京都 洛北の時計師 修理日記

時計修理工房「ヌーベル・パスティーシュ」京都の洛北に展開する時計修理物語。
夜久野高原で営業再開しました。

時計師の京都時間。

2013-02-22 09:52:59 | 日記

今朝の2月22日2時22分22秒仕事をしていました!
「確定申告」の真っ最中です。

サウスポーです。左手で電卓を叩き、右手で記入するので数字には早くて強いのが得意でした。19×19までは暗算が出来た世代です。

こんなスキルは「なんちゃって!ファッションビル館長」時代のテナント・リーシング交渉に役立った。
「芸は身を助ける!」のです。

「ファッションビル」は生き物。テナントにも賞味期限がある。
いつまでも売れない商品を抱えたテナントは他のテナントにも迷惑なので一定期間で入れ替えることを「テナントリーシング」といいます。

家賃は「売上歩合」か「固定費」のどちらかの条件での入店交渉になります。
元気の良いアパレル業界のお店なら「歩合制」。アパレル業界はトレンドの幅が大きいので歩合制が多い。
「足きり」といって売り上げが下がると(最低売上条件がクリアできないと)「退店」勧告!ビルから追い出される。

書店など利益率20%以下の業界なら家賃は「固定制」。それぞれ扱っている商品で賃貸条件を変えていくのです。

業界別の標準利益率を前もって暗記しておくことが最低必要な仕事です。
「時計」業界は「書店」と同じ20%以下の利益率です。

 書店の特徴には「返品制度」があります。
売れ残った本を取次店に返しても新しい本が送られてくるだけなので資金繰りは苦しい。3000万円程度の負債は当たり前の業界なので強い集客力が要求される業界です。
不況の中「書店」が潰れる商店街は今や日本の風景になっています。客がいないのです。

「時計店」も資金繰りは苦しい。基本、現金買取なので売れ残るとそのまま不良在庫になる。
経営が苦しいので「時計専門店」がちょっと大きめのショピングセンターでも少ないのです。

ところで、若い人たちがファションビルに出店する場合に相手なるのは私たちの世代です。
このじーさんたちは電話番号なら30件ほど暗記できて、ペン書きがきれいで筆まで使える世代なのだ。
「お茶」も急須で入れるじじぃ~なのじゃ!
「入店希望者」がやってくる入り口で待ち構えている鬼のような存在です。

「鬼館長」の「商業デベロッパー」は常時入店希望者を抱えています。
入店順位は申し込んだ順位ではありません。
最後に申し込んだ人でも人気のブランドを持っていると入店順位は上位に来る。

またヨーロッパのファッション業界からの日本出店のオッファーがある。
そのときは既存のテナントさんに声をかける事もありました。
お互い信用を落としたくないので力のあるテナントオーナーに任せるのだ。

京都の商店会は「シャッター通」が目立つようになりました。
「流通業」希望者の人は比較的入店条件が緩和されているタイミングです。

「同志社バブル」が始まって若い人たちが京都中心部に戻ってくる。
学生も同志社人気と「京都ブランド」の強さの相乗効果で盛り上がりを見せる。

今後「もの造り」で開業したい人は京都を目指しましょう!
20歳代は失敗してもそれが経験として生きる世代です。

私が時計業界以外で開業するなら「ロジスティック(運輸)」分野でしょう!

グローバル社会の中、魚を食べないドイツ人に日本の新鮮な魚「あじのたたき」を食べさせてみたい!
25日開催「天神」市のマーケットごとフランス蚤の市に連れて行きたい!
「馬の肉」を食べないイギリス人に熊本の「馬刺し」を送りたい!
などなど夢はいっぱいの「失敗時計師」です。

工房常連客の皆さんはそれぞれ旅行中。
留守番をやっているような気分でちょっと寂しい。さ~てと、仕事を始めましょう!



















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