ピアノ連弾 2台ピアノの世界

世界中のピアノ連弾、2台ピアノ作品を演奏しています!

第166回 2台のピアノの午後 「アルプスの雪より白く」を開催しました!

2014-04-21 12:28:57 | 日記

ゴールデンウィークを間近にしながら冬のような寒さが戻ってきました。悲しい事故のニュースも途切れず続きます。五月晴れが待ちどおしいです。

先週土曜日に無事に第166回目となる2台のピアノの午後「アルプスの雪より白く~マイアベーア没後150年によせて~」を開催いたしました。

今年は19世紀のパリで評判をとったグランドオペラの作曲家マイア・ベーアの没後150年となりました。これまでにも何度かマイアベーアの作品はお届けしましたが、この記念の年に初めて取り上げる作曲家カール・ゲオルク・リックルのピアノとフィスハルモニカ、または2台のピアノのための編曲版で有名な作品の数々をお届けできるめぐりあわせの幸運を喜んでいます。

フィスハルモニカはハーモニウムの前身に当たる楽器です。日本人がこの楽器について論文も書かれていて、インタ―ネットで読むことが出来ます。

リックルの楽譜には"clarinetti", "fagotti", "oboi", "flauti", "tromba"と音符の横にオーケストラで使用される楽器が明記されています。鍵盤楽器でもそれらの楽器をイメージして音を出すことで豊かな音色を失わないための配慮です。ピアノ演奏者も交響曲やオペラ、そしてアンサンブルなどの見聞がないと鍵盤楽器の特性を活かす演奏ができないのです。恋愛経験のない人が愛情のこもった演奏ができないことと同じです。ミスなく音符をなぞることが音楽性豊かな演奏になるわけではありません。物語を思い描きながら演奏することで2台の鍵盤楽器でもオペラの世界を表現することが可能なのです。

今回は「悪魔のロベール」の3つのポプリと「ユグノー教徒」の最初のポプリを演奏しました。それまでのオペラより演出規模も上演時間も長くなったスペクタクルな形式は「グランドオペラ」と呼ばれ、パリの人々を熱狂に巻き込んだことは数々の記録で分かります。バルザックの小説にもマイアベーアの名前は出てきます。リックルの編曲版はそのマイアベーアの音楽をあますところなく後世に伝えてくれます。

録音、録画のできなかった時代に劇場に足を運ぶことが出来なかった人々にも舞台の様子を届ける役目を負っていたことは間違いないでしょう。紡ぎ出される旋律は舞台の情景が目に浮かびます。特にワルツの旋律は群舞の華やかさが分かりますし、終盤に現れるロマンチックな旋律は主人公の独唱が高らかに歌い上げられているようです。オペラが好きな方は出演される歌い手に興味を持たれる方、舞台演出に興味を持たれる方などそれぞれの思いがあると思います。歌も舞台もない状況で音楽だけでもオペラを楽しめる術を持っていた当時の人々の芸術への習熟は素晴らしいものです。豊かな想像力と創造力のどちらも持ち得ていたのでしょう。

次回は「ユグノー教徒」の続きと「予言者」の舞台の世界を皆さんにお届けします。19世紀のパリの熱狂に思いを馳せて、絢爛豪華なグランドオペラの世界をご堪能ください。

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これまでの演奏会を記録したCD-rを販売していますが、現在評判のBASEに移行して行きます。
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クレメンティ=リーデル 2台のピアノのためのソナチネ ピティナのミュッセより発売中!

http://www.musse.jp/scores/detail/PTNA-010228

 

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