ピアノ連弾 2台ピアノの世界

世界中のピアノ連弾、2台ピアノ作品を演奏しています!

バンコクでバッハの4台ピアノのためのコンチェルト

2011-08-28 14:48:15 | 日記

今年の1月にタイ国のバンコクでコンサートを開催したことはお知らせした通りです。本番前の練習でお世話になった青年実業家のPariphol Aksharamatさんはピアノ教室SPAS(Silom village performing Arts school)のオーナーですが、ご自分でも指導と演奏をされています。本日タイ時間午後2時よりバンコクのタイ・カルチュアルセンターでバッハの4台ピアノためのコンチェルトを演奏されます。Pariphol Aksharamatさんはこれまでもゲーテ・インスティトゥートで2台ピアノ作品と8手連弾の作品を取り上げたコンサートを開催されたこともあります。

私たちが練習に使ったSPASは練習用の個室が5部屋以上ありましたが、その時に更なる拡張工事が行われていました。その工事も終わり、2台のグランドピアノを据えた大きな部屋もあらたに加わり、大勢の生徒さんが熱心に練習されている写真をネットで公開されています。下のリハーサル風景でもお分かりのように4台のピアノを据えたサロンも完成したようです。クラシック音楽を広めようという思いのこもったこの勢いが素晴らしいです。

 

こちらはタイ・カルチュアル・センターでのリハーサル風景。

*バンコク在住の方でたった今このブログをご覧になった方、タイ・カルチュアルセンターは地下鉄の駅からすぐです。まだ間に合いますので是非足をお運びください。(日本時間3時記)

こうしてわかるように、現在東南アジアでクラシック音楽は盛んになっています。私たちのコンサートに来てくださったたくさんのタイ人、欧米人の方々の熱い視線と拍手は忘れられません。同じような曲目がならんでしまいがちな日本でも、もっと意欲的なコンサートプログラムがこれまで以上に増えるように、私たちも「連弾ピアノ、2台ピアノの優れた作品はもっともっとたくさんありますよ!」と声を大にして伝えて行きたいと思います。

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私たちのHPはこちらです。
http://www16.ocn.ne.jp/~pccpiano/

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昭和30年代の2台ピアノの演奏会

2011-08-26 03:09:58 | 日記

私たちは演奏会だけでなく、幸運なことに楽譜の出版にも関わるようになりました。現在、次の楽譜出版に向けて準備中です。詳細は間もなく発表出来ると思います。その楽譜の解説の資料として金澤攝先生や井上二葉先生の演奏会について調べています。

その調査の途上で井上先生とフルートの神様ランパルとの共演CDにたどり着き、ため息が出るほどの作曲家と作品の数々に恍惚となってしまいます。また徳尾(とくのお)書店と言う古書店で昭和30年代の孔版刷り演奏会ポスター64枚が45万円!で発売されています。その中に井上二葉先生と金沢桂子さんによる2台ピアノの演奏会のポスターを見つけました。

ちょっと判読が難しいので、いま新演奏家協会に問い合わせをしているところです。当然ながら、これ以外にも数々の2台ピアノの演奏会が開かれていたに違いありません。これまでにお話ししたことだけでなく、こういった資料から連弾ピアノや2台ピアノ作品が第二次世界大戦後すぐのころから日本で親しまれてきた事実が分かります。井上二葉先生は安川加寿子さんと連弾コンサートも開催されていますし、金沢さんとは中田喜直:2台のピアノのための音楽「無宗教者の讃美歌」 をNHKの「現代の音楽」という番組で初演されました。

思い込みや不勉強で「2台ピアノは珍しい」「重要ではない」「最近になって広まった」などの発言をする人がいなくならない残念な状況を鑑みて、これらの素晴らしい演奏会が存在したことをきちんと後世に伝えて行くことも大事な仕事だと考えています。

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夏の終わりに

2011-08-24 02:05:30 | 日記

先日深夜のNHK-BSでスイスのヴェルビエ音楽祭2011の放送がありました。この番組を見た人は多くて、ブログでもたくさん書かれていました。アルゲリッチが「ラ・ヴァルス」をネルソン・ゲルナーと、「パガニーニの主題による変奏曲」(ルトスワフスキ)をキーシンと弾いていました。こういう時にもっと別の曲をアルゲリッチが弾いてくれると、世界中のデュオのレパートリーが増えるのですが、何年か前もキーシンとパガニーニを弾いていたような。彼女も故国アルゼンチンではグアスタビーノの2台ピアノ作品をリラックスして弾いていたので、他の作品もいろいろ知っているはずです。もう10年以上前になりますが、彼女が日本でラフマニノフの組曲を披露した演奏会には足を運びました。

今年の夏は暑かったり、寒かったり、大雨が降ったり、どうにも落ち着きません。ブログもなかなか更新出来ていませんが、ちゃんと毎日のように今後の準備を続けています。去年の夏、「子供の時間」という回で非常に貴重な作品群を演奏するために、準備には時間と手間がかかったことを思い出します。

過去の重要な記事を採録しておきます。忘却されないように時々再掲載して、より多くの人に読んでもらいたいと思います。

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日本人の作曲家による2台ピアノ作品です。ピアノ合奏に関するまえがきが素晴らしいです。ピアノ連弾や2台ピアノは素晴らしい音楽であることを紹介しています。


1冊目は昭和60年に東京音楽書院から発売された坪根春枝さん監修の「2台のピアノによるグルリットアルバム」です。

はじめに

発表会も終りに近づいて、高学年の方達が、二台ピアノやコンチェルトを弾かれるのを、うらやましく、又、一寸退屈しながら聞いた方は、多いのではないでしょうか。
この本は、ピアノをはじめたばかりの方でも、音楽界でできるように、ツェルニー100番
程度の曲を集めてみました。
二台ピアノは、連弾よりもずっと華やかな音で楽しめます。相手に迷惑をかけないように
、一生懸命に練習をするでしょうし、演奏者が離れているので、よく聞き合わなければならず、二台の音がぴったりとあった時のよろこびで、ピアノの練習も楽しくなると思います。
この本では、今、ピアニスト、ピアノの先生として活躍中の方々が、10~20年前、中学・高校時代に、二台ピアノ用に書いて楽しんだ曲もまぜて出版することにしました。音楽的には、幼い面もあるかわりに、心から楽しんだ若さがあると思います。
皆さんも、ピアノのレッスンに通い、宿題だけをするのではなく、仲間と好きな時に、もう一台分を書き添えて、楽しんでみたらいかがでしょうか。
ピアノが二台ない場合は、近頃売られている電気のキーボードを使うことをお勧めします。
せまいところでも使うことができる上に、色々な音色も楽しめます。あなたの今後の発表会にお役に立てば幸いです。
                                坪野春枝

この本に作品をのせた方は須田さゆりさんです。

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2冊目は昭和57年に共同音楽出版社から出版された酒田富治さん監修の2台のピアノの為の「こどものピアノ二重奏曲(3)」です。



まえがき

ー2台のピアノによる合奏の楽しさをー

ピアノ連弾の楽しさを経験したこどもは、2台のピアノで演奏する合奏に強い興味を示します。この機をとらえて、合奏をさせますと、音楽に対する喜びと楽しさは、一段と深くなります。
こどものそうした欲求に応じ、初期の中から巾広い演奏経験をもたせたいと念願していましたが、いままでに出版されているものには、国の内外を問わず、初期での二重奏曲は、連弾以上に見当たりません。
そこで、連弾曲の場合と同じように、初歩の段階から弾ける、易しくて面白い二重奏曲と念願して編曲したものの中から、更に厳選し、整理編集したものが本書です。
本書では次のことに留意しました。
(1) 大譜表を使用する段階の程度から演奏できます。
(2) I(第1ピアノ)と II(第2ピアノ)が同じ程度に編曲したもの。ーこれらの曲は、連弾と同じように、I ・II交代で演奏します。
(3) I ・IIが同じ程度でなく編曲したものーこれは、程度が少し違う子供でも二重奏が楽しめるようにとの配慮からです。
(4) 1つの楽曲を独奏で、連弾で、二重奏でといろいろな形を通して味わえるようにと、「こどものピアノ曲集」や「和音から入るピアノの本」「子供の連弾」などの曲を多数取り入れました。

昭和57年 早春
                             酒田富治

***

「残念な出来事」より

私の体験した残念な出来事をご紹介しようと思います。
実は長い間公開するべきかどうか悩んでいました。

私達のコンサート活動は当初よりたくさんの人たちとの交流によって成り立っています。それは過去の履歴をご覧になっていただければ一目瞭然です。ほとんどすべての人がピアノ連弾、2台ピアノの音楽に対する私達の思いをきちんと理解してくださっています。

その中のある方(Aさんとします)がある日発表したコンサートのプログラムが私達のコンサートと曲目が似ていたのです。私たちの活動と関わっていなければ存在も知らなかったはずの楽曲もプログラムに入っていました。そのことについて事前に一言の相談も連絡もありませんでした。

そのAさんに「どうしてひとことも相談がないのですか?非常識ではありませんか?」と問い合わせたところ、「HPで公開もして、自主製作のcd-rも発売されている楽曲を使ってのコンサートの内容が似ているからと言って問題があるとは思いません」とのなんともピントの外れた頓珍漢で信じられない返事が届きました。数度のやり取りで常識を説明しても「お怒りの理由がどうしてもわからないのです」と言われた私は楽譜の代理店に利用規約を送ってもらい、やっと一番貴重な楽譜だけは返却してもらいました。でも、それ以外の楽曲の話も含めて謝罪の言葉も反省の態度も見せてもらえませんでした。

そのコンサートが終了したので、「プログラムを見たいので送ってください」と再度連絡をしたところ、「送るほどの内容ではありません」という返事でした。私はそれまでのやり取りを考えたら、そのコンサートの簡単な報告をする気遣いもない言葉に驚きました。私たちはプログラムだけでなく、録音も協力してくださった関係者には送っています。仕方がないので他の方から当日のプログラムを入手しましたが、コンサート開催に至った経緯や私達の活動については一言も触れられていませんでした。

業を煮やした私はメールのやり取り全てを添えて、Aさんの職場に内容証明郵便を送りました。当人に連絡をしても「お忘れください」「思い出せません」との言葉を繰り返すので、話し合いを持つことすらできなかったからです。その後、何度かメールを出しても返信がない状況になり、仕方なくAさんの知人のブログに「何度メールを出しても返信が来ないので連絡をしていただけないでしょうか?」と書き込みをしてやっとの思いで連絡をもらえました。

これは余りにもひどい態度ではないでしょうか。その年は一年を表す漢字が「偽」だったので、私はAさんに「謝罪も反省の言葉もないあなたには「偽」の漢字がとてもよく似合う。自分の行動を顧みない鈍感な人は音楽活動には全く向いていないのだから謹んでください」と申し伝えました。この私の発言は非常識でしょうか?Aさんの返事は「人の性格についてあれこれと。あなたは本当に素晴らしい人なんですね」という捨て台詞でした。

どうにもならないので相談した諸機関です。
○○○教育委員会
○○○新聞社
日本音楽著作権協会
丸善
全日本ピアノ指導者協会・ピティナ
○○○法律事務所

どなたも「本当にそんなことをする人がいるんですか?」「常識的にはそのようなコンサート開催についてひとこと挨拶をするのが普通ですが、それをしなかったからといって取り締まる法律はないんですよ」「悪いことをしたと気づいてないところが問題ですね」などという回答でした。「これからの音楽家のためにきちんと公開したほうがいいですよ」との言葉もいただいたので、公開の最善な形を模索してきました。

最初はAさんの指導者に直接電話をして、この出来事についてご相談をしようかと思いました。でも、どんな形であれ、直接連絡をして事実を告げても見知らぬ人間の言葉を信じてもらえないかもしれませんし、電話の会話を録音して証拠として残しても心証は悪くなるだけです。かといってこの一連の出来事をなかったことにするわけにもいきません。

いつか法律が変わって、コンサートの内容に関する知的財産権が確立されたら、裁判で争いたいほどです。そうすれば、ここでは書けないような出来事も第三者の立ち会いのもとで証言することが出来るからです。こうしてブログに書いたことでどんな反応があるか不安ですが、事実しか書いていませんので、どんな反応があってもこちらでご紹介したいと思います。

私はAさんの周囲のかた、指導者や先生や関係者にお尋ねしたいです。
Aさんが私達の企画と似ているコンサート開催について相談を受けた方で、どなたか「先方にちゃんと挨拶をしましたか?」「先方から苦情が来たなら、きちんと謝罪をしましょう。そして、このコンサートを延期か中止して、ゼロからアイディアを練り直しましょう。それが常識です」と教え諭す人はいらっしゃらなかったのでしょうか?もし、Aさんと私が逆の立場でAさんが「大事な企画を真似された。先方から謝罪も反省もない。傷ついているけど、どうしていかわからない」と相談を受けたら、どのような言葉をAさんにかけますか?その言葉を私に教えてください。それとも、いつまでも気にしている私が非常識でしょうか?

何度もこのブログで書いてきましたが、楽譜や演奏については著作権があり、私達は間違いのないように諸機関に相談しながら活動を続けています。些細なことでも気が抜けません。お問い合わせいただいた方の中には「なんて冷たい返答だろう」と思われた方もいらっしゃるかも知れません。でも、残念ながら上記のような経験がある以上、神経質な対応を取らざるを得ないのです。

幸いなことに私たちは日々世界中の音楽家との交流が増えています。その中で、やはり私が体験したようなことを嘆いていらっしゃる音楽家とも出会いました。ラモーの作品を2台の鍵盤楽器に編曲されたアメリカのジョンソンさんも「地元のコンサートで私の作品を私の名前を出さずに演奏した人がいることを友人に知らされて、とても悲しかった」とおっしゃっていました。また、昨年お会いした音楽家の方も「あるピアニストは私の作品を連絡もしないで演奏した。ひとことでいいから連絡が欲しかった」と嘆かれていました。

今は国の距離や言葉に関係なく、どなたとも簡単に連絡をとれる時代です。全ての音楽家はどこかでつながっています。不誠実な行動はあっという間に世界に広がります。この体験を良い反面教師にして、視野を広く持って、優れた音楽とめぐり合う機会を自分から閉ざすことのないように、独りよがりではない音楽の知識と愛情と一般常識を持って、これからの活動も続けていきたいと思います。

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ホルスト 惑星 作品32 [2台ピアノ版]
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クレメンティ=リーデルの2台のピアノのためのソナチネ

2011-08-23 15:23:10 | 日記

私たちが演奏したクレメンティのソナチネにリーデルが編曲した2台ピアノ版の楽譜をピティナのミュッセから発売したことはこれまでに何度もお知らせしてきました。

ピティナの機関紙「OUR MUSIC」誌にその楽譜を紹介する記事が掲載されました。この楽譜は大英図書館から正式な許可を得て、出版することが出来ました。この素敵なソナチネを一組でも多くのデュオに演奏してもらいたいと心より願っています。

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チェルニー 2台のピアノのための速度練習曲(40番練習曲) Op.299b
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GRECO 2台ピアノの宴

2011-08-21 15:49:13 | 日記

8月20日の土曜日に大塚のGRECOで開催された「2台ピアノの宴」を聴きに行ってきました。この日は午後と夜の2回、そして29日までの9夜続けて開催されています。

この日は飯田俊明さんと榊原光裕さんのデュオで、ジャズからプログレにクラシック、そして、お二人のソロも披露してくださいました。お二人のトークとパフォーマンスで満員の場内は大盛り上がりでした。

開演前の会場です。

クラシックのコンサート情報では告知されていないこの「2台ピアノの宴」の詳細はGRECOのホームページをご覧ください。
http://www.greco.gr.jp/index/index.htm

私たちのコンサートは作曲家と作品の紹介に主眼を置いていますので、トークもパフォーマンスもありません。演奏する作品を通じてダンディならダンディの、ヘンデルならヘンデルの音楽の世界を皆さんにお届けするのみです。音楽を聴いてくださる方のそれぞれの感じ方に全て委ねるのです。

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プラハ音楽だより ~チェコの女性作曲家の作品を集めて~

2011-08-09 02:28:02 | 日記

残暑お見舞い申し上げます。もう立秋を過ぎてしまいました。暦の上では秋を迎えます。今日9日は長崎に原爆が落とされた日です。何度かこのブログでもお伝えしていた東欧はチェコから届いた作品を演奏するコンサートを9月11日(日)に開催いたします。初秋に相応しいプラハの空気感をお届け出来たら嬉しいです。

***

9月11日(日)
第136回 2台のピアノの午後

プラハ音楽だより~チェコの女性作曲家の作品を集めて~

MUSIC FROM PRAGUE
― MASTERPIECES OF CZECH WOMEN COMPOSERS ―

後援 駐日チェコ共和国大使館

    社団法人全日本ピアノ指導者協会

チェコの音楽文化の豊かさは広く世界的に知られ、古典の時代から現代まで一貫して、優れた国際的音楽家を数多く輩出しています。私たちは、チェコ音楽の魅力にとりつかれ、これまでも折にふれ、ボヘミア、チェコのピアノデュオ作品にとりくんできました。

20世紀に活躍をした作曲家はこれまでに取り上げたマルチヌーやレイセクのほかにも綺羅星のごとく存在しています。まだまだ現代チェコの全ての作品を網羅するには力が及びませんが、このたび、プラハの音楽関係者の皆様のあたたかいご協力を得て、現代チェコの4人の女性作曲家の2台ピアノ作品をご紹介させていただくこととなりました。

20世紀チェコの女性作曲家のパイオニアとなったヴォルロヴァー。
モーツァルト研究の業績でも知られるスニーシュコヴァー=シュクルホヴァー。
前衛的な意欲作を手がけた夭折の人、ヴェイヴォドヴァー。
現代チェコ楽壇の重鎮として敬愛を集めるイラーチコヴァー。

プラハに縁の深い4人の女性は、洗練された高度な技法を自在に用い、鋭敏な現代感覚を楽曲に盛り込むことに成功している点で共通しています。現代チェコの音楽文化の豊かさ、懐の深さを、一人でも多くの方に知っていただく機会となれば幸いです。

演奏曲

Slava Vorlova [1894-1973]
スラーヴァ・ヴォルロヴァー
   Charades (Puzzles) for two pianos, op. 32 [1953]
   シャレード(パズル) 作品32

Jitka Snizkova-Skrhova [1924-1989]
イトカ・スニーシュコヴァー=シュクルホヴァー
   Fantastikon for two pianos [1981]
   ファンタスティコン

Hana Vejvodova [1963-1994]
ハナ・ヴェイヴォドヴァー
   Suite for two pianos [1984]
   2台のピアノのための組曲

Marta Jirackova [1932-]
マルタ・イラーチコヴァー
   Variations on the Policy of Queen Hatshepsut for two pianos op. 37       [1989 rev.2011]
   ハトシェプスト女王の事績による変奏曲 作品37 [2011年改訂版]

開場 14:15 開演 14:30
入場料  大人 2000円 小学生以下 500円
会場 ピアノアートサロン(中央区月島)
地図http://www.piano-art-salon.co.jp/iten.html

ピアニスト
益子 徹・西原 昌樹

***

Jitka Snizkova-Skrhovaの「ファンタスティコン」はご令息のProf. Dr. Jan Skrhaから、Marta Jirackovaの「ハトシェプスト女王の事績による変奏曲 作品37 [2011年改訂版] 」はご本人から楽譜を送っていただきました。Martaさんは私たちの「作品を演奏したい」との申し出をとても喜んでくださり、私たちのために新たに作品に手を加えた上に、演奏上のアドヴァイスも添えてくださいました。

Slava VorlovaとHana Vejvodova の両作品はCzeck Radioが所蔵している2台ピアノ作品で、貸出許可の契約をして、楽譜を借り受けたものです。

それぞれの方々とご連絡が取れるまでに、チェコのさまざまな音楽関係者に問い合わせをしたことは申し上げるまでもありません。問い合わせをした全ての方々から親切なご返事をいただけたことは幸運でした。中には「残念ながらお問い合わせの方々の連絡先は分かりません。女性作曲家の2台ピアノ作品を取り上げるならタイユフェールを第一にお奨めします」との嬉しいメッセージもありました。もちろん「タイユフェールは私たちも大好きな作曲家で、ほとんどの作品を取り上げています」と返事を差し上げました。

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ワーグナー=レーガー オペラ名曲集 [2台ピアノ版]
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「リスト 交響詩の午後」を開催しました。

2011-08-08 14:22:18 | 日記

暑い夏が戻ってきました。日差しは強くても、突然雨雲が湧き起こり、豪雨が降り注ぎます。昨日もコンサート終了後に激しい雷雨となり、落雷で電車も止まったほどです。

生誕二百年を迎えたリストの作曲者本人の編曲による交響詩の2台ピアノ版の演奏会も2回目を迎えました。プロメテウスやマゼッパなど神話に詳しくなくても誰もが聞いたことがある有名な物語を音楽で表現します。しかも、2台のピアノで疾走する馬や断崖絶壁で苦しむ情景を心に沁み入る旋律で表現するリストの手腕は素晴らしいものです。残りの交響詩も年内に演奏いたします。

プログラムより

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サン=サーンス 動物の謝肉祭/デュエッティーノ/死の舞踏/子守歌[連弾]
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明日のコンサート

2011-08-06 14:24:10 | 日記

今日は広島原爆の日です。そして、甲子園も始まりました。夏本番を迎えた感じです。
暑さに負けずに明日第135回目のコンサートを開催します。

私たちの活動はまだ協賛してくれる会社・団体などはいません。ほとんど全て手作りです。もちろん会場のピアノアートサロンの皆さんにはお世話になっていますし、ピティナの後援もいただいています。しかし、楽譜代、宣伝費、プログラム印刷代、ジャスラックへの使用料など全て自費です。

なでしこジャパンでさえも活動費に苦労しているニュースを見ましたが、我々の活動に共感してくださる方はお知らせください。また、バンコクだけでなく、国内・海外とも演奏で訪れたいと考えています。実際に演奏を聴きたいけれど、東京にお越しいただけない方、我々が伺います!ピアノが2台あればどこでも演奏いたします。

ちょっとアピールしてみようと書いてみました。世の中には「書いていないことは無視しても構わない。先に言った方が勝ち」という考え方もあるようですが、私たちはなかなかそんな風にはできません。これまでも、国際交流の団体などに助成金の申請などしてきましたが、良い返事はもらえません。何度も書いていますが、幸いなことに連絡を取っている世界中の音楽家からいただいた応援の声をエネルギー源にすることで頑張っています!9月以降の企画内容もほぼ固まりました!近々に発表いたします。

明日のコンサートです。いつもより30分早い開演です。

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8月7日(日)

第135回 2台のピアノの午後

リスト 交響詩の午後(中)
―生誕二百年に寄せて―

MATINEE WITH LISZT'S SYMPHONIC POEMS (II)
2011 FRANZ LISZT BICENTENARY

後援 社団法人ピアノ指導者協会

開場 13:45 開演 14:00
入場料  大人 2000円 小学生以下 500円
会場 ピアノアートサロン(中央区月島)

ピアニスト

益子 徹・西原 昌樹

生誕二百年を迎えたフランツ・リストの交響詩を、
作曲者自身の手がけた2台ピアノ版でお届けする2回目の回です。

今回は、「超絶技巧練習曲」と共通するメロディを持つ「マゼッパ」、事実上の伴侶で
あったヴィトゲンシュタイン伯爵夫人との正式な婚姻成立への願いを込めて作られた
「祭典の響き」を含む、中盤の4作をご紹介します。

聴く人の心をゆさぶり高揚させながら、独自の世界へといざなってゆく名作群です。
全篇に織り込まれた2台のピアノの充実した掛け合いとあわせてお楽しみください。

フランツ・リスト
12の交響詩 より

プロメテウス
マゼッパ
祭典の響き
英雄の嘆き
(作曲者による2台ピアノ版)

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