腐れゲー道

プレーしたゲームの感想文を、ダラダラと粘着質に綴ります。

ゼノサーガ エピソードⅡ 善悪の彼岸

2008年06月08日 02時47分04秒 | PS2ゲーム感想文
ASHの感想文で、「ヒゲのオナニー」って言葉を使った。
だが創作における創作者のオナニーは決して悪いことではない。
その要素は創作において必須であることも間違いない。
要は結果だ。そのオナニーが見世物として価値があるかどうか、だ。
それが17歳女子高生のものになるか、キモオタのものになるか、
創作者の力量次第である。
もちろん女子高生のものになれば価値爆発、皆大喜び。
キモオタのものになれば? …………。

「ゼノサーガ エピソードⅡ 善悪の彼岸」。
見世物価値が低い……皆無とは言わんが……オナニーであった。
ところで、何となくローマ数字を解禁。もう機種依存文字なんて言う時代じゃないだろうし。


前作クリアー後、すぐプレーを開始した。
しかし説明書を開いた段階でぶったまげた。
女キャラの顔が前作と全然違う。髪の色が違っていれば、誰も同一人物だと判断できないだろう。
もう初っ端から、オナニー炸裂である。
ⅠとⅡは完全に繋がった物語である。ⅠのED直後からⅡの物語は始まる。
なのにキャラが完全別人化。ハッキリ言って、正気を疑う。
まぁそれでも、変化したキャラがより魅力的になっていれば許せたかもしれない。
だが、特にコスモスの劣化は目に余る。
かの有名な邪神モッコスほどではないが、あれの原型がゲームで動くのである。
設定上「外見は18歳くらい」のはずなのだが、あれじゃよくて20台半ばである。
よくあんなの通したなと思うわ。何を考えているんだろう。
製作者は整合性などブッチしてキャラ造詣を激変させた。オナニーである。
だが全く見世物として魅力がなかった。
これでは、駄目である。

見た目だけでなく、前作じゃ杖を武器にしていたモモが弓を射るようになっている所等
には非常に違和感があった。なんで連続した物語でそんな変化が許されるんだ?
前作でも感じたことだが、このシリーズ、緻密なようで実は極めてテキトーに作られているのではなかろうか。
ゲーム開始直後からそんな印象を抱かざるを得なかった。



他も俺様仕様全開。
まず戦闘。
雑魚戦ボス戦問わず、糞面倒な〇ストックがほぼ必須。
非常に時間がかかるし、ストレスも溜まる。
弱点ゾーンを突く、ブーストを絡めて連続攻撃を当てまくるといった良い
アイデアはあるのに、調整が全く行き届いていないと感じた。
これはオナニーと言うより純然たる努力不足の類か。
いやでも、客のこと考えてればもうちょいやり様があっただろう。
前作では戦闘の良さが他の不満を押しのけてくれた面もあったのだが、
今作では戦闘も他の部分同様にストレスを与えてくれるものだった。
終盤の雑魚戦は面倒で面倒で眩暈がした。
ついでに言うと、シンボルエンカウント方式なのに、敵の移動が超速く、
逆に自キャラの移動は超遅いので、殆どの雑魚と強制的に戦闘させられる。
一応100%逃げることが可能だが、道が狭いマップばかりなので、
結局接触判定復活後にまた戦闘に入ることとなる。殆ど意味がない。
キャラ移動の遅さはクエストにおいて多大なストレス要因になっている。
なんであそこまで遅いのか。思うに、プレー時間引き延ばしの為だろう。


シナリオ。
これがオナニーなのはこのゲームの特長でもあるからまぁいい。
だがこの短さはいかがなものか。
本シナリオがおっそろしく短く、それだけを追えばクリアーまで10時間程度で終わるのではなかろうか。
こうしてエピソードごとに分けて発売するんだから、
全てを合わせれば膨大なボリュームのシナリオになると考えるのが普通だろう。
だが、Ⅲがどうかは知らんが、ⅠとⅡだけを見れば、両方合わせてもそこらのRPGよりも短い。
実際にはそう簡単に比較できるものじゃないが、少なくともボリュームは全くない。
そして壮大さも全くない。スケールの大きさを全然感じない。
前作の「力への意志」と同じく、今作のサブタイトル「善悪の彼岸」もまた
意味不明なままに終わった。ハッタリで偉そうな言葉選んでるとしか思えない。
高橋哲哉さんとやらがぶち上げた壮大さは一体どこへ消えちまったんだろう。
2作続けてこれでは、最初からハッタリだったと思うしかない。はぁ。

謎解きは、前作よりはさすがにある程度進んだが、それでもまだまだ解らないことだらけ。
思わせぶりな幕引きでⅢへと続いた。
まぁ先が気になると言えば気になるが、ここまでの話が面白いとは微塵も感じないので、
Ⅲへの興味は強烈な欲求じゃなく、「せっかくだから」程度のものしかない。
まぁどっかで安く売っていれば、だな。
発売当時に値崩れしてたのを抑えておけば良かったか。


シナリオの薄さを誤魔化す為に、このゲームにはプレー時間引き延ばしの手段が色々講じてある。
この点においては製作者の作り込みを感じた。嫌な皮肉だが、言わせてくれ。
上に書いたが、移動スピードが非常に遅い。当然、移動に時間がかかる。
ダンジョンが、単純な作りの割に広い。つまり通路がダラ長い。
これが移動時間の遅さによるストレスを更に強化してくれている。
時折乗り込むことになるロボットは人間に輪をかけて遅く、
あそこまで行くと引き伸ばしではなく嫌がらせを感じた。


G2キャンペーン。一言でいうとサブイベントの集合体だ。
これが酷い。殆どがただのお使いで、移動、移動、また移動。
移動に時間がかかるわ場面切り替えで読み込みに時間がかかるわで、
非常に露骨にプレー時間の引き延ばしをしてくれる。非常に厭らしい。
少しくらいのお使いだったら寧ろ楽しかったのだが……。

G2キャンペーンで貰える賞品は貴重なスキルやアイテムが多い。
住民の勝手なお願いを聞き届けるだけの下らないサブイベントなのに、
無視していると案外ゲーム本編に響いてくる。
本当に、見事なプレー時間引き延ばしである。



成長システム。これもまた……。
まず、金の概念がなくなった。
装備するのはスキルのみで、武器防具はない。アイテムは敵が落とすだけ。
多分製作者は「システムを簡素化したかった」とか言うんだろう。そうだったンすか。はぁ。

スキル。今作ではエーテルや「〇〇耐性」などは一括してスキル扱いとなった。
戦闘でスキルポイント手に入れ、任意のスキルを得てキャラを強化するというものである。
しかし用意されたスキルは全キャラ共通であり、しかも習得候補が最初から大量に存在するので、
回復エーテル以外はどのキャラにどれを習得させるべきかさっぱり分からない。
幾らなんでもある程度の指標を用意すべきではなかったのか。
尤も、様々なスキルを試行錯誤していけるのならそれでも良かったのである。
だが困ったことに、スキル習得に必要なポイントはどれも非常に多く、
普通にゲームをプレーしていれば、とてもじゃないが様々なスキルを試していく余裕などない。
また、経験値は全キャラが貰えるのだが、スキルポイントは戦闘勝利時の3キャラにしか
与えられないので、後衛のキャラはいつまで経ってもスキルを習得できない。
メインで戦闘に使っていても、ポイントは全然足りないのである。
サブキャラになど回す余裕があるわけがない。

このスキルポイントのバランスはどう考えてもおかしい。
なんでああも獲得ポイントが少ないのか? 俺は少なくとも会う敵とは全部戦ったのに。
このゲームで一番の疑問点であった。




んー。少し褒めようか。
グラフィックは良い方、だと思う。
なんちゅーか、超未来的な雰囲気、は出てた、ような気がする。
G2キャンペーンが物凄く近代的だから雰囲気は相殺されていた気もするが。
ムービーも、綺麗なとこは綺麗だった。さすがにここは価値あるオナニーだった。

音楽。
担当が光田氏から変わり、二人が分担して作っているらしい。
全体的にあまりゲームの世界設定に合ってないように感じた。
戦闘曲なんて、とても前作と同じ世界とは思えん雰囲気だった。中ボス戦曲はちゃんとあったけど。

ただ、5.1ch対応、ここは素晴らしかった。文句なし。
俺もそんなに多くの対応ゲームを体験しているわけではないが、XBOX系のソフトを含めて、
ここまで迫力あるデジタルサウンドを楽しませてくれたゲームは初めてだった。
オープニングムービー中にあるロボットの空中戦などは映像の迫力も相まって
本当に文句なしの出来栄えであった。……あの時点ではゲームの面白さに多大な期待を持てたんだがなぁ。
結論を言うと、曲質は普通だが、デジタル対応は素晴らしいレベルだった。
このゲームは世間的に酷評されているが、プレーヤーが5.1chサウンドを体験していれば、
評価は一レベル上げられると思う。
俺は5.1chを2年ほど前に導入したものの、正直それほど効果をありがたく思ったことがなかったんだが、
このゲームは5.1chで音楽を聴けて本当に良かった。この点は惜しみなく賞賛しよう。




ふぁ。
クリア後はオマケダンジョンがあるが、やる気がしないんでここまで。
オマケダンジョンを三つも用意していたことには驚いた。
そんなとこに割く労力があるなら、もっと他にやることあっただろうに……。

実にオナニーなゲームであった。
何度も言うが、それだけなら決して悪口じゃない。
要はそのオナニーの鑑賞価値だ。あるのか? ないのか?
疲れました。興奮はできませんでした。

創作にオナニー要素が必要とは言え、俺はやはり客のことを考える創作者様が好きである。
特にゲームは、プレーヤーが関与しないと始まらないのだ。他の媒体とは違う。
ゲーム製作にはオナニー要素が必須であると同時に、プレーヤーに対する配慮も絶対必要なのだ。
まぁそこを軽んじたたとしても、それで面白ければ問題ない。
だがつまらなければ? 俺様を通したオナニーが見る価値なしならば?
印象としては最悪になるだろう。
…………。




エピソードⅢは、現在中古で1980円程度が底値のようだ。
強くやりたいと思わない以上、購入する値段ではない。
が、「せっかくだから」という気持ちはある。まぁ気が向いたら、か。
言うまでもないが、Ⅱも偉大なるゼノギアスには遠く及ばない。
ⅠとⅡを合わせても全く及ばない。「ゼノだから」は最早動機足りえない。
ゼノサーガシリーズに満足できたゼノギアスファンは果たして何人いるのだろうか。
気になる所である。気にしない所である。作者が。

そういやDSでⅠⅡセットが発売されているが、あれは事実上のリメイクになっているらしい。
あっちをやっていれば、また印象は変わったのだろうか。
残念ながら新たにプレーする意欲は全くない。

事象変異とかゾハルとか、カッコつけるのもいいけど、俺を楽しませてくれ。
魅力溢れるオナニーの鑑賞を望む。
もちろん本音を言えば合体をしたいのだが、
残念ながら俺としてくれる創作者様がどこにもいないわけで。笑。えない。






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