パそぼのあれこれフリーク:Part2

2022年5月にAutopageブログ「パそぼとベルルのあれこれフリーク」から引っ越し、同じ内容で書き続けます。

5/16 「愛のヴィクトリアン・ジュエリー」大倉集古館へ

2023-05-16 21:00:00 | ぐるっとパスでアート展へ

「2023初夏のぐるっとパス」

★ 大倉集古館

特別展 「愛のヴィクトリアン・ジュエリー 華麗なる英国のライフスタイル」 → チラシ PDF

2023年4月4日(火)~6月25日(日) 月曜休館



1837年、18歳の若き女性が大英帝国の王位を継承し、栄華を極めた時代の幕が開きました。この繁栄期に64年間王位にあったのがヴィクトリア女王(在位:1837~1901年)その人です。植民地を世界各地に築き、圧倒的な工業力や軍事力によって「太陽の沈まない帝国」と呼ばれたこの時期のイギリスは、ヴィクトリア時代と呼ばれます。  本展では、大英帝国がもっとも繁栄したヴィクトリア女王の治世、英国王室にまつわる宝飾品をはじめ、当時台頭してきた資本家層など、多くの人々を魅了したヨーロッパのアンティークジュエリーを中心に、英国上流階級のライフスタイルを彩ったドレスやレース、銀食器など、華やかで優雅な世界をご紹介いたします。
チラシダウンロード PDF  ・ 作品リストダウンロード PDF

5/16 行きました。 素晴らしかった。 

大倉集古館 につきました。



無機質な高層ビル群の中で、際立つ建物です。



展覧会のポスター




出迎えてくれるのは・・・。



まるでタイムスリップしたような空間。 建物正面です。



中に入りましょう!



(会場内は撮影できません)


来館者はそれほど多くなく、じっくり展示を見ることができました。

ヴィクトリア女王の若き日の肖像画。(1842年頃)
華麗なティーセットに圧倒されます。
これで紅茶を飲み、お菓子を食べたのね~。 
まさに「華麗なる英国のライフスタイル」 (*^_^*)♪

そして、豪華なジュエリーが、ずらりと並んでいます。

最初のゴールドづくしの「パリュール」に目が釘付けです。

「パリュール」は、「ティアラ、ブローチ、イヤリング、ペアブレスレット、ネックレス」のセット
アクセサリーは同じデザイン、素材でセットで作られていて、正装のイベントには欠かせないものです。
美しいだけでなく、今もすべて揃って保存されていることが貴重なコレクション。

つづいて、ゴールド、エメラルド、ダイヤモンド、ターコイズ、ルビー
贅を尽くし細工の技術を凝らして作ったキラキラと煌くジュエリー

真珠(パール)のコーナーでは極小のシードパールを初めてみました。
芥子の実サイズの真珠をつかったブローチ、あまりにも小さくて、繊細で美しい。これ欲しいです!

スコットランドのアザミ。アイルランドのシャムロック。イングランドのバラ。
それぞれのモチーフをあしらったティアラ。
歴史を知らないと価値もわからない・・・。
ケルトのアクセサリーもありました。

さて、展示にはゴールドが多く ダイヤモンドはそれほど目立ちません。
なんでも ダイヤモンドは18世紀にブリリアンカットができるようになって輝きが増し、人気が出たのだとか。

エナメルやカメオ、象嵌などの細かい細工のものも多く、その精緻さに驚きました。
ここでも 小さな作品に欲しいな!というのがあったんですけど・・・。(*^_^*)♪

記念のジュエリー、肖像画、髪の毛を使ったものなどは、これまであまり馴染みがなかったけれど、
日頃身につけて大切にされていたようです。
更に 故人を偲ぶアクセサリー、喪を表す黒いジュエリーなども大切な装飾品ですね。
「モーニング」という言葉を初めて知りました。
喪とか悲しみのモーニングは mourning、朝のモーニングは morning。
このあたりの展示物に、タイトルの「愛のヴィクトリアン・ジュエリー」の意味が込められているのでしょう。

展示された19世紀初期のドイツのものには、戦争で貴金属が品薄で代用の 「アイアンワーク」のアクセサリーなんてのもありました。
プラスチックはまだない時代ですからね。

とても 不思議に思ったのは、黒人の貴婦人をかたどったアクセサリーです。
イギリス風の装いでとても美しい。つい ハガキを買いました。
どんな人なんでしょう?
イギリスが支配する(植民地)アフリカの女王様とか?
ハガキをよく見ると「BLACKAMOOR」と書かれていたので 調べました。
・ 「BLACKAMOOR(ブラッカムーア)」は西洋装飾美術の分野における「黒人」を指し、その珍しさ、エキゾチックさから、彫刻、宝飾品、紋章等の主題として用いられ、特に貿易が盛んであった16世紀のヴェネツィアでは大変好まれた。 (アンティQ

・ 【ブラッカムーア blackamoor 】 ~ 宝飾品 |ものがたり西洋アンティーク事典
 アフリカ黒人を題材にしたカメオ。黒オニキスか黒く染めたカルセドニーが使用される。
 ムーア人を簡単に言えば北アフリカに住むイスラム教徒のこと。肌の色は濃いが、黒人と黄色人種の中間ほどでオニキスほどの漆黒ではない。だからblackと付け加えたのか、それともシェークスピアのオセロからの誤解か、詳しくは不明。
 黒人を題材にしたアンティークには、奴隷らしき人物が燭台や大皿を抱えている彫塑とかあまり趣味のよろしくない代物もあるが、16世紀から18世紀にベニスで作られていたブラッカムーアは見事。彫り出されているのはジュエリーや王冠を身に付けたムーア人、顔立ちも凛々しく高貴な身分を感じさせられる。


とにかく美しいだけでなく 歴史が詰まったジュエリーたち。
「パリュール」、「モーニング」など初めて知ることも多くすごく素敵な展覧会でした。

今回始めて知った「ジェット」、グッズコーナーにアクセサリーがありました。
今ではとても貴重な素材だそうで、ステキだけど手が出ません。(*^_^*)♪
「ジェット」について知りたくなったので、本を買いました。



めも:2023/05/16 PowerShot SX730 HS で撮影

 
大倉集古館には、2011年に初めて行ってから数回「ぐるっとパス」で来ています。
いつも素晴らしいものをゆっくり見ることができるお気に入りの美術館です。
 ⇒ Myブログ:大倉集古館

参考
・ 那須高原 穐葉アンティークジュウリー美術館 公式ホームページ

・ 漆黒の宝石 ジェット | 王室のモーニングジュエリー
・ 黒玉 - Wikipedia (こくぎょく、英語: jet)は、樹木が水中で長い年月を経て化石化した準鉱物である。

・ アイルランドのシンボル 「シャムロック」

・ ぐるっとパス




会場に並んでいた本 どれも面白そうです。

ジュエリー
・ ミアルカ アンティークジュエリーの魅力とひみつ 単行本 – 2022/11/22 伊藤美也子 (著)
・ ジュエリーの歴史―ヨーロッパの宝飾770年 単行本 – 2014/3/1 ジョーン エヴァンズ (著), Joan Evans (原名), 古賀 敬子 (翻訳)
・ 世界観設定のための宝石図鑑 単行本(ソフトカバー) – 2022/9/28 飯田 孝一 (著)

  


アクセサリー
・ アクセサリーの歴史事典:上 (頭部・首・肩・ウエスト) 単行本 – 2019/1/10 キャサリン・モリス・レスター (著), ベス・ヴィオラ・オーク (著), 古賀敬子 (翻訳)
・ アクセサリーの歴史事典 :下(脚部・腕と手・携帯品) 単行本 – 2020/11/12  キャサリン・モリス・レスター (著), ベス・ヴィオラ・オーク (著), 古賀敬子 (翻訳)
・ アンティークレース: 16世紀から20世紀の美しく繊細な手仕事 単行本 – 2020/11/21 市川圭子 (著)

  


アフタヌーンティー
・ 英国王室のアフタヌーンティー 単行本 – 2018/2/23 マーク・フラナガン (著), キャサリン・カスバートソン (著)
・ 英国式アフタヌーンティーの世界: 国内のティープレイスを訪ねて探る、淑女紳士の優雅な習慣 単行本 – 2021/9/10 藤枝 理子 (著)

 


テーブルセッティング
・ テーブルセッティング エレガンス: お招きするための四季のスタイリングとレシピ 単行本 – 2021/3/12 岩崎 久美 (著)
・ テーブルコーディネートの発想と技法: 視覚効果から考えるデザインの考え方、組み立て方 単行本 – 2021/4/9 浜 裕子 (著)
・ 図説 英国ティーカップの歴史 増補新装版: 紅茶でよみとくイギリス史 (ふくろうの本/世界の文化) 単行本 – 2019/8/22 Cha Tea 紅茶教室 (著)

  


ライフスタイル
・ 図説 ヴィクトリア朝の暮らし: ビートン夫人に学ぶ英国流ライフスタイル (ふくろうの本/世界の文化) 単行本 – 2020/2/22 Cha Tea 紅茶教室 (著)
・ 図説 英国の住宅: 住まいに見るイギリス人のライフスタイル (ふくろうの本) 単行本 – 2021/5/25 山田 佳世子 (著), Cha Tea 紅茶教室 (著)

 
 

イギリスの歴史
・ 図説 ヴィクトリア朝の女性と暮らし: ワーキング・クラスの人びと (ふくろうの本) 単行本 – 2019/5/28 川端 有子 (著)
・ 物語イギリスの歴史(上) - 古代ブリテン島からエリザベス1世まで (中公新書) 新書 – 2015/5/22 君塚 直隆 (著)
・ ヴィクトリア女王―大英帝国の“戦う女王” (中公新書) 新書 – 2007/10/1

   


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