽家のためにきちんと公開したほうがいいですよ」との言葉もいただいたので、公開の最善な形を模索してきました。

最初はAさんの指導者に直接電話をして、この出来事についてご相談をしようかと思いました。でも、どんな形であれ、直接連絡をして事実を告げても見知らぬ人間の言葉を信じてもらえないかもしれませんし、電話の会話を録音して証拠として残しても心証は悪くなるだけです。かといってこの一連の出来事をなかったことにするわけにもいきません。

いつか法律が変わって、コンサートの内容に関する知的財産権が確立されたら、裁判で争いたいほどです。そうすれば、ここでは書けないような出来事も第三者の立ち会いのもとで証言することが出来るからです。こうしてブログに書いたことでどんな反応があるか不安ですが、事実しか書いていませんので、どんな反応があってもこちらでご紹介したいと思います。

私はAさんの周囲のかた、指導者や先生や関係者にお尋ねしたいです。
Aさんが私達の企画と似ているコンサート開催について相談を受けた方で、どなたか「先方にちゃんと挨拶をしましたか?」「先方から苦情が来たなら、きちんと謝罪をしましょう。そして、このコンサートを延期か中止して、ゼロからアイディアを練り直しましょう。それが常識です」と教え諭す人はいらっしゃらなかったのでしょうか?もし、Aさんと私が逆の立場でAさんが「大事な企画を真似された。先方から謝罪も反省もない。傷ついているけど、どうしていかわからない」と相談を受けたら、どのような言葉をAさんにかけますか?その言葉を私に教えてください。それとも、いつまでも気にしている私が非常識でしょうか?

何度もこのブログで書いてきましたが、楽譜や演奏については著作権があり、私達は間違いのないように諸機関に相談しながら活動を続けています。些細なことでも気が抜けません。お問い合わせいただいた方の中には「なんて冷たい返答だろう」と思われた方もいらっしゃるかも知れません。でも、残念ながら上記のような経験がある以上、神経質な対応を取らざるを得ないのです。

幸いなことに私たちは日々世界中の音楽家との交流が増えています。その中で、やはり私が体験したようなことを嘆いていらっしゃる音楽家とも出会いました。ラモーの作品を2台の鍵盤楽器に編曲されたアメリカのジョンソンさんも「地元のコンサートで私の作品を私の名前を出さずに演奏した人がいることを友人に知らされて、とても悲しかった」とおっしゃっていました。また、昨年お会いした音楽家の方も「あるピアニストは私の作品を連絡もしないで演奏した。ひとことでいいから連絡が欲しかった」と嘆かれていました。

今は国の距離や言葉に関係なく、どなたとも簡単に連絡をとれる時代です。全ての音楽家はどこかでつながっています。不誠実な行動はあっという間に世界に広がります。この体験を良い反面教師にして、視野を広く持って、優れた音楽とめぐり合う機会を自分から閉ざすことのないように、独りよがりではない音楽の知識と愛情と一般常識を持って、これからの活動も続けていきたいと思います。

*****

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ホルスト 惑星 作品32 [2台ピアノ版]
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ヤマハミュージックメディア

プラハ音楽だより CD-R完成!

2011-09-20 02:00:03 | 日記

ようやく11日に開催した第136回2台のピアノの午後「プラハ音楽だより~チェコの女性作曲家の作品を集めて~」の録音CD-Rが完成しました。

私たちのネットショップで購入可能です。
http://pccpiano.shop-pro.jp/?pid=34986162

スラーヴァ・ヴォルローヴァー
シャレード(パズル) 作品32
1. おんどり..........................................................................( 4:39)
2. 小さな星........................................................................( 5:09)
3. 三つの家........................................................................( 4:16)
4. 林の中で........................................................................( 4:04)
5. スズメバチ.......................................................................( 6:35)

イトカ・スニーシュコヴァー=シュクルホヴァー
ファンタスティコン
6. ANDANTE -- PIU MOSSO................................................( 5:19)
7. ADAGIO..........................................................................( 4:13)
8.  ALLEGRO RITMICO.........................................................( 4:02)

ハナ・ヴェイヴォドヴァー
2台のピアノのための組曲
9.  LENTO............................................................................( 4:08)
10. GRAVE..........................................................................( 1:53)
11. ADAGIO..........................................................................( 1:15)
12. ADAGIO..........................................................................( 2:40)

マルタ・イラーチコヴァー
ハトシェプスト女王の事績による変奏曲 作品37 {2011年改訂版}
13. 太陽神のひめみこの降誕..................................................( 1:40)
14. 王座をめぐる闘争.............................................................( 4:21)
15. 女王葬祭殿の建立.........................................................( 4:15)
16. 平和の確立と芸術の振興................................................( 4:41)
17. ハトシェプスト女王の崩御。世界との調和、そして宇宙との融合

...........................................................................................( 3:02)

合計67分
*12ページプログラム付き
日本音楽著作権協会許諾番号(JASRAC) R1190502

***

今回のコンサート開催のために問い合わせをしたチェコの方々にもこのCD-Rとプログラムと写真をお届します。

手作りのライブ録音ですので音質等は大きな会社で販売されているCDには比べる由もありませんが、感謝の思いのこもった演奏であることはきっと感じとっていただけることでしょう。今回のプログラムやマルチヌー、レイセクの作品を携えてプラハやブルノでの演奏会を実現させるためには自分たちの力だけでは足りません。助成金の申請もして来ましたが、良い返事はもらえません。協力をしてくださる方、応援してくださる企業などと早くめぐり会って、「私たちの町で演奏会を是非開いてください」と世界各地から寄せられるメッセ―ジにお応えしたいものです。

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チェルニー 2台のピアノのための速度練習曲(40番練習曲) Op.299b
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プリズム

美しい音楽

2011-09-19 03:01:26 | 日記

台風が2つも来ていて蒸し暑さが続きます。お彼岸に入り、各地で秋祭りも執り行われています。

間もなく発売が始まる新しい楽譜のことで井上二葉先生とご連絡が取れたことは光栄かつ幸運なことでした。
井上二葉先生のコンサートの解説文の美しさは何度読んでも学ぶことばかりです。そして、フルートの神様(このCDの解説では魔術師と呼ばれています)ランパルと共演したCDを聴くことが出来ました。ランパルと言えばモーツァルトの「フルートとハープのための協奏曲」をハープの女王リリー・ラスキーヌと共演したCDを一時期毎日聴いていました。モーツァルト、ランパル、ラスキーヌという3人の天才の芸術が見事に溶け合った素晴らしい音楽を聴いて満たされた心で日々を過ごしたものです。

ハンガリー田園幻想曲 1975年録音

収録曲
[1] ドップラー:ハンガリー田園幻想曲
[2,3] クライスラー:愛の喜び,愛の悲しみ
[4] ショパン:夜想曲Op.15-2
[5] ラヴェル:ハバネラ
[6] グルック:精霊の踊り
[7] 吉田雅夫編:さくら変奏曲
[8] ジュナン:ヴェニスの謝肉祭
[9] ショパン:小犬のワルツ
[10] ドビュッシー:月の光
[11] ボルン:カルメン幻想曲

このような演奏を聴くと現在名演奏と謳い文句をつけて売られているCD演奏の数々はかすんでしまうばかりです。フルートは言わずもがな、ピアノの軽やかさ、美しさ、音色の透明感、そして、フルートとピアノのアンサンブルの素晴らしさ。どれをとってもため息が出るばかりです。雑誌やメディアで目にする「名演奏」「名ピアニスト」と名のつけられた演奏がその言葉に相応しくないことも数多くあります。神経質な作曲家の神経質な作品を、神経質な演奏家が神経質な演奏をしているのを聴くと、心を穏やかにするために音楽を聴いているのにくつろぐことが出来なくて、高評価されている理由が分からなくなります。

これまで音楽に関して「自分の耳は肥えている」、「演奏のために指を大切にしている」と訊ねてもいないのに自分から仰った方でその言葉通りだった相手に会ったことが残念ながらありません。自分の演奏のことばかり述べる方も同様ですね。音楽は聴く人のことを考えて作られ、演奏されるものでしょう。聴く人の心に届く音楽であれば言葉は必要ありません。

私たちが折に触れご紹介しているアンリエット・ピュイグ=ロジェ先生は日本で録音された「ピュイグ=ロジェの音楽紀行」の解説文の書き出しで「私は、これらの作品を、人の心を楽しませる花束を作る為に、気品に満ち、美しく、良い香りのする野の花を摘むように、集めたのです。この録音には、教育的なねらいも、歴史的な意図も、音楽学に関する意図もありません」と仰っています。ランパルと井上二葉先生の演奏を聴いて、この文言を思い起こしました。

ところで、ショパンのピアノ協奏曲を非常におおらかに美しく弾いている少年ピアニストの映像を知人に紹介されました。タイ人少年Gun Chaikittiwatana君14歳です。

彼はバンコクで日本人ピアニスト中川エリさんに師事しているそうです。ハリーポッターやドラえもんが好きだとのこと。タイ人の国民性でもあるおおらかさが音色に顕れているように感じます。このまま大きく伸びて、立派なピアニストになって欲しいものです。私の紹介した映像を見てNelly Gnattaliさんも「bravo! 彼がオーケストラと共演している演奏を聴きたい」とブラジルからメッセージを届けてくださいました。世界中でこうして多くの優れた少年少女たちが明日の名ピアニストを夢見て日々精進しています。幸せを感じさせてくれる美しい音楽を奏でる本物の音楽家が一人でも多く誕生して、より豊かな人生を味わわせてもらいたいものです。

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ラフマニノフ 前奏曲嬰ハ短調 作品3-2「鐘」 [ピアノソロ/2台ピアノ(作曲家自身によるアレンジ版)]
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プリズム

A DANCING NIGHT IN BANGKOK FOR TWO PIANOS

2011-09-16 02:46:38 | 日記

11月5日(土)にバンコクでの3度目のコンサートが決まったことはお知らせしたとおりです。

「A DANCING NIGHT IN BANGKOK 」と題して19世紀から21世紀の現代の作品の"DANCEABLE"な選曲で皆さんに2台ピアノの優れた作品をお届けします。作曲家の出身地もロシア、チェコ、ポーランド、アイルランド、米国、ブラジル、アルゼンチンと各地に亘ります。チェレプニンの「ロンド」は中国の匂いも感じさせます。ボウルズの「ナイト・ワルツ」は彼がモロッコに移住後の1949年に作曲したもので、モロッコの砂漠のイメージをお届けできたら嬉しいです。当日タイを訪れる方、バンコク在住の方にも是非足を運んで欲しいコンサートです。ご興味のあるかたはご遠慮なくお問い合わせください。

D & M Music Studio presents

11月5日(土) 午後8時開演

A DANCING NIGHT IN BANGKOK  FOR TWO PIANOS

ヨハン・シュトラウス一世 (ボクサ編曲) ・・・ 人生は踊り

ミリイ・バラキレフ (ショスタコーヴィチ編曲) ・・・ ポルカ

カルロス・サルゼード ・・・ タンゴ

ジョアン・トリンブル ・・・ バターミルク・ポイント

アレクサンドル・チェレプニン ・・・ ロンド

ヴラスチミル・レイセク ・・・ スペインのラフマニノフ氏

アレクサンドル・タンスマン ・・・ ヨハン・シュトラウスのワルツによる幻想曲
 
(休憩) 

スコット・ジョプリン (ジャノー編曲) ・・・ ストレーニュアス・ライフ

アレクサンドル・ローゼンブラット ・・・ タンゴ

フランシスコ・ミニョーネ ・・・ サイ・サイ

ピシンギーニャ (ニャターリ編曲) ・・・ ラメント

アストル・ピアソラ (シーグレル編曲) ・・・ レビラード

ホセ・ブラガート ・・・ グアラニアとパラグアイのギャロップ

ポール・ボウルズ ・・・ ナイト・ワルツ

ピアニスト
益子 徹・西原 昌樹

Tickets are priced at 500 and 250 baht for students available at Robinson Piano Showroom on the 5th floor of Siam Discovery Center .
(チケットは500バーツ、学生は250バーツ)

ドイツ文化センター ゲーテインスティトゥート 午後8時開演
on South Sathorn Road soi 1 バンコク タイ国

特にR. N. C. ボクサの作品は初めて海外で演奏します。ハープ界では世界中で知らない人がいないほど有名な存在のボクサですが、ピアノ弾きには知られていません。しかし、優れた2台ピアノ作品、2台のピアノで演奏可能なピアノとハープのための作品が天空に溢れる星々のごとく書き残されています。フランス在住のハーピストでボクサの研究家で著作もあるミシェル・フォール氏もこのプログラムを喜んでくださった一人です。また、モスクワ在住のローゼンブラット氏にも直接連絡が取れ、「タンゴ」を演奏することをお伝えすることが出来ました。こうして世界中の音楽家のお力添えのおかげで私たちのコンサートは続いて行きます。会場に足を運んでくださる方々、また、会場にお見えになれなくても、後日映像や録音で私たちの演奏を楽しんでくださる全ての方々に喜んでいただけるコンサートにしたいと思います。

***

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レスピーギ ピアノ連弾作品集
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パブロ・シーグレル氏来日公演のご案内

2011-09-15 02:10:39 | 日記

 「プラハ音楽だより」のためにお世話になった方々にコンサートの録音やプログラムを送る準備をしています。 Marta Jiráčkováさんも  Jitka Snížková の息子さんのJan Skrhaさんも「CD-Rが届くのをとても楽しみに待っています」と連絡をくださいました。ライブ録音ですので、会場の音なども入ってしまいますが普段通りの気負いのない、心のこもった演奏をきっと喜んで聴いていただけると思います。

SkrhaさんからのメッセージにSnížkováさんの誕生日が9月14日だったので、「母も喜んでいるでしょう」との文言があり、非常に不思議なご縁を感じました。7月24日の「山の夏の日~ヴァンサン・ダンディの世界~」を開催するためにお世話になったフランスのMarcel Labey 氏のご令孫François-Henri Labey氏の誕生日が7月23日でした。偶然とはいえ、このような出来事が重なると、常に虚心で迷わずに優れた作品群との出会いに向き合わざるをえません。

ところで、今年の1月に私たちの演奏会にお見えになったパブロ・シーグレル氏にはその後も折に触れ、コンサートの情報などをお知らせしています。昨日、ブエノスアイレスのSandra Silbertさんから10月に来日されるシーグレル氏の日本での公演の詳細が届きました。

***

「ピアソラ・タンゴの秘密に迫る レクチャーコンサート」
OCT 8TH (SAT) 13:30 - 15:00
PABLO ZIEGLER LECTURE CONCERT SERIES
"DISCOVER THE SECRET ABOUT NEW TANGO"
GUEST: SATOSHI KITAMURA (BANDONEON)
NHK CULTURE CENTRE, HOLLYWOOD HALL (ROPPONGI, TOKYO)
http://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_659651.html

「ピアソラのタンゴの秘密に迫るレクチャーコンサート」 於福岡
OCT 9TH (MON) 19:00 - 20:30
PABLO ZIEGLER LECTURE CONCERT SERIES
"DISCOVER THE SECRET ABOUT NEW TANGO"
GUEST: SATOSHI KITAMURA (BANDONEON)
TIEMPO HALL (FUKUOKA)
http://www.tiempo.jp/evento/box/event_8.html

『パブロ・シーグレル 自らを語る』
~ジャズ、ピアソラ、そしてタンゴの未来へ~
OCT 12TH (WED)
TALK SHOW 19:00, AFTER PARTY 20:30
PABLO ZIEGLER LECTURE SERIES
"PABLO ZIEGLER TALKS ABOUT HIS ART AND LIFE"
GUEST: MITSUMASA SAITO (MUSIC CRITIC)
CAFE Y LIBROS (MEGURO, TOKYO)
http://www.cafeylibros.com/

パブロ・シーグレル  JAZZ &タンゴ ピアノリサイタル
久保田一竹美術館 本館
OCT 15TH (SAT)
LECTURE CONCERT 17:30, AFTER PARTY 19:00
PABLO ZIEGLER LECTURE SERIES
"THE MUSICAL EVENING WITH PABLO ZIEGLER "
GUEST: TOSHIYUKI MURANAKA (CELLO)
KUBOTA ITCHIKU MUSEUM (KAWAGUCHI-KO, YAMANASHI)
http://www.itchiku-museum.com/event13.html


These are some of the events Pablo will do in October in Japan, all best

***

一週間で4回の公演とは大変なスケジュールですが、これが全てではないようです。世界的な演奏家にとっては日常のことなのでしょう。素晴らしいことだと思います。興味のある方、お時間のある方、是非会場に足をお運びください。今回の来日でも2台ピアノの演奏はされないようです。

私たちの11月5日のバンコクの公演でシーグレル氏が2台ピアノに編曲したピアソラの「Revirado」を演奏することはSandraさんにお知らせしました。また、リオデジャネイロのニャタリ夫人のNellyさんにもPixinguinhaの「Lamento」(Radames Gnattali編曲2台ピアノ版)を演奏することをお知らせしました。お二人ともとても喜んでくださっています。このお二人は筆マメでいらっしゃるので逸早くプログラム内容をお送りすることが出来ました。お二人以外にも演奏する作品の関係者には漸次お知らせして行きます。

私たちのHPはこちらです。
http://www16.ocn.ne.jp/~pccpiano/

クレメンティ=リーデル 2台のピアノのためのソナチネ ピティナのミュッセより発売中!

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ワーグナー=レーガー オペラ名曲集 [2台ピアノ版]
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ヤマハミュージックメディア

10月のコンサート 第137回 2台のピアノの午後

2011-09-13 02:22:56 | 日記

写真撮影 ピアノアートサロン A スタジオ

私たちのコンサート活動の紹介です。

世界中のピアノ連弾、2台ピアノ作品を取り上げるコンサートを東京で開催しています。タイ国バンコクでのコンサートも開催。毎回趣向を凝らした内容で、2台ピアノ作品の奥深さをご紹介しています。21世紀に作曲された作品も含めて、これまでに700曲以上の2台ピアノ作品を演奏してきました。日本では同じような作品ばかり演奏されていますが、世界中には優れた作品が数え切れないほど存在しています。たくさんの作品を皆さんにお届けしたいと思っています。是非、会場に足をお運びください。また、バンコクだけでなく各地でのコンサート開催にも意欲を持っています。いつでもご相談ください。

***

10月のコンサート内容が決まりました。

第137回  2台のピアノの午後 

リスト 交響詩の午後(下)
―生誕二百年に寄せて―
  
MATINEE WITH LISZT'S SYMPHONIC POEMS (III)
2011 FRANZ LISZT BICENTENARY
  
2011年10月9日(日)
開場 14:15 開演 14:30
会場 ピアノアートサロン(東京都中央区月島)
地図http://www.piano-art-salon.co.jp/map.html#QR
入場料 大人 2000円 小学生以下 500円
  
フランツ・リストの生誕二百年の記念年に寄せ、12篇の交響詩を作曲者自身の
手がけた2台ピアノ版でお届けするシリーズも、今回が最終回となります。
 
リストの交響詩群は、終盤に近づくと、先進的な和声法や斬新な音響効果への
実験的な探究がいっそう顕著にあらわれています。
  
「ハンガリー」で父祖の地への思いを結晶させたリストは、ついには連作の掉尾を
飾る「理想」に到って、詩聖シラーの綴った、多感でひたむきな青年像に寄せる
圧倒的な共感と感動を壮大な規模で描ききりました。
  
2台ピアノ版は全12篇で数百ページにも及びますが、最後の一音に至るまで
作曲者の特別な思い入れが強く感じられます。壮年期のリストが独自に到達した
境地の高みの片鱗なりともお伝えできれば幸いです。
  
  
フランツ・リスト
 12の交響詩 より
   ハンガリー
   ハムレット
   フン族の戦い
   理想
  (作曲者による2台ピアノ版)

ピアニスト

益子 徹(写真左) ・ 西原 昌樹(写真右)

 

私たちのHPはこちらです。
http://www16.ocn.ne.jp/~pccpiano/

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http://www.musse.jp/scores/detail/PTNA-010228

 

 

サン=サーンス 動物の謝肉祭/デュエッティーノ/死の舞踏/子守歌[連弾]
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2台のピアノの午後 プラハ音楽だより開催

2011-09-12 15:37:19 | 日記

9月11日は東日本大震災から半年、アメリカの9.11テロから10年という非常に不思議な因縁のある日となっています。チェコの女性作曲家の作品を集めたコンサートをその日に開催できたことに巡りあわせの妙を感じます。

いずれ劣らぬ骨太で堅牢な音楽作品に驚かされます。壮大なイメージと情緒とユーモアに溢れた作品群は聴く人の心をとらえて離しません。ドヴォルザークやヤナーチェク、マルチヌーなどに決してひけをとらない音楽性は今後大きく注目を集めるに違いありません。いつかこれらの作品群をプラハやレイセクご夫妻のおひざ元ブルノでも演奏することを実現させたいものです。

コンサート前夜、プラハのイラチコーヴァさんからメッセージをいただきました。

“Dear Fumiaki Kawasaki and pianists Tetsu Mashiko and Masaki Nishihara !
Let me, please, as a only single, still living author, wish you a great succes with czech music at your concert tomorrow afternoon ! I believe it will be so, as I know the Japan artists, which i know till today, are excelent.
 
Take it, please, also instead my teacher and (about 40 years elder) very good friend Sláva Vorlová. I´m beholding the evident symbolical moment, that we both, Sláva and me, may to cover with our embrace the frame this czech music picture - she is first, I´m last. Nothing best isn´t possible. - Tomorrow morning (by us will be 7,30) I shall be with you in my spirit....
 
yours Marta Jiráčková”
 
また誌面の都合でプログラムに掲載できませんでしたがJitka Snížkováのご令息のJan Skrhaさんのメッセージもご紹介します。
 
Jitka Snížková (1924-1989)
 
Born in Prague where she studied several years at Faculty of Philosophy at Charles University in Prague and in parallel at Prague Conservatory of Music to be educated as piano player and composer. Her first compositions were created under the 2nd world war influence (1943).  In the fifties she played harpsichord and educated first students as piano players. Then she came to Prague Conservatory of Music and educated students in the composition (1964-1984).
 
Her activities may be divided into several fields. Firstly, she contributed to contemporary Czech music by many compositions in three areas: songs, compositions for different music instruments (violin, piano, flute, orgel etc., and their ensambles), and choruses. She used texts of the Czech poets and writers for her songs. One of the most important area – the choruses – was based on the Czech history and religion associated with some famous persons, e.g. Czech king Charles IV (cantate Vita Caroli), J.A. Comenius, Saint Adalbert etc., as well as on family customs (composition Home cicrle). The instrumental works were composed for specific interpreters and/or small ensambles (Barevne stuzky, Satiricon, Ritmicon etc.). Only twelwe of them have been printed.
 
In total, she composed 54 songs for single interpreters, 24 children choruses, 24 women choruses, 14 men choruses, 51 compositions for mixed choruses, 20 piano compositions, 8 for orgel and 65 instrumental works for ensambles.
Jitka Snížková was engaged in public activities. She was Secretary of Mozart Society in Czechoslovakia since 1957, then Vice-chairman and few years as a Chairman of this Society. Her activities have been associated with Vila Bertramka, the house where W.A.Mozart lived during his stay in Prague and his museum has been establised there.
 
Other area of her interest was associated with the discovery of some compositions of renaissance composers and three issues from her transcribed works have been published (Czech polyphonia, Carmina festiva and Carmina Carissima). Jitka Snížková participated at many musicological congresses and meetings in different countries in Europe. She wrote 49 articles elucidating music compositions or composers themselves mainly from the time of renaissance (15th -16th centuries). She spent plenty of hours at different archives and libraries by discovering and analysing old compositions.
 
Prof. Dr. Jan Skrha, son

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ホルスト 惑星 作品32 [2台ピアノ版]
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プラハ音楽だより ~チェコの女性作曲家の作品を集めて~

2011-09-10 13:53:41 | 日記

いよいよ明日はチェコの女性作曲家の作品を集めた非常に有意義なコンサート開催になります。東日本大震災から6ケ月、アメリカの9・11からは丁度10年。不思議なめぐり合わせですが、チェコから届けられたメッセージや楽譜をあらためて見直すと感慨深くなります。

11月のバンコクのコンサート以外にも年内の予定はほぼ決まりました。これからも優れた作品と出会い、そして、演奏して行けるように虚心で音楽と向き合っていきたいと思います。

***

9月11日(日)
第136回 2台のピアノの午後

プラハ音楽だより~チェコの女性作曲家の作品を集めて~

MUSIC FROM PRAGUE
― MASTERPIECES OF CZECH WOMEN COMPOSERS ―

後援 チェコ共和国大使館

    社団法人全日本ピアノ指導者協会

チェコの音楽文化の豊かさは広く世界的に知られ、古典の時代から現代まで一貫して、優れた国際的音楽家を数多く輩出しています。私たちは、チェコ音楽の魅力にとりつかれ、これまでも折にふれ、ボヘミア、チェコのピアノデュオ作品にとりくんできました。

20世紀に活躍をした作曲家はこれまでに取り上げたマルチヌーやレイセクのほかにも綺羅星のごとく存在しています。まだまだ現代チェコの全ての作品を網羅するには力が及びませんが、このたび、プラハの音楽関係者の皆様のあたたかいご協力を得て、現代チェコの4人の女性作曲家の2台ピアノ作品をご紹介させていただくこととなりました。

20世紀チェコの女性作曲家のパイオニアとなったヴォルロヴァー。
モーツァルト研究の業績でも知られるスニーシュコヴァー=シュクルホヴァー。
前衛的な意欲作を手がけた夭折の人、ヴェイヴォドヴァー。
現代チェコ楽壇の重鎮として敬愛を集めるイラーチコヴァー。

プラハに縁の深い4人の女性は、洗練された高度な技法を自在に用い、鋭敏な現代感覚を楽曲に盛り込むことに成功している点で共通しています。現代チェコの音楽文化の豊かさ、懐の深さを、一人でも多くの方に知っていただく機会となれば幸いです。

演奏曲

Slava Vorlova [1894-1973]
スラーヴァ・ヴォルロヴァー
   Charades (Puzzles) for two pianos, op. 32 [1953]
   シャレード(パズル) 作品32

Jitka Snizkova-Skrhova [1924-1989]
イトカ・スニーシュコヴァー=シュクルホヴァー
   Fantastikon for two pianos [1981]
   ファンタスティコン

Hana Vejvodova [1963-1994]
ハナ・ヴェイヴォドヴァー
   Suite for two pianos [1984]
   2台のピアノのための組曲

Marta Jirackova [1932-]
マルタ・イラーチコヴァー
   Variations on the Policy of Queen Hatshepsut for two pianos op. 37       [1989 rev.2011]
   ハトシェプスト女王の事績による変奏曲 作品37 [2011年改訂版]

開場 14:15 開演 14:30
入場料  大人 2000円 小学生以下 500円
会場 ピアノアートサロン(中央区月島)
地図http://www.piano-art-salon.co.jp/iten.html

ピアニスト
益子 徹・西原 昌樹

***

Jitka Snizkova-Skrhovaの「ファンタスティコン」はご令息のProf. Dr. Jan Skrhaから、Marta Jirackovaの「ハトシェプスト女王の事績による変奏曲 作品37 [2011年改訂版] 」はご本人から楽譜を送っていただきました。Martaさんは私たちの「作品を演奏したい」との申し出をとても喜んでくださり、私たちのために新たに作品に手を加えた上に、演奏上のアドヴァイスも添えてくださいました。

Slava VorlovaとHana Vejvodova の両作品はCzeck Radioが所蔵している2台ピアノ作品で、貸出許可の契約をして、楽譜を借り受けたものです。

それぞれの方々とご連絡が取れるまでに、チェコのさまざまな音楽関係者に問い合わせをしたことは申し上げるまでもありません。問い合わせをした全ての方々から親切なご返事をいただけたことは幸運でした。中には「残念ながらお問い合わせの方々の連絡先は分かりません。女性作曲家の2台ピアノ作品を取り上げるならタイユフェールを第一にお奨めします」との嬉しいメッセージもありました。もちろん「タイユフェールは私たちも大好きな作曲家で、ほとんどの作品を取り上げています」と返事を差し上げました。

***

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チェルニー 2台のピアノのための速度練習曲(40番練習曲) Op.299b
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プリズム

3度目のバンコクでのコンサート

2011-09-09 15:05:47 | 日記

今日はhotmailのサーバーが落ちていて、何も出来ず困ってます。先ほど一瞬開いたのですが、またエラーです。この状況はtwitterでも逐一報告されていて、少し落ち着きました。つぶやきも役に立ちます。外出しなければならないので、夜までに復旧してもらいたいものです。

明後日はいよいよ「プラハ音楽だより」を開催します。コンサート開催をお知らせしたチェコの音楽関係者の皆さんからは喜びの声と共に応援のメッセージをいただきました。どうぞ足をお運びください。

また、11月5日にタイ国バンコクにて3度目のコンサートを開催します。プロモーターのMongkol Chayasirisobhon氏のホームページに告知が出ましたのでお知らせいたします。
http://www.dmmusic.org/Nov5.html

実はタイ国では「9」がラッキーナンバーです。9月9日の今日、このコンサートのお知らせが出来ることは幸運だと思います。初回、2回目とお客様の熱い拍手と歓声が忘れられません。会場にいらした方々全てが2台のピアノの繰り出す魅力的な音楽に満足してくださることを願います。



写真撮影 ピアノアートサロン A スタジオ

11月5日 ドイツ文化センター ゲーテ・インスティトゥートにて 午後8時開演

DANCING NIGHT IN BANGKOK for two pianos

J. Strauss I (arr. N. C. Bochsa) : Life is a Dance

M. Balakirev (arr. D. Shostakovich) : Polka

C. Salzedo : Tango

J. Trimble : Buttermilk Point

A. Tcherepnin : Rondo

V. Lejsek : Mr Rachmaninoff in Spain

A. Tansman : Fantasy on Johann Strauss Waltzes

(intermission)

S. Joplin (arr. F. Jeanneau) : Straneous Life

A. Rosenblatt : Tango

F. Mignone : Sai-Sai

Pixinguinha (arr. R. Gnattali) : Lamento

A. Piazzolla (arr. P. Ziegler) : Revirado

Jose Bragato : Guarania and Paraguay Galop

Paul Bowles : Night Waltz

Pianists

TETSU MASHIKO

MASAKI NISHIHARA

Tickets are priced at 500 and 250 baht for student and are available at Robinson Piano on the 5th floor of Siam Discovery Center .

Tel: 02-658-1080-1 or call Khun Mongkol: 081-682-8000

_______________________________________________

D&M MUSIC STUDIO
467 Soi Mahadthai 2, Ladprao 130 Road, Bangkapi, Bangkok 10240(Thailand)
Mobile: 081-682-8000 or 086-506-8000
e-mail: mongkolchayasirisobhon@gmail.com

 

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ラフマニノフ 前奏曲嬰ハ短調 作品3-2「鐘」 [ピアノソロ/2台ピアノ(作曲家自身によるアレンジ版)]
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プリズム

9月のコンサート

2011-09-01 12:09:50 | 日記

早いもので9月になりました。秋に向けて音楽シーズンですね。

私たちは自分たちのコンサートだけでなく、さまざまな音楽会に足を運ぶようにしています。ピアノ教室の発表会もプロの演奏会も区別はしません。ピアノだけでなく、他の楽器やオーケストラやアンサンブルも聴きに行きます。精力的に活動されている方、例えば大物過ぎますが、私たちのコンサート会場にもいらしてくれたパブロ・シーグレル氏は今日はブエノスアイレス、明日はニューヨーク、東京のコンサートの翌週にはヨーロッパ各地、と言う感じで世界中を回っていらっしゃいます。今日は7日のオランダ、アムステルダムのコンサートの告知がされていました。

ピアノに限らず楽器の演奏が上手な人は多いのですが、何度もコンサートに足を運びたいと思う演奏家は腕前とは別の魅力を感じさせてくれます。非常に魅力的な演奏をする方でもプロの音楽家を目指さない残念な例もあります。難しいものですね。

私たちも例えば11日のプログラムでチェコのプラハ、ブルノ、ピセクなどの各都市で演奏会を開催できるように頑張りたいと思います。

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9月11日(日)
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プラハ音楽だより~チェコの女性作曲家の作品を集めて~

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    社団法人全日本ピアノ指導者協会

チェコの音楽文化の豊かさは広く世界的に知られ、古典の時代から現代まで一貫して、優れた国際的音楽家を数多く輩出しています。私たちは、チェコ音楽の魅力にとりつかれ、これまでも折にふれ、ボヘミア、チェコのピアノデュオ作品にとりくんできました。

20世紀に活躍をした作曲家はこれまでに取り上げたマルチヌーやレイセクのほかにも綺羅星のごとく存在しています。まだまだ現代チェコの全ての作品を網羅するには力が及びませんが、このたび、プラハの音楽関係者の皆様のあたたかいご協力を得て、現代チェコの4人の女性作曲家の2台ピアノ作品をご紹介させていただくこととなりました。

20世紀チェコの女性作曲家のパイオニアとなったヴォルロヴァー。
モーツァルト研究の業績でも知られるスニーシュコヴァー=シュクルホヴァー。
前衛的な意欲作を手がけた夭折の人、ヴェイヴォドヴァー。
現代チェコ楽壇の重鎮として敬愛を集めるイラーチコヴァー。

プラハに縁の深い4人の女性は、洗練された高度な技法を自在に用い、鋭敏な現代感覚を楽曲に盛り込むことに成功している点で共通しています。現代チェコの音楽文化の豊かさ、懐の深さを、一人でも多くの方に知っていただく機会となれば幸いです。

演奏曲

Slava Vorlova [1894-1973]
スラーヴァ・ヴォルロヴァー
   Charades (Puzzles) for two pianos, op. 32 [1953]
   シャレード(パズル) 作品32

Jitka Snizkova-Skrhova [1924-1989]
イトカ・スニーシュコヴァー=シュクルホヴァー
   Fantastikon for two pianos [1981]
   ファンタスティコン

Hana Vejvodova [1963-1994]
ハナ・ヴェイヴォドヴァー
   Suite for two pianos [1984]
   2台のピアノのための組曲

Marta Jirackova [1932-]
マルタ・イラーチコヴァー
   Variations on the Policy of Queen Hatshepsut for two pianos op. 37       [1989 rev.2011]
   ハトシェプスト女王の事績による変奏曲 作品37 [2011年改訂版]

開場 14:15 開演 14:30
入場料  大人 2000円 小学生以下 500円
会場 ピアノアートサロン(中央区月島)
地図http://www.piano-art-salon.co.jp/iten.html

ピアニスト
益子 徹・西原 昌樹

 

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サン=サーンス 動物の謝肉祭/デュエッティーノ/死の舞踏/子守歌[連弾]
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