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時々雑録

ペース落ちてます。ぼちぼちと更新するので、気が向いたらどうぞ。
いちおう、音声学のことが中心のはず。

本命ドイツのできばえ

2008年06月09日 | サッカー
さっそく、見てみました。途中、ESPN2の回線が切れて、最後まで見られず。

感想。ポーランドけっこういいチームでした。残念ながら、前の選手(FWとサイドハーフ)の突破力がもう一つ足りない、ま、そこが決定的な違いなんでしょうが。

ドイツは意外と良くない。初めて見るゴメスはトラップが大きくて、ポストプレーの失敗多すぎ。一点目、オフサイドかも。準ホームジャッジか? ポドルスキーの突破力は申し分ないけど、全体的には個々のプレーも戦術も雑に見えた。なんといっても不安なのは守備。DFとレーマンの連携がとても危なっかしい。もっと巧妙な相手なら失点してたかも。

ということで、申し分ないスタートを切ったのは確かだけど、優勝大本命、と言うにはちょっと「?」のついたドイツ、という印象でした。明日はC組。フランス、イタリアのできばえに注目。

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インディアナ大学は春・秋の2学期制ですが、春と秋の間、Summer Sessionという短期集中授業があります。Summer Session IとII、それぞれ6週間ずつ、週5日(6×5)で、ふだんの学期の15週×2回分をカバーしてしまう、という強引なもの。私は A Brief Survey of Calculus という学部学生の授業を受講中。

内容は大学初級の微積分。2週目に最初の小テストが終わった段階で「ここまでの合計が70点以下の人は受講取りやめを強く勧めます」というメールが先生から来て驚きました。アメリカの学生は就職や大学院進学のとき評定平均(GPA)が重要になるからか、成績をとても気にするので、受講取りやめの期限以前に受講を中止して、成績が残らないようにするようです。教える側も面倒は徹底してみる、その代わり着いて来られなかったら容赦なく振り落とす、という方針がふつうのようです。

その結果、開始時25人ほどいた学生が、絞り込まれて現在15人。予習・宿題含めて毎日50問以上の問題を解いてきましたが、おかげで、一般的な微分・積分の計算はだいたい処理できるようになりました。今後は博士候補(Ph.D candidate)の資格を取るプロセスに集中せねばならず、授業にかかりっきりにはなれないので、ラストチャンスと思って気合を入れました。

EURO 2008 開幕!

2008年06月08日 | サッカー
春学期が終わってすぐ、夏の集中授業を受講し始め大変忙しかったのですが、いよいよEuro 2008開幕、授業もあとちょっとで目処も立ってきたので、ちょっと楽しみたい。幸い試合時間はここでは昼間。ESPN2というTV局で主要な試合は放送されるので、また大学のTV(またはアパートのランドリールーム)で見るつもり。今日はここに予想を書いてみたいと思います。

1 誰が活躍しそうか

私の分析(≈思い込み)では、「そのシーズン大活躍した選手、好結果を残したチームの選手は活躍できない」という法則がある。ポルトガルのロナウドは今大会No.1のスターですが、この法則に当てはまる。実力からして一定の活躍はするでしょうが、「彼の大会だった」というふうにはならないのでは。

逆に今シーズン、クラブで悔しい思いをしたりでモチベーションが高く、怪我などであまり出場していなくて消耗が小さい人が活躍する、という法則(これも怪しい)があります。たとえばフランスのアンリ。大舞台も最後に近いだろうし、大爆発に期待したい。オランダのファン・ニステルローイも似た状況だけど、チームが早めに敗退すると見るので・・・ 一押しはフランスのリベリー。今大会は彼の大会になると予想します。

2 好成績を残すチーム。

当たり前すぎだけど、本命はドイツ。ほとんどホーム状態、リーグ戦の組み合わせが楽、ドイツのリーグ終了がちょっと早めで主力の疲れが抜けている(?)、といい要素が多い。CL決勝までがんばったバラックのコンディションは心配ですが、それでも彼はやる、と見る。ゴメスも楽しみ。対抗はフランス。守備が非常に堅いのでトーナメント向き。アンリがバルサでの不調を引きずったとしても、ベンゼマがブレークする。逆にイタリアは高齢化があまりに進みすぎ、次世代の中心が見当たらない。グループCで落ちるのはイタリアと見てます。でもカッサーノはついに大舞台だから頑張れ。

3 好成績を残して欲しいチーム

個人的願望。まずはポルトガル。上記のようにロナウドの調子が心配。ただ、代表は彼だけが点を取るチームでもなく、他のメンバーもレベル高い。いけそうな気がするんだけど、ラフプレー→退場で自滅する悪癖が心配。それから期待を裏切り続けるスペイン。メンバーはかなりいいと思うけど、やっぱり小粒。優勝、となるとでかくて速くて強いフランス、ドイツあたりがやっぱり来そうな気がして、正直今度も悲観的なのですが、スペイン大好きの私としては祈る気持ち。この2チームのどっちかがファイナルに行くようなら、私には面白い大会になります。

4 注目の選手

スペインのシャビ。バルサファンなのでずっと応援してきました。成長して今がキャリアのベストでは。今大会が彼のキャリア上のハイライトになるといいなと。それからオランダのNigel de Jong。理由はわが師匠と苗字が同じだから。ずーっとオランダ代表に呼ばれているけど、見たことがない。ファンバステンさんは使ってくれるんだろうか。苗字があらわす通りオランダ移民系のわが師匠ですが、「私の先祖は英語っぽい綴りに変えなかったみたいです」とのこと。変えていたらSTYXのボーカルと同じ、(Dennis) De Youngだったんでしょう。

などとこの記事を編集している間に初日スタート。でも楽しそうなポルトガルvs.トルコは深夜に録画放送。で、明日のドイツ戦はライブ中継。何故? また私には理解できない人気に従った、偏った選択になるんだろうか? イングランドがいないからマシだとは思うけど。。。

にっくきReal Madrid(とBeckham)

2008年02月20日 | サッカー
久々にUEFAチャンピオンズリーグ再開。今日、明日とベスト16一回戦の中継がESPN2であるのだけど、またイギリスのチームの試合ばかり中継(うんざり)。去年も一昨年もLiverpoolが決勝まで勝ち残ったからずっとイギリスがらみでした。今日はLiverpool vs. InterMilanoとあまり面白くないカードなので見ずに帰宅。明日はやっぱりイギリスだけど、Arsenal vs AC Milanという好カード。行っちゃうかも(学生会館のTV前に)。

さて、試合結果を見ようとNikkan Sportsのサッカーのページに行くと、なんぢゃ? ベッカム? 大阪に来るって? ああ、違うのか、ハワイでガンバと試合するのか、そんなもんが「海外サッカー」のトップニュースか! とひとしきり吼えてしまいました(独り言だけど)。

というのはベッカムには個人的に恨み(?)がありまして、それは「レアルマドリーにいた」こと。私はスペインリーグが好きで、最初はNHK衛星、その後はスカパーでずっと観戦してたのですが、彼がマドリーに行って以来、客寄せのために某WowWowが独占放送権を取って放送開始。突然見られなくなりました。私はあの局のその他のコンテンツ(映画とか)に全く興味なし。第一、スポーツ専門チャンネルじゃないので、毎節2試合ていどしかやらない。バルセロナ、マドリーだけじゃなく、他のチームも中継してくれるスポーツ専門のスカパーに戻ってくるのじゃないと意味がない。ここで見ればあちらの狙いにはまるので、なんとしても加入せず。

で、毎年願うは「ベッカム早くスペイン外に移籍しろ~」。中村(俊)が来るかもしれない、というときも、「やめてくれ~」と願ったものです。結局ベッカムが移籍する前に私がアメリカに来てしまいましたが。ベッカムさん、まあいい選手だと思うけど、プレースタイルはあんまり面白くない。そもそも彼が別格のスターである理由って、奥さんも含めた私生活でしょ。悪いけど、そんなの私には邪魔なだけ。

分かってます、彼のようなスターがいるから、日本でもそれなりの価格で中継が見られること。でも、多少の経済的負担ははかまわない。その代わり、スポーツそのものをちゃんと見せる番組しか見ない、というのが私の考え。プレーをしてるわけでもない人を追い続ける映像を見せられたり、偏った感情的なおしゃべりを聞かされて、いらいらしながらも見る必要はない。「それでもどうしても見たいの、見せて」とは言わない。しょせんは娯楽、なくても困るもんじゃない。

日本のスポーツ中継のひどさにうんざりして、スポーツ専門チャンネル(と一部)以外の、スポーツを冒涜した伝え方は拒絶すると決めていたこともあり、「気に入らないなら妥協はせん!」とやせ我慢を続けました。

本来この怒りはレアルマドリーに向けるべきでありまして、ベッカムさんは悪くない。雇ってくれたから行っただけ。というわけで、いまだにマドリーは大嫌いなチームです。あの「スターシステム」は、サッカーとしても、私の個人的な利益からしても最悪でした。「スター選手を集めれば、こっちの言い分だけ通して、華麗に一方的に勝てる」というのは、勝負をなめてると思うし、見たいともあまり思いません。

でも、どこかの野球チームが証明してるように、そんな傲慢なやり方で勝負には勝てないんですよね。相手も真剣に研究してがんばってるんだから。ついにそういうのはやめたみたいで、最近はいいサッカーをしてるようですが、今日は負けたようで、「よっしゃ」と一人ガッツポーズ。

単なる個人的な文句で申し訳ない。でも一度書いてみたかった。毒を吐いてすっきりしました。

クラブW杯

2007年12月13日 | サッカー
わが浦和レッズが、なんとACミランと公式戦で戦えるというチャンスを得ました。選手たち、サポーターの皆さんにとって実に名誉なことで、お慶び申し上げたい。でも残念なことに、ここでは放送がありません。チャンピオンズリーグは放送するESPN2も無視。早起きしてアパートのランドリールームで見ようと思ってたのですが(ここ、アメリカ東部時間では午前5:30から)

(ちなみにESPNのサッカー放送、イギリス、スコットランドのクラブに完全に偏った編成なのは何故? アメリカでサッカー見るのがそっち系の移民なのか、イギリスのクラブが人気なのか。おかげでもっと面白いカードや、スペインやイタリアのチームを見る機会が稀。)

このクラブW杯への浦和の進出につき、Number Webで杉山茂樹さんが、

お隣のライバルチームが勝つのだけは嫌、が世界標準。『日本代表』的なノリで応援しちゃう日本は異端的。「レッズ負けろ!」という「まっとうな」他チームサポータも出てきたが、スポーツ報道はまだその流れには追いついてない。

という趣旨の話が載ってました。おっしゃるとおり、私も他の日本のクラブが出ても応援しません。そもそもミラン好きだし。でも例えば横浜マリノスあたりが出たとして「負けちゃえ!」とも思わない。まだまだ低い日本のクラブのレベルを考えると、浦和じゃないにしてもどこかのチームが必ず勝ちあがって、世界の一流クラブと真剣勝負をする、という経験が増えるのはいいことだという気がします。

数年前イタリアのブレシアに試合を見に、(寒いので)レッズのベンチコートを着て行ったら、グッズを売っているおっちゃんに「Milan! Milan!!」と騒がれました。というように同じく赤&黒がチームカラーの両者ですが、横綱と幕下優勝みたいなもの。タイトルがかかった勝負で油断するはずもなく、まず間違いなく負けるでしょう。

もちろんチームは勝つ気で戦うでしょうし、そうでなければいけませんが、たとえば勝つとしても(五輪チームがブラジルに勝った)「マイアミの奇跡」の時みたいに、まぐれ当たり、半分いんちきな勝ち方以外考えにくい。むしろ彼らなりのいい所を出してくれれば満足。大きな時差に苦しんだ2002年のイタリア代表のパフォーマンスなんか考えると、少しは付け込む隙があるかもしれません。

危機?

2007年12月03日 | サッカー
昨日に続きサッカーの話。日本代表の監督が病に倒れ、復帰困難な状況となりました。報道ではほぼ新人事は固まったよう。後任とされる岡田氏、W杯最終予選中に前任者解任、という危機的状況でコーチから昇格となった最初の代表采配はやや荷が重かったですが、おかげで経験値は上がったはず。Jリーグの監督経験も積んだ次こそは、という期待はあったでしょう。しかし私は「適切な選ばれ方ではない。まだ早い」と考えています。

JFAの技術委員会が彼とどういう交渉をしているか、本当のところは分かりませんが、報道のように「もう予選が近いので、ここまでの路線を継承すべき」という理由で、力量などが未知でなく、コミュニケーションが取りやすい(有り体に言えば今回のような無理を聞いてもらえる)岡田氏を、ということだとすれば、そういう必要があるとは思わないのです。

理由は3つ。まず、「路線継承を」というほどオシム氏の評価を高くしていいのか、ということ。つぎに、たしかに予選は来年から始まるが、W杯まではまだあと2年半もあるということ。最後に、新任者の力量が不十分ではないか、という不安です。

今年7月のアジアカップを何試合かTVで見た限りでは、オシムさん、前任者よりはいいけど、ベストだとも思いませんでした。とくに、目指すサッカーが聞いているような「考えて走る」なら、選手起用にはちょっと疑問が。欧州選手権予選が終わり、監督の解任も進む時期、失敗したけれどいい監督もいたのでは。そのほか広く人材を探して、オシム氏よりさらに優れた人に一からチームを作り直してもらうには、まだ十分な時間がある。W杯予選はもう数ヶ月で始まりますが、組み合わせにも恵まれ、最初は楽な相手です。なめてはいけませんが、新しい監督が自分のコンセプトに合った選手を選抜し、さらに伸びしろのあるチーム作りをしてもらう機会として利用できないものか。

後任らしい岡田さん、1998年以降、捲土重来を期してきたであろうと思いますが、横浜でリーグ優勝を経験したものの、常勝チームを作るまでにはいたらず退任して浪人の身、という状況を考えると、ナショナルチームを任せるにはもう一歩、という気がします。上手く行けば2014年のチームに彼なり、西野さんなりが間に合うかもとは思ってたんですが、またも急場の代打では気の毒。本人に準備ができた段階で「前任者の路線継承」なんて足かせなしで任せられないものでしょうか。(知り合いのAndrea(サンパウロ出身)はブラジル開催に決まって大喜び、「チケット取るから来て」と言ってくれてます)

もう考え直す余地はなさそうでこのまま契約~発表と進行しそうですが、もしJFAが「危機管理能力が問われる。速やかに新人事を」と考えた結果、「代表チームを強化し、強豪国になる」という、長期的な本来の目的からは逸れる形になるとしたら、個人的には残念。代表チームには危機ではなくチャンスに転換できる状況だ、と思うからです。

それにしても、もともと健康に問題があった(と聞いた気が)あの方に過酷な役割をお願いし、結果こうなったのは申し訳ないことです。オファーを出したと聞いたときは受けるとは思いませんでした。回復して祖国に戻ってもらえることを祈念いたします。

尻すぼみの晩秋(うら~われっず。。。)

2007年12月02日 | サッカー
忙しくて更新がまったく滞っていましたが、今日は書かないわけには行きません。浦和レッズ、あんな有利な条件を作りながらリーグ優勝を逃してしまったよう(泣)。思えば去年、欧州Champions Leagueと国内2冠を狙ったFC Barcelonaは終盤Madridにひっくり返されて、2冠とも逃してしまったし、そのCLを制したAC Milanも国内リーグはぼろぼろ、不正で2部にJuventusなどがいてくれたおかげでやっと次の年のCL出場権が確保できる位置につけられた、という状態でした。2冠を獲るのは難しいもののようです。

浦和にはショックの残るシーズンの終わり方で、かなりのチーム改造が避けられなくなりました。日本でしょっちゅう見ていたころからもう5年近く、核となる選手はほとんど変わっておらず、個人的には愛着のある選手ばかりなのですが、チームも選手もプロである限り、変化が必要なときには動かざるを得ないでしょう。誰が出て行くことになるのか、さびしい限りですが、どこへ行っても応援するつもり。

猛暑~暖かい秋だった今年のBloomingtonですが、ふつうの冷え込みがやってきて、もう最近は最高気温が5℃以下。木の葉もほとんど散ってしまい、長い冬に突入。今年の紅葉はきれいだったし、ここの四季ははっきりしていて好きですが、ここから3月末まで4ヶ月葉の落ちた木々しかみられないのは寂しく、また春を待ち遠しく待つ日々がやってきました。ついでに言えば、忙しくて自分のブログさえ見ないままになっていたら、ひどいコメント(というかなんかエ○関係のお誘い)が4つもついてて、さらに肩を落としてしまいました。

試合が終わったあと

2006年06月24日 | サッカー
私は試合終了後が好きです。スタジアムに見に行っても、最後まで残って選手やサポーターの姿、片付けるボランティアの姿などを見ます。ゆっくりその試合を味わう時間です。

昨日はPhonology Fest、McCarthy、Attila両講師の最終回。それから夕方まで仕事、「日本vs.ブラジル」は見ず。しかし、幸いビデオを見せてもらう機会に恵まれました。でも、ESPNは試合終了後せいぜい20秒そこそこで「Thank you for being with us」終わり。そこから視聴率がぐんぐん落ちるのでしょうから、仕方ないですけど。

さてワタクシ、予想が外れまくっております。中でも日本の躍進を予想、外れました。暑さに強い、ヨーロッパで試合に出続けた選手がほとんどいない、という理由で、コンディションがいいと予想。大はずれ。一方、当たりそうな気配なのが、「ロナウドが通算得点記録を破る」。でも、それに貢献したのは日本。まして、ヘディングがヘタクソな彼にめったにないヘディングを決められるとは(私は初めて見た)。近くにいた中沢は、競れてもいませんでしたから、それ以前に勝負がついてました。

でも、日本の動きはまあまあ、あんなもんでしょう。玉田、けっこう効いてました。囲まれながら一発で逆サイドに出した稲本のパスも、かなりのレベルでは。一方、ジュニーニョのシュートすごかった。ボールをセットできるFKならまだしも、プレイオンの状態から無回転シュート。たぶん、ボールはゆれてたと思います。川口のミスじゃないのでは。これでもロベカルにFK蹴らせ続けるのは試合を投げてるとしか思えない。

ピンポイントのヘディングを逆サイドのロナウドへ折り返し、アシストしたシシーニョ。川口の脇の下に見事にコントロールした、鋭いシュートを決めたジルベルト。ベテランに一息とか言わないで、このまま彼らを使ったほうが優勝の確率が高くなるのでは。

前半から後のことを考えずぶっとばしたこと、ブラジルが効果的にボールを回し続けたこともあり、日本の選手、最後は足が止まりました。ロナウドの4点目は久しぶりに彼らしかったけど、そのころには既に好き放題回されてました。

練習も含め毎試合鬼気迫る働きを見せた中田英選手でしたが、最後はピッチを動かなかったとか。その姿を目に焼き付けたかったのですが、残念。彼の生き方全体に興味はありませんが、競技者としての生き方には注目してきたし、教えられたことも多い。その彼がキャリア上での集大成をこんな無惨な形で終えるとは。高いレベルで戦う以上、勝ちはほとんどなく負けばかりになるのは仕方ありませんが、他人事とはいえ、傷み入る部分もあります。宮本などだけでなくアドリアーノとかが慰めていたとの報道。国際的な選手移動が盛んになって選手が仲良すぎる、という意見もあるようですが、敵・味方の壁が消えてこういうことが起こるのはとても好きです。

彼は技術的に突出しているわけではなく、一人で試合を決められるようなタイプではない。それでも選手としての姿勢では彼が「突出した存在」であることが、明らかだったと思います。それは彼の価値を確認させるものではありますが、同時に彼のような人間が「突出(=浮いた)存在」になってしまうことが、彼らのチーム、ひいてはわれわれの社会の特徴を現している、と思います。

W杯が1998年に24から32カ国へ膨張し、自国開催によるボーナスの恩恵も受け、2しかなかったのが4.5まで拡大されていたアジアの出場枠。今回いかに韓国ががんばってくれても、まちがいなく減る。オーストラリアも入ってきて、中国が伸びてくる。これで日本のW杯本大会出場は(しばらく)見納めかもしれません(FIFAはお金持ち日本には出てほしいでしょうけど)。規模拡大の恩恵を受け、経済的にも手厚くサポートを受け、脚光浴びて大舞台でブラジル相手に戦えた彼らは、やっぱり幸せな人たちです。その経験を次につなげる義務があるでしょう。「お疲れ様」ではありますが、彼らの「日本代表」としての仕事は、終わったわけではない、と思います。

彼らを「代表」と呼ぶなら、彼らの姿はわれわれの姿でもあり、彼らへの期待や失望は自分に跳ね返るのでなければいけないと思っています。こっちは彼らとは戦うレベルが比べ物にならないし、常に「予選敗退」みたいな状況ではありますが、それでも世界と伍せるようになりたいと思って日本を出たつもり。持てる力を出し切って仕事したいと思います。(写真は中央図書館のロビーから、西棟(学習スペース)の入り口を写したもの。ここで宿題やったり、待ち合わせたり、ディスカッションをしたりします)

アフリカの野性味?

2006年06月18日 | サッカー
またIMUにサッカーを見に来ました。観衆20人くらい、常連で知った顔もいるのですが(ぜんぶ男)相変らず会話なし。みんなでチェコvsガーナを観戦。自国と関係ないばあい判官びいき傾向があるらしく、ガーナの寄りの雰囲気。

試合はガーナの圧勝。チェコは予想通りセンターFWコレルの離脱が致命的。代役のロクベンツではまったくボールがポストに収まらず、ためが作れないので、ひたすらドリブルで仕掛ける単調な試合運び。一方のガーナは上手に緩急を使い分けて、あせるチェコの守備網をずたずたに。チェヒが神掛かったセーブをいくつも決めていなければ、4-0、5-0の試合だったかも。彼ら、初出場なんですよねえ。。。 Abudraiは国でさぞや喜んでいるでしょう。

今回、サプライズを起こすと予想したコートジボワールは敗退が決まりましたが、内容はすばらしいもので、オランダ戦ではオランダの応援団からも応援が飛ぶほどだったとか。ボールコントロールもオランダ選手より上、選手の連動もよし、非常に洗練されたサッカーでした。

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昨日そのコートジボワール、今日ガーナを見て、コートジボワールのドログバ選手へのインタビューを思い出しました。そこではあるイギリス人ジャーナリストが彼にこう問いかけていました。

「最近は、アフリカの国々も戦術やテクニック漬けになっていて、アフリカ選手特有の野性味を残している選手があまり見られないように感じる。アフリカ選手権でもスペクタクルな試合は少なく、より組織されたチームが多かった」

彼が、アフリカに期待している「野性味」とか「スペクタクル」とは何なのでしょう? ドログバ選手はこう答えたそうです。

「そうかもしれない。それは、今では多くのアフリカ人選手がヨーロッパでプレーしていることと関係があるだろうね。いつでも世界とかかわりを持っているし、みんな平均化してきている。」

(http://wc2006.yahoo.co.jp/voice/interview/drogba.html)

そのとおり、ガーナも、アッピア、エシエン、ムンタリ、ギャン、などそれぞれのチームで中心選手で、チームからも「野性味」だけを期待されているわけではないでしょう。

ヨーロッパのチームが規格外の力を見せたアフリカのチームに敗れた試合、というと、私が見た範囲では、1998年フランス大会のナイジェリアvsスペインを思い出します。洗練されたスペインが、戦術的にはどうにもまとまりのないナイジェリアの、強烈な3発を浴びて、沈みました。先のインタビューに、そんな「計り知れない、規格外の存在があって、それを征伐する「文明=秩序」側の自分たちを見て楽しむ」という嗜好を読み取ったら、うがち過ぎでしょうか。

そもそも、彼らが戦術を身につけて洗練されたらいけないのでしょうか。アサモア(ガーナ出身でドイツ代表)とか、セードルフ(スリナム出身でオランダ代表)とか、古いところではジャン・ティガナ(マリ出身でフランス代表)が、「野性味がない」と批判されるでしょうか。それはないでしょう、アフリカ出身でも、ヨーロッパのチームにいたら問題にされないことなのです。そして、そういう「洗練されたアフリカ出身選手」のおかげで、たとえばフランスは世界王者になれたわけです。いいことでこそあれ、問題視するようなことではないのでは。実際、「野性味」だけで「洗練」のないサッカーでは時々大波乱は起こせても優勝には届くはずもなく、さきのナイジェリアは結局ベスト16であっさり敗退。これでは、「荒削りで脅威でありながら、最後はわれわれに屈する存在であり続けてくれ」といっているように聞こえるのです。

そういうエゴが、このインタビューに「反映」(含意ではない)されている気がしていました。インタビュアーを責めるのではありません。同様の発想は私にもあります。また、かつて大和勢力が侵略し、屈服させた他地域の部族を「荒夷」とか何とか呼んで、それを「征伐」した自分たちの軍人を英雄扱いしたのともおんなじだ、と思います。

ヨーロッパで活躍する選手が洗練されたのは、地元では得られない成功のチャンスを餌に、時には人買い同然に引っ張られてきて訓練を受けたから、という部分もある。その経済格差が彼らをアフリカの母国ではなく、他国の代表として戦わせる要因でもあります。コートジボアールのカルーが国籍変更してオランダ代表で出ようというのもそういうことが影響しているでしょう。

確かにサッカーは多様性が楽しい競技ではあります。でも、その楽しみのスパイスの一つとしての「野性味」を担当するのが常にアフリカで、そのためにアフリカはこれからも協会組織がめちゃくちゃで、貧しく、政治的にも混乱した状態でいてほしいとは、言えないでしょう(本気でそう思っている人はいると思いますが。たとえば武器を売るために)。

そんな楽しみのためにサッカーがあるのなら、平均化してつまらなくなってもかまわない。アフリカの諸国だって、洗練された選手を生む、オーガナイズされた社会になる権利はあるに決まっています。それで、自分たちが勝てなくなって、つまらなくなったら、ヨーロッパの人たちはたとえばスキーのジャンプでしたように自分たちが勝てるようにルールを変えるのかもしれないし、あるいはW杯なんかなくしてしまうのかもしれません。それでも「お前たちは俺たちの誇りを支えるための「野生」でい続けろ」なんていう趣旨の発言が繰り返されるよりは、はるかにましだ、と思います。

偉そうなことを語ってしまいましたが、つまりは、「洗練」を身につけて、初出場ながらアルゼンチン・オランダにあと一歩まで迫った今回のコートジボワールや、旋風を起こすかもしれないガーナを肯定的に捉えて、今後も注目したい、ということです。また、たとえば、今回のガーナの活躍を見て、アメリカにいるアドゥが、アフリカで始めて開催されるW杯をにらんで「やっぱりガーナで戦う」と言い出したりしたらいいなと思います。

第一戦を見て

2006年06月13日 | サッカー
今日は、W杯、豪州vs.日本、見ていて思ったままの感想を書きます。

授業後、また学生会館に。授業が終わるのが10:10なので到着したのは後半途中。見ていたのは3、4人。勝ってる。あれっ、茂庭? 坪井くん、怪我でもしたか? さて、見ていて意外に思ったのが、日本が中盤で当たりに行かず、かんたんにエリア近くまで侵入を許すこと。なんで? 疲れてるんだな。これだけ圧力をかけられてて、守りきれるとは思えないけど。。。でも、リードしてたら選手を代えないのがジーコ、きっとこのままだろうな。

さらに驚いたのが、日本が誇る10番の悪さ。いちばん上手いはず、苦しいときにキープしてあげてチームを助けるべき人が、次々と相手にボールを渡して。うーん、代えるならこの人だと思うんだけど、柳沢なのか。。。 アンタッチャブルを作ってしまうのも、ジーコの特徴だよね。。。

同点は必然。川口、痛いミスでしたけど、あれだけ何度もエリア内にボールを入れられたら、いつかはあんなようなことも起こるでしょう。いい形で上がってきて狙い澄まして撃った福西のシュートが外れ、直後のケイヒルの同じような形からのシュートは決まる。それが実力の差、といえばそれまでだけど。。。

で、結局3点ねじ込まれて致命的な負け。いかにも無策。ジーコらしいけど、その最悪の目が出た感じ。ボールを失い続ける中盤を見ながら、予選突破の目がほとんど消えていくのを傍観するしかなかった8番は、ベンチで何を思ったんだろう。

暑いのは確かだったよう。でも、それは日本に有利に働くと思っていました。個々の力では劣っても、走り負けることはない、というイメージでしたから。最後まで走り続けていた7番はさすがですけど、みんながそうではなかったみたい。

宿題と仕事をやってから、チェコ&米国も後半を見ました。今度はお客さんいっぱい(30人くらい)。チェコの選手、みんな走る走る。試合時間も場所も違うとはいえ、見比べてじつに寂しい気持ちでした。なんだかんだ言って、W杯は現時点でのそれぞれの位置がかなりはっきり分かる機会ではありますね。ともかく、最後まで見届けるとします。

Public Viewing at IMU

2006年06月11日 | サッカー
W杯はじまりまして、喜んでおります。かなり前から、もう2006年にはアメリカにいる計画でしたから、「見ることはない」とずっと思っていたのですが、もう2試合も見てしまいました。

試合時間、日本だと深夜~早朝になるようですが、こちらは朝~夕方。しかも、ESPN2を含めたいくつかの局で全試合中継するらしく、学生会館(Indiana Memorial Union)のTVで見られるとのこと。今日、さっそく行ってみると・・・ いました、私のようなバカが、15人ほど。写真は、その人たちが去ったあとの様子。みんなで見ていたのは今日一番のカード、アルゼンチン&コートジボワール。

みんな、それぞれ知り合いではないらしくて、プレーを見ながら独り言のように言った言葉に周囲が反応する、ということはありましたが、基本的には会話なし。ハーフタイムにもなーんにも言葉を交わさない。私は近くにいた、インド系?と思われる人に、「いい試合ですね」などなど感想を言ってみたんですけど、「そうですね」くらい。知らない人でも知り合いになってわいわい、ということは、まだないみたいです。

中でも特に気合の入ったお兄ちゃん(ヨーロッパ系)は、どうもコートジボワールを応援してたみたいで、「行け!」とか「PKだろ!」とか、大きい声を上げてました。時々実況にも「ダブルチーム? NBAじゃねえんだ!」とか突っ込んでました(リケルメに対して二人で挟み込む作戦について)。

コートジボワールが1点返して、「さあこれで、ゲームが全く違う展開になりました!」という意味で「ゲーム展開が360°変わりました!」と実況が言うので、「出た、360°じゃ戻っちゃうだろ! いっそのこと720°回転させろ!」みたいなツッコミを入れていて、周囲もウケてました。でも、その後会話に発展はしない。

ところでこの試合、最高でした。開幕のドイツ&コスタリカはかなりしょぼい内容で、W杯を見ているという気がしないほどでしたが、この両チームはレベル高(!)。アルゼンチンは、確かにボールが常にリケルメを経由するのですが、彼自身フィットしてるらしくよく動くし、サビオラ、カンビアッソ等もかなり動き回ってゲームメークもするので、リケルメだけ潰せばOK、という状況にならない。アルゼンチンかなりやりそう。

そんなアルゼンチンに対しても、コートジボワールも一対一が強いし、洗練されていて、ほとんど互角。とくにドログバはフィジカル、技術、闘志すべてそろって本当にすごかった。マークしていたアジャラがこれまた素晴らしく(私は彼をMOMにしたい)、ぎりぎりのところで抑えていたのですが、最後に1点やられてしまいました。

さて、試合が終わるとみんな三々五々。私はバスの時間まで宿題をやって、帰宅。このPV、また何度か見に行ってみたいと思っています。明日も、オランダとセルビアモンテネグロっていう魅力的なカードが・・・