ピアノ連弾 2台ピアノの世界

世界中のピアノ連弾、2台ピアノ作品を演奏しています!

2台のピアノの午後 ルーセルの音楽

2010-03-29 13:21:56 | 日記
昨日は土曜日のコンサートの録音編集をしました。
本番中は譜めくりをしているので、2台のピアノの音が合わさった状態で音楽を楽しむことが出来るのは、この編集作業後になります。

アルベール・ルーセル
 喚起(Evocations) 作品15
  1. 洞穴に隠れた神々
  2. 薔薇色の町
  3. 聖なる河のほとりで
 春の祭に寄せて 作品22
  <作曲者による2台ピアノ版>

「喚起」の「洞窟に隠れた神々」が始まった途端、目の前にインドの悠久の大地が目に浮かびます。ドヴュッシーやラヴェルとは違う印象派の色合いもあり、スクリャービンをも凌駕するほどの重厚な音楽があふれています。「聖なる河のほとりで」はガンジス川にかかわる人々の生活や、自然(洪水、雷雨、穏やかな川の流れなど)の様子、後半は船出のイメージに、河口を抜けて大海原が眼前に開けたかのような遥かな展望が描かれています。海軍に勤め、ノルマンディーの住んだ人らしい広大な海へと聴く人をいざないます。

「春の祭りによせて」は春の大地の芽吹きを感じることが出来、ストラヴィンスキーの「春の祭典」にも相通ずる力強い音楽が描かれています。

これらの作品がなかなか演奏されないのは残念ですが、こうして皆さんに紹介できたことはいつか注目されるきっかけになることでしょう。
ボフスラフ・マルチヌーが継承した音楽は、マルチヌーと同じように聴いた人の細胞の隅々まで覚醒させます。

ルーセルの作品はアレクサンドル・タンスマン夫人のコレット・クラが独身時代にリサイタルで取り上げています。

コレット・クラ ピアノリサイタル

1931年3月4日 午後9時開演
サル・ショパン(ピアノはプレイエル)

スカルラッティ、バッハ=ブゾーニ、ベートーベン、ドヴュッシー、
ジャン・クラ、ラザール・レヴィ、ファリャを演奏した演奏会のトリがルーセルの「ブーレ」です。

日本では1969.7.5.東京文化会館大ホールで安川加寿子がモーツァルト数曲、 ラベル「鏡」、とともにやはりトリにルーセル「ピアノの為の組曲作品14」を演奏しています。

インドへの道 (ちくま文庫)
エドワード・モーガン フォースター
筑摩書房

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過去の演奏会の記録はHPをご覧ください。
http://www16.ocn.ne/~pccpiano/

社団法人 全日本ピアノ指導者協会 (ピティナ) 読み物連載ページ
http://www.piano.or.jp/report/01cmp/pcc_duo/


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