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アシェット 週刊ラ フェラーリ チリ合わせかも。番外編謎の塗装剥離?

2017-10-18 | ラ フェラーリ 1/8 チリ合わせ

今回は番外編で私の師匠ことGG.takaさんから頂いたコメントをそのまま私のブログにアップしようと思います。

先回の其の十五でも書いたのですがフロントウインドやルーフパネル、ドアパネルなど

内側からの塗装部分に白い浮きやピン部分から蜘蛛の巣状に亀裂が走っていました。

右側ドアのムンクの叫びみたいな模様。左側にもあります。

こちらは差し込みピンから蜘蛛の巣状に塗装の亀裂が走っています。

そこにこの塗装問題に関して師匠GG.takaさんから興味あるコメントを頂きました。

結構重要なことかも知れませんので、ブログ更新で埋もれてしまわないようにお願いしたところ師匠から快諾を得ましたのでアップしたいと思います。


先ブログで簡易コメントいたしましたとおり、問題の「白く浮いてる模様」について下記のとおり投稿いたします。が、先にフロントウインドの塗装剥離について追記説明をちょっと。

Fウイントパーツの「蜘蛛の巣状模様」は確かに原因は塗装が剥離して来たことで、これは透明パーツの"裏から"塗装してある窓の黒ワクの黒塗料の食い付きが不十分であったため、今頃になって、徐々に塗料が透明パーツから剥がれ始め、そこに出来きた空間に空気が入ることで、蜘蛛の巣状の線が発生してます。線に見えてるのは空間、デカールのシルバリングみたなものです。だから、空間が生じている黒塗装ともども削除してもう一度あらたに塗り直すことで、修正が出来るワケです(実際はちょっと問題ありなことは、チロ合わせ其の十四の投稿どおり。もし修正を検討する方がいらっしゃるのならば、そちらも読んでいただかないとトラブルになりますのでご注意)。

で本題ですが、蜘蛛の巣は(裏から塗装された)塗料の剥がれ--物理学--でしたが、ルーフの「白く浮いてる模様」は全く別物のトラブル。先の投稿ではottoさんの表現を拝借して、"浮いている"の表現を使ってしまいましたが、アシェットの塗装に関しては何の不備もない塗装状態は良好の「まま」で、浮いたり、剥がれたり、ということではありません。起こっているこの状態は塗装されている塗料が『変質』してしまったこと--つまり化学--が原因です。では変質とは具合的に何で、そして、それが何故 ottoさんのラ フェラーリに起こったのか(...つまりGGでは起こってないと言うことですね) なんですが...。長くなりますけど、端的にまとめて書くと却っていろいろとナイ頭を使って、回答が遅くなるだけ。それこそ、自分のブログが今日も未だに更新出来ないマヌケな理由、そのものですので(汗)。不要な記述もあると思いますが、投稿時間の短縮のために思いつくまま書きなぐります。ので、あらかじめご了承くださいませ(※不明な箇所、その他本件に関係ないことでも、疑問な点はいつでもご質問ください。)

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このシミのように見える模様は正にシミ、そのもの。ottoさんが表面をいくら磨かれても落とせなかったのは、シミついてしまっているからで、より正確に状況を言えば、その部分は表面だけにとどまらずに塗料層のある程度の深さまで『変質』してしまっているということです。この原因はFウインドの時とは違い、今回は「外的要因」。ですから、残念なことを言うようで、申し訳ありませんが、通常では起こらないトラブルです。...と言いつつ、案外皆さんも同じような環境/状況でモケイ作りをされているのかもしれません、が。

塗料を変質させてしまった"モノ"ですが、これは『可塑剤』という塩化ビニールなどに含まれる添加薬品。可塑というのは、柔らかくて形が変えられるという意味の言葉です。プラモのパーツってカチンカチンですが、通常の石油精製品って普通こんな風に硬度があるものなんです。熱すれば柔らかくなるのはご存知のとおり。ところがビニールって石油で作られてるのに柔らかいでしょ、でも冷蔵庫に入れる、つまりは温度を下げる、それも相当ですが、と、これもプラモのパーツみたいに固くなりますよね。石油精製品は常温程度まで「冷ます」と固くなるのが通常なのですが、ちょっと化学の力で都合の良いものを作り出すことが出来ます。それは、熱が入っている状態の時に、ここへ『可塑剤』を入れてやると、分子を高温の時の状態のままにたもって、温度を常温まで下げることが出来るようになります。高温状態の分子、つまり石油精製品が柔らかいままでいられるようになるんです、これが塩化ビニール=PVC、みんなでビニールって俗に呼ぶ物の正体。この可塑剤の量を調整することで、硬いビニールから柔らかいビニールまでいろいろ作り出すことが出来ます。可塑剤は普通、酸とアルコールから出来ています...いかにもモケイの塗料が変質しそうな材料ですよね。可塑剤を用いたビニールには大きな欠点があって、可塑剤はビニール表面から常に揮発してるんです。ビニール表面から薬品が揮発してる様なんて見たことないけど?? それは、目には見えない量と遅さではありますが、確実にそして絶え間なくこの揮発は起こってまして、温度が高い場合は程度も大きくなるんです。セロテープって貼ってそのまま放置しておくと、ガビガビに固くなってませんか。水分がなくなったドライトマトなんかと一緒で、あれは、可塑剤が揮発で抜け切ってしまった結果です。この絶え間なく揮発しつづける可塑剤の存在が厄介なんです。

では、何故ottoさんのラフェラーリのルーフに可塑剤なんてものがシミ着いたのかですが、揮発性のある薬品等を『密着』させると、ものによっては密着させた相手にそれが移動していく現象が起こることがあります。移行といいますが、今は材質が良くなったんでしょうか、昔は白いセーターやTシャツを蛍光色のジャンバーと一緒に仕舞っておくと色移りが起きたりしました。この色移りが移行で、移行先の相手は変色/変質させられてしまいます。汚れじゃないから、洗濯とかクリーニングなんかじゃ物理的に落とせる状態じゃなくなってしまいます。それで、ottoさんの例の写真を拝見し、可塑剤の移行の発生原因と思われるのが、おそらく高温の下で重量物と塩ビ製品との長時間の密着の結果ではないかと考えます。つまり、日の当たる窓辺で、1/8 のモケイがタミヤ製の塩ビのカッティングマットの上に置かれていたこと。重量級モケイで密着したルーフ塗装面が重石状態にさらに圧着させられていたこともそれを加担したのではないかと思います。

ただ、もうひとつ、可能性は低いのですが別の原因も。ottoさんのブログに「保護のためにラップを掛けていた」との記述。ラップがいわゆる食品用ラップフィルムなのかあるいはどのようなものなのかが分かりませんが、シートではなく「ラップ」とおっしゃられているので、例えば...。食品用ラップフィルムには、食品衛生上、可塑剤は含まれてないと言われてはおりますが、化学生成品である以上、人工の薬品等は含まれています。それが人体に及ぼす影響云々はウチらの範疇ではありませんが、ラップをかけるということは、空気を遮断たモケイ(の塗装面)とラップとがダイレクトに完璧密着出来る箇所が発生するので、その場合、その薬品がかなり簡単に移行してしまう可能性は否定出来ないと思われます。ただ、これだと移行⇒変質は、ルーフ部分だけに限らず、焼付塗装をしたダイキャストボディの専用熱硬化塗料の表面でさえ起こるハズなので、ルーフの一部だけ、という結果にはならないのですが。いづれにしても、ラップでボディカバーするよりも、何か無塗装無印刷の軽いシートの方がよいとも思います。GGは今はプチプチですけど、ほこりや料理油や料理蒸気から避けられれは十分ですので。

ついでですが、可塑剤の移行について、もう一例を。旧ポケールのテスタロッサの未開封品を購入することがある時はご注意ください。当時は塗装済みダイキャストボディパーツを厚手のPVCフィルムでシュリンクしてましたので、塗装が密着してて製造から30年たった現在は変質を起こしているものが少なくありません。赤は変質すると色変わりが激しく、いざPVCが密着している部分を剥がしてみると、塗装状態には異常がないのに、そこだけ綺麗なオレンジ色に変色してたりします。GGは過去、イエローのテスタロッサを購入してますが、これは問題なし。赤のスパイダーはボンネット一面、大きくオレンジ色でライオンの絵が描かれているような状態(模様がそんな感じに見える)になってました。箱を開けて観ただけでは変質はわかりませんので、オークションやお店の方が美品と謳っていても不具合の責任は無いとGGは考えますが、塗装済み模型がウリの商品ですから、これは致命的です。

この後に可塑剤が原因で巻き込まれる別のトラブルの説明をいたしますが、さすがのottoさんも、ここらあたりでもうGGの駄文に耐えられなくなって来てるハズかと思います。ですので、例のルーフの問題に対する(見た目だけですがの)改善案を書いてみます。とは言え、残念ながら、とにかく変質してしまっている以上は磨いたり、削ったりしても変化や改善は起こりません。そもそもは厚みの無いラフェラーリのプラ製パーツへ変なこともしないほうが吉です。それで、誤魔化しの類にはなりますが、対策を考えましたが...。黒塗装であることを活かして、ルーフの表面へ今以上に鮮やかな映り込み画像を明確に写し出しては? どうでしょう。って、多分ottoさんもそれくらいの対応策なら既に気づかれてますかね(汗)。画像の映り込みは塗装面の表面で起こるもの、白っぽい変色の塗装面の上でそれが起こるのですから、そのもっと鮮やかな周囲の色ないしは光がのってくれれば、誤魔化し切れるのではと思います。もちろん真っ暗なところにおいても画像の映り込みはありませんので、何か派手ないしは上品なものがルーフの上で映るようにアレンジ/演出することも必要かも。で、使用するのはGGが苦手なあのウルトラコーティング剤の『ブリス』です。HP:http://www.bliss.ne.jp/ なぜGGがブリスを嫌うのかは、ブリスが手に着いてしまうとそれがいろいろなところへ付着して広がるから。作業で手や指に着いたたった微量でもオタクなGGはイヤで、しまいにはキーボードもマウスもお茶碗までブリされるのがGGはダメなので。もちろんブリスを使用するのであれば、最後の最後です、組立ての最中なんかに塗布してしまえば今後の塗装は困難にネジ締めのトルクは下がるしで、無意識に要らぬところをブリってしまうと、簡単には拭い去れないので大変です。それだけブリスは凄い力を持ってることの実証なんですけど。先にお断りしておきますが、次自ブログでは「光沢の材質感がGGは好きではない」と生意気な意見も申しておりますが、個人の好みですので。

長くなりましたが、後ひとつだけ可塑剤に関してのモケイで重要な問題を記述します。ビニールって言えば1/8 のモケイの中のパーツにだってそれがありますよね。特に質感を重視した運転席のシート、これビニール製です。こいつをカスタマイズして別の色仕様にすれば、オリジナリティが凄くアップしてくれるのですが、実は塗り直しは危険行為です。何故かというと結果を先に書きますが、塗った塗料は一生乾きません。ベタ付きが止まらないか、最悪の場合はチョコレートケーキの様な状態になったパーツの表面が一生続きます。「どれくらい待てば乾きますか」と、どこぞの質問箱なんかに投稿したりするのを見かけますが、根本的に誤解をしてるのは、いつかは乾くものだと思い込んでいること。ottoさんも『可塑剤』のことをご存知ではなかったので、ムリもないことなのかもしれませんが、ビニールが柔らかいのは前述とおり可塑剤を配合してるが故、で、この可塑剤、同じく前述で説明したとおり、常時パーツの表面から揮発して空気中へ消えて行くんです。空気中へ逃げていけるように表面は常に空気に触れていないといけないのですが、この上に塗装をすると可塑剤の揮発が不可能になりますが、表面から出て行こうとする可塑剤は空気中の中にではなく、そうなると装した塗料に入り込むので、その結果がドロドロなんです。塗装した塗料が乾燥しないのではなく、可塑剤が揮発せずに塗られた塗料に入り込んでドロドロにしているんです、塗料の立場になると、もう乾燥どころの話ではなくなっているんです。乾燥の比較的早いつや消し系の塗料をスプレーすると、最初のうちは上手く塗装されるので分かりませんが、数か月後になると、ベタベタが発生してたりします。

ソフビのフィギュアや一般のビニール製品だってちゃんと塗装や印刷されているものは当然あります。が、もちろんそれは、ビニールの生成の化学をを理解した上での専用塗料や印刷手法が用いられているワケで、これもまた次自ブログで話が出ますが、って、早く更新しないとためにならないですが、石油精製品とかプラスチックとがは実のところ多種多様なので、その理解が中々難しい。とりあえずGGが知ってる中では、染Qの塗料はドロドロにはなりません、これは良いです、が、ビニールだっていろいろありますから、ポケールのシートで良かったからって、アシェットでも上手く行くとは限りません。要は実証テストを独自にするしか方法はありません。あのデアゴでさえ、というよりデアゴだからですけど、平然と間違えを公表しますので気を付けないといけません。カウンタックのシートの色違い問題(別々のタイミングで配布された2つのシートで色ツヤが異なる)に対して、デアゴはあろうことかつや消しスプレーでつや差を整えろと案内してますけど、それをした方(特に多量にスプレーしてる方)は今頃シートはドロドロになってないかと思いますが。デアゴにモケイ作りのアドバイザーが居ないのではなくて、残念ながらそういう役目でお金をもらっている人ですら、可塑剤を知らないってことです。モケイ作りでは、あまりにも認知されてないことが多くて、間違った理解をしてしまうと...たとえば、待っていればいつかは乾くに違いないので、シートに塗装したドロドロはもう少しまってみよう、と、迷い道に入り込んでしまいます。間違った道を進む限り、どうやったってモケイ作りは上手くならないのですが。くどいようですが、実はこれが次回のGGブログのテーマになっているんです。

と、他人様のコメント欄で何をしているのやらですが、一つだけお願いがあります。ottoさんのブログ記事中で「(白い浮きも...)塗装の剥離だと思います」と述べられていらっしゃいますが、上延のとおり、剥離が原因ではなく、よってルーフには塗装の剥離も起こらないと思いますので、機会があるようでしたら、いつかラフェ記事の際にルーフの原因は塗装の剥離ではないことを言及いただけないでしょうか、違った道を歩んでしまう方がいるといけないので。


 以上が全文です。最後のところだけ私が赤字で編集しています。

ちょっとした小論文みたなものを小一時間のうちにコメント投稿して頂きました。

さすがです。いったい何処にこんな知識が詰まっているのだろう、、?

もうご存じの方も沢山いらっしゃると思いますが、師匠のブログでは超絶な事をアップしていますので是非のぞいて下さい。

http://18modelblog.blog.fc2.com/
★1/8 (モデル)で、ブログしてみましょ...

以上ラフェの番外編でした。


 

 


6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (謎の投稿者)
2017-10-18 17:43:07
ottoさん、お疲れ様です。
いつも投稿している、謎の投稿者です(謎)。

ちょっと気になってしまって...
下の3つの行ですが


① -前コメントから続きます--

② ソフビのフィギュアや一般のビニール製品だってちゃんと塗装や印刷されているものは...

③ --さらに続きます--


これらは、コメント投稿欄の記入字数制限があったため、意図と別に追記した部分なんですが、削除って可能ですか?

削除していただけたら、そこに各々1行分の空きスペースを入れていただくと、オリジナルの文章になるのですが。


折角のご厚意に、こんな注文投稿するなんて、GGって奴はなんだ?ってブログを読まれる方から思われそうなので、解らないように、謎の投稿者として投稿させていただいてます。って、バレバレだろ!! (笑)


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今晩は。 (otto)
2017-10-18 18:18:03
謎の投稿者X様(笑)
(ペケではありませんエックスです。)

ご指摘の通り削除しました。
この詳細の続きは是非ともエックス様のブログでアップお願い致します。

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Unknown (GG.taka)
2017-10-18 18:46:59
お手数おかけいたしました。
...謎の投稿者に代わって。

もう、いいってばソレ ↑。
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Unknown (6jiro)
2017-10-18 21:45:42
こんばんは!

さすが相変わらずのtaka節はどこに行っても健在で、いつも勉強になります^^。

可塑剤のことはなんとなくは知っていましたが、このようなことが起こるんですね。
早速デアゴ・カウンタックのシートを調べましたがセーフでした^^;
今後はビニール系の塗装の時には気をつけるようにします。
それと「★1/8(モデル)で、ブログしてみましょ...」の更新も楽しみにしています!
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Unknown (otto)
2017-10-19 12:03:50
こんにちは。
6jiroさんのコメントを読んで
私も未完成のデアゴカウンタックを引っ張り出して
シート部分を見てみたらセーフでした。

当時6jiroさんやレッサーかずさんのブログを見ながら
まねっこしながら一生懸命組み立てていたのを思い出します。

私もGG.taka師匠のブログ更新楽しみにしているんですが今回は遅いですね。
もしかしてブラックラフェが完成してて、いきなりドーダ!!なんて、、(笑)









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Unknown (Unknown)
2017-10-19 15:31:24
>ブラックラフェが完成してて、いきなりドーダ~

無い、無い。あれから塗装には手を付けてないから...。


通りすがりのもの、より
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